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データで見る放射線の悪影響の最低ライン


 この問題について最も重要なお話です。
 果たして放射線の悪影響はどのラインで起こってしまうのか、です。
 と書くとちょっと語弊があるかもしれません。
 どこからのラインから悪影響が出るのかという部分については、専門家で無いやえでは分からないお話であり、というか、こういうお話を専門家で無い人間がしてはダメだと思います。
 ではどういうお話をするのかと言えば、実際に世に出ているデータを基にして、その値であれば安全だと「再確認する」という行為をするのです。
 
 この作業には専門知識は必要ありません。
 簡単な例を出しましょう。
 「レントゲン」は多くの人が経験したコトがあると思いますが、現在においてはレントゲンによって人体に悪影響が出ると思っている人はいませんよね。
 なかなか現代日本ではレントゲンを経験したコトがない人はいないので、むしろ比較できなくて困るところではあるのですが、レントゲンを経験した人としてない人をそれなりの数のデータを集めて比較した場合に、経験した人の集団の方がガン発生率が高いというデータは存在しません。
 よって、これは専門知識がなくても、そのデータの存在を裏付けるコトだけによって、「レントゲン程度の放射線を浴びても人体には悪影響は無い」と判断するコトが出来るワケです。
 
 要は、これの繰り返しです。
 専門知識が無くても、この手のデータを探すコトによって、素人でも放射線の悪影響のラインを、科学的な厳密なラインでなくても、「安全だと確信できるライン」は探すコトが出来るのです。
 もっとも極端な例で言えば、自然放射線で被曝する放射線量を浴びても人体に悪影響は無いと結論づけられる、というコトですね。
 これ厳密に言えば、放射線によって何らかの影響が全く無いと断言できるモノではありませんが、ただしそれは「酸素が毒である可能性がある」と言うのと同じであって、自然に人が生きるために受ける影響の最低ラインと言えるワケですから、逆に言えば、ここが基準点なワケです。
 例えばガンひとつに絞って考えると、「自然に人が生きている中におけるガン発生率」が基準点として存在し、この基準点より発生率が高くなれば、その放射線量は「人体に悪影響がある」と考えるコトができるようになるワケです。
 これは放射能に限りませんね。
 他の物質にしても、それを多く摂取すれば癌の発生率が高くなると認められるモノを発がん性物質なんて呼んでいるワケで、つまり放射能もそのラインを探していきましょうというお話なのです。
 そしてひとつのハッキリとした例として、レントゲンはこういう意味で「人体に悪影響がある」とは言えないと整理されているワケです。
 
 では具体的に考えていきましょう。
 
 やえはまずこれだけは絶対のコトとして言えると思っている「基準値」がひとつあると思っています。
 世の中いろんな人がいろんな基準を出して安全だとか危険だとか言ってますが、やえとしましては、まずこれだけは誰しもが異論を唱えるコトが出来ない「絶対的な基準値」となるハズだと思っている値です。
 というか地域です。
 念のために言っておきますが、そもそもの資料の値が間違っているのであれば専門家でないやえにはその正否は判定できないのですが、一応複数の情報からあたっているので、その数値は正しいという前提で書きます。
 そしてなにより、数値は間違っていても「その地域が基準値になる」という点は変わりようがないというコトは確認しておいて下さい。
 
 イランにラムサールという都市があります。
 近代史や環境問題が得意な人は「ラムサール条約」という条約名を聞いたコトがあるかと思いますが、それはここのイランのラムサールで締結されたコトから名付けられているモノです。
 で、そのラムサールなんですが、もうひとつ、「世界で最も自然放射線が強い地域」として有名なのです。
 こちらの資料を見てください
 単位が「mGy/年」であり「グレイ」ですからシーベルトやベクレルではないコトに注意ですが、日本が平均「0.43」に対して、このラムサールはなんと「10.2」という、約24倍もの高さの放射線が「自然に」放射されている地域なのです。
 
 
 以下、情報の確度を高めるための単位の定義や計算式などを書き記しておきます。
 もし結論が早く知りたいという方は読み飛ばして結構です。
 
-------------------------------
 いまの資料は、アドレスから「公益財団法人体質研究会」という財団法人が出している資料であるという点でひとつ資料の確度が保証されているというコトと、さらにウィキペディアのラムサールの項目でも「そのピークで260ミリグレイに達する」と書かれてあり、さらにその出典はさっきの財団法人ではない海外の科学系専門サイト(専門誌でしょうか?)からの引用のようなので、複数のソースから同じ数値が出ているという意味で確度の高い情報だと言えるでしょう。
 
 もうひとつ、「グレイ」という単位ですが、もちろん言葉が違うのでシーベルトなどと定義が違います。
 こちらのサイトから引用すると、
 

1.グレイ(Gy)について
 放射線が「もの」に当たると、その持っているエネルギーを「もの」に与えます。”グレイ(Gy)”は、「もの」が単位質量あたりに放射線から受けるエネルギーの量を表しています。
 グレイはジュール/キログラム(J/kg)とも表され、1グレイは物質1kgあたりに1ジュール(エネルギー量を表す単位)のエネルギーを受けたということを意味しています。1ジュールは標準大気圧(1気圧)で20℃の水1グラムを約0.24℃上昇させるエネルギーに相当します。
 
2.シーベルト(Sv)について
 シーベルトは放射線が「人間」に当たったときにどのような影響があるのかを評価するための単位です。
 このシーベルトの値は、まず人間の体全体あるいは各臓器等を「もの」と考えて放射線から受けたエネルギー量を求め(グレイの値)、更に人間への影響として数値化するために受けた放射線の種類、受けた体の部位を評価して下記の式から計算して求めます。
 その値は原子力施設での放射線安全管理や、もし被ばくした場合にどのような影響があるのかを評価するために使われます。

 
 となります。
 なんだかちょっと難しいんですが、グレイは放射線の「エネルギー量」、シーベルトは放射線の「人体に与える影響力」というような感じでしょうか。
 よってここはイコールではありませんが、かなり強い因果関係があります。
 さきほどのサイトにもシーベルトとグレイの計算図が載っているのですが、ウィキペディアの方が分かりやすいので、そっちを引用する
 

Sv = 修正係数 × Gy
 
 例えば、等価線量を算出する際には、修正係数として放射線荷重係数が使用される。放射線荷重係数は、放射線の種類によって値が異なり、X線、ガンマ線、ベータ線は1、 陽子線は5、 アルファ線は20、 中性子線はエネルギーにより5から20までの値をとる。

 
 となります。
 放射線の種類(X線やガンマ線など)によってグレイから求められるシーベルトが変わってくるのですが、ただここで確認しておくべきコトは、「線種が同じであれば倍率は変わらない」というコトです。
 つまり同じガンマ線であるという前提のもとでは、「グレイが24倍であればシーベルトも24倍である」と言えるようになるワケですね。
-------------------------------
 
 よって、(同じ線種であるという前提ではありますが、どのサイトを見ても線種まで書いてある資料ってほとんどないので、数値的な断定は出来ないという前提ではありますが)日本の年間平均は約1.5ミリシーベルト(文科省のサイトより(PDF))なので、ラムサールの放射線をシーベルトで計算すると、つまり日本の24倍の「36mSv/年」だろうと推測されます。
 
 人体に悪影響があるかどうかという放射線の強さの基準は、まずひとつ、ここに求めてるコトが出来るのです。
 
 なぜなら、ラムサールで放射線による人体に悪影響が出ているというデータは無いからです。
 と言うと、これからは分からないじゃないかと言う人が出てくるのですが、しかし実情は逆で、むしろキチンとデータを取った上で影響が無いコトが確認されています。
 ここでは2つソースを提示しておきます。
 まずひとつが、最初に引用足した「公益財団法人体質研究会」のサイトの、こちらのページです。
 

3. 高自然放射線地域における疫学研究 
 放射線の影響はわずかな量であっても悪いと信じる人の数は多いのですが、このような高自然放射線地域には多くの人びとが何世代にもわたって暮らしています。放射線は微量でも健康に影響があるのなら、このようなところに住んでいる人の健康に異常は生じていないのでしょうか?高自然放射線地域の人々にがんを発症あるいは死亡する割合が高く現れているのだろうか。その疑問に答えるため、このような地域の自然放射線の量と健康状態を調べる大規模な調査研究が行われています。
 中国衛生部工業衛生実験所(現 National Institute for Radiological Protection)のWei Luxin博士を中心とした中国の研究グループは1972年以降、放射線レベルの測定のみならず、住民への健康影響も調査し、その結果をまとめ1980年にサイエンス誌に発表し、世界的の注目を受けるところとなりました。彼等の調査によると、がん死亡は増加しておらず、むしろ対照地域に比べ少し低いということです。遺伝病の増加は見られませんでしたが、ダウン症は例外で、高自然放射線地域で高値でした。しかし、高自然放射線地域と対照地域で母親の出産時年齢に違いがあるなどの方法論的な問題点が指摘され、その後の調査ではこれらの問題点を考慮した検討が行われましたが、ダウン症の増加は確認されませんでした。1980年代には米国がん研究所との中・米共同研究が行われ、女性の甲状腺結節の有病率などが検討されましたが、増加は認められませんでした(Wangら JNCI 1990年)。

 
 調べた結果、影響が無かったという内容ですね。
 決して「いままで悪影響があるっていう報告が無いから影響はないんだ」という消極的な根拠ではありません。
 
 そしてもうひとつの根拠は、さらに踏み込んで書いています。
 ウィキペディアのラムサールの項目で引用元としてリンクされているページを機械翻訳したモノです。
 

 すべてのこれらのケースの中で最も興味深い機能は、これらのHBRAsに住む人々は、放射線への高いエクスポージャーの結果として健康への悪影響を受けるようには見えないということです。それどころか、いくつかのケースでは、これらのHBRAsに住む人も健康的になるとHBRAsとして分類されていないコントロールの領域に住んでいる人よりも長生きするように見える。これらの現象は、医療地質学者のための多くの興味深い疑問を提起。

 
 むしろ健康に良いのではないか、他の地域よりも長生きしているというデータがあるワケなんですね。
 やえは放射能の専門家では無いですから断定的なコトは言えませんが、しかし人は経験的にラドン温泉が他の温泉よりも効能が高いと知っていたからこそそのラドン温泉は科学が発達していない昔から有名だったとラドン温泉を説明した時にも言いましたように、ある程度の放射線はむしろ人体に良い結果をもたらす可能性は十分にあると、そしてラムサールなどもそれに当てはまる可能性はあるとは言えるのではないのでしょうか。
 
 よってこれが基準なのです。
 
 シーベルトだと曖昧な部分が出てきますからグレイで書きますと、「10.2mGy/年」であれば人体に影響は無いと断定できる、と言えるワケです。
 これは科学的に放射能や放射線の確定的な線引きのラインが解明されてなくても、(元のラムサールのグレイ量の数値が間違っていない限り)このラインであれば絶対大丈夫だと誰でも断言できるラインです。
 むしろ誰もが(そもそもの数値や安全調査自体への疑問以外は)否定できない事実だと言わなければならないモノのハズです。
 だってイランのラムサールには、何百年、何千年にもわたって人間が健康に(むしろ他の地域よりも健康に)住み続けているのですからね。
 まして科学的にも人体に悪影響は無いと資料が提示されているワケなのです。
 ですからやえは、まずはここをひとつの基準値として考えています。
 
 現在福島市の放射線量は「0.32マイクロシーベルト毎時」(2013年10月03日)ですので、これを一日に計算すると「0.32×24=7.68」ですから「7.68μSv/日」となり、そしてこれを一年にすると「7.68×365=2803.2」ですから福島の年間放射線量は「2803.2μSv/年」と書くコトが出来ます。
 単位を綺麗にすると「1マイクロ=0.001ミリ」ですから、「2.8032mSv/年」ですね。
 福島は現在年単位で見ると「約2.8ミリシーベルト/年」という放射線量だというコトが分かります。
 こう見ると、現在の福島は、かなり放射線量が少ないコトが分かります。
 さっき引用しましたように、通常時の日本の年間平均自然放射線量は「1.5mSv/年」ですから、それよりも多いですが、2倍を超さない数値です。
 2倍と聞くと大変な数値のように聞こえますが、しかしラムサールで比べると、ラムサールは日本の24倍なのですから、ハッキリ言えばたいしたコトありません。
 そもそも日本は世界的に見れば平均より低い方で、どうも世界平均は「2.4mSv/年」のようなので、福島も現在でもほぼ世界平均と言えるでしょう。
 まして24倍のラムサールでも一切人体への悪影響は認められていませんので、これを踏まえれば「この値での福島では一切問題は無い」と断言しなければウソになってしまうのではないのでしょうか。
 むしろ「福島で放射能が原因で奇形児が生まれてる」なんて言ってしまうのは、「ラムサールでは奇形児だらけだ」と言っているようなモノだとすら言えるでしょう。
 大変に失礼です。
 
 というワケで、このラインが専門知識のない者としても断言が出来る最低ラインだと思います。
 放射能問題で資料的なモノが出てきた場合、まずこれを1つの基準として考えてみてはどうでしょうか。
 ただし、この数値というのは「これを越えたらアウト」というワケでは無いコトは注意して下さい。
 「この数値より上」に関しては、今日の内容では悪影響があるともないとも言えません。
 今日言えるコトは「この数値より下」は絶対に大丈夫だ、というコトです。
 

放射線による人体への害がどこから出るのか、その線引きは難しい


 ただでさえ専門的なお話になりがちの放射能のお話ですが、さらにややこしくしているのが「放射線による人体への害がどこから出るのか、その線引きは難しい」という面があるところです。
 これがある種の毒であれば、だいたいどの辺まで飲むと人体に悪影響が出て、最悪死んでしまうのかってい部分が分かっています。
 「薬と毒は同じモノ」なんて言いますが、飲みすぎると毒になるけど適量飲めば薬になるというのは、その「人体に悪影響を与える線引き」が分かっているからこそ出来る芸当なワケですよね。
 ですから放射線も、「○○Svまで浴びても大丈夫」という線引きが出来ればもっとお話は簡単になり、また恐怖心もだいぶ和らぐと思うのですが、残念ながら、この辺の線引きが未だハッキリとは解明されていないという点が、放射能の問題を難しくしているワケなのです。
 
 しかしそれは、「放射能の全ての人体に対する影響が一切分からない」という意味ではありません。
 ここを間違えてはいけません。
 極端な例だと、ちょっとでも放射線に浴びたら悪影響があるという風に思い混んでいる人もいたりいなかったりするようですが、さすがにそれは極端です。
 「分からない」というコトは恐怖に繋がりますが、しかし実際は、ハッキリ分からないのはあくまで「線引きのライン」が分からないのであって、「一切合切何もかもが分からない」というワケではないのです。
 ここ、重要です。
 現代の段階においてはあくまで「ある程度の確度の高い線引きのラインは分からない」というのが現実的な「分からない」の範囲なのです。
 例えば、原爆も原発事故も無かったとしても、それでも全ての人間は産まれながらにある程度の放射線を浴びながら生きていますように、ちょっとでも放射線を浴びたらおしまいというワケでは決して無いというコトは、“科学的にハッキリ”しています。
 これは自然放射線と呼ばれるモノで、宇宙から放射されている放射線ですとか、自然界に自然に存在している放射性物質から放射されている放射線などを指すのですが、よっていま現在生きている人間の中で、全く放射線を浴びたコトのない人間なんていうのは存在しないワケなんですね。
 放射能や放射線は絶対悪ではないというコトは理解しておく必要があります。
 
 この辺、ラドン温泉などの実例もあります。
 ラドン温泉とは文字通り放射線が強く出ている場での温泉なのですが、しかしここで働く人達にガン発生率が高いとかいう統計はありません。
 むしろ逆に、ラドン温泉などは普通の温泉よりも「効能が高い」なんて言われていたりします。
 そしてそれは、ラドン温泉がかなり昔から「効能の高い温泉」として知られていたという、人間の実体験からも、放射能は絶対悪ではない、むしろ良い面もあるというコトが実証されているというコトを伺い知るコトができるワケです。
 つまりいまでこそ科学が発達してその効能の高さが放射能によるモノだと分かっていますが、例えば鳥取県の三朝温泉なんかは信憑性はともかく1163年に発見された温泉らしく、まぁ年代が違っていたとしても、放射能というモノが科学的に分かっていなかった時代から高い効能のある温泉として有名だったコトは確かで、つまり人が体感として放射線の有能性を理解していたという実例ですよね。
 この辺、薬と毒の関係に似てるとも言えるでしょう。
 過去を振り返れば、科学的には証明されていなくても、人間の実体験によって薬や毒だと分かっていたモノはたくさんありますよね。
 ですから放射能にもそういう一面もあったというコトは理解しておく必要があるでしょう。
 
 もうひとつ、放射能、というか放射線の影響について、基本的かつ重要な点があります。
 それは、「影響そのものも、『人による』という部分が大きい」という点です。
 つまり「放射能の人体に与える影響の線引きはまだハッキリしない」のと同時に、同じ値の放射線を浴びても、人によっては影響が無い人もいれば、ガンが発生してしまう人もいるという差が見られるというところがあります。
 この辺のこの問題が複雑で難しくて、そして恐怖を感じてしまう大きな要因なんだと思います。
 
 ただしこれは、放射線はどういう仕組みで人体に悪影響を与えるのかという仕組みを考えたら、なんとなく理解出来るコトです。
 どう放射線が人体に悪影響を与えるのかと言えば、放射線が人体を通過した際に細胞や染色体を破壊してしまうコトによってガンなどの悪影響が人体に出してしまうワケですね。
 でそのガンですが、ガンとは細胞が正常で無い形で成長するコトを指し示す病気であり、これも全く同じ生活をしていても発病する人としない人と分かれてしまうワケで、つまり「こういう原因があったからガンになった」というハッキリとした線引きの部分が無いモノですよね。
 ですから、そりゃ大量に放射線を浴びて体中の細胞や染色体が破壊されまくったら誰でもダメになってしまいますが、そうでない中間的な量の場合は、同じ線量を浴びても人によってガンが発病するかしないかは分かれてしまうワケなのです。
 放射線に関係ないガン発病と同じように。
 ですから、この辺がさらに「人によって違う」とか「放射線の悪影響の明確なラインが分からない」という部分に繋がってしまうワケです。
 
 まぁでも、これが分かったからといって、発病する恐怖がどうにかなるというコトでもありませんね。
 むしろ恐怖は募るばかりかもしれません。
 ではどう考えるのかと言えば、その発病しないという最低値のラインを見極めるというコトになろうかと思います。
 と言うと、「放射能が人体に与える影響のライン」は分からないと言ったじゃないかと言われそうですが、それはあくまで「厳密な科学的な意味では分からない」という意味だというコトに注意して下さい。
 薬や毒と違って放射能は近代まで人工的に取り扱えなかったのでそれまでの統計が乏しくてラインをハッキリ決めるコトができないワケですか、しかしだからといってその統計が皆無というワケではありません。
 広島や長崎、またチェルノブイリや、それ以外の様々な事象によって、分かってくる部分もあります。
 科学的な厳密な線引きは、それは科学者や専門家に任せましょう。
 ここで素人のやえがいくら言ったところで、意味のあるコトではありません。
 ただし、専門家や歴史によってこれまで積み重ねられてきたデータや事実を読み解いて、それをひとつの判断基準にするっていうコトでしたら、専門家で無い人間でも出来ます。
 例えば、ラドン温泉ぐらいの放射線量を浴びても、その近くで働いたり暮らしたりしても、人体に悪影響が出たという統計は無い、というのはハッキリしているワケです。
 つまりここの部分ではラインが引けるワケですよね。
 そしてこれを理解するためには、特に放射能の専門知識が必要ではありません。
 一般的な科学知識で十分なのです。
 
 ここが重要です。
 放射能の問題は、専門家で無ければ分からないという勘違いから恐怖心が勝り、一部の人間はヒステリーに陥って「放射脳」な有様になってしまっているのですが、それは結局「事実を知ろうとしない愚かな行為」としか言いようがない行為なのです。
 放射脳の専門的な部分は、それは未知の部分の解析という意味でしたら素人の出る幕ではありませんが、しかし出されたデータを判断するコトは専門家で無くてもできるワケです。
 むしろどんな組織でも「判断する人間」というのは、そういう役回りを負っているワケですよね。
 でなければあらゆる組織のトップはその分野の一番の専門家で無ければならないくなりますが、実際はそうではないワケで、よって「出されたデータをもとに判断を下す」という行為は専門知識が無くても出来るコトであるのは間違いないのです。
 それを放棄すると「放射脳」になってしまうのであって、だからこそ、冷静に判断しましょうというコトなのです。
 
 では次回は、そのデータをどこに求めるのかというお話をしたいと思います。

放射能というモノの本質


 まずは「放射能」と呼ばれるモノの本質をゆっくり丁寧に考えて行こうと思います。
 
 その前に、これは何度も言ってますがやえは放射能の専門家でも学者でもありませんから、もしかしたら間違っている部分もあるかもしれません。
 ですから、もし間違っている部分があれば、どうぞご遠慮なく指摘して下さい。
 やえも万全を期すために色々と調べて書いてはいますが、もし間違っていた時はご指摘下さる方が、ここを読んで下さっている方にとっても、やえにとっても有益なコトですので、疑問でも構いませんので、なにかあればご指摘下されば幸いです。
 
 かなり基本的なお話になるのですが、やえもよく色々ひっくるめて一言で「放射能」と言う場合があるのですけど、厳密に言えば「放射能」と「放射性物質」と「放射線」は別の概念です。
 特に「放射能」というのは、時に「放射線」を示す文脈においても使われるコトがあったりするのですが、まぁほとんど「放射能」は一般名詞化してしまっていますのでそこまで神経質にならなくてもいいのかなとは思うんですけど、ただ厳密な解釈が必要な時はやえはこれらの言葉を区別して使うように注意しています。
 で、これらがどう違うのかと言うと、箇条書きにしますと
 
「放射性物質」-ウランやプルトニウムなど、放射線を放出する能力を持つ物質。形があるモノです。
「放射線」-アルファ線やベータ線などの電磁波。エネルギーなので自然の状態では溜まりません。
「放射能」-放射性物質が持つ放射線を出す“能力”。概念的な言葉です。
 
 こうなります。
 よって、ここが重要なのですが、直接的に人体に影響を与えるモノという視点で考えると、この中では「放射線」だけがそれに該当するコトになります。
 例えば「放射性を出さない放射性物質(これを放射性物質とは呼べなくなるワケですが、仮のお話として)」というモノをいくら体内に吸収しても、放射線に関する害悪は無いと呼べるコトになります。
 この場合、放射性物質の質量自体は人体に比べて微量も微量ですから(ウランを体内と同じ量摂取するとなんらかの放射能とは関係ない別の害はあろうかと思いますが)、基本的には「放射性を出さない放射性物質」というモノが存在する場合において、その放射性物質をいくら体内に取り入れても害はないと言えるコトになります。
 まぁこれは概念的にあり得ないお話ですから、単純に、放射性物質とはどういうモノかというコトを理解するためだけの説明として捉えていただければと思います。
 すなわち、最後に「人体にどういう影響があるのか」というところを考えるのであれば、これは「放射線」を考えるべきだ、というお話なワケです。
 
 例えば放射線の強さの単位としてシーベルトというモノがあるのですが(厳密には「人体が吸収した放射線の影響度を数値化した単位」だそうです。ウィキペディアより)、一般的にはただ「シーベルト」という単位で表すのでは無く、ほぼ必ず「一時間あたり」という単位で表します。
 「Sv/h」という書き方を見たコトがあると思いますが、この「/h」の部分ですね。
 つまりこれは、「一時間あたりの放射線の強さ」を表すモノであり、もうちょっと厳密に言うなら、「一時間の間浴び続けた場合の放射線の強さ」というコトになります。
 よって例えば「0.1μSv/h」の強さの浴びたと一言で言ったとしても、それが6分間だけのお話であれば、実際にその人が浴びた放射線というのは「0.01μSv」というコトになります。
 逆に二時間浴びたら「0.2μSv」ですね。
 ですから、実際に人体に浴びた放射線の総量では無く、その空間の放射線の強さを表す場合には、まず間違いなく「/h」が入っていなければおかしいですので、もし入っていない図や資料を見た時には、その資料そのものを疑って下さい。
 また同時に、この「/h」の意味をよく分かっていない人も少なくありません、特に放射能と放射線の違いをよく理解していない人なんかは数字しか目に行かないようで、「実際に人体に浴びた放射線の総量」というコトでの資料があったとしても、場合によっては「1分間しか浴びていないハズなのに、μSv/hの数値をそのまま流用してしまっている場合」というコトもままありますので、ここも注意して下さい。
 
 「内部被曝」という言葉も、この辺に関わってきます。
 「内部被曝は大変だ」というセリフはよく目にしたコトがあるのではないかと思うのですが、さっき説明しましたように、「その空間で浴びる放射線」というのは、そのまま簡単に「その空間」から逃げれば放射線からも逃げられるコトにワケですけど、内部被曝とは放射性物質を体内に取り込んでしまった状態であり、この場合人体がどこに逃げたとしても放射線を放出する放射性物質が体内にあるために逃げられなくなり、常に放射線を浴び続けるという状態になるので大変なワケです。
 仮に「0.1μSv/h」の放射能を持つ放射性物質を体内に取り入れてしまった場合(つまり「内部被曝」している場合」)、これは一日での被曝量は「2.4μSv」という計算になります。
 数字で出すと内部被曝の大変さが分かりますよね。
 よって、放射線の強さの数字をパッと見ても、状態によってかなり変わってくるというコトは冷静に見て判断しなければならないのです。
 
 ちなみに体内に入り込んだ放射性物質も、一生体内に入っているというコトではありません。
 色々な形によって、例えばトイレとかで一緒に体内から排出される場合もありますので、「「0.1μSv/h」の放射能を持つ放射性物質を体内に取り入れてしまった」と言っても、そこから一生分の放射線を計算して「こんなに浴びてしまうんだ」と言ってしまうのは適切ではありません。
 さらに言えば放射性物質には「半減期」というモノがあって、放射性物質によってその時間は変わってくるのですが、年月によって放射性物質は減っていきますので、そこも含めて単純に年月の総量を「μSv/h」だけで計算するコトは難しいのです。
 
 
 では今日はこのぐらいにして、次回は「放射線による人体への害がどこから出るのか、その線引きは難しい」というお話をしたいと思います。
 

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