Home > 地方分権 | 政治 > もし国政に出ないのであればただの院政

もし国政に出ないのであればただの院政


 今日は大阪市の橋下市長のお話です。
 
 橋下さん、維新八策と名付けた政策の原案と言うべきですかね、それを公表し、いよいよ国政選挙に打って出ようという準備を進めていらっしゃいます。
 もちろん、誰が国政選挙に立候補するかというのは、国籍と年齢と公民権停止問題さえクリアしていれば誰だって自由ですから、誰が立候補しても構いません。
 結局その人を国会議員として認め選出するのは国民ですから、相応しくないと思うのであれば国民がその意思を表示すればいいのです。
 そのため選択肢は多い方が良いですからね、意欲のある方は是非立候補して欲しいですし、仮に現職の市長であっても立候補を目指すと言うのは、その市民としては様々な感情はあるとは思いますが、表明するコトは自由だと思います。
 
 しかし、1つ問題があります。
 これ橋下さんがどうされるのかまだ分からないのですが、後から言うと後出しとか思われたくないのでいまの段階で言っておきますけど、もしですね、橋下さん本人が国政選挙に立候補しないのであれば、それは卑怯なコトだと言っておきましょう。
 
 大阪維新の会という誰がどう見ても橋下徹個人の考えが最も強く影響を与えている、思想的にはオーナー政党と言えるような政党において、その橋下さん本人が国政選挙に出ないというのであれば、これは「院政」ですよね。
 大阪維新の会がどれだけ議席を獲得するか分かりません。
 でも例えば100人当選したとして、でもこの人達は国会議員ではない橋本徹という人の政策に従う人たちであるワケですから、つまり国会議員が非国会議員の代行者でしかないというコトになります。
 これは院政です。
 国会議員でない者が国政を裏から操る行為です。
 こういう構図は本来認められない行為なのではないのでしょうか。
 
 例えば二昔前ぐらいの自民党単独政権時代では派閥政治とか言われて、派閥の領袖(会長)という総理でない人がキングメーカーとか言われて国政を決定していくコトはけしからんという批判がありました。
 まぁこの批判はどれぐらい派閥の領袖が国政に影響を与えていたかという検証も必要ですが、それでもまだこれも、派閥の領袖だって国会議員なのですから筋は通るワケです。
 そもそも国政は地方政治の大統領制とは違い議院内閣制ですから、国会議員が国会議員としての立場で国政に影響を与えていくというのは間違ったコトとは言えません。
 むしろ複数の議員が影響を与え合うというのは、議院内閣制としては正しいコトとすら言えるでしょう。
 しかし、もし橋下さん本人が国政選挙に出ないのであれば、これすら凌駕する最悪な形での院政になってしまうと言うしかないのです。
 
 国政政治は議員本人が汗をかいて自ら努力して政策を実現していく制度です。
 行政機関1つとっても、首長一人で行政府の形を取っている大統領制とは違い、国政の行政府は内閣という複数人での合議制の制度です。
 システム的には閣議決定には全員の了承が必要です。
 大臣の1人でも拒否すれば閣議決定は成立しないという、総理大臣1人が行政府なのではなく、10数人からなる内閣というチームが行政府というシステムなのです。
 ですから何より、「合議」というモノが国政においては最も大切です。
 大統領であれば、自分ひとりの考えだけで良いでしょう。
 しかし議院内閣制は違うのです。
 総理大臣ひとりが息を巻いて時に怒鳴り散らしたとしても、それでは全然物事は動かないというのは、菅直人を見れば明らかですよね。
 政治は人のためにあるのであって、だからこそ血が通っている、感情のある現場によって政治は成されるべきなのです。
 それを踏まえれば、国政を行いたいのであれば、キチンと最初は一議員から初めて、現場で汗をかいて、システムを理解して、意見を集約できるよう経験を積んで、言わばこういう下積みをしてから、もし総理大臣になりたいと橋下さんが願うのであれば、そういう経験を積んでからにすべきだと言っておきたいです。
 
 どっかのドラマじゃないですけど、「事件は現場で起きているんだよ」ですよ。
 まだ警察機構は指揮官と現場は別々でも構いませんが、国政は指揮官こそが現場にいなければならないのです。
 理想と現実は違います。
 いくら口で理想を唱えても、現実に即していないなら何の意味もありません。
 政治は現実です。
 現実を変えるために政治があるのですから、その現実の場に現場にいてこそ、国会議員は意味があるのです。
 
 橋下さんは、その現場を知らないままにもし国政に影響を与えようとしているのであれば、それは院政です。
 自ら国政選挙に出る、国会議員となるというのでしたらもちろん自由ですし頑張ってほしいと思いますが、もし自らは出ずに後ろから国会議員を操ろうとするのであれば、それは橋下さんの政策の善し悪しに関わらず全ての主張に対してやえは認められないと言うしかなくなってしまいます。
 橋下さん本人が立候補し、国政へ実行は自ら国会議員として汗をかかれるのでしたら良しです。
 しかしそうでないのであれば、やえは橋下さんの国政に対する一切の主張を否定するコトを今のウチに宣言しておきたいと思います。



コメント:4

hs 12-02-15 (水) 22:17

やえちゃんの意見の多くは首肯したり、勉強させてもらったり、いつも楽しく読んでいるのですが、どうも橋下氏に対する記事はちょっと・・・

仮に維新の会から当選した国会議員が生まれたとしたら「橋下氏個人の政策に従う人」ではなくて
あくまでも現時点で橋下氏が代表である大阪維新の会が示す政策に賛同する国会議員ですよね。
当然国会での会派は現在の大阪維新の会と同一ではないでしょうし、その代表も当選した国会議員の誰かが就くでしょう。
大阪維新の会代表の橋下氏個人の意思にのみ従う内閣なんて、それこそ議院内閣制の制度下では成り立たないのでは?
仮に橋下氏個人の意思と異なる言動したからと言って、大阪市長でしかない橋下氏は不満を表明することはできても、
解散権も、その議員や閣僚を罷免する権力は持ってませんよね。

あと今回、院政は怪しからんと仰いながら、かつて大阪都構想で橋下氏の政治手法(アプローチ)を批判されていたときは確か、大阪都を作って公選の区長を設けるよりも自分の意に沿う府知事を据える方がいいんじゃないかという言ってませんでしたか?
これって、まさに今言われるところの「院政」ですよね?
府政では院政を推奨するけれど、国政では論評にあたいしないと断ずるのはかなり違和感感じます。

橋下氏は府知事の経験があるから府政では院政でも良いっていうならば、一期でも国会議員していたならば院政許しますか?
現場を知っている国会議員じゃないと国政に影響力を持っちゃいけないって理屈ですから、そんなこと許さないですよね。
地方行政は公選(大統領制?)だから院政はOKというのも変だし・・・

まぁ橋下氏は、そもそも総理大臣の公選制を望んでいるようですし、そうなるとやえちゃんが言うところの院政が
成り立たない制度を作ろうってしてるんだから、そんなに目くじら立てて批判しなくてもいいんじゃないですか?

それよりも橋下氏の政策をやえちゃん視点で掘り下げて、悪い点良い点を論評してもらえるほうがブログ一読者としては嬉しいです。

生理的に受け付けないと言えば良いのに 12-02-15 (水) 22:30

後だしもなにも、首尾一貫して代表の橋下氏は「自らは国政に行かない」と断言されていますね。幹事長の松井知事も、そして現在の大阪府議会・大阪市議会・堺市議会議員も国政には行かせないとも断言されていますね。

維新の会が「橋下の私党」というのが、そもそも偏見なのですが、100歩譲ってそうだったとして、何が問題なんでしょうか?維新の会の党員は橋下の奴隷だとでも言うのでしょうか?それなら、それで失礼な発想です。

最近は少ないですが、民主党も自民党も各地方自治体の首長や議員を輩出していますが、各々の党首は各地方自治体の首長や議員でもないのに、間接的に地方を支配している...とでも言うのでしょうか?
逆に地方が主導権を取るとダメというのは、いったいどんな上から目線だというのか。そもそも、そういう国が主で地方が従ではなく、役割分担であるという発想の転換が道州制なんですけど、中央集権以外理解できないのですかね。

それにK党の教祖I田D作氏のような不明瞭な支配関係ならいざしらず、代表が橋下徹と公にして、なおかつ国民が選択したら何が問題というのでしょう。派閥の領主という阿吽の支配ではなく、正式な代表なんだけど。

橋下が嫌いなら「嫌い」と素直に言えば良いのに(笑)

煎茶 12-02-16 (木) 10:48

手続き論的な部分はたしかに問題ですね。
橋下氏と拮抗しうるだけの人材が維新の会に現れればいいんだと思いますが・・・。
ただ、大阪維新の会って国政の場でも「大阪」ってつけるんでしょうかね。
となると、恐らく既存の政治勢力、石原慎太郎なりみんなの党なり、自民、民主の一部なりと合流してさらなる新党結成、という動きも出てくるんじゃないかと予想することもできます。
そしたら、その合流した有力政治家を顔にすることを目論んでいるんじゃないかなあ、と。

匿名 12-02-16 (木) 15:39

>思想的にはオーナー政党と言えるような政党において、その橋下さん本人が国政選挙に出ないというのであれば、これは「院政」ですよね。

何が問題なのかさっぱり分かりません。
「思想的なオーナ-」って何やら抽象的な言い方ですけど、それってあくまで
事実上のことですよね。別に、橋下氏が維新の会の国会議員を罷免する
法的権限はないし、橋下氏が維新の会所属議員の国会での行動を
法的に支配する権限なんかありません。当該議員は、橋下氏と意見が合うから
同じ政党(維新の会とは別組織になるかも知れませんが)に所属しているだけであり、
合わなくなれば離党をする自由もあります。

そもそも、国会議員ではない「思想的なオーナー」なんて、橋下氏に限らず
どの政党の議員にもいるのではありませんか?大抵、どの議員さんも
何か国政に関して分からない点、迷っている点があったら、頼りにしている
師匠のような人は普通にいると思いますよ。その人が表に出ないのは
卑怯なのでしょうか?

やえちゃんはよほど橋下氏の事がお嫌いなようで、残念ながら、
彼の事になるといつもの論理の切れが無くなってしまうように思えます。

コメントフォーム
Remember personal info

Spam Protection by WP-SpamFree

トラックバック:0

このエントリーのトラックバックURL
http://www.amaochi.com/blog/2012/02/15340.html/trackback
Listed below are links to weblogs that reference
もし国政に出ないのであればただの院政 from バーチャルネット思想アイドルやえ十四歳

Home > 地方分権 | 政治 > もし国政に出ないのであればただの院政

最新の更新
web拍手

面白かったらぜひ拍手ボタンを!
メッセージを送るコトも出来ます。
ブログランキング

政治 ブログランキングへ

幅を広げるために参加しました。
良かったらクリックしてください。
カレンダー
« 2012 年 2月 »
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29      
月別記事一覧
カテゴリー
最近のコメント
最近のトラックバック
RSS
注目の単語
人気記事
あわせて読みたい
あわせて読みたい
箱入りやえちゃん
 
過去ろーぐ!

平成23年10月以前過去ログ
平成14年から続いているんですよ!

Return to page top