事実と解釈は分けて考えろ

 従軍慰安婦の問題ですが、これほどテレビが醜悪な存在になる件はないですね。
 テレビに出るタレント達は、とにかく自分が叩かれないよう、自分が「綺麗な存在」であるよう無難なコメントを出すのに必死顔で必死です。
 そんなに自分は「正しいセックスしかしたコトがありません」ってテレビに向かって誇らしげに言いたいのでしょうか。
 本当に醜いです。
 名前も知らないような女タレントがこんなコトを言ってました。
 
 「女性を守るために女性風俗嬢を使えって、意味がわかりません。どっちも駄目じゃないですか。」
 
 意味がわからないのはアナタです。
 この問題に関して、ことさら事実の部分と解釈の部分をごちゃ混ぜにして語っている人が多くて困ります。
 多分自分でも気付いていないのでしょうけど、解釈の部分はあくまで自分の主張でしかなく、言い換えれば「主観」でしかなく、それは決して普遍的価値観ではないというコトに気付かなければなりません。
 主観は、他人に理由も論拠もなく押しつけていいモノではないのです。
 しかしこの件に関しては、なぜか主観を押しつける言説ばかりになっているので、議論がメチャクチャでデタラメになってしまっているのです。
 
 従軍慰安婦制度が日本だけに留まらず世界各国にあるっていうのは、これは事実です。
 主観ではありません。
 歴然とした、誰にも否定できない事実です。
 ここはどんなヒステリーおばさんでも素直に認めなければならないコトです。
 なぜなら事実だからです。
 こんな記事もあります。
 

 デービス氏はまた、アフガニスタンでのフィリピン人売春婦は “士気福祉レクリエーション"カテゴリの下にブラックウォーターの給与に置かれたと主張し、会社は売春婦の飛行機のチケットと政府への毎月の給料を請求したこと。

 
 つい最近のコトで、アメリカも堂々と政府や軍が直接慰安婦を雇うワケにはいかないので下請けに出しているのでしょうけど、でも結局はアメリカ軍として必要だったし活用したと文書も残っているワケです。
 よって「軍にとって慰安婦制度は必要」という点は何ら変わらないのですよね。
 特にまだ売春が公的にも非合法だとされていなかった時代においてならなおさら、その当時の政府や軍が公式に慰安婦制度を整備していたコトは事実であり、それは日本だけでなく世界各国で制度を持っていたというのは事実なワケです。
 これは誰にも否定できません。
 
 そして同時に、自分の身体を売ってお金を稼いでいた女がいるっていうコトも事実なワケです。
 ここをどうしても否定したがる人がいるのですが、ここについては解釈の問題ではなく、純粋たる事実なのですから、いくら喚き散らしてもダメです。
 そしてなにより、それは「自分の意志でその仕事に就いている」という点も、純然たる事実として認めなければなりません。
 もちろん人それぞれ様々な事情があるでしょう。
 本来その仕事に就きたくないけど、致し方なく今の仕事に就いたって人もたくさんいるでしょう。
 しかしそれはなにも風俗嬢だけに限ったお話ではありません。
 誰だってそうです。
 全ての人間が理想とする仕事に就いているワケは絶対にないワケで、むしろ本音を言えば「働きたくないけど生きていくために仕方なく働いている」っていう人の方が絶対多数なワケで、そういう様々な事情の中で、でも「最後は自分の意志でその仕事を選んだ」のですから、ここは「自分の意志で就いた」と言うしかありません。
 現在の風俗嬢だって、昔の従軍慰安婦だってそうです。
 暴力でもって監禁状態的に無理矢理仕事をさせられているのでしたらダメですが、結局最後は「自分の意志」でその仕事に就いている以上は、やめようと思えばいつでもやめられるけど今でも続けているっていう以上は、それは自分の自由意志でそういう仕事をしている人達なのです。
 ここに解釈が入る余地はありません。
 純然たる事実として認めなければならないのです。
 
 その上で、「それでもかわいそうな人達だ」と上から目線で一方的な同情をするっていうのでしたら、それはその人の自由ですが、ただしそれはあくまで「解釈」だというコトを忘れてはいけません。
 所詮「主観」です。
 それを他人に押しつけるコトはでません。
 普遍的価値ではないのです。
 
 ですから、全く自由意志を無視したレイプと、自由意志である慰安婦や風俗嬢との行為を同列に語ってはならないのです。
 
 いくら風俗嬢を可哀想な存在だと同情しても、それはあくまで主観でしかなく、事実とは一線を画するモノです。
 主観とは、場合によっては、ひとりよがりのわがままでしかない可能性だってあるのですからね。
 そして例えば自分の確固たる意志で性風俗で働いている人の中には決して他人に同情されたくないという人だっているかもしれないですし、主観で決めつけてしまえばそういう人にとってはそれこそ人間の尊厳の否定であり、冒涜以外何者でもないでしょう。
 無自覚なヒステリックなタレントの主観の押し付けこそが、他人を冒涜そのものなのです。
 
 まずこの問題を考える時は、何が事実で、何が主観なのかを考え、そこを切り分けて考える必要があります。
 そして事実は誰も否定できず、まず肯定するコトからはじめなければなりません。
 従軍慰安婦制度が各国軍に存在したコトは事実です。
 古今東西、体を売ってお金を得ている女がいるのも事実です。
 日本軍においては実力による強制で慰安婦を集めていたワケではないというのも事実です。
 この問題は、この事実を前提として議論をはじめなければならないのです。
 
 主観によって事実を否定するコトはできません。
 それはただのヒステリーだというコトを認識してほしいと思います。