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あまりにタイムリー過ぎたので、今日のタイトルだけ見ると、三木谷さんのTBS買収問題かと思われるかもしれませんが、実は全然違います。
結局TBSの問題って、ホリエモンさんのフジテレビの時もそうだったと思うんですが、買収対象がたまたまメディア企業だからという理由だけで、同じメディアが必要以上に騒いでいるだけであって、実際のところ、国民や視聴者がここまで関心があるのかと冷静に見てみたら、実はけっこうそうでもないんじゃないかと思っていたりします。
ネットでもここぞとばかりにネタにする人はいらっしゃるでしょうし、それはそれでもいいとは思うんですが、しかしよくよく考えてみると、別にTBSが三木谷さんのモノになったところで、テレビを見ている人は別に経営者の手腕を図りながら番組を見ているワケでもないですし、もし本当に経営者が変わった時にトンデモナイテレビ局になりはててしまえば、その時にはじめて批判の声を上げればいいだけの話ですし、もしくはただ単に視聴率が採れなくなってつぶれるだけでしょう。
一般国民には経営者が変わったところでさして問題はないのです。
右も左も逝ってよし!!
バーチャルネット思想アイドルのやえです。
おはろーございます。
さて今日は、ひさしぶりに小林よしりん先生について取り上げたいと思います。
しかしどうしてしまったのでしょう、と言うのももはや今更なのかもしれませんが、よしりん先生は最近いったい何と戦っているつもりなのでしょうか。
昔は、個人に対してもちゃんと論理的に理由をつけて正面から批判していたのに、最近の批判というモノは、そのほとんどがレッテル張りで終わってしまっています。
どうも見えない敵と必死に戦っているような、哀れなドン・キホーテの様相です。
特に最近の『ゴー宣』で見え隠れするのは、なんとかして自分を「保守派だ」と主張したがっているというフシです。
対アメリカ路線の違いから、西尾先生や産経新聞と対立するのは分かりますが、しかしわざわざそれらや共産党まで全てひっくるめて
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日本に保守派はいない!
社会主義派の左翼と、個人主義派の左翼がいるだけだ!(『新・ゴーマニズム宣言』小林よしのり著 以下同)
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と10月12日発売の『SAPIO』での『ゴー宣』にて総レッテルを貼ってしまっているのは、ちょっと論が稚拙なのではないでしょうか。
これではつまり「本当の保守は自分だけだ」と言いたいだけのようにしか見えません。
そういう立ち位置にした方が本の売れ行きが違うのかもしれませんが、あまりにも無節操ではないのでしょうか。
一度、「右も左も逝ってよし!!」と、自分の立場にこだわらない立場を見つめ直された方がいいんじゃないかとやえは思います。
もう一点。
最近の論調でスゴク気になるのが、資本主義の全否定とも思われるような論調です。
同じ日の『ゴー宣』には次のような一文があります。
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資本主義の暴走が始まったのだ!
歯止めとしての日本の伝統の崩壊が進む。
「組織」「共同体」を破壊して、民間個人が利をむさぼるための規制緩和がさらに加速される。
日本人の美徳はいずれ消滅し、キリスト教のような倫理の基盤が無く、共同体の道徳に頼っていた日本は、アメリカより酷い社会になるだろう。
日本人民は己の首を絞める道を選んだのだ。
面白ければ何でもいいと、明らかに憲法違反のでたらめな解散を支持し、参議院を無意味化させ、間接民主主義を否定してまで、アメリカの日本の精神を捧げた。
もはや日本国民はいない。
人民大衆がいるだけだ。
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読み方によれば、よしりん先生の悲痛なる訴えとも読めなくもありません。
しかし、「資本主義の暴走」とは、後々の文脈からすればおそらく小泉構造改革と郵政民営化を一番意識しているモノなのだと思うのですが、果たしてそれが「暴走」と言えるのか、かなり疑問に感じざるを得ません。
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「官から民へ!」
「郵政民営化を絶対化せよ!」
そけは元々、民主党の政策であり、アメリカ流・新自由主義、市場原理主義の政策である!
小泉自民党に票を入れた「人民」(もはや国民とは言えない)は、自分で首を括る罠に、自分の雁首を入れたのだ。
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しかし、国鉄の民営化も電電公社の民営化も、全て市場原理主義の政策であり、よしりん先生の論理で言えば諸悪の権化でしょうし、またよしりん先生の論理で行けばすでに今の日本は自分の首を絞めた人民の集まりでしかなくなってしまっているハズでしょう。
なのにどうして今まではこのような主張をされておられなかったのでしょうか。
つまり、いまさらなのです。
よしりん先生に限らず郵政民営化をアメリカ主義だとか拝金主義だとか批判する人はけっこういますが、しかし、では国鉄や電電公社や専売公社と何がどう違うのでしょうかという問いには誰も答えていません。
郵便には公的な役割が大きいと主張する人はいますが、しかし電車だってこれが麻痺すれば国家レベル的な大事になりますし、また電話の方こそこれが繋がらなくなってしまうと経済等に大打撃を与えてしまうでしょう。
また郵政民営化が成れば日本をアメリカに売るんだろうと言う人もいますが、そんなめちゃくちゃな理論が通るなら、専売公社が民営化されれば、タバコによって国民総中毒化させ麻薬のようにしてJTが儲けをあげようとするんだ、という論だって言えなくもなくなってしまいます。
なぜ今になって資本主義を否定するのか、なぜ今になって民営化を否定するのか、国鉄が民営化された当時からそう主張し、その直後から日本国民のコトを「人民」と言っているのでしたら主張の一貫性はありますが、しかし今のよしりん先生の言い方では、ただ単に小泉さんに批判が言いたいだけの、ただ単にアメリカに反発したいだけにしか見えないのです。
「アメリカは経済的利益を獲得するために、日本人の精神を侵略してくる!」とは言っていますが、それなら大東亜戦争敗戦直後の文字通り占領国だった時が一番やりやすかったワケで、やっぱり、なぜいまさらそんな主張をするんですかとしか言いようがありません。
よしりん先生は、「中国や韓国だけを嫌っていれば、保守であり、愛国者であると勘違いしている馬鹿が多すぎる」とおっしゃっており、それはやえも大賛成なのですが、しかしそれは同じように「アメリカだけを嫌っていれば、保守であり、愛国者であると勘違いしている馬鹿が多すぎる」と言えるのではないでしょうか。
「戦前の日本を美化している」という主張は主に左巻きな人がよく言う言葉ですが、やえは時折それも合っているのかなと思ってしまう時もあります。
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貴重な郵貯資金を公的利用する手はあったではないか!
日本の防衛・治安・教育・環境・技術開発・研究などの将来の社会的基盤を整えて、共同体の再生に取り組み、子供を産む不安を取り除くしか、日本人の真の活力を蘇らせる道はない!
国の赤字が増えていると言って国民を脅し、すでに世界一、小さな政府で公務員の数も少ない日本なのに、「官から民へ」と連呼して「公から私へ」と日本社会を堕落させるのをやめろ!
国民の借金など、日本人に真の郷土愛と愛国心が芽ばえれば、すぐに返済できる!
日本人が共同体を失い、将来の不安から金狂い・株狂いとなって愛国心を失うことの方が絶対的な危機である!
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すごい理論です。
さすがのやえも「国民の借金など、日本人に真の郷土愛と愛国心が芽ばえれば、すぐに返済できる!」という主張は初めて聞きました。
いったいどういうメカニズムなのでしょうか。
是非詳しく説明していただきたいです。
おそらくやえが想像するに、戦前の日本や江戸時代の武士役人などを見て、「愛国心が芽ばえればすぐに返済できる」なんて言っているんだと思うのですが、これこそ「昔の日本を美化しすぎている」です。
戦前や江戸時代の日本人はスーパーマンではありません。
今の日本人と同じように昔の日本人もただの日本人です。
ソ連や中国などとは違い、日本人ならばマルクスの共産主義を当てはめてもうまくいくとか、今更な幻想を抱いているのかもしれませんが、現実はそんなに甘くありません。
江戸時代も後期になれば商人の方が栄え没落していった武家は数多くありましたし、戦国時代に織田信長が大成功を収めた楽市楽座も言わば「官から民へ」ですし、もっとさかのぼれば「墾田永年私財法」なんてのも「官から民へ」です。
日本人だっていつもいつも公のためのコトを考えいるのではなく、人それぞれ身分によっていろいろな悩みがあって、その日を一所懸命生きていて、様々な想いを抱きながら生活をしているのです。
同じ日本人、たいした違いがあるとは思えません。
愛国心が芽ばえれば借金はすぐに返せると言いますが、いくらなんでもやえだっていきなりお金をほいほいと寄付したりする気にはまったくなりません。
それならば、いい反物を買ったり、いい帯を買ったり、いいモノを食べたりしたいと思います。
マルクス共産主義の失敗は、個人の欲望を全く無視して、理論的に一番上位の部分だけを唯一の道としたために失敗したと言えると思うのですが、よしりん先生の「愛国心が芽ばえれば借金はすぐに返せる」はまさにこれであり、ほとんど共産主義的な考えと言わざるを得ないでしょう。
日本人は、世界に比べてまれに見る、おそらく世界一優秀で公共心があって倫理観を持っている民族だと、やえは思っています。
信じています。
人間危機に際したときに一番本性が表れるなんて言いますが、この前のパキスタン大地震やアメリカのハリケーン災害が起きたときなんて、窃盗略奪なんてあたりまえ、レイプや人売りが大横行するなんてのは、もはや言うまでもないコトとして起きてしまっています。
しかし日本人だけは違います。
阪神大震災の時には、みんながひとつの火を囲んで身体を寄り添って暖をとり、冷静に救援が来るのをしずかにまっておられました。
また物資が到着したときも、なんの混乱もなく、整然と順番に列を作っておられましたよね。
これは外国ではまずあり得ない光景なのです。
ですから、日本人が高い公共心を持っているのは確かです。
しかしだからといって「愛国心が芽ばえれば借金はすぐに返せる」とまではちょっと言えないと思います。
中には私財をなげうって国に尽くした人もいらっしゃいますが、逆にそれは例外的な存在です。
その例外的な人をもってよしりん先生などはこう主張されておられるのかもしれませんが、それはかなり甘いと言わざるを得ないでしょう。
やえから言わせれば、逆にこういう例外的な人をたくさん作り出す方が効果的なのではないかと思います。
つまり、才能があってたくさん儲けられる人をいっぱい排出できれば、それだけお金をよく使って、国に対してもなんらかの方法によって尽くしてくれる人も出てくるのではないでしょうか。
行き着くところまで行き着いたお金持ちさんは、最後は寄付するとか財団を作るとか、社会貢献しかするコトがなくなるなんて言いますけど、こういう人がより出来る施策を進める方が全然効果的且つ現実的なのではないかと思います。
もちろん儲けられなかった人、脱落してしまった人へのケアは大切です。
しかし決して勝ち組が出来る数に比例して負け組が増えるとは全く思えません。
よしりん先生や多くの民営化反対論者は、勝ち組が増えれば負け組も同じように増えると思いこんでいる人が多い気がするのですが、必ずそうである必然性はないハズです。
心の中で勝ち組を羨望して、比較によって自分を卑下してしまう人はいるかもしれませんが、しかしだからといって実質的に食うに困るような状況に日本がなるとはちょっと思えません。
もし仮にそうなるようなコトになるのであれば、そうなる前に下のケアをすればいいだけです。
下が出来るから上を無くそうと言うのはただの暴論です。
下が出来るようであれば、その下の底をなるだけ引き上げるようにすればいいだけなのではないでしょうか。
そしてそれは日本人が得意な分野のハズです。
そもそも民間に任せるというのは悪いコトではないと思いますし、またそれによって上がさらに上がっていくのも悪いコトではないでしょう。
何が問題かと言えば、下がさがってしまうのが一番問題なのです。
ですから、下をどうするかを考える議論が最も建設的であり現実的でしょう。
そして、上が下を引き上げる牽引役になり、全体的に上に上がれるのであれば、むしろ理想的な形なのではないでしょうか。
どうもメディアがセンセーショナルに盛り上げるからでしょうか、そういう見た目だけの激しさに惑わされて、そこだけしか見えなくなってしまっている人が多いような気がします。
また、昔の日本を美化しすぎて、そして自分のコトを保守保守と意識しすぎて、見た目だけの「金儲け=悪」という虚構の方程式を何も考えずに絶対化させてしまっているのでしょう。
しかし今も昔も日本は経済活動だって器用に使いこなしてきた歴史があります。
倫理観が下がってきていると思うのであれば、倫理観の低下を訴え、それを是正するような議論をすればいいだけの話であって、無理矢理儲け主義だとかいってそれを批判しても無意味なのではないでしょうか。
よしりん先生も、どうしてもアメリカ批判小泉批判がしたいようですが、問題があると思うのであれば、そんなまどろっこしいコトをするのではなく、“人民”の方の倫理観公共心愛国心を根付かせるような活動をするべきだと思います。
結局こういう本質の議論が見えなくなってしまっている人というのは、小泉さんの激しさに目を奪われてしまっている、ある意味一番の小泉ファンになってしまっているんでしょうね。
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