Home > アーカイブ > 2012-02-13
2012-02-13
大臣は法的根拠があって権限を揮える (下)
(つづき)
大臣を含めた全ての公務員は、法的根拠があって行動するのであり、法的根拠もなく行動するコトは許されないのです。
だからこそ、大臣は何が出来るのかというコトを、その根拠と併せて知っておくコトは、それは大臣の職にある者としての基本中の基本と言うしかありません。
そしてこの事実を確認するコトが、「クイズ」と揶揄されるようなコトでしょうか。
もしこの例を見て、「そんな細かいコトは役人がサポートすればいい」と思ったとすれば、残念ながらそれは官僚脳になってしまっています。
頭の体操をした方がいいと言っておきましょう。
視点が違います。
特に防衛大臣というのは国防を預かる任であり、では国防とは何かと言えば、敵から国家を守るコト、悪意のある人間の攻撃から国家国民を守るコトです。
相手は人間なのです。
相手が人間だからこそ、何をやってくるか分かりません。
むしろ、悪意を持って攻撃してくるのですから、こっちには想定しない方法で攻撃してくるというのが普通であり当たり前と思わなければなりません。
バカ正直に飛行機や船に乗って戦争を仕掛けてきても、こんなのではいくらでも防ぎようがあります。
だからもし相手が本気で日本を攻撃しようと思えば、日本の裏をかこうとするのは当然です。
例えば9.11です。
結局米国政府は、あの時突っ込んでくる民間航空機をどうにかする手だては無くて、突っ込むまで見ているしかありませんでした。
想定外でした。
戦争とは想定外の連続なのです。
ミサイルが撃ち込まれたら、役人の助言に従って防衛大臣が総理大臣の了承を得て自衛隊に命令を下せばいい。
その程度の認識しか持てない人は、ゲームには口を出しても、政治には口を出して欲しくありません。
現実はそんなに甘くありません。
現実は何が起こるか分からないのです。
だからこそ防衛大臣は、あらゆる法令の中からその事態に合った適切な対処をその場でチョイスして、時には複数の法令を組み合わせて命令を下し、国家と国民を的から防衛するのです。
決まり切ったコトだけをするのであれば、それは官僚に任せればいいのです。
そういう作業に関しては官僚の右に出る者はいません。
そうではなく、想定し切れていない事態に対応するために政治家や大臣がいるんじゃないですかと。
下から積み上げて命令するだけじゃないんです。
大臣は、自らの頭で法令を使いこなして、現実的な適切な処置を決定するのです。
特に相手が存在する防衛大臣、しかもその相手は悪意がある相手だからこそ想定外の事態が起こるワケで、閣僚の中でも総理大臣の次に最も柔軟な思考と発想、そして法令を頭に入れておかなければならない大臣と言えるでしょう。
想定外に対応できる人材が防衛大臣には必要なのです。
こういう、特に中でも特殊な大臣に対して法的根拠を問う質問が、なぜ「クイズ」なのでしょうか。
断言しますが、田中防衛大臣のままだと、もし北朝鮮が暴発した時に、何も出来ないまま手遅れになってしまう事態が何度も起きますよ。
例えば阪神大臣債の時、村山総理大臣がこんな迷言を残しましたよね。
「なにぶんにも初めてのことですので」
自分が何をすべきなのか、何ができるのか、どういう根拠があってそれが出来るのか、普段から理解していないからこそ、緊急事態に対して即応できなかったのです。
そもそも菅前総理からして、なにが出来るのか分かっていなかったから、ただただ怒鳴り散らしていただけで原発事故対策が後手後手に回ってしまったというのに、なぜ国民はそれを理解しようとしないのでしょうか。
国会という「平時」にさえまともに回答できない人が、一刻一秒を争う、人が次々と死んでいくまさにその時に、いったいどうやって適切な法令を抽出して命令を下せると言うのでしょうか。
つまり今の自民党の質問を「クイズ」だと言う人というのは、非常事態に何も出来ない大臣を追認するというコトに他なりません。
非常時に何も出来ない、ただただオタオタしているだけでいいと、そう言っているのです。
その責任を理解しているのでしょうか。
人の命をなんだと思っているのでしょうか。
大臣になればなんでも出来るようになるんじゃないですよ。
大臣だからこそ、自分は何が出来て何が出来ないかを知らなければならないんですよ。
そしてそれは全て法令によるんですよ。
だから法令を知るコトはとても大切なんですよ。
なんでこんなコトが分からないのでしょうか。
マスコミは三権分立の基本を知ってください。
行政府は法律を超えられないコトぐらい理解してください。
法律がいかに大切か理解してください。
そんなコトも分からず、ただただ自民党の足を引っぱるためだけに「クイズ」なんて揶揄するのであれば、それは誇張でも何でもなく国を滅ぼす行為です。
売国行為です。
理解してください。
Home > アーカイブ > 2012-02-13
-
« 2012 年 2月 » 日 月 火 水 木 金 土 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 -
-
- 権力の抑制と国民のあり方: 今日はこちらのコメントについて色々と考えてみたいと思います。 いや、やらなければならないから具体案... 3 comment(s)
- 皇統問題1 「男系」とは系統のあり方ではなく資格: 改めまして皇統の問題をおさらいしていこうと思います。 やえの考え方はこちらにまとめているのですが、当時は... 6 comment(s)
- 皇統問題2 「男系」という珍しい考え方が現代にも残っている理由: 前回は男系の仕組みについておさらいしましたので、今回は男系という考え方というモノを考えてみたいと思います。 ... 5 comment(s)
- 放射線量の議論は多い少ないとか何倍かとかではなく、どの値から人体に影響が出来るのかという点で考えなければならない: ブログに移行してから一番長いタイトルになってしまいましたが、今日の言いたいコトはタイトルの通りです。 ... 8 comment(s)
- 皇統問題2 「男系」という珍しい考え方が現代にも残っている理由 (下): (つづき) 男系という考え方はかなり珍しいというコトは説明しました。 普通一般社会でこんなコトが... 4 comment(s)
- なんのために増税するのか: 「身を削る努力」って、なんだ、流行語大賞でも狙ってるのか? 身を削る努力をすれば増税が許されるのか... 0 comment(s)
- 日本の中の全原発が停止して 1: いやー、すっかりお休みしちゃいました。 この前はあまおちさんに更新してもらいましたので、1週間以上お休み... 5 comment(s)
- 女性宮家について: 以前ツイッターで女性宮家について取り上げて欲しいと言われまして、ちょっと時間が経ってしまったのですが、ひとこ... 4 comment(s)
- 過去の苦労にただ乗りするだけでなく批判までしてしまう愚: 連休を思う存分満喫中なのであるが、金曜日にやえが橋下大阪市長の件で言及していた件について、その引用先の記事が... 4 comment(s)
- 国会議員ではないのに国政に意見を言うクセに、議員でない人には実行してから批判しろと言う矛盾: 他人に対してはこうあるべきと言っているのに、いざ自分がその立場になったらなぜか以前の発言はなかったかのように... 6 comment(s)


