これ、前にも言ったコトあると思うんですけどね、いつもこのようなニュースを見るたびに、どんどん日本人は小市民化してしまっているんじゃないかと情けなくなってしまいます。
超豪華議員宿舎 本当に必要なの?
不動産会社の広告風に書けば、こんな具合である。「夢の赤坂、駅から数分、ファミリータイプ3LDK、国会議事堂など眺望抜群、完全セキュリティー、トレーニングルーム完備、無料駐車場有り」。現在建築中で来春に完成予定の衆議院赤坂宿舎の話だ。民間なら家賃50万円はくだらない物件が、センセイに限り5万円ほどで借りられる。まさに議員の特権。こんなもの必要か−。
|
今日の朝のどこかの局のテレビ番組でも取り上げていたんですが、このお話、すでに前提からして筋違いも甚だしいのです。
というのも、確かに赤坂というのは東京、いえ日本の中でも超一等地ではありますが、しかし別に議員さんの宿舎は「赤坂だから」という理由でそこに建てられるのではありません。
ではどうして赤坂に宿舎が作られるのかと言えば、答えは単純明快、近いからです。
国会の近いところに宿舎を建てようとしたら、赤坂でなくてもだいたい高いところしかありません。
つまり、はじめから「高いところ」という理由で赤坂を選んでいるワケではないのです。
こうなると必ず「遠くても安いところにしろ」と言う人が出てきますが、それが一般の人ならまだしも、このお話の相手は国会議員さんです。
さっきの記事に出てくる野党でテレビに出るぐらいしか仕事のない河村たかしさん程度なら別に遠いところに住んでいただいても問題はないのでしょうけど、そうでない忙しい人、国政の中枢に関わっている人、緊急時にすぐに国会に駆け付けなければならないような人は、そうはいきません。
例えば大災害が起きて、すぐに国会周辺に駆け付けなければならないとなった時に、もし八王子あたりに宿舎があったとして、その間の道路が大渋滞してしまったとか、そもそも道路が陥没して通れないとかなっていたらどうしようもなくなってしまいます。
しかし赤坂ぐらいであれば、最悪国会まで歩いていける距離です。
このように、テレビに出るぐらいしか仕事のない河村たかしさんは赤坂と言えば贅沢としか考えられないのでしょうけど、実際はそういう単純なモノではないのです。
さらに話をもっと整理しますと、なぜ赤坂という土地が高いのかというコトを考えた場合、それは日本の中枢機関が永田町に作られたからなワケですから、そもそも話の順番が違うのです。
永田町はもちろんのコト、その周辺の土地というのはとんでもなく高い値がついていますが、それもこれも永田町に国会議事堂や首相官邸があるから、建てられたからこそです。
ですから、赤坂宿舎も、ただ国会に近いところに建てようとしただけで、別に高いところに宿舎を建てようとしたのではなく、後から付いてきた結果として赤坂の土地が高くなっているだけの話でしかないのです。
変な話、首都機能移転の話がありますけど、それが実現されて国会機能が田舎の方に移ったとしたら、当然そこから近いところに宿舎は建てられるでしょう。
そこに土地が高い低いは関係ありません。
もちろんこの場合で赤坂とかに建てられるワケはありませんね。
これらの理由からして、「なぜ赤坂なんていう一等地なんだ。贅沢だ」という批判は、全くの静違い、小市民根性もいいところなのです。
場所以外にもいろいろと小市民根性丸出しな批判が色々と書かれていますが、言うまでもないコトとして、セキュリティー完備なんて当然すぎる話です。
ついこの前加藤紘一先生のご自宅が放火された事件は記憶に新しいと思いますが、今の時代でも、いえ今の時代だからこそ国会議員はテロルの標的になりうるのです。
そういう意味から、国会議員さんには極力自動車で移動してもらうのがセキュリティーの上からも安全ですし、となれば当然駐車場も必要です。
また、移動時間の長い短いもセキュリティーの上では大変重要であり、もちろん移動距離が短い方が安全なワケですから、この辺も宿舎の場所というのは重要になってきます。
トレーニングルームというのは、どのぐらいの規模なのかがこの記事だけでは分かりませんが、あまり自由に出歩けない議員さんのために多少の施設はあってもいいのではないでしょうか。
まぁ議員会館の方にもあるらしいので、これはいらないと言えるかもしれませんけどね。
とにかく、テレビで何を言っても「ああまた言ってるよ」程度にしか思われないぐらいの価値しかない河村たけしさんならまだしも、そうでない重要な議員さんには、この新しい宿舎は場所も設備も必要なモノであり、そして当然のモノでもあるのです。
世の中には一般とは違う世界があって、その世界にはそれだけの理由が存在するのですから、あまり一般的な理由だけで、自分がどうだからという小さい世界で物事を考えて騒ぐのはやめた方がいいと思います。
小市民根性はみっともないですし、同じ日本人としてとても情けないですから。
|
|
|
|
(憧れの疑似トラックバック機能を期間限定お試しで付けてみました〜)
|
|
|