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2015-12-09

日本の外交が弱いと言うなら、強くする方策を考えるべきでは? (2)


2.外交政治プレイヤーが少ない
 次に「外交政治のプレイヤーが少ない」という問題があります。
 ここでのキーワードは「政治プレイヤー」です。
 つまり官僚はここに含まれません。
 あくまで政治的決定権を持つ外交を担うプレイヤーが日本は少ないのではないか、という問題です。
 
 例えば中国がこれは顕著なんですが、中国の外相に当たる王毅外交部部長は、中国共産党の中での序列はかなり低い位置にいる人です。
 でも対外的には外相というコトになっているので、各国の外相と対等に交渉できるコトになっているのですが、しかしこれ、つまりはもっと「政治決定できるプレイヤー」が中国にもいっぱいいて、そういう人たちが世界各国にどんどん折衝などを行うべく外に出ているんですね。
 肩書きだけで中国の主な行政の肩書きを持つ外交プレイヤーを見てみても、国家主席・副主席・国務院総理(首相)・副総理とずらずらいて、副総理ですら中国共産党内では序列7位という有様です。
 これはちょっと別の問題になりますが、国際的には行政のトップなので大統領格の日本の総理大臣(日米首脳会談は総理と大統領ですからね)に対して中国は国務院総理が同格だとしているというふざけた対応をしているように、外交プレイヤーは首相や外相という立場から見て上も下も、中国はかなり数を揃えているワケです。
 
 また中国だけでなく、例えば第一副大統領とか副首相とか、そういう肩書きを揃えて外交をしている国もけっこうあります。
 日本にも副総理はいますが、でも外交はあまりしませんよね。
 麻生副総理は財務大臣を兼任しているので外交に力を入れられないのはそうなんですが、麻生さんの外交能力を使えないというのは、やっぱりもったいないと思います。
 外交の場というのは、さっきも言いましたように「格」というモノも重要視されますので、これを逆に利用して、肩書きだけでも立派なモノを用意するというコトも、重要な外交戦略のハズなんですよね。
 
 ですからこの辺が日本が生真面目すぎるんだと思うのです。
 あまりやりすぎると指揮系統の混乱に繋がりますからよく整理しなければなりませんが、外交の最高責任者は総理にしても、実質的な責任者を外務大臣として、その下に閣僚級のプレイヤーをもうちょっと増やすべきなのではないのでしょうか。
 例えば様々な特命担当大臣がいるワケですから、こういう人たちをもっと外交の場に出すべきだと思うのです。
 また副大臣の扱いが日本は軽すぎる気がしてなりません。
 副大臣も海外によく出てはいますが、まず日本国内として国会ですら大臣の替わりの答弁がほぼ認められないという扱いの軽さがあるだけに、どこまで決定権を与えているのかかなり疑問です。
 そもそもさっきも言いましたように外交には「格」が重要ですから、そこまで重要国でなくても先方の外相と交渉するなら日本も外相が出て行かざるを得ず、そういう意味からも「閣僚級」のプレイヤーの増員が必要なのではないかと思います。
 
 
3.総理以外に政府専用機がない
 日本の場合、いわゆる政府専用機って2機しかない、しかもその2機はトラブルのために必ず同時運航するため、実質1機しか運用できないというのが現実です。
 そして政府専用機を単独で使えるのが、天皇と皇族、そして総理大臣のみです。
 日本の場合、外務大臣単独では政府専用機が使えません。
 
 ではその場合何が問題なのかですが、政府専用機が使えないというコトは外務大臣が移動する際には民間航空を使うワケですから、要はスケジュールが民間航空の定期便に縛られるワケです。
 そうなれば、例えば一日一便しか出ていないような路線を使わなければならない時は、公務よりも民間航空の出発時間を優先させる必要に迫られるという、大臣の仕事としてはどうなんでしょうかと言わざるを得ない自体に陥ってしまうのです。
 
 また、日本から直行便がない国に行く場合は乗り継ぎになるワケですけど、それもかなり時間の無駄ですよね。
 海外旅行などで乗り継ぎをされたコトがある人なら分かると思いますが、下手したら3時間とか4時間とか乗り継ぎ地で待たなければならりません。
 もしその3時間が現地であれば、その国の要人2~5人ぐらいは会えるワケで、こんな無駄はないワケです。
 
 さらに不都合はあります。
 日本国内にいるだけではなかなか感じないコトですが、例えば途上国なんかに行けば、定刻なんてあってないようなモノですから、時間の調整が難しくなります。
 何時にアポイントがあるからこの便で、とか、何時までに日本に帰らなければ国会に間に合わなくなるからこの便で、とかというスケジュールを組んでも、現地のただの気まぐれで遅れてしまう可能性もあるワケです。
 そしてさっきのお話との複合ですが、では念のために一便前にとかしたとしても、そもそも一日一便しかないような路線だと、その「念のための」のせいで一日が丸つぶれになる、それは同時に「もっと時間に余裕があれば追加で要人と会うコトができた」などの機会を大きく損失するコトに繋がります。
 こんな無駄はないですよね。
 さらにデモですとかストですとか、日本では考えられないぐらい頻発する国もありますから、そういう事情にも縛られてしまいます。
 日本の感覚や常識では判断できないような問題もたくさんあるワケです。
 
 もっと追加で言えば、いくら政治家や大臣と言えども人間なのですから、体力的な面も考慮すべきでしょう。
 飛行機は乗るだけでも体力を使います。
 政治家は使い捨ての道具でも、自己犠牲を強いる対象でもありません。
 それが月に何度も海外に行くような人であれば、なおさら考慮が必要なのではないのでしょうか。
 
 このように政府専用機が1機しか運用できないコトで発生する、お金には変えられない無駄はたくさんあるのです。
 
 日本以外ですと、アメリカやロシアなんかは政府が運用できる飛行機は10台以上あると聞いたコトがあります。
 ごめんなさい、ちょっと調べたんですが、ネット上にはソースとなるようなモノはありませんでした(質問に答えるという形でしたらこういうのがありましたが)けど、それでも他の先進国でも、少なくとも1組体制しかないというのは日本だけで、まして日本の場合は君主制であるにも関わらず皇室と政府との共同体制という、非常に制限の強いシステムとなっています。
 やはりこれはあまりにも日本の体制が悪すぎると言わざるを得ないでしょう。
 
 例えばチャーター便を使えばいいじゃないかという意見もあるようですが、しかし政府専用機であれば、会議室や官邸などとの直通電話や通信回線などの設備も整えられるワケで、移動中でも仕事ができるシステムを作るコトは可能なのでしょうから、その辺も考えるべきです。
 まして民間定期便であれば、いくらファーストクラスと言えども民間人がいる前で機密文章を広げるワケにはいかないですしね。
 そもそも向きが変えられない、けっこう大きな音が鳴る普通の飛行機の中では、会議一つもままならないでしょう。
 日本からヨーロッパに行くのだって10何時間かかるワケです。
 その間、何か情勢が変わるコトだって十分あり得ます。
 細かい機微も考慮しなければならない外交というモノを判断する上においては、そういうコトも考える必要があるのではないのでしょうか。
 
 
(つづく)
 

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