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2014-09

「少子化と地方空洞化の解決策について」へのレス 2


 では、「少子化と地方空洞化の解決策について」へのレスを続けたいと思います。
 前回はベーシックインカムのお話だけで終わってしまいましたので、まずはもう一度引用させていただきます。
 

 少子化と地方空洞化の解決策について考えてみました。
 あまおち総統とやえさんはどのようにお考えでしょう?
 私の考えを記述します。
 
・ベーシックインカム(国籍条項あり)
・地方の産業専門特化と大手企業の移転誘致補助
・大学の淘汰と地方移転補助。できなければ官民共同の職業訓練校の充実(大卒資格)
・起業税金優遇強化
・都道府県レベルの合コン婚活支援
・介護や保育士などの補助資格を原付並の手軽さで取得できること
・保育園に変わる、団地や街単位の子供預かりビジネスの奨励
 
 こんだけやれば地方に若いのが行き渡って、出生率が上がると思いたい。
 子供にかかる金の大半は学費(特に大学と予備校塾)だという事を踏まえると、そもそも4年制大学に行かないとダメ、みたいな風潮こそ何とかすべき。
 MARCH未満の大学は全部淘汰していい。
 変わりに大検資格で全入できる専門教育機関を地方にバラして作るべき。
 その代わり進級が厳しく、サボってると絶対に進級できないようにする。
 地方産業を専門特化させて、そういう専門教育機関の講師を調達しやすくする。
 学費は最初の1年はタダで、2年目以降に学費を払う仕組みが好ましい。
 ※卒業後にその地方に留まっている期間は、地方公共団体が学費ローンを負担する。
 
 いかがでしょうか?

 
 全体的に言えるコトなんですが、これらの政策方策については、うまくいけば効果をあげられるのではないでしょうか、と言えると思います。
 例えば「大手企業の移転誘致補助」という方策を見てみると、これは少子化問題としてのからみであれば企業誘致の際に子供を預ける託児所を充実させるとか、そういう観点からの誘致になっていくのでしょう。
 これは少子化問題だけでない色々な問題を複合的に解決の方向に導くコトができる方策だと思いますので、大変に意義のあるコトだと思います。
 しかしこれ結局、どこまでやるのか、どれぐらいの規模をどれだけお金をかけてやるのかっていうお話になってしまうのではないのでしょうか。
 少子化の問題って他の問題と比べてこの辺が難しいところで、やるべきポイント、こうやった方がいいんじゃないですかっていうポイントはいくつも挙げるコトはできるのですが、しかしいざやろうとすると、まず予算が足りないという問題に当たり、そしてその先、どれぐらいの予算でどれぐらいの効果が挙げられるのかハッキリと分からないっていう問題に激突してしまうのです。
 
 保育園の待機児童問題という問題があります。
 保育園に入れたくても、どこも定員一杯で入れず、結果的にお母さんも職場復帰できずに、様々な面で問題になっている件です。
 でもこれって解決は本当に簡単で、単に保育園や保育士を増やせばいいだけの問題なんですよね。
 細かいところでは土地の問題や保育士の質の問題などあるでしょうけど、まぁ方向性としては難しいお話ではありません。
 お金をかければ「待機児童をゼロ」にするコトはできます。
 ただし、「待機児童をゼロ」を全国で達成したとしても、それだけで出生率への変動に影響を与えられるかどうかと言えば、これはけっこう難しいのではないでしょうか。
 
 こうやったらいいんじゃないかっていうアイデアの部分は、この少子化の問題、たくさん出てきます。
 「合コン婚活支援」とか「団地や街単位の子供預かりビジネスの奨励」とか、大変いい発想だと思います。
 もういっそのこと、公的機関によるお見合いのマッチングとセッティングもやってしまえばいいんですよ。
 合コンは合コンでいいですし、古式ゆかしいお見合い方式は、それはそれでむしろ成立率が高かったりするのではないかと思わなくもありません。
 ただどうしても予算の問題がそこにはあるんですね。
 少子化問題は国家の将来がかかった問題ではありますが、だからといって予算を無制限にジャブジャブ使える問題でもありません。
 やっぱりこの問題、何度どう考えても、ここの壁に当たってしまいます。
 
 やえが少子化の問題を取り上げた時、一番の問題は国民の意識にあるのではないかというお話もいたしました。
 結局国民ひとりひとりが、自分は子供を産んで育てるという明確に意思を持たなければ、いくら子育てしやすい社会があったとしても産むワケがない、最後は個人の意識次第だというお話です。
 こう考えれば、少子化対策問題というのも、結局は「個人の意識をどう変えるのか」というお話に帰結するのではないかと思うのです。
 例えば「子育てしやすい環境を整えるという視点での地方の企業誘致」にしても、その効果そのものを目的とするのではなく、そういう方向性を示すコトによって全体的な意識化に訴えて意識改革していくっていう方法論です。
 たぶん少子化問題の根本はここにあるだと思うんですよ。
 お金がかからないから産もう、ではなく、全体の雰囲気としてむしろ産むのが普通じゃないのかっていう感じになってこそ、真の解決となるのだと思うのです。
 
 そしてその上での費用対効果です。
 今回のご提案はベーシックインカムを除いてほぼ効果はあるとやえも思うところなんですが、予算が有限である以上、そして意識的な問題も多分に孕んでいる以上、まずはどれぐらいのお金を使えばどれだけの効果があげられるのか、実はここを考えるコトこそが現実的な少子化問題だと思います。
 それは「お金がかからなくなる制度の構築」ではなく、「産もうという雰囲気を作り出す」のが目的なのです。
 これは大変に難しい問題です。
 
 ごめんなさい、せっかくのご意見を否定するつもりはないんです。
 ただやえも、こうやって具体的にご意見をもらって考えれば考えるほど、やっぱり行き詰まってしまうんですね。
 もしこの辺なにかお考えあれば、ぜひ教えてください。
 
 最後に大学とかの問題ですが、これもちょっとまたお話が長くなりそうなので、今回は手短にちょっと触れておきます。
 よく聞くお話として、日本の大学は入試が難しいけど入ってしまえば後は楽、外国は入るのは楽だけど常に勉強しないと進級できない、外国の方が優れている、なんてお話を聞くのですけど、これ実際問題どうなんでしょうか。
 世界ランキングみたいなので日本の大学のランキングが低いなんてお話もありますが、果たしてそのランキングは何のどういう基準のランキングかも分からないワケで、ちょっとこれらを基準にしてのお話は違う気がしてなりません。
 やえは日本の大学、東大や慶大や早慶以外より下などの「MARCH未満の大学」に意味が無いとは思えません。
 結局「人による」っていう部分に落ち着くとは思うのですが、MARCH未満の大学に通っていても十分に社会に大きく貢献している人っていっぱいいると思うんですよ。
 ですから、どう質を高めるのかっていう議論はあってしかるべきだと思いますが、一律切りはやっぱりどうなんでしょうか。
 MARCH未満の大学でも、大学に入ったからこそ今があるっていう人、いっぱいいるでしょう?
 もっと専門的な教育機関を増やすっていうのは悪くないと思いますが、大学を否定するのはちょっとどうなのかなって思います。
 
 なんか全体的に否定的な感じになってしまってはいますが、しかし色々と考えるキッカケになりまして、やえも勉強になりました。
 どうぞやえのレスに対してでも、さらにご意見があればお聞かせ頂ければと思います。
 ありがとうございました。
 またよろしくお願いいたします。
 

「少子化と地方空洞化の解決策について」へのレス


 「やえの掲示板」の方に、「少子化と地方空洞化の解決策について」のご意見を頂きましたので、今日はこちらにレスしたいと思います。
 まずは引用させて頂きます。
 

 少子化と地方空洞化の解決策について考えてみました。
 あまおち総統とやえさんはどのようにお考えでしょう?
 私の考えを記述します。
 
・ベーシックインカム(国籍条項あり)
・地方の産業専門特化と大手企業の移転誘致補助
・大学の淘汰と地方移転補助。できなければ官民共同の職業訓練校の充実(大卒資格)
・起業税金優遇強化
・都道府県レベルの合コン婚活支援
・介護や保育士などの補助資格を原付並の手軽さで取得できること
・保育園に変わる、団地や街単位の子供預かりビジネスの奨励
 
 こんだけやれば地方に若いのが行き渡って、出生率が上がると思いたい。
 子供にかかる金の大半は学費(特に大学と予備校塾)だという事を踏まえると、そもそも4年制大学に行かないとダメ、みたいな風潮こそ何とかすべき。
 MARCH未満の大学は全部淘汰していい。
 変わりに大検資格で全入できる専門教育機関を地方にバラして作るべき。
 その代わり進級が厳しく、サボってると絶対に進級できないようにする。
 地方産業を専門特化させて、そういう専門教育機関の講師を調達しやすくする。
 学費は最初の1年はタダで、2年目以降に学費を払う仕組みが好ましい。
 ※卒業後にその地方に留まっている期間は、地方公共団体が学費ローンを負担する。
 
 いかがでしょうか?

 
 まずベーシックインカムについてのやえの考えなのですが、端的に言えば、やえはアレは反対です。
 金額をどれぐらいにするのかっていうのは議論のあるところなのでしょうけど、しかし結局これって、仕事をしなくても生活できるだけのお金を無条件に配るってお話ですよね。
 正直、これは少子化問題に限らず、この制度を導入して国が良くなるとはやえは全く思えないんです。
 
 わざわざ括弧書きで国籍条項について書かれているので、おそらく生活保護への外国人の不正受給問題を念頭に置いているんだろと思うんですが、しかしこの場合の問題は不正が問題なのであって(もちろん外国人が受け取るコト自体への是非もありますが)、それには外国人も日本人もないんですね。
 不正をする人は日本人だって許せませんよ。
 要はですね、なぜ生活保護とかの不正受給が起きてしまうのかと言えば、結局は働かなくてもリスクを負わなくても書類を出すだけでお金がもらえてしまうシステムそのものにあるんだと思うんです。
 
 やえは生活保護の制度そのものには反対しません。
 国家というモノが、ギリギリのところで国民の生命を守るシステムを持つコトには意味があると思っています。
 しかしそれはあくまで「それなりの理由がある」のが条件です。
 自分の力だけではどうしようもない、そういう限界が見えている人に対して国家が手を差しのべるっていうのは、むしろ国家の本来のあり方だとすら言えるでしょう。
 ですから、そういうギリギリの人向けへの保障制度は残しておくべきです。
 
 でもベーシックインカムって、そういう趣旨じゃないですよね。
 もし国家の予算ってモノが天から無限に降ってくるモノであればこれもいいのでしょうけど、現実はそんなコトはなく、あくまで国民が納めている税金が財源なのですから、誰かがたくさん働いていっぱい税金を納めてこそ通用する制度なんですね、これ。
 それなのに、働かなくても生きていけるお金をもらえる、もしくはかなり低い生産性しかない短時間のお手伝い程度の仕事しかしなくても生きていけるお金がもらえるような社会になってしまうと、これは国家全体としての国力の低下にしかならないのではないかと思うのです。
 特に日本は資源の少ない国です。
 みんなが一所懸命働いているからこそこれだけの国力を持ち得ている国であるのに、そのアドバンテージを自ら捨てるっていうのは、これは間違った選択ではないのでしょうか。
 
 ちょっと少子化の問題から離れたのですが、このような理由からやえはベーシックインカムには反対です。
 以前に生活保護の特集をした時にも書いたのですが、国家がお金を出すのであれば、それは理由を明確にすべきだと思うんですね。
 生活保護を縮小しろっていうと必ず病気の人がいるとかなんとか言う人が出てくるのですが、そもそもやえは、病気理由で働けない人の問題なのであれば病気理由の保障制度を作るべきだと思うんです。
 病気が理由の場合は、それは医師による診断書がひとつの判断基準になり、そしてもちろん病気が治れば働けるようになるワケですから、その保障制度の打ち切りの判断も明確です。
 医師が偽装に加わるとかの場合もあるので不正がゼロになるとは言いませんが、しかしそれはどんな事柄にもシステムを正面から破る行為までをゼロにするコトは難しいワケで、その上でゼロを目指すためにどうするのか、それはある程度のチェック機能(医師は国家資格であるコトや、診断書の発行には医師自身への責任問題にもなるコトなど)を整えるコトがこの際重要なんですね。
 そうやってキチッと専門家のチェック機能が働くよう、国家がお金を出すのであれば、それぞれの理由に即した制度をつくるべきなのです。
 いまのような病気などのその問題の専門家でない役所の窓口の人間が、ありとあらゆる問題に対応してお金を出すっていう今の生活保護制度の方がデタラメであるワケで、まずはここを出していくコトが先なのではないのでしょうか。
 
 こういう点を踏まえた上で、では少子化の問題への対応の仕方ですが、そうですね、全く一律のベーシックインカムには反対ですが、少子化対策という特別の理由に対する何らかの保障というコトでしたら、意味があるコトではないでしょうか。
 簡単に言えば、出産した家庭に一定額の生活保証金を支給するっていう形です。
 これなら、むしろ出産しない家庭との対比も出来て、より高い効果を出すコトができるのではないのでしょうか。
 
 ただしこれは、どこまでも額の問題になってしまいます。
 やえも以前に少子化問題の特集を組んだときにこれについては触れているんですが、結局は「どれだけ出すのか」という点にしかならないと指摘しました。
 例えば女性が出産前に稼いでいた金額+入院費などを足したモノを3年間ぐらいそのまま受け取れるように国家が支給するようにすれば、かなり状況は変わってくるとは思います。
 ただしこれ、国家の予算的に大丈夫でしょうか?
 予算の難しさは、1つの問題だけを考えてしまうと破綻してしまうところにあります。
 確かにこうすれば少子化の問題は解消するかもしれませんが、必ず別の部分にいびつが生じるコトでしょう。
 例えば年金が減るとか、医療費の負担分が増えるとか、役所の窓口が減るとか、信号の故障率が増えるとか、パスポートの発行日数が増えるとか、などなど予算に関わる全ての事柄に影響してきます。
 少子化問題ひとつとれば、さっき言ったような支給額にすれば解決するかもしれませんが、しかしその代償として国家の他の部分に多大なる悪影響が出てしまう可能性が大きいワケで、果たしてそれで国家全体としての利益にキチンとなっているかどうかという部分は考えなければなりません。
 少子化問題を考えるっていう場合においても、必ずそれ以外の部分についても考える必要はあるんですね。
 その上で、では「ベビーインカム」を導入するのであれば、その額をどうするのかっていうのは、おそらくこここそが最大の問題だと言えるでしょう。
 予算は無限ではないのです。
 
 そしてここが少子化問題の一番の難しさでもあるのかもしれません。
 お金を突っ込めばある程度どうにかなりそうっていうのは誰しもが考えますし納得するところなんだろうと思うんですが、結局はその額をどうするのかっていう部分に決着点が見えないんですね。
 ハッキリ言ってしまえば、やえにも分かりません。
 これはどこに基準を置くのかっていう部分なのかもしれませんけどね。
 女性のお給料を保障するっていう視点か、出産育児に関するお金を負担するかっていう視点か、もしくは旦那さんの方の給料を上げる(もしくは税金を下げる)っていう視点か、この辺で変わってくるかもしれません。
 どういう視点が一番「効果的」でしょうか。
 
 
 というワケで、ちょっと長くなってしまいましたので、他の項目については次につづくというコトにさせてください。
 
 (つづく)
 

北朝鮮に「強く言う」とはどういう意味なのかを考える


 今日はこちらのニュースです。
 

 もっと強く言って…被害者家族から不満の声
 
 拉致被害者らに関する北朝鮮の調査報告がずれ込む見通しとなる中、政府は19日夕方、拉致被害者家族らへの説明会をひらいた。
 午後5時半から始まった説明会は午後6時半現在も続けられている。今月中にも、とみられていた報告がずれ込む見通しとなった事について、拉致被害者家族からは不満の声も上がっている。
 
 こうした現状に対し拉致被害者家族からは、「早く報告するようもっと強く言ってもらいたい」との声も上がっている。

 
 北朝鮮にとっては拉致した人を日本に帰せば北朝鮮の暗部が知れてしまうなどの理由があるのかもしれませんが、そんなのは被害を受けている日本としては関係ないお話でして、身から出たさびとはまさにこのコト、一刻も早く全員を帰国させる義務が北朝鮮にはあると言えます。
 これは大前提で、当たり前のお話です。
 ただ、どうしても国対国が絡むと、原則論だけではコトが進まないっていうのも、現実の悲しいところです。
 北朝鮮に非があるとハッキリしていても、例えそれを北朝鮮自身が認めいてたとしても、簡単に問題が解決するワケではないんですね。
 
 なぜなら、国が違うからです。
 国が違うと常識も感覚も法律が違いますから、いくら日本の常識や法律で正しいコトを主張しても、それが他国で常識や正義になるというコトにならないのです。
 ものすごく簡単に言えば、日本で殺人を犯したとしても、犯罪人引き渡し条約を結んでいない外国に逃げてしまえば、その国にとってはその国の法律を犯していないのですから、即刻逮捕とはならないワケです。
 そしてこれは法律論だけでなく現実論として、その法律は警察などの実行力を持つ部隊が存在するからこそ法律の実行力を担保できているという事実がある以上、すなわち日本の警察権が及ばない外国においては警察が実力を持って犯人逮捕ができないですから、法律の実効性が外国では担保できないワケなんですね。
 
 もし北朝鮮に日本の警察が存在して拉致実行犯や指示者などを逮捕できるのであれば、拉致問題はすぐに解決できていたコトでしょう。
 しかしそれが不可能だからこそ、この問題は未だ解決の糸口さえ見えないのです。
 
 ではどうするのかと言えば、やはり外交しかないワケです。
 外交とは、そういう法律や常識が異なる国同士での利害の調整を言います。
 これは大変に難しいんですね。
 別の国だというコトは常識や法律が存在しないというコトであり、すなわち「基準点が存在しない」というコトだからです。
 もし日本人同士が日本国内で交渉するのであれば、それは日本の常識や法律を基礎として行われるコトになります。
 例えば「お前の社員を拉致した。返して欲しくば1億円用意しろ」という交渉をしたとしても、しかしその行為は日本の法律によって禁止されている行為ですから、お互いの妥協点を探るっていう外交交渉をするまでもなく、法律が優先されて警察が動くコトになるでしょう。
 しかしこれが国同士だと、国際法というあやふやな基準点は存在するにしても、それすら守る義務は厳密にはないワケで、北朝鮮のようなならず者国家であれば、「拉致はしたけど全員帰国させる義務などない」と突っぱねてしまえば、それを悪だと断罪する基準点がないために、ゼロからの交渉をするしかなくなるんですね。
 そもそも法律を担保する警察力が存在しないのですから。
 ここが外交の難しさなのです。
 
 よくニュースなどで外交の問題が報道されますが、それを受ける国民としてはどうしても「日本人としての日本国民としての常識で判断」してしまいがちです。
 拉致問題が一番分かりやすくて、「拉致は悪」だと日本人としては常識でそう判断されるからこそ、それが進展しないコトへのいらだちに繋がるワケです。
 「当たり前のコトがなぜ前に進まないのか」という心理です。
 しかし残念ながら、北としては日本人のような常識が通用しないので、実際の交渉はなかなか前に進まない。
 この現実のギャップが存在してしまっているんですね。
 
 ですから交渉とは、常識の基準点が存在しない中での両国の凌ぎ合いの場なんですね。
 どんな内容だったとしても、外交するっていうコト自体が大変に難しいモノだと言えるワケです。
 
 さてその上で今回のこの反応です。
 話し合いでの外交は基準点がないので膠着状態に陥ってしまうという欠点があり、特に拉致問題とか領土問題はそうなりガチです。
 そしてそれ以上に、「自分たちこそが正義」と自らの常識で考えてしまう問題は、さらに国民が膠着状態にいらだちが募ってしまうという欠点が存在します。
 自らが正しいと思えば思うほど、実はその外交交渉は大変に難しいモノなんですね。
 しかしいくら国民からなんとかしろと言われても、話し合いしか手段がなければ話し合うしかなく、しかしその話し合いには基準点がないからこそまとまるのも難しく、悪循環に陥るんですね。
 ですからこの悪循環を断ち切るのであれば、後は戦争しかないのです。
 外交とは「基準点の無い話し合い」が基本になるワケですが、もしこれを超えろと言うのであれば、後は戦争という外交手段に移るしかなくなるんですね。。
 戦争だけが「常識」とか「基準点」を唯一無視できる、言い換えれば「自国の軍事力が基準点となる」外交手段が戦争だと言えるでしょう。
 
 「強く言って欲しい」
 特に被害者の家族の人がそう望む気持ちは分かります。
 自分の家族が何の落ち度もないのに拉致されるなんて、そんな不条理はないですから、せめて日本政府にそう望むのは、ある意味人間として当然の行動なのかもしれません。
 ただしそれは、結局は戦争を望んでいるコトになってしまうんですね。
 「交渉の場で強く言う」というのは、もちろん言葉通りの行動をとるコトは、出来ないコトはないでしょう。
 例えば交渉のテーブルを叩き付けながら「なんで誠実に回答しないんだこのクソやろう」なんて言うコトも出来るかもしれません。
 文字通りのコトを実行するコトは不可能ではありませんが、しかしそれが交渉の前進に繋がるかどうかは別問題ですよね。
 ですからやはり、暴力という行為を視野に入れない中で相手を動かすためにはどうしたらいいのか、そういう難しい行為はどうしたらいいのかを、ただ怒鳴ればいいのか強く言えばいいのかそれとも別の方法があるのか、そう考えなければならないのです。
 もしかしたら「日本政府が本腰を入れていない」といういらだちもあるかもしれませんが、しかしそれは無いと信じるしかないですし。
 
 もし法律(=警察力という実力行為)や戦争という暴力行為を使わない場合、では自分がそんな交渉を、しかも全くやる気のない相手を動かすにはどうしたいいのかと、リアルに考えてみて下さい。
 国ではなく、1人の人間ですら、暴力無しに自分の望む結果に動かすというのは本当に大変なコトです。
 その上で「強く言って欲しい」と望むのであれば、それはどういう行動になってしまうのか、それはやはりもはや戦争という外交手段しかないと思うんですね。
 「もっと強く」と言った家族の方はそんなつもりはないかもしれませんが、しかしよくよく考えれば「相手の納得を得る必要を認めない方式での解決方法」を求めるコトにそれは他ならないのですから、これは結局戦争なのです。
 
 やえはこの問題の解決のために戦争するという手段については否定しません。
 国際世論も含めた上での広い戦略視野の上で勝てると判断できるのなら、戦争してもいいと思っています。
 しかし多くの日本国民はどうでしょうか。
 そこまで深く考えているでしょうか。
 果たして集団的自衛権、しかもかなり限定されている集団的自衛権程度の問題でガタガタ言ってしまうような現状では実際問題どうなのか、やえは大変な疑問を持たざるを得ません。
 拉致問題の解決にはもちろん現実してほしい、そうしていかなければならないと思いますが、しかしだからといって現実的な外交というモノはどういうモノなのかを考える必要もあるでしょう。
 
 果たして拉致問題を解決するためには「どうすべき」なのでしょうか。
 

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