都構想 Archive
都構想って「大東京に並ぶ大大阪にする」ためのモノなの? (下)
(つづき)
さて前フリが長くなりましたが、やえが聞きたいのはですね、では果たして「都構想」とは何を目的としたモノなのかというところです。
都構想はあくまで手段です。
目的ではありません。
ある目的があり、それを達成するための手段として都構想というモノがあるハズです。
というか、そうでなければなりません。
決して都構想が目的になってはならないのです。
その上でもし「この大東京に並ぶぐらいの大大阪にしないとだめですよ」という目的を達成するための都構想であれば、これもやっぱり論拠としては全く乏しいとしか言いようがありません。
そもそも「並ぶ」というモノがどういうモノなのかという問題もあるのですが、例えば経済規模なのか人口なのか、まぁいろいろあるワケですけど、ただどれにしてもこれは、別に東京が「都」という行政システムだからこそトップになり得たワケではないというコトは、冷静に考えておくべきコトです。
東京は日本の中でトップの人口と経済規模だというコトは誰も否定しません。
それは数字が証明しています。
でもそれは、都というシステムではなく、むしろ東京が首都だという事実と、そして歴史が育んだ結果であって、行政システムの恩恵ではありません。
東京は首都だからこそ人が集まり、結果としてお金も集まったのです。
この首都という意味は法的なモノとかそういうのではなく、実質的なお話です。
実質的に首都だからこそ、そこに集まった方が何かと便利だからと多くの人が自然と思ったからこそ、色々なモノが東京に集まったのです。
そしてこれは、江戸時代から始まった数百年の歴史もあります。
徳川家康が江戸を本拠地にしたコトで、実質的な行政の首都は江戸になり、江戸は当時の世界でもかなり有数の人口を誇る巨大都市に成り得ました。
これが仮に江戸ではない土地で幕府を開いていたら、別のところが首都としてその機能を果たし、規模も別のその土地で栄えたコトでしょう。
ある意味大阪もそうですよね。
あの辺は古代から中世にかけてずっと首都の周辺地域であり、その恩恵によって商売が栄えた土地であるという歴史的事実があるワケです。
東北地方でも中国地方でも九州でもなく、近畿のあの辺が栄えているのは、首都だったという歴史があってこそなのです。
江戸時代もその前の時代も、都というシステムがあって、それによって栄えたワケではないですよね。
結局「首都」という、人が集まりやすい実質的な行政の集合点があるからこそ、その地域が栄えるワケです。
ですから、いまの大阪が東京並みになるのであれば、それは首都機能を大阪に移転するというのが一番合理的と言えるでしょう。
それだけとは言いません。
首都機能が無くても、経済規模が大きくなる可能性は、例えばニューヨークの例を見れば決してゼロだと言うつもりはありません。
でも、少なくともいまの東京のここまでの規模になった理由の大部分は、東京が江戸自体から続く首都だったという点は無視できない観点です。
そして首都は2つ置くコトは出来ません。
決して東京は「都というシステム」にしたから発展したワケではない、というコトは事実として踏まえる必要があります。
もし橋下さんが「この大東京に並ぶぐらいの大大阪にする」という目的のための手段として都構想を考えているのでしたら、それは多いな勘違いだと指摘するしかありません。
まったく論拠たり得ていません。
むしろ逆です。
様々なモノが、人口やお金が東京並みになった時こそ、都という行政システムが相応しくなると言えるのではないでしょうか。
以前規模のお話で色々と言いましたが、規模のお話をするのであれば、ここまでいかなければ無意味だと思います。
それとも、「都」という名前が付けば東京に並んだつもりになるのですかと、言いたくもなってしまいます。
大阪が発展するコトは望ましいコトです。
それだけ日本の国力が強くなるのですから、それはもう是非とも頑張ってもらいたいです。
でもそれは、決して都構想、つまり「法律を変えて大阪府を大阪都という名称に変えて、行政システムも変える」というコトだけでは不可能なコトです。
もっと別の方法で橋下さんには樺って貰いたいです。
大阪府知事時代に財政がどうなったのかというお話はまたあろうかと思いますが、しかしその“失策”をシステムのせいにしてはいけません。
それが大阪市でなければならなかったのであれば、今度こそその手腕を発揮して、大阪を発展させてほしいと思います。
都構想については、今後も書くかもしれません。
なぜなら、結局都構想はなんの目的を達成するための手段なのかという部分が、いまだに見えないからです。
誰も説明してくれないからです。
そしてそれなのに、都構想という3文字だけがマスコミを通じて一人歩きしているからです。
こういう実体無きキャッチフレーズの一人歩きは、例えば「政権交代」のような大失敗の再来になりかねません。
ですからやえはやえの出来る範囲で批判をしてくさびを打っておきたいのです。
これからも橋下さんは政界で注目をされつづけるひとりとなるでしょう。
橋下さんは実行力のある人だと思っています。
だからこそ、その言葉を虚構にしないようにしてほしいと思うのです。
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都構想って「大東京に並ぶ大大阪にする」ためのモノなの?
大阪市長となりました橋下さんですが、ここ数日、東京に来て各政党の幹部や大臣のところを訪問しているようで、マスコミが連日これを伝えていますね。
こういう光景を見ると、やっぱりマスコミに注目されるっていうのは政治にとって大きいんだなぁと改めて思います。
というのも、はてなブックマークであまおちさんも言ってましたように、首長が変われば上の方の幹部が替わるのも、特に直近の部下となる秘書部長が替わるのは当たり前のコトなんですが、それでも橋下さんだからこそこうやって記事になったりですね、また政令指定都市の市長レベルであれば政党幹部への挨拶まわりも普通に行われるワケですが、他の人ではこんな大きく取り上げないワケで、こうやって大々的に取り上げられるのはまさに橋下さんだからという理由以外無いワケです。
そしてそれこそが橋下さんの力、政令市の市長以上の影響力を持とうとしている、そういう力になっているワケですから、メディアの力っていうのは大きいですよね。
ところで、今日のその橋下さんの報道を見て、ちょっとひっかかったところがあるので、一言言っておこうと思います。
いや結局都構想について何ですが、これについて橋下さんこう言ってました。
「この大東京に並ぶぐらいの大大阪にしないとだめですよ」
この発言、テレビの編集的に都構想とのからみで言っていたような印象を受けたのですが、実際はどうなんでしょうか。
正直やえは、かなり違和感を感じました。
大阪都構想については以前取り上げました。
まずはやはり一次情報を当たるのが当然ですから大阪維新の会のサイトを見たところ、都構想についてはこのように書かれています。
大阪都構想は(1)広域行政を現在の大阪府のエリアで一本化する、(2)大阪市内に公選の首長を8から9人置き、住民に身近な行政サービスを担わせるというのが大きな柱です。さらにその流れで大阪市役所改革も大目標に掲げております。
都構想とは、二重行政の解消のためにやるんだと、何度も橋下さん本人が公の場でもテレビの前でも様々なところで訴えてこられました。
でも、これについては違うとやえは言いましたよね。
特別区の区長は政治家ですから、必ずしも都知事の意向を100%受ける保証はなく、またその法的根拠もなく、むしろ政治家は自らの主張を選挙で訴えるワケで、それに当選すれば都知事の意向よりも自らの主張が「住人に支持された」というコトなのですから、自らの移行を優先されるのが民主主義としては正しいと言えるワケです。
でも政令指定都市の区長であれば、それは市役所の役人ですから、100%市長の部下であり、市長の意向から外れるコトは許されていません。
これは法律によって縛られるモノです。
ですから、本当に二重行政を解消するという目的であれば、この都構想は間違っていると指摘しました。
ここはですね、いつも言ってますように論拠に対する批判です。
橋下さんの主張は、まず「二重行政の解消」というモノが目的であって、その手段として「都構想」があって、そして論拠が「区長を政治家にする」という部分です。
そしてやえは、この論拠について、目的に合う手段になっていないと言っているワケです。
批判は必ず論拠にすべきです。
この構図はしっかりと踏まえてください。
ですから、いま実際に橋下市長が打ち出しているある手法は、部下を従わせるという観点から、とても良い方法だと思っています。
これです。
大阪市の区長は各区で公募、橋下氏 目標未達は免職も
橋下徹次期大阪市長は12日、庁内外を対象に実施する区長公募について、24区一括ではなく、各区単位で募集を行う考えを明らかにした。庁外からの応募は組織のマネジメント経験などを条件にする一方、庁内からの応募は、課長級以上を対象にするとした。応募がないなど、特定の区で合格者が出ない場合は従来通り一般行政職員を配置。その場合は予算裁量権などは強化しない方針だという。
現在の政令指定都市である大阪市の区長(市役所の職員)について橋下市長が外部から人材を登用して任命するという手法です。
これは、二重行政の解消という意味ではかなり効果の高い方法だと思います。
というのも、たたき上げの最初から公務員として採用されている役人を区長にするのも、理屈上では市長の100%部下ですが、それでも心情までは橋下市長に従うという人ばかりではないですから、場合によっては内部での軋轢が生まれる可能性は否定できません。
もちろん最後は市長が決定すれば区長はそれに従う義務があるワケですが、橋下市長はある程度区長に裁量権を与えたいとの考えのようですから、この場合だと、自分に従う人でない困るワケです。
よって、生粋の役人ではなく、自分に必ず従うと制約できる外部の人間を登用して、区長に付けようという戦略なのでしょう。
この手法でしたら、まず橋下政策に建前も本音も100%従うような人材を充てるコトが出来ますからね。
これはいい方法だと思います。
つまりこれを逆に言うと、政治家での区長の場合は、こんなコトは出来ないというコトです。
役人としての区長を外部から登用するというのであれば、その任命権者は市長ですから、言うなれば市長の思うままにクビを切るコトが出来ます。
自分に従わないからクビ、でもいいワケです。
でもこれが選挙を経て当選した政治家の首長であれば、そんなコトは出来なくなります。
なぜなら、任命権者は区民だからです。
その権力の源泉という意味では、都知事と区長の間には上下関係はなく、どちらもその住人に意志によってその地位に就いているのですから、どちらかが一方的にクビとかできるモノではありません。
結局、その人が選挙に当選すれば、その人の主張はそこの住人の意志なのですから、都知事も区長も法令によって定められている職権の中において自らの自由意志によって政策を実行するのが当然の行為であり権利です。
決して都知事が「自分の方が上司なのだから、区長の政策なんて無視して自分の言うとおりにしろ」と言っていいモノでありません。
よって、図らずも橋下市長のこの手法によって、結局都構想よりも二重行政の問題を解消する方法を見つけ出したと言えるかもしれません。
少なくとも、特別区の区長を自分の部下のように扱うつもりがあるのでしたら、それはとんでもない勘違いですので早く改めるべきでしょう。
自分の部下として扱いたいのであれば、この方法がベストではないかとやえは思います。
さて前フリが長くなりましたが、やえが聞きたいのはですね、では果たして「都構想」とは何を目的としたモノなのかというところです。
(つづく)
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コメントレス
今日は木曜日ですので、コメントレスの日です。
と言っても、今週はレスする機会が多かったせいか、コメントが全然少ないです~。
みなさんよろしくお願いします~(笑)
規模の話は単純に他の県と比べても意味ないでしょう
大阪府における大阪市の割合ですから
調べてもなかなかでないんですが
とりあえず大阪市がGDP55.2%
名古屋が38.8%だそうです
この話くわしくないのですが
ここだけずっと引っかかってました
まぁ規模のお話は意味を成さないワケですが、こういう視点もアリかもしれませんね。
広島の場合どうなんでしょうか。
ちょっと調べてみましょう。
ええと、参考にしたのはこちらのウィキペディアと、こちらの広島市のページです。
ともに2006年度の県(市)内総生産(名目)(百万円)で、広島県が「12,249,698」で、広島市が「5,031,866」ですね。
ですから割合にしますと、41%ぐらいですか。
名古屋よりは多いですが、大阪よりは少ないですね。
なるほど、確かに経済規模で言えば大阪府は大阪市に依存する割合が大きいと言えるかもしれません。
まぁこれをどう考えるかですが、なんか大阪市ほどになれば、むしろそれは、府と切り離して大阪市だけで考えた方がいいんじゃないかと思います。
だってそれだけの規模を誇るのであれば、むしろ独立した方がいろいろとやりやすくないですか?
半分以上の経済規模があるのに、その他の市町村と歩調を合わせなければならないような制度の方が、よっぽどか大阪市の力を発揮しきれない形、つまり地域独自の方策ができない、つまりつまり地方分権からは反する考え方だと言えるのではないでしょうか。
となればやっぱり都よりも政令指定都市の方が相応しい気がします。
どちらかと言えばですね、知事が権限を振るえるようにするという考え方なのではなく、知事の権限を小さくして、もっと政令指定都市の権限を大きくすると考えた方が、よっぽどか実情に合っているのではないでしょうか。
いまですね、選挙が終わってから橋下市長は早くも色々と動かれているようですが、いまおっしゃっているコトは、まぁ当然と言えば当然ですが、全部市長として出来るコトです。
市役所の職員を減らすとか、教育の場にももっと関与するとか、これは全部市長の権限で出来るモノです。
橋下市長が主張している政策が正しいかどうかはともかくとしましても、市長に当選したのですから、その市長の権限の中でそれを行使するコトは当然の権利ですから、それは良いワケです。
どんどんやってほしいと思う部分もやえにもあります。
ただいびつなのが、都構想とは、いまの主張とは全然関係ないってところなんですね。
市長になってから二重行政をどうするのかはまだ分かりませんが、少なくともですよ、「大阪府を大阪都にする」という行為は国政の方に与えられている権限ですから、橋下知事にしても市長にしても無理なのです。
それなのに、市長の選挙であるのに国政レベルの権限の主張をするから、お話がおかしくなるんです。
市長として、市長の権限の中で二重行政を解消するっていうのでしたら分かります。
それはやりようは色々とあると思いますよ。
そもそも府知事にもシンパの人が当選したのですから、ますます市長として知事として二重行政を解消する政策がとれるようになるでしょう。
それはいいのです。
でも、やっぱりそれは都構想とは関係ないっていうコトは事実としてあるワケで、やえはどうしてもここがいびつだと指摘せざるを得ないのです。
例えばこの先結局二重行政が解消されないコトになった時に橋下さんが「それは国が大阪府を都にしないからだ」という言い訳をするかもしれません。
もしかすればその時はそうだそうだと国民に支持されるかもしれませんが、でもそれは、はじめから主張そのものが矛盾しているのですから、あまりにも責任を転嫁しすぎている物言いでしかないのです。
都構想で二重行政を解消したいのであれば、市長に立候補してはダメですよ。
市長になったとしても、大阪府を都にはできないのですから。
橋下さんがこういう言い訳をしなくてもですね、それは口に出すか出さないかだけで、今回の選挙に出た主張というのははじめからこういう伏線を張っている、はじめから責任を転嫁している主張なのですから、やっいるコトは同じだというコトは指摘しておきたいのです。
こう言うと、橋下さんが選挙に大勝したから実際に国政の方も動いているじゃないかと言われるかもしれませんが、しかしそれは昨日言いましたように完全に越権行為ですから、本来はこういうのは民主主義にとって良くない行為です。
もちろん橋下さんや大阪維新の会が国政選挙に出るっていうのでしたらいいんですよ。
でも、選挙には出ないけど口だけ出すっていうのは、やっぱりちょっといびつであって、健全な形ではないと言えるでしょう。
やっているコトは、「橋下徹が選挙で大勝したのだから、衆議院は即刻解散すべき」と言っているのと同じなのですからね。
ごめんなさい、けっこう脱線してしまいましたが、これはどんなコトでも言えるワケですけど、どういう目的を達成するためのどういう手段を用いるかという部分において、そこを明らかにするコトが政治のハズであって、今回橋下さんはそこがズレていると言わざるを得ないワケです。
「大阪市は大阪府に対して割合が大きすぎるから、もっと市に大きな権限を与えるべきだ」であれば、理解できますよね。
ここの部分について、橋下さんにはもっとシッカリと説明してほしかったと思います。
どうもこんばんは。
橋本氏、当選しましたね。
いきなりで申し訳ないのですが、私個人としては「祝・橋本」な立場にいます。そういう考えを持っているだけ、という話なんですが、その理由は今までの私の投稿で分かってもらえてると思っております。
ところで、これまでのやえさんのブログを拝見させて頂き、どうも大阪W選挙への関心が低いのかな、という印象を受けました。
27日が投開票日である事をご存知なかったようですので、そうなのかなと思ったのですが、違ってたらごめんなさい。
だからといって大阪都構想について語る資格がないなんて、これっぽっちも思ってませんし、そんな失礼な事ができるはずもありません。
低いからどうのこうのという事ではありません。
橋下さんの主張はともかく、やえにとっては大阪府知事とか大阪市長とかの役職に対しては、全くと言っていいほど関係がありませんからね。
ですから、ある政令指定都市の市長選挙に、ある都道府県の知事さんが、なぜか「都にするんだ」と言いながら市長になりたがっているという構図には、かなり歪んでいるという意味で興味が湧いたので関心を持ったのですが、もちろん橋下さんのキャラクター性もありますけど、そうでない「大阪府知事を決める選挙」や「大阪市長を決める選挙」そのものには、やえにはほとんど関係がないので興味がないだけなのです。
広島市長や知事さんの名前は、やえは広島出身ですから知っていますが、都道府県の全ての知事さんの名前は覚えていませんし、大部分の人ってそうですよね。
自分に縁もゆかりもない場所の知事や市長の名前知ってますか?
そういう意味です。
ただ、今回のW選挙というものは、この国を変える起爆剤になるとは、思いませんか?
ただの妄想だ、と思われるかもしれませんが、そうならないと言い切れる人もいないと思います。笑
やえさんの文章は常に理論整然としてて、いつも感心しながら拝見しております。
「なぜ都構想をしたら二重行政解消になるんですか?」という一点は、私には分かりません。笑
やえさんの文章を拝見し、結局解消されないって事は分かります。
じゃあ、なぜそんな大きな矛盾を抱えた橋本さんが、ここまで強硬に都構想を推し進めるのか?多分、二重行政の解消が本来の目的では、ないからだと思います。
「都構想」が本来の目的であり、そもそも「都構想」というものは、大阪を世界と競える都市にする、というのが究極の目的なわけです。
その究極の目的を出発点として、これからの大阪の政治の役割を再分担しましょう、と言っているのが橋本さんであり、嫌だと言って選挙で負けたのでが、平松さんであり、自民党であり、民主党であり、共産党であったわけです。
はい。
やえもそうだと思います。
都構想の本当の目的は、二重行政の解消ではなく、他に目的があるんだろうと思います。
これは多分いままでの何回かの更新の中で、そのようなコトを言ってきたと思います。
やえが想像するに、やはり「東京と対抗するため」という理由が一番大きいのではないかと思っていたりします。
ですから結局ですね、キチンと目的があるならその目的を言うべきだっていうお話なんですよね。
目的が正しいから手段はどんな方法を採ってもいいと言い出しては、それはテロルの理論になってしまいます。
選挙で、出来もしないコトを主張するっていうコトを認めてしまえば、それは民主主義の崩壊のはじまりですよ。
政治は全てただ結果論にしかなりません。
選挙で主張したコトがウソだったけど、結果的に大阪が発展したから橋下さんはいい、日本がダメになったから民主党はダメだ、なんて構図を認めていては、結局なんのために選挙をするのか、国民はなにを基準にして投票したらいいのか分からなくなってしまいます。
言っているコトがウソなのですから、あとは運を天に任せるぐらいの勢いで、結果論を待つだけしか国民には出来ませんからね。
こうなってしまえば、民主主義の根幹たる選挙は崩壊してしまうコトでしょう。
だからやえは批判しているのです。
やえは、「大阪を世界と競える都市にする。手始めに東京と並ぶ都市にする。だから大阪府を大阪都にする。そのために国会に議席を下さい」と言って国政選挙に出ていたら、応援するかどうかは他の政策次第ですが、少なくとも都構想に関しては批判はしなかったでしょう。
そんな中、こんな記事を見つけました。↓
http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/111129/waf11112907060002-n1.htm
政治家に必要な要素として、「行動力」が挙げられると思いますが、この記事が本当であるとすれば(多分本当でしょうが・・・)、今の日本の政治家の中で際立って特異な存在である事が分かりす。
大勢決定後の記者会見が終わって、その直後の控え室での「東京行き決定」というスピード感。こんな人、現在の日本の政治家に存在するでしょうか?極めて怪しいですよね。。。
何度も言ってますが、政治家というくくりの中で見れば、橋下さんは優秀な方だと思いますよ。
特に首長としては抜群なのでしょう。
そこは異存はありません。
ただ、首長と国会議員は、その性質も性格も権限も全く別モノです。
首長には物凄く大きな権限が与えられています。
権限だけ見れば、総理大臣より大きいと言えます。
国の大きさと県の大きさを同じにした時に、その与えられた権限という意味では、知事は物凄く大きいのです。
知事にないのは外交と防衛ぐらいでしょうか。
そもそも国の行政権は総理大臣ひとりにあるのではなく、内閣という合議制の会議全体にあるのであって、複数人で決めなければならない制度になっているというコトを見ても、ひとりだけで行政の形を取っている知事(大統領型とよく言われます)は、それだけでも大きな権限があると言えるでしょう。
知事や市長とは、一回の選挙に勝つだけで、その権限の全てを掌握できるので、国会議員とは全く異質の存在です。
何回も選挙を重ね、何年もかけてコネを広げて力を段々と付けていく国会議員と比べると、首長はてっとりばやく権力を得るには一番よい方法です。
簡単に言えば、首長は下積みをしなくても、1回の選挙だけで簡単にトップに立てるのが知事とか市長の首長なんですね。
こういう側面もあり、これはシステムにも大きく影響される問題ですから、そう簡単に知事や市長と国会議員を比べるのは適切ではありません。
知事や市長はスピーディーに見えて、国会議員は腰が重いように見えるかもしれません。
それは事実ではありますが、しかしそれは、個人の資質と言うよりは、その役職の権限とか特色によるモノです。
その権限の中ではひとりだけで何でも決められる知事や市長と比べて、総理ですら他の大臣とのすりあわせが必要な合議制の内閣というしばりがある国会議員とは、そもそもの質が違うのです。
よって、橋下さんが国会議員になった時に果たしていまと同じようなパフォーマンス(表現力・実行力・能力など)を保てるかどうかは分かりませんし、いままで在野では切り口の良いのが売りだったのに国会議員や与党の要職についたら一気にトーンダウンする人が後を絶たないのを見れば、いまの段階で首長しか経験していない橋下さんを国会議員と比べた時の評価は出来ないです。
むしろシステム的に、当然トーンダウンするのは当然なのです。
それが理解できずに国政選挙に出たり、与党を目指そうとするから、大コケする人が後を絶たないんですね。
「自分は大丈夫」ではないんです。
システムとしてそうなっているからこそ、そのシステムの中で一番生きる方法を探すというのは本来のあり方なのです。
そういう意味も含めて、やえはむしろ橋下さんは首長だから生きるタイプだと思っています。
だからこそ、なぜにそこまで「二重行政の矛盾」という視点からしか意見を言われないのか、って思うんです。
そんな事よりも、一日も早く「地方分権」というテーマを真剣に議論していく方が良いのではないかと思います。
これも違ってたらごめんなさいですが、やえさんは地方分権自体が反対というお考えだとの事ですので、
一度その事についてどこかで触れて頂きたいな、と思います。
色々と出過ぎた事を申し上げ、すみません。
お気に障らなければ幸いです。
では、長々と失礼しました。
やえは今回のコトを「そんな事」程度には思っていないからでしょう。
さっきも言いましたように、これは選挙というモノを根底から覆しかねない、民主主義の危機さえ含んでいる問題だと思っていますので、むしろそういう視点から見れば、大阪が府のままなのか都になるのかという問題のほうが小さいと感じます。
まぁ最初は地方分権の観点で見ていたのが、ちょっとズレたコトは否めません。
ただ地方分権の観点で見てもですね、もう何度も説明してきましたように、なぜ都にするコトが地方分権に繋がるのかは、やはり疑問でしかないワケですけどね。
何度も言っていますように、やえは橋下さん個人が嫌いとかではなく、また政策や主張に反対というコトでもありません。
目的に対する手段が違うと言っています。
実はこういう構図を批判するのは、やえとしては珍しいコトではないんですよね。
「目的と手段が一致していない」とか、「目的はいいけど手段が間違えすぎる」とか、当サイトではわりとよく使う言葉です。
特に民主主義なんていうめんどくさくて手間がかかりすぎるシステムなんて、いかに段階を踏んで手続きをとるのかという点に重きを置いている制度なのですから、やっぱりここの部分は軽視できないんです。
手間なのが悪いのではないのです。
手間をかけるコトに意味があるのですからね。
この世の中で物事を変えるために最も簡単な手段はテロルなのかもしれませんが、やえはその手段は絶対に肯定しません。
いくらテロリストの主張や目的が正しくても、絶対にそんな卑怯な手段を用いるようなテロリストには賛成しません。
手段って大切なんです。
地方分権についてはこれからもっと考えていこうと思います。
どうぞこれからも色々とご意見を聞かせていただければと思います。
よろしくお願いします。
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もうちょっと都構想について (下)
(つづき)
でですね、区は政令指定都市よりは権限が小さいですから、では知事の視点から見れば、それはやっぱり政令指定都市の市長よりも区長の方が意見を言いやすいっていうのはあると思います。
政令指定都市は「都道府県並み」の権限があるワケですが、これを逆にいえば、「市町村が持っていないけど政令指定都市にあるっていう権限は、都道府県が持っている」というコトになりますから、市町村の中では都道府県が振るえる権限はそれなりにあるというコトになるワケで、つまりこの部分において知事視点では、「政令市の市長よりも区長の方が汲みやすい」というのは事実だと思います。
政令市よりも振るえる権限の余地が大きいと言えるワケですからね。
以上のコトから、都構想とは果たして何かというところを考えてみましょう。
現在の東京都を考えてみますと、都知事には東京都全域への様々な権限が与えられていて、また東京都内には政令指定都市が無く、市町村とさらにそれより多少権限が少ない特別区があって、よって都知事が振るえる権限は都内全域に広く及んでいるワケです。
間違えてはならないのが、東京都内には市町村もあるというコトです。
八王子市ですとか府中市とかですね。
決して都知事は23区内のトップだというコトではなく、そこも含めた東京都内という広い地域のトップであって、都知事は文字通り都道府県並みに持っているワケです。
つまり、東京都内には政令指定都市が無いですからね、あればその部分の都知事の権限が狭まりますが、東京都にはありませんから、知事としては100%の権限がふるえると言っても差し支えないでしょう。
言い換えれば、政令指定都市のない知事と、権限の質は一緒なワケです。
東京都は経済規模や人口が多いので、実行できる量が大きいですから巨大な権限を持っているかのように感じますが、法令上の権限は他の都道府県知事と変わりません。
広島県知事も東京都知事も、権限の法的根拠は全く同じです。
物凄い端的な例で言えば、県道を造るという権限はどこの知事も変わりませんが、予算が東京都は多いので、予算が小さい県よりも長く太い道路を造るコトができる、という感じです。
実は違いはこれだけしかないんですね。
確かに、その都道府県の中に政令指定都市があれば、その範囲だけは知事から見れば「目の上のたんこぶ」になります。
その部分については市長の権限が強いので、知事としては手が出しにくいですからね。
ただこれは地方分権という「住民に身近な行政サービス」という観点からは、やはり一番身近な地方自治体に強い権限がある方が住民も色々と便利だという点は当然としてあるワケですから、知事視点では「目の上のたんこぶ」ですが、地方分権としてはその方が望ましいとは言えます。
まぁそれはともかく、知事視点で、橋下さん感覚と言ってもいいかもしれませんが、そう見れば政令指定都市は「邪魔」です。
知事が知事の権限を100%発揮したいのであれば、政令指定都市は無い方がいいコトになるワケです。
端的に言えば、東京都知事と大阪府知事には、その影響下に政令指定都市があるかどうかのみに違いがあると言えるでしょう。
東京都知事は世界トップレベルの大都市23区内にも、他の市町村に知事が手が出せるぐらいの影響力を発揮できるけど、府知事は大阪市にはあまり手出しが出来ないと、この違いがあると言えます。
おそらく橋下さんは、実際口に出して言わないので想像しか出来ませんが、ここが一番のネックだったんだろうと想像されます。
さらにもうひとつ言えば、政令市ではない市町村よりも、さらに特別区の方が多少権限は小さいですから、その分も貪欲に権限を振るいたいと思うのであれば、特別区を作る意味も多少はあります。
ウィキペディアを参照しますと、ちょっと引用が長くなりますが、
特別区は、基本的には基礎的自治体である「市町村」に準ずるものとされ(地方自治法第281条の2第2項・第283条)、「市」の所掌する行政事務に準じた行政権限が付与されている(同法第281条第2項・第283条)。
しかし特別区は、「法律または政令により都が所掌すべきと定めたれた事務」、および、「市町村が処理するものとされている事務のうち、人口が高度に集中する大都市地域における行政の一体性及び統一性の確保の観点から当該区域を通じて都が一体的に処理することが必要であると認められる事務」を処理することができない(同法第281条第2項・第281条の2第1項)。
具体的には、特別区は「上下水道」・「消防」などの事務に関しては単独で行うことができず、特別区の連合体としての「都」が行っている(水道法第49条、下水道法第42条、消防組織法第26条ないし第28条)。東京都は、これらの規定に基づき、東京都水道局、東京都下水道局、東京消防庁などを設置している。また、都市計画や建築確認についても一定規模以上のものについては、法令により都に権限が留保され、都が直接事務を行っている。また、特別区の自治権拡大に関する地方自治法改正法の施行の前日2000年(平成12年)3月31日までは清掃事業も都の業務とされており、東京都区部においては同日まで東京都の行政機関である「東京都清掃局」がこの地域の清掃事務を統一的に行っていたが、同年4月1日に各特別区および東京23区清掃一部事務組合に移管された。
さらに、旧警察法においては、都知事の所轄と特別区公安委員会の管理の下、特別区の存する区域を管轄とする自治体警察を設けることとなっており(旧警察法第51条ないし第53条)、東京都ではこれに基づき東京都知事の所轄と特別区公安委員会の管理の下、警視庁 (旧警察法)を設置していた。
そのほか、他の大規模な政令指定都市が通常行っている事務・事業も、都の主要な業務となっている(東京都区部では、都営地下鉄及び都営バスの運営、東京メトロへの出資、都立病院の運営、公立大学の設置、公営住宅の設置、霊園・火葬場設置なども、東京都がそのほとんどを行っている。なお、東京都区部以外の区域においても、都立病院の運営など一部の業務を東京都が行っている)。
この辺の部分を大きいと見るか小さいと見るかでしょう。
例えば何度も言ってますように、東京都にはいま現在実際に区立の学校や図書館などありますし、教育委員会も区のモノがあって、教科書の採択権限などは区の教員委員会にあるなど、区は市町村に準ずる権限がありますので、「区にすれば大幅に権限が制限され、自動的に知事の権限が大きくなる」と簡単に言えるモノでもありません。
厳密には大きくはなりますが、少なくとも知事が独断で何でも決められるようになるような制度になるワケではありません。
東京都知事の23区内への関与は、ほぼイコールぐらいの形で、大阪府知事が政令指定都市ではない堺市に関与できるぐらいの影響力を発揮できるぐらいの力があると言えるでしょう。
その下の地方自治体である区の区長や区議会の意向も、法的な権限や住民の意見という意味では決して小さくないモノがあるのですから、物事はそう簡単では無いのです。
では、昨日のご質問の後半について回答していきたいと思います。
この解釈で正しいとするならば、下位の市に「分権」されていたものが、上位の府に「集権」されるわけなので 「地方分権」と「都構想」はどうしたって矛盾しますよね。分権って主張しているにも関わらず集権しちゃってるわけですし。
昨日の解釈は間違いと言わざるを得なかったのですが、先ほど言いましたように、政令指定都市にある権限が一部特別区に分散され、また都道府県並みにあった政令指定都市の権限は特別区には全ては委譲されませんので、相対的にはそれなりの部分の権限は都に「集権」される、という感覚は合っていると言えます。
一番下に位置するからこそ意味のある政令市の大きな権限が、都にするコトによって「上」に委譲されるワケですから、形としては中央集権のベクトルに向かうと言えるでしょう。
ですから確かに「地方分権」と「都構想」は矛盾しているとやえも言っているところです。
ただこれは「地方分権」の言葉の定義にもよるかもしれません。
やえは地方分権の地方とは「より細かい・地域住民に根ざした」という意味だと思っているのですが、これがもし仮に「都道府県単位を地方と呼ぶ」なんて定義されると、都道府県に権力を集中させるコトが地方分権だという方便が成り立ってしまうワケです。
正直、橋下市長はこう言っているようにしか思えないんですね。
でもこれは、おっしゃるとおりに本当に「地方分権」なのかと、やえもとっても疑問なのです。
「より細かい・地域住民に根ざした」という意味では、特別区よりも政令指定都市の方が望ましいと言えるハズです。
もっと言うなら、特別区に政令指定都市並みの権限を与えるのが一番の地方分権かもしれません。
まぁここまですると地理的な面での不具合や齟齬がうまれてしまうかもしれないので、東京って狭いですからね、色々と弊害が出てきそうですが、しかし例えば都知事が強い権限を持つべきだと言わんばかりの論理ですと、それは都道府県単位での強い権限となりますから、ここまで地理的に広いところまでを一体として考える必要があるのかどうかは、やえには大変に疑問なのです。
例えばやえの感覚でしたら例えば広島市と福山市を一体として行政区分するコトが地方分権とは思えません。
あまりにも大雑把すぎます。
大阪府だってそうではないのでしょうか。
大阪市の行政と、泉南郡岬町との行政を一体として考える必要性がどこまであるのでしょうか。
広島市と福山市は事情が全然違いますし、多分大阪市と岬町の事情だって全然違うと思います。
だからこそ、それぞれの地区で独自の行政サービスをするコトこそが「地方分権」なのではないでしょうか。
というワケで、この観点からもやえは、橋下さんの主張は矛盾していると感じています。
この点からも、橋下さんは「地方分権」という言葉を武器に使いながら、実際にやりたいコトというのは「自分に権力を集めたい」というコトなのではないかと感じているのです。
それが良いか悪いかはともかくですし、以前にも言いましたように橋下さんは権力を得てからその先のビジョンがあるのでしょうから、民主党のごとく権力の権化だと言うつもりは毛頭ありませんが、しかしそれはそれとしても、言っているコトとやっているコトは違う、つまり矛盾しているというコトは事実なのですから、それはそれとして指摘しているワケなんですね。
理念があるから矛盾は許されるなんて言い出すのは、それはテロルの理論ですし。
最後のご質問です。
それとは別にもう一つ知りたいことがありまして。 「大阪市は現在人口多すぎて行政きついからもっと小さい区に分割したほうがいい」といった記事(橋下氏の主張?)も見かけるのですが、 この観点から見て都構想はどうなのか、やえちゃんの意見を聞いてみたいです。もしよければお願いします。
都にするコトで地方自治体が区単位になりますから、行政単位を小さくするという意味においては、これは成功すると言ってもいいでしょう。
ただし、権限は小さくなりますから、「政令指定年並みの権限で、もう少し狭い区分にする」という意味では、これは為し得ません。
それならむしろ、堺市などの周辺も含めた上での、政令指定都市の再編をした方がいいんじゃないかと思います。
政令指定都市であるところの、「北大阪市」と「南大阪市」のような感じですね。
現在堺市は人口84万人程度ですから、これだけでも十分政令指定都市の要件を満たしています。
ですから、現在の大阪市の南の部分を堺市に併合して、ここを南大阪市として政令指定都市化させるというのは、1つの大きな手ではないでしょうか。
この観点で言えば、都構想はいいのかもしれません。
政令指定都市が2つ並ぶのと、権限は小さくなるけどより小さな地方自治体が隣接する特別区になるのと、どちらが住民にとってのメリットが大きいかの、どちらがより地方分権になるのかというのは、一概には言えず、ここでパッとどっちがいいのかというのは言いにくいですが、少なくとも「人口に見合った地方自治体を作る」という点に関しては、都構想はダメだとは言えないと思います。
大阪都にすれば、旧市内はかなり小さな地区での地方自治体がたくさんできるようになるワケですからね。
それはそれでいいとは言えるでしょう。
ただし、人口規模だけを基準にして考えるのであれば、例えば現在の大阪市の人口は約267万人に対して、横浜市はなんと369万人もいるワケで、やっぱりなかなか一概に大阪府を大阪都にという説得力には乏しいと言わざるを得ないかもしれません。
むしろこれは、人口の多い都市における行政のあり方という観点で、全国的な問題として考えるべき問題と言えるでしょう。
「都」という言葉に囚われるコトなく、別の解決方法も模索するべきではないでしょうか。
この辺、地方自治体を作るというコトは、首長と議員を作るという意味になりますから、政治家が果たすべき役割という意味を民主主義制度の中で考えながら、果たしてどれぐらいの規模と権限が適切なのかを、よくよく考える必要があろうかと思います。
どちらにしても、大阪府を大阪都にするにしても、法律の改正は必要のようですから、政令市や都だけではない、別の枠組みを作るという可能性も含めての議論が必要な案件だと思っています。
政治は決して、権限があるからなんでもできるとか、権限がないから何もできないとか、そういう二元論的には考えられない面があります。
沖縄部軍基地問題は、それが端的に表れた問題でしょう。
政治は人のためにあり、人は感情を捨てるコトは出来ません。
ですから、問題の全てをシステムに転嫁しても意味を成さないというコトは忘れてはいけません。
もちろんシステムの問題は大切ですが、それだけでない面も政治にはあって、そこも大きなウエイトを占めているという自覚を持って政治には当たらなければならないでしょう。
まだまだ地方分権については考えていきたいと思います。
コメントありがとうございました。
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もうちょっと都構想について
さて、もう皆さんご存じかと思いますが、新しい大阪市長が誕生しました。
元大阪府知事の橋下さんが、けっこうな差を付けて、前職の方を破って初当選されました。
選挙:大阪ダブル選 「橋下維新」が制覇 市長選圧勝、知事に松井氏 都構想、推進へ
大阪府知事・大阪市長のダブル選は27日投開票され、市長選は大阪維新の会代表で前知事、橋下徹氏(42)が、現職の平松邦夫氏(63)=民主府連支援、自民府連支持=を破り、初当選した。知事選は大阪維新の会幹事長、松井一郎氏(47)が、前同府池田市長、倉田薫氏(63)=同=と弁護士、梅田章二氏(61)=共産推薦=ら6人を破って初当選した。「大阪都構想」を掲げる維新が大差で両選挙を制したことで、府市は15年4月の都制移行に向けた制度設計に入る。実現には法改正が必要なため、維新は国政進出も視野に既成政党への攻勢を強める。
●大阪市長選確定得票数●
当 750,813 橋下徹 <1>諸新
522,641 平松邦夫(1)無現
選挙結果については、やえは大阪の事情をよく知りませんので特にコメントはありませんが、とにかく橋下さんが新しい市長として、これから色々と改革をされていくのでしょう。
注目です。
で、この前からの橋下さんの言う都構想について、web拍手でコメントを頂きましたので、ちょっと考えみたいと思います。
橋下さん、これで晴れて市長になったのですから、この都構想をどのように進めていくのか、そういう意味でもキチンと考えてみたい問題です。
地方分権の件について、無知なので質問も兼ねて。
橋下氏は「大阪都構想によって地方分権が進む」という主張をしているわけですが、都の構造にして大阪市などを複数の「区」に分解すると、 大雑把にいえばその地域の管轄が市ではなくなり、府(都?)の管轄になる、ということでいいんでしょうか?
その区域の自治を今まで市が行っていたのを、今度から府が行えるようにしましょう、ということでしょうか?
今まで、都道府県よりも小さい「市」に自治権を与えていたが、それを取り上げるということに繋がるんでしょうか?(間違ってたら指摘してください)
この解釈で正しいとするならば、下位の市に「分権」されていたものが、上位の府に「集権」されるわけなので 「地方分権」と「都構想」はどうしたって矛盾しますよね。分権って主張しているにも関わらず集権しちゃってるわけですし。
それとは別にもう一つ知りたいことがありまして。 「大阪市は現在人口多すぎて行政きついからもっと小さい区に分割したほうがいい」といった記事(橋下氏の主張?)も見かけるのですが、 この観点から見て都構想はどうなのか、やえちゃんの意見を聞いてみたいです。もしよければお願いします。
いい質問ですねぇ(池上さん風)
まずですね、基本的なところを復習しましょう。
区についてです。
現在日本の中で使われる言葉としての「区」には二種類あります。
東京の中に存在する区、「特別区」と呼ばれるモノ。
もう一つは、政令指定市との中にある「区」です。
どちらも「中央区」とか「北区」とかいう使い方をするので混同しがちですが、これは全然別モノだというコトをまず確認してください。
特別区の方の「区」は、枠組みとしては地方自治体であり、他でいう市町村と同じ仕組みであって、よってそこには選挙で選ばれる政治家が就く区長がいて、また同じく選挙で選ばれる政治家が就く区議会議員が存在します。
この構図は、市長と市議会議員がいるのとまったく同じです。
一方政令指定都市の区は、それはただの分類上の呼び名に過ぎず、区長という役職はありますが、これは市役所の1つのポストに過ぎず、選挙で選ばれる政治家ではありません。
仕事の内容はもちろん違いますが、「○○課長」という、そういうポストの1つと思ってください。
ですから、政令指定都市の区には議会がありませんし、区議会議員もいません。
東京の特別区は1つ1つが地方自治体であり首長と議員がいる、政令指定都市の区はただの区分分けの名称の1つでしかない。
特別区と政令指定都市の区にはこういう違いがあるという風に思っていただければよろしいかと思います。
もうひとつ確認するコトがあります。
では「政令指定都市」と、それ以外の「市町村」と、「特別区」は、権限や仕事との内容的にどう違うのでしょうかという問題です。
これ細かいところまで言い出したら1冊の本が書けそうなぐらいの分量になるでしょうし、そもそもやえもそこまで詳しいワケではなく、むしろ専門家でないと言えない部分っていっぱいあると思いますから、ものすごく簡単な言い方になるのですが、まず、政令指定都市については都道府県並みの権限が与えられていると言えます。
厳密にいえば都道府県よりは小さい、例えば警察の管轄は都道府県のみですし、 病院の設置に関する許可も都道府県だけなどいろいろとあって、詳しくはウィキペディアでよくまとめられていますのでご覧になっていただきたいのですが、つまり厳密に言えば都道府県の方が権限は大きいですけど、逆に言えばここに記載されているぐらいしか違いが無いワケで、つまり「都道府県並」と言ってもいいぐらいは同じぐらい力があると言えます。
よって権限を記号で表しますと、「都道府県≧政令指定都市>市町村」と書くコトが出来るでしょう。
では「特別区」はと言いますと、こっちもウィキペディアが詳しいのですが、例えば「特別区は「上下水道」・「消防」などの事務に関しては単独で行うことができず、特別区の連合体としての「都」が行っている」とありますよう、一部市町村より権限が小さいモノもあります。
また税収についても一部市町村との違いがありまして、ちょっと長くなりますが、
市町村民税(法人分)、固定資産税、特別土地保有税は、「都区財政調整制度」(地方自治法第282条)により、財政調整の原資となり、都と特別区とで協議の上、都条例で配分割合を決め、特別区の財源不足額に応じて、財源調整交付金として各特別区に交付される。国有提供所在地等所在市町村交付金、国有資産等所在市町村交付金、特別とん譲与税は、通常は市町村に交付されるが、特別区の区域においては都の収入となる。都市計画税を原資とした都から特別区への補助金として、都市計画交付金がある。地方交付税制度上も、都と特別区の区域については、両者の基準財政需要額と基準財政収入額を算定した上で、道府県分と大都市分として合算して算定(合算特例)されることになっている。
このように、市町村では直接市町村に入る税金の一部が、特別区の場合は都に入るようになっているなど、市町村より権限が小さい部分もあります。
ただし良く読むと、結局配分を変えて別の区に振り分けるというコトになっていますから、これは地域差を少なくしようという、そういうシステムだと言えるワケで、そこまで極端に小さい権限というお話でもないでしょう。
よって権限の記号で表しますと、「市町村≧特別区」と書けると思います。
まとめますと、「都道府県≧政令指定都市>市町村≧特別区」ですね。
ちょっと長くなってきましたので、続きは次回以降にしようと思いますが、以上のコトを踏まえた上で、まず最初の質問の回答です。
橋下氏は「大阪都構想によって地方分権が進む」という主張をしているわけですが、都の構造にして大阪市などを複数の「区」に分解すると、 大雑把にいえばその地域の管轄が市ではなくなり、府(都?)の管轄になる、ということでいいんでしょうか?
その区域の自治を今まで市が行っていたのを、今度から府が行えるようにしましょう、ということでしょうか?
今まで、都道府県よりも小さい「市」に自治権を与えていたが、それを取り上げるということに繋がるんでしょうか?(間違ってたら指摘してください)
これにつきましては、大阪都になれば、その土地の直轄……と言う表現が適切かどうかはちょっと分かりませんが、一番身近で小さい地方自体は「区」になるワケで、地方自治体が都だけになるというコトではありません。
まず一番小さい範囲の地方自治体となる、いままでの大阪市で言う「区」とは違う特別区の「区」には、区長がいて、区議会議員がいて、区職員がいるという形になるワケですね。
今の大阪市には区長も区議も区職員もいません(区役所とその職員はいますが、あれは市役所の職員です)が、都にすると、市長や市議や市職員がいなくなる変わりに、区長・区議・区職員が誕生するコトになるのです。
これによって変わるコトは、範囲と権限です。
地理的な問題で、市は広いですが、区は狭いですね。
れにより、いままで大阪市は中央区から都島区まで全ての「区」と呼ばれる地域を管轄し、大阪市長もこの中においては大きな権限を持っていたワケですが、これが特別区となると、大阪市という括りは消滅し、区長は自分の区内だけにおける権限しか有さなくなります。
かなり権限を有する範囲が地理的に狭くなるワケなんですね。
仮に区の分け方がいまと同じ地域であるとすれば、中央区には中央区長が誕生して中央区議会議員も生まれて、それらの政治家は中央区の中だけを色々といじれる権限を有するコトになります。
政令指定都市であれば市長や市議が、中央区でも都島区でも、その問題を扱うコトが出来たワケですが、特別区になると都島区の区長が中央区の問題に手を出そうとする行為は越権行為になってしまうのです。
法的に、そのような権限は与えられなくなるのです。
それと権限の強さも、さっき言いましたように、政令指定都市である大阪市よりは区はかなり小さくなると言えます。
「都道府県並み」から、「市町村並み」に変わるワケですね。
よって、「大阪都」になれば、今までの大阪市の中に政令市ではない市町村がいっぱい誕生するという感じの感覚でいいでしょう。
ですから、都にしたら旧大阪市の範囲が都の直轄地になるという感覚は違います。
直轄地という感覚で言えば、「区」の直轄地になると言う方が近いでしょう。
二重行政の問題で言えば、東京都の中にも都立の学校や図書館があるのと同時に、区立の学校や図書館もありますから、これは他の市町村でも一緒ですよね。
市があって県があって国があるのと同じように、区があって都があって国があるようになるワケです。
こういう構図になりますから、「都道府県よりも小さい「市」に自治権を与えていたが、それを取り上げる」というコトにはなりません。
市にあった自治権は、さらに区に分散されるという言い方の方が適切だと思います。
ただし、権限の強さは政令市よりも区の方が弱いですから、その差分の権限は都道府県に取り上げられるという言い方はできるかもしれません。
まぁ政令市でなくなるワケですから、普通の市町村に戻るという感覚でいいかと思います。
でですね、区は政令指定都市よりは権限が小さいですから、では知事の視点から見れば、それはやっぱり政令指定都市の市長よりも区長の方が意見を言いやすいっていうのはあると思います。
(つづく)
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