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2015-01-13

それは果たして「テロリズム」なのか


 今日はフランスで起きました週刊誌の事務所への襲撃事件について、一般的に言われているコトとはちょっと違う視点で一言言っておこうと思います。
 
 この事件、マスコミ各社はテロリズムと表現しているのですが、これってテロリズムなのかどうかっていう部分で、やえはちょっと疑問に思うところがあるんですね。
 というのもテロルっていうのは「政治的手段を達成するために、暴力的手段を行使する」というモノですから、まずテロルと定義するためには、その暴力的行為の先にテロリズムが主張する「政治的目的」が存在しなければならないんです。
 

 テロリズム【terrorism】
 
 政治的目的を達成するために、暗殺・暴行・粛清・破壊活動など直接的な暴力やその脅威に訴える主義。テロ。

 
 例えば、テロリズムと言えばアメリカの9.11を思う浮かべる人が多いと思いますが、あれはもう「イスラムからアメリカは手を引け」という宣戦布告ともとれる大規模な「政治主張」だったワケですし、いま世界的な問題となっているイスラム国とやらの問題も、彼らなりの正義と主張を推し進めるための縄張り拡大と暴力行為の繰り返しが大問題になっているワケです。
 
 しかし今回のフランスの事件は果たして「政治主張のための暴力行為」だったのでしょうか。
 見ようと思えば「白人主義思想に対するイスラム主義の犯行」と捉えるコトもできるのかもしれませんが、しかし今回の問題というのは、もっと直線的に「風刺画を描いたコトに対する報復」だったのではないのでしょうか。
 そもそも襲撃された週刊誌というのは、過激をウリにした風刺雑誌であり、もっと言えば他人に対して下品にケンカを売るコトによってお金儲けをしようとしている会社であり、その内容は事実であるかどうかすら問題にはしていませんでしたから、そこからも今回の問題に対しては「主義主張のための暴力」ではなく、「特定の雑誌社を襲撃するための暴力」だったと見るのが妥当ではないかと思うのです。
 そう考えれば、これをテロリズムと呼ぶべきかどうかは、かなり疑問なんですね。
 
 当たり前ですが、だからと言って暴力行為が正当化されるワケではありませんし、そういう主張をやえがしようとしているワケでもありません。
 理由がどうあれ、この暴力行為は非難されるべきであり、犯人も(射殺されたようですが)その罪に見合う罰を受けるべきです。
 ただし、その暴力行為は許されないというのはその通りだとして、しかしそれとはまた別の問題として、果たしてその表現は社会的に許されるような表現なのかどうかっていう部分の検証は必要なのではないのでしょうかと言いたいのです。
 
 ここで問題なのが、今回の襲撃事件を「テロリズム」と表現してしまうと、被害者の方が絶対正義になってしまうイメージが強くなるっていうところなんです。
 やはりというかなんというか、もうすでに「表現の自由はテロリズムに屈しない」なんて構図に世界的になってしまっているようで、「フランス全土で反テロ集会、史上最多の370万人参加」なんて記事もあるぐらい、そんな構図になってしまっていますね。
 これでは「雑誌の方の表現は適切なのか」という問題提起をするだけでも悪のレッテルを貼られそうな、そんな一方的な雰囲気になってしまってはいないでしょうか。
 
 「テロリズム」という言葉は強烈な言葉です。
 この言葉を使ってしまえば、対象を一方的な悪に仕立てるコトができ、相対的に被害者は正義とするコトができてしまいます。
 「暴力は悪」、それはいいんですが、しかしその相手が「一方的な正義」かどうかは本来は疑うべきでしょう。
 例えばウソの表現、事実に基づかないコトを論拠とした差別表現や、ただ相手の人格を傷つけるような攻撃的な表現は、それは少なくとも日本においては許されるべきモノではありません。
 いまフランスでここまでの検証を行っているのかどうか、大きな声に阻まれてよく分かりませんが、もしフランス国内でほとんどそんな声が聞かれないとすれば、それはそれで大変こわいコトだと言わざるを得ません。
 
 そしてそれは、明らかにこの「襲撃事件」を「テロリズム」と呼び変えてしまったためです。
 テロリズムではないと思われる行為までテロリズムと呼んでしまい、その結果として検証すべき点が検証できないのであれば、それも社会悪と言わざるを得ないのではないでしょうか。
 勧善懲悪の一方が正義で一方が悪だと結論づけて何も考えない社会は、常に正義の立場にいられる人間だけは居心地がいいのかもしれませんが、しかしそれはいつかしっぺ返しとして返ってくるコトでしかなく、また少数の多数支配の構図にしかならず、そんな社会は危険な方向に向かっていると言うしかありません。
 それが意図的かどうかはともかく、しかし近年、なんでもかんでも暴力事件をテロリズムと呼びすぎなきらいはあります。
 言葉には力があります。
 一つの事件でも視点や問題は決して1つだけではありません。
 この問題、単なる「テロリズムとの戦い」だけではないところを注意深く見ていく必要があるのではないでしょうか。
 
 バーチャルネット思想アイドルやえ十四歳は、表現の自由を疑う自由を応援しています。
 

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