審議に早く入るコトを拒否しつつ、後になって審議時間が足りないと言う卑怯

 さて、ようやく安保法制が本日、衆議院で審議入りしました。
 言うまでもなく、日本の国防軍事問題にとってひとつの転換点となる重要な法案になるでしょう。
 十二分な審議を尽くし、キチンと形に残る結果を出してほしいと思っています。
 
 しかしここでもまた、野党の対応には首をかしげざるを得ないのです。
 

 安保法案、国会提出…野党は早期審議入りに難色
 
 政府は15日午前、集団的自衛権の限定的な行使を可能にすることなどを柱とする安全保障関連法案を衆院に提出した。
 与党は野党に対し、21日からの関連法案の審議入りを提案したが、民主党などは早期の審議入りに応じない姿勢を示した。国会での審議を前に、早くも与野党の対決ムードが強まっている。

 
 政府が法案を国会に提出したのが15日。
 与党は21日からの審議入りを求めたのですが、これはおそらく20日に党首討論が予定されていた(開催もされました)ためと思われますが、なんと野党はこれを拒否しているんですね。
 結果的に今日26日の審議入りとなったワケですが、この野党の対応はいったい何なのでしょうか。
 
 関わらず重要な法案だからこそ、それなりの時間をかけて審議をするっていうのが当然の対応のハズです。
 ですからむしろ野党としては、党首討論を行うのはもちろんとしても、15日からでもすぐに審議に入るように与党の方に主張するっていうのが本来あるべき姿なのではないのでしょうか。
 法案に反対するなら反対するで、しかしなぜ反対なのか、どの部分がどういう理由で間違っていると考えているのか、それを各政党が国民の前に明らかにするためにも、できるだけ時間をかけて審議するっていうのは、重要な法案であればあるほど必要な行為です。
 であるなら、野党が審議に入る期間を延ばそうと画策する理由など、ひとつもあるハズもないのです。
 少なくとも正式に国会に提出された以上は、審議せず廃案っていう形が一番国民に対しての裏切りにしかならないワケで、である以上はむしろ早く審議に入り、野党はさらに審議時間をもっと確保しようと努力に務めるべきだったのではないのでしょうか。
 
 これって結局「野党のいつもの手」なんだと思うんです。
 すなわち、色々な理由を付けて審議時間を削り、最後に「審議時間が短い、もっと審議する必要があるから、今国会での採決には反対する」という、時間切れを狙っている戦法です。
 むかしの国会では牛歩戦術とか牛舌戦術とかありましたけど、やっているコトは同じです。
 国会には会期という物理的な制限時間がありますから、それを悪用して「時間が足りない」という理由で成立を阻むという、そんな「伝統的な戦術」です。
 
 でもこれデタラメですよね。
 もちろん本当に時間が足りないなら理由になるのかもしれませんが、しかし入口の部分で自ら時間を削るようなマネをしておいて「時間が足りない」と言ってしまうのであれば、もうそんなの自作自演としか言いようがないですよね。
 ですからここをよくよく覚えておいてください。
 まず野党は、法案の審議入りの段階で自らの意思で「審議時間を削った」という事実を、みなさんよーく覚えておいてください。
 
 そしておそらく審議中も色々な理由を付けて審議時間を削る作戦に出るでしょう。
 これは民主党の伝統芸ですからね、与党時代から与党なのに審議拒否っていう、アレです。
 そうやって色々な理由を付けて自ら審議拒否をしておいて、最後に「時間が足りないから採決反対」と騒ぎ立てて、マスコミにその図を撮ってもらって「与党の強行採決だ」と印象操作しようとする、いつもの作戦なのです。
 でもこんなまやかし、詐欺行為は、決して許してはなりません。
 こんな行為は、法案の中身の是非を超えた、民主主義を冒涜する行為でしかないと言うしかないのですから。
 
 ですからよく覚えておいてください。
 野党はまず入口の部分で審議拒否を行ったという事実を。
 そして、これから国会でどういう行為が行われるかを。
 審議に早く入るコトを拒否しつつ、後になって審議時間が足りないと言うデタラメを許してはなりません。