選挙制度 Archive
比例を減らす弊害
最近言いたいコトがいろいろ多いのですが、ひとつひとつ取り上げていきたいと思います。
今日はまず、今国会で改正されるかもしれないと目されている、選挙制度の問題を考えてみたいと思います。
まずはこちらの記事をご覧下さい。
衆院選挙制度改革:小選挙区0増5減、比例80減 各党地元から反発 「声届かず」「増税の前哨戦」
民主党は18日の政治改革推進本部で、衆院の「1票の格差」是正に向け、自民党の「0増5減」案を採用した衆院議員選挙区画定審議会(区割り審)設置法改正案と、衆院比例定数を80削減する公職選挙法改正案を正式に決めた。しかし、自民、公明両党は比例80の削減に反対する方針で、法案の行方は見通せない。与野党協議が不調に終われば、民主党は24日召集の次期通常国会に関連法案を単独で提出する構えだが、定数が減る県の関係者からは戸惑いの声も出ている。
選挙制度の問題は、いわゆる「1票の格差問題」など色々な問題が絡み合うのですが、今日はシンプルに1つのコトだけに注目しておこうと思います。
いま与党民主党が示している案は記事にもありますように、小選挙区が「0増5減」、そして比例は「80減」という案です。
小選挙区の方法は自民党の提案の丸飲みのようなのですが、比例については民主党独自案のようで、そのままズバリ80議席を削減するという案です。
いまの世の中、議員は削減するのが正義みたいな空気があるので、一見この80という数字はすごく良い案のような印象を受けるところですが、これには大きな問題があります。
それは「議員を削減するのが正義」という空気は違いというお話しではなくて、もし仮にそれが正しい考え方だったとしても、この「比例80減」というのは大きな問題があるのです。
というのも、郵政選挙があって前回の選挙があって、それでよく言われたコトとしては、「小選挙区制は票数のワリに結果が極端になる」というモノがありましたよね。
というか、いまでも良く言われる、しかも否定的な感じで言われるコトが多いです。
簡単な理屈です。
例えば10つの選挙区で全ての結果が6:4という票差でA党が勝ったとしたら、これは4割はB党の支持もあるというコトになるのですが、しかし選挙としては10:0という結果になってしまうからです。
だからこれは、民意が正しく反映されないという弊害もありますし、また極端に触れすぎる選挙は政治の安定にとっては大敵だという弊害も指摘されているワケです。
そしていま民主党以外の政党が「それでは大政党だけが極端に有利になる」と反発していますが、理由はここにあるんですね。
つまり小選挙区は「1か0か」の選挙ですから、仮に比例を廃して全てを小選挙区だけで決めてしまうと、やはり普段は与党第一党と野党第一党が国会では主導権を握り、政治の中心を担うコトになりますから、自然と選択肢はこのどちらかになるという考え方になってしまいますから、選択肢が極端に少なくなります。
また組織力も資金力も違いますから、小選挙区だけになればどうしても「大政党」が有利になるというのは、間違いない事実です。
そしてそれは、単に自分のところ(小政党)が不利になるって言う自分本位だけの考え方ではなく、結局それは国民にとっても「民意が正しく反映されない」「選択肢が少なすぎる」「政治が安定しない」というコトで不利益にもなるから反対だと言っているワケなのです。
果たしてこれでいいのでしょうか。
そもそもいまでも「小選挙区制でいいのか」という議論があるワケですが、比例8削減は、さらに増して「小選挙区制」を強める結果にしかなりません。
いくら議員削減が正義だったとしても、この理論矛盾は放置しておくべきではないでしょう。
やえは本来比例制度は嫌いな制度なのですが、しかし現行制度で比例を廃止してしまうと、このような民意を反映していない選挙制度になってしまうのです。
それは民主主義の自殺と言わざるを得ません。
単に議員定数を減らす、良かったね、という問題だけでは済まないコトは最低限理解しておかなければならないでしょう。
そういう意味も含めてこの前は、惜敗率全国一律で復活させるべき論を唱えたというのもあるんですけどね。
ただし、ご指摘を頂いたのですが、確かにこれでは1票の格差がさらに広がるかもしれません。
難しいですね。
繰り返しますが、現行制度のまま民主党が言うように単純に「比例を80削減する」というのは、やってはならない手法です。
民主主義が歪んでしまいかねません。
ここは冷静に、単に「議員がいっぱい減るのだからいいじゃないか」という単純な思考回路に陥らないよう、キチンと民主主義の意義を考えてから結論を出して欲しいと思います。
やえ自身もどういう選挙制度がモアベターなのか、まだまだ答えが出ていませんので、引き続き御意見をいただければうれしいです。
よろしくお願いします。
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比例復活について考える
選挙が近いせいか、衆議院の定数削減問題がよく話題に上るようになりました。
正直やえは、国会議員の数を減らすコトが正義だと言わんばかりのいまの風潮には真っ向から否定したいところですが、今日はそのお話ではなく、比例制度についてちょっと考えてみたいと思います。
こちらの記事をご覧下さい。
衆院選挙制度改革:小選挙区0増5減 民主方針、自民案「丸のみ」 比例は80減
民主党は17日、国会内で政治改革推進本部(本部長、樽床伸二幹事長代行)の役員会を開き、衆院の「1票の格差」是正について、まず各都道府県に1議席ずつ割り振る「1人別枠方式」を廃止し、小選挙区を「0増5減」する自民党案を取り入れた衆院議員選挙区画定審議会(区割り審)設置法改正案の骨子をまとめた。また政権公約(マニフェスト)通りに衆院比例定数を80削減する公職選挙法改正案骨子もまとめ、両法案を次期通常国会で提出する方針を確認した。
衆議院の比例定数を一気に80も削減するという記事ですが、そもそもこの比例制度に関しては批判も多いですよね。
曰く、選挙区で否定された候補者が復活するというのは理屈に合わないという感じの批判です。
この比例復活した議員のコトを俗に「ゾンビ」なんて言うワケですが、まぁ気持ちは分からなくもありません。
小選挙区での結果は×だったのですから、それが小選挙区で勝った議員と全く変わらない権限を持っている議員になっているというのは、感情的には理解は出来ます。
ただ、やえとしては、どうですかね、単純比例の方がどうなのかなという気持ちの方が強いです。
選挙活動しなくても議員になれる人が出てきますし、というよりも、選挙活動があまり当落の結果に直結しないという点が、つまりその議員は民意を受けていると呼べる存在になり得るのかどうかという点が、大変に疑問なのです。
そういう意味では、比例復活の議員の方が、まだ民意を一定数受けていると言えるでしょう。
比例っていろいろとやり方があるので小選挙区と比例と重複立候補している人が全てそうだというコトではないのですが、基本的に小選挙区で立候補している人は、その惜敗率で復活できるかどうかが決まります。
簡単に言えば、ギリギリで負けた人ほど比例で復活しやすいというコトです。
ですから、比例復活する人というのは、それなりに票を集めた人、自分の名前をそりなりに書いて貰った人というコトになりますから、やっぱりそれはそれなりに民意を受けていると言えるでしょう。
少なくとも、何もしなくても議員になってしまうような名簿上位の人よりは、よっぽど国民の声を聞き付託を受けていると言えるのではないでしょうか。
例えば1票の差で負けた人も、負けは負けですけど、それは国民の声を受けたという意味ではもったいないと思うんです。
選挙は確かに勝負ではありますが、本来の選挙の意味というのは勝った負けたではなくて、どれだけ国民の負託を得ているのかというのが本当の意味のハズです。
そういう観点から、それなりに国民の負託を得ている人を、単に負けたからという理由だけで切り捨てにしてしまうというのは、むしろ国家的民主主義的には損失になっていると言えるのではないでしょうか。
よって、比例をどうこうしようとする際には、やえは、単純比例は一切無しにして、小選挙区との重複のみ、そして完全に惜敗率だけで誰が復活するかを決める方式に変えるべきだと思っています。
さらに言えば、現在惜敗率の比較対象は地方ごとのブロック分けになっていますが、これを全国一律に変えるべきです。
こうすれば、何もしなくても当選してしまうような人や、ただ風に乗って、数合わせで名簿に載せていたような人、タイゾーさんのような人が議員になってしまうようなバカバカしいコトは免れるでしょう。
なにより、選挙を戦い国民の負託を背負っている人が政治を行うという民主主義の原点に沿っています。
もっと言えばですね、政党分けもやめてしまえばいいんですよ。
つまりですね、現在の衆議院の定数は「小選挙区300・比例区180」なのですけど、これを「小選挙区でトップの人が300人、その他全国で惜敗率を出して上位180人が復活」という風にする分け方です。
となれば「比例」という言葉が無くなってしまうワケですが、これこそ、全員がキッチリと国民の負託を得ている日本の代表者たる国会議員と呼ぶに相応しい人たちと言えるのではないでしょうか。
やえは、そもそも選挙を政党で選ぶっていう考え方は好きではありません。
国会議員は「人で選ぶ」べきです。
そういう意味でも、いまよりはいいのではないかと思っています。
どうでしょうか。
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