☆やえニュース☆

これからの日本の国家ビジョン

平成16年6月21日

 これからの日本の国家ビジョン

 長文を書いてみました。
 題して「これからの日本の国家ビジョン」です。
 イラク戦争を通じて、今までの日本はどうだったのか、そしてこれからの日本はどうあるべきなのか、やえの視点で述べていきたいと思います。
 というかまだ書いている途中なのですが、とてもじゃないですけど一回の更新で全部を載せられるような分量ではないので、数日に分けて載せていきたいと思います。
 しばらくおつきあい下さい。
 
 この間に大きな事件が起きませんように(笑)
 
 
 右も左も逝ってよし!!
 バーチャルネット思想アイドルのやえです。
 おはろーございます。
 
 
 まず、今までのやえのスタンスを振り返ってまとめておきましょう。
 
 やえはイラク戦争をどう捉えていたのか。
 これには二つの視点があります。
 
 ・アメリカをどう考えるのか
 ・日本の国防、日本の戦争をどう考えるのか
 
 イラク戦争の問題で生まれた「反米保守」と「親米保守」、ついでにポチ保守という言葉ですが、それらが示すように、今回の問題でアメリカに対する距離感というかアメリカをどう思っているのかというコトが、かなり重要視されるようになりました
 
 これは何度も言ってますが、ぶっちゃけ、やえはアメリカは嫌いです。
 アメリカ帝国主義って言ってもあながち間違いでもないと思いますし、グローバルスタンダートという名のアメリカンスタンダードを押しつけてきますし、もちろん大東亜戦争の時の非戦闘員を虐殺した原爆とか東京大空襲とかの怨みは忘れてはいけないと思います。
 そもそも白人なんてモノはトンデモナイ連中ですからアレですし、白人以外でも、黒人とかアラブの人とかも全然共鳴できないですし、ましてシナ人なんて信用すらできないですし、韓国人はゴミ餃子です。
 基本的にやえは外国は好きじゃないです。
 そしてそれと合わせてアメリカには先の大戦の怨みもありますし、さらにまして大きな顔を今でもしているアメリカは嫌いです。
 色々な影響がもし無ければ、そんなことは無いので無意味な仮定論ですが、アメリカなんて無くなってもらってかまいません。
 というか歓迎します。
 
 よって、思想的というか考え的には「なにがなんでも反アメリカ」という考え方も理解できなくはありません。
 賛成したい気持ちもあります。
 
 しかし、そう簡単にはいかないのが現実論です。
 「日本の国防をどう考えるか」という部分において、そう簡単に反米を安易に掲げるコトは出来ないのではないかと思っています。
 
 日本は大東亜戦争に負けて、軍隊を取り上げられました。
 今では自衛隊という存在も扱いも中途半端な世界的に見てもなんとも奇妙奇天烈な部隊が一応存在していますけど、本来なら“普通の国”に見合う“普通の軍隊”を持つべきで、主権を回復してからまずそれをすべきでした。
 しかしそれを日本人から放棄してしまいまったんですね。
 特に冷戦期に入ると、世界中の防衛論は全てアメリカとソ連の代理戦争に収縮され、特にその中でも日本はその享受を最も受けた国になったと言えるでしょう。
 アラブでは部族対立があり、ヨーロッパなどは東西陣営国が混在していましたから、人ごとでは済まない現実がありました。
 しかし日本ではそれほど現実的な脅威があったワケではありません。
 極東を見ても、北朝鮮という東陣営の国に対しては韓国という対立西陣営(軍事国でしたが)がいましたし、中国はむしろアメリカに目が向いていましたし、経済建て直しにも力を入れていた時期でもありますので、直接日本の脅威にはなりませんでした。
 日本海と太平洋に囲まれているという地理的な条件も大きく幸いしたコトでしょう。
 よっと日本は、アメリカ西陣営に組みさえしていれば、何の問題もなく、軍事・戦争という“余計な事”を考える必要もなく、経済だけに集中できたのです。
 このことが、元もと国防というモノの意識が希薄な日本人から、さらに国防の意識を遠ざけてしまった要因になったのです。
 
 ハッキリ言ってしまえば、日本は楽をしていたのです。
 言い換えれば、ズルをしていた、とも言えてしまうでしょう
 自分の手を汚さずに国防というモノが出来てしまえているのですから、いしつか考えるコトすらもしなくなってしまいました
 
 しかしそれは歪んだ考え方でしかありません。
 確かに戦争という大きな争いは日本では起きませんでしたが、目に見えないところで甚大な問題が色々と起きてしまいました。
 最もそれを象徴するような問題と言えば、そうです、拉致問題です。
 今でこそ拉致問題は国是となっていますが、ちょっと前までは誰も知らないような問題でしかありませんでした。
 長年日本人は「自分の身は自分で守る」という意識がなかったために、このような“侵略”を許し続けてしまったのです。
 日本人自身もそれに気付かないまま
 一部の日本人はそれに荷担すらして
 
 冷戦体制が崩壊して、拉致問題もやっと多くの人の目に触れるようになって、日本人はようやく目が覚めました。
 自分の身は自分で守るというコトはどういうコトなのか、60年かけてやっと思い出したのです。
 長年タブーだった軍隊論が国防論がやっと普通に議論できるようになったのです。
 
 
 日本の国防論はここからはじまります。
 「日本の国防、日本の戦争をどう考えるのか」というのは、まずこれらの前提を考えておかなければなりません。
 いくら日本人が国防に目覚めたからといって、急に日本が普通の軍隊を持てるようになれるというワケではないでしょう。
 すでに60年かけて楽をする体制を日本は作ってしまったのです。
 憲法も法律も政府見解も法解釈も組織も団体も人間の思想信条まで、「戦後60年間体制」が張った根は、日本の中に深く深く根付いてしまっています。
 
 もうここまで来てしまったら、そう簡単には、一,二年程度ではそれを覆すコトなど出来はしません。
 国家体制を覆す勢いで、つまりクーデターでもすればそれは可能でしょうが、今の体制を存続させたままでは、普通考えれば「戦後60年間体制」を作った時間と同じぐらいの時間をかけなければ、それをひっくり返す事などできないでしょう。
 
 それでも現在の国際状況を見れば、そしてそれに対する日本の立場を見れば、とてもじゃないですけど60年なんて悠長なコトは言ってられません。
 はやく“普通の国”にならなければならないでしょう。
 
 今はそういう時期なんです。
 60年かけて溜まったツケが、いま一気に噴出しているのです
 今の日本の体制は戦争から“忌避”するように作られていますが、目指すべきところは戦争が出来る普通の国です。
 この両者は全く矛盾しています。
 真反対に位置する考え方です。
 だからこれを修正するコトはかなり無理があるコトなのです。
 まして60年かけて作ったコトを数年で変えようとするのですから、相当無理をしなければならないのです。
 
 そのためには、時には不条理なコトも耐えなければならないのではないでしょうか
 
 60年をたった数年で戻るのです。
 それぐらいのツケは覚悟すべきです。
 主権侵害されてもその場では全く対処できなかったのですから、今北朝鮮に対して情けない態度しかとれないのもツケですし、日本が普通の軍備を持とうとするるためにアメリカの力を借りなければならないのもツケですし、世界の場で責任を果たすためにアメリカに追随する形しか取れないのもツケです。
 
 全部60年間のツケです
 
 当時何もしなかった、問題をどんどん先送りにしてしまったツケが、いま一気に来ているのです
 今たまったツケ対して文句を言うだけは簡単ですが、結局それは過去にため込んだという先送りにしてしまったという「罪」を、正面から見てない見ようとしていない無責任な論でしかないと思います。
 もし責めるのであれば、一所懸命ツケを払おうとしている「今」ではなく、ツケを溜め続けた「過去」に対してではないのでしょうか。
 
 
 やえのスタンスはこうです。
 アメリカに対してはよい感情を持っていませんが、それでも日本がよくなるためには「耐えがたきを耐え」の精神でやっていくしか無いのではないのでしょうか、と思っています
 だから精神的には反米を取りたいとは思いますが、現実的には“大儀無き”イラク戦争にも参加せざるを得ない、という考えで、今まで論を述べてきました。
 もちろんイラク人、というかアラブの人々に対しても、どうも変だなという不信感があるのも否めません。
 イラクにも同情できなかったですから、なお一層日本のツケ払いのために、どっちかと言えばアメリカ寄りにならざるを得ないような言説をしてきました。
 
 
 蛇足になりますが、そのツケ払いを認識しているのかどうかは分かりませんけど、その視点から見れば、小泉さんはかなりしたたかにツケを払っているように見えました
 なんだかんだ言われながら、ついには日本自衛隊を多国籍軍(不完全ですが)に参加させるまでに持って来たのです。
 まだまだ課題はありますが、自衛隊が普通の軍隊になる階段を着実に歩んでいると言えます。
 無理しながらでもここまでこぎつけたという小泉さんの功績は、十分評価に値すると思います。
 
 
 さて、もう一つ蛇足ですが、付け加えで一言。
 日本が今このようなコトになってしまったのは、やはり自民党の責任が大きいと思います。
 そのポイントは二つありまして、結党時に改憲出来なかった点と、結党以降自民党が強すぎたという点です。
 
 当時の自由党と民主党が合併して自由民主党になったのが昭和30年、西暦1955年です。
 戦争終結からちょうど10年が経っていました。
 もちろん主権は回復していました。
 だから、これを機に憲法論議が行われても良かったのかもしれません。
 しかし「それから「保守合同」による自由民主党の結党までの十年間は、終戦後の社会的・経済的混乱、急激な民主的改革、占領政策の変化等によって、文字どおり激動と混乱を続け、平和条約締結後も占領政治の後遺症からぬけだすことに精一杯で、いわば戦後民主政治確立への、生みの苦しみを続けた「準備期」であったといえましょう。」(「自由民主党のあゆみ」より)ということから、ちょっとそれを望むのは酷だったのでしょう。
 自由民主党は結党以来憲法改正を「党是」としてきましたから、それを掲げるだけで精一杯、むしろ主権回復からたった7年でアメリカが押しつけた憲法を改正すると主張したことだけで「良くやった」と言えるのかもしれません
 
 もう一点。
 もし自民党結党から憲法改正論議がタブーになる間、そうですね、中曽根先生が総理総裁の時ぐらいまででしょうか、その間に一回でも政権交代があったら憲法改正のチャンスがあったかもしれません
 自民党は改憲が党是になっていますから、それを掲げて選挙に望み、政権を奪取すれば一気に憲法改正の機運になっていたコトでしょう。
 しかし残念ながらそのチャンスはありませんでした。
 ずーっと自民党は政権の座に座り続けたからです。
 10年前に一度自民党は下野していますが、もはやこの時代には憲法論議はタブーと化していて、とてもじゃないですけどそれを掲げての選挙など不可能でした。
 自民党は社会党と組むという手を使って政権復帰を果たしたぐらいですから、言わばこの時代が戦後最も日本が左に寄った時代だと言えるでしょう。
 憲法改正なんて夢のまた夢のお話だったのです。
 
 
 さて、以上がやえのイラク戦争を考える上でのスタンスです。
 これらを踏まえて、ではこれからの日本はどうすればよいのかを考えていきたいと思います。
 
 日本はどこを目指すべきなのでしょうか。
 当サイトで在駐アンケートとして「これからの日本防衛」というモノがありますが、このアンケートには「その他」を除いて次の6つの選択肢があります。
 
 1.従来通り
 2.米国集団自衛権
 3.日本一国自衛
 4.東亜軍事同盟
 5.日本盟主東亜同盟
 6.日本軍含む国連軍
 
 やえ的には、1、6はあまり選びたくありません。
 アメリカから独立するためには2もアレです。
 どうせ理想を目指すなら4より5ですよね。
 さらに言えば「大東亜共栄圏を再び」で5が最も理想的なのかもしれません。
 
 テレビか何かで誰かが言っていたセリフですが、「今の世界で一国だけで自主防衛できるのはアメリカだけだ」と言っていました。
 これはまさにその通りですね。
 さらに言えば、アメリカといえども同時に二国を同時に相手にする力も無いでしょうから、全く一国だけで自主防衛するというのはあまり現実的ではないのかもしれません。
 北朝鮮のようなガクガクしながらの逆ギレ外交をするならまだしもですが。
 だから、どっちにしても同盟は必要です。
 集団的自衛権が必要です
 「これからの日本防衛」とは、それをどのレベルまで、例えばNATOのような強固な組織作られた同盟を作るのかそれとも各国に一対一だけでの同盟程度にすませるのか、そしてどの相手と組むのか、例えばアメリカかアジアかヨーロッパか中国韓国はどうするのか、ということが重要な問題となってくると思います。
 
 ちょっと蛇足ですが、このアンケートの結果を見てみましょう。
 途中結果をみれるようにしたハズなのですが、どうも上手くいかないので結果が知りたい方はヤキモキしているかもしれませんが、ごめんなさい。
 これ去年の12月からはじめているずいぶん長い間行っているアンケートですが、なんと一位は「米国集団自衛権」だったりしています
 しかもダントツです。
 二位が「日本盟主東亜同盟」で割合が21.7%に対して、「米国集団自衛権」は39.1%です。
 コメントも多岐にわたり多く頂いておりまして、とても楽しく拝見いたしました。
 日に日に反米感情というモノは高まっていますから、今はじめたらまた違う結果が出るのかもしれませんが、どの項目にしても冷静なご意見が多かったので、なかなか興味深い結果だと思っています。
 このアンケートはいったん打ち切って、結果をご報告した後、また違うアンケートにした方がいいかもしれませんね。
 
 
 さて話を戻しましょう。
 
 イラク戦争を考えた時、果たして本当に攻撃に正当性があったのかどうかという点において、やはり大きな疑問が残ります
 しかし、やえは「防衛的先制攻撃論」には全面否定はしません。
 この論にはまだまだ議論の余地はありますし、正当性を認められる部分もあると思います。
 だからアメリカのアフガニスタン攻撃には反対しません。
 ただし、イラクに対しては「防衛的先制攻撃」が当てはまるかと言えばどうしても疑問は残りますし、大量破壊兵器があったのかどうかも疑問(ただし過去には存在していました)ですし、民主主義国家でないというのが攻撃の理由にはどう考えてもなりません
 過去には他国に侵略したり、大量破壊兵器で大虐殺したりしているので、イラクという国がが正しい国家だとは決して言えませんが、それでもアメリカから見て攻撃するほどの理由があったかどうかは疑問です。
 
 よって、キリスト教もイスラム教もあの辺の部族感情もあまり関係ない日本としては、積極的にこの問題には関わらないという選択がベストだったのではと思います。
 今の段階では国連決議が出ているワケですから、それには参加すべきだとは思いますが、しかしそれ以前のアメリカが突っ走っていた段階では日本は参加しない方が良かったのではないかと思っています。
 
 ただし、上のようなコトは、日本が“普通の国”だったときの場合の話です
 もし今のような状況の“普通でない”場合において自衛隊派兵を拒否していたら、アメリカとの関係もギクシャクしてしまった上に、国連決議が出ていても派兵が出来ず、また湾岸戦争の時のような惨めな結果を繰り返していたことでしょう
 
 つまり結局日本には選択肢はなかったのです。
 だからこそ、これから先の日本は、選択肢がなるだけたくさんできるようにする必要があるのです
 アメリカと友好関係を結ぼうが同盟を結ぼうが、日本に選択権があるように条件をそろえなければならないのです。
 
 「国の力」と言えば第二次世界大戦までは「植民地の数と広さ」でしたが、今は「軍事力」と「経済力」です。
 幸いなコトに今の日本は経済力はなんの問題もありません。
 後は軍事力だけです。
 軍事力さえ他国に見劣りしないぐらいの、日本の経済力に見合うぐらいの力をつければ、もうアメリカともEUとも余裕で肩を並べるぐらいの超大国になるコトが出来るでしょう。
 
 まずは憲法改正し、侵略はともかく戦争そのものを否定しない形にし、集団的自衛権を確立し、当然国連の常任理事国入りをはたすべきでしょう。
 国内の軍事産業をもっと活発化させ、核武装についても普通に議論できる空気にしなければなりません。
 当然、軍事教育も必要ですし、大学レベルにおいては軍事戦略学科を国立には必ず一つは作るぐらいのレベルにすべきです。
 自分の身を守るというコト、平和と戦争というコト、過去と現在の世界状況、民族・宗教と人間の関わり、そういったコトをもっと冷静に正しく教える必要もあります。
 そしてそれらを踏まえた上で、日本は世界トップの国であるという自覚その上で世界をどうリードしていくかという責任を、国民一人一人が持つような国造りをしていかなければならないのでしょう。
 
 そうしてはじめて「一人前の国」と呼べるようになるでしょう。
 日本が自分で自立して判断を下せる国家になるのです。
 
 日本が今目指すべき点はここです。
 
 そのためには、時には「耐えがたきを耐え」の精神も必要になるでしょう
 今は「普通でない状態」なのですから、普通の状態でいる感覚でものを言ってもはじまらないのです
 はやく日本は、普通で立派な国になるべきなのです。
 そしてそれは国民一人一人の自覚にかかっているのです。
 
 
 今日本のやり方に対して文句を言っている人は多いですが、ではそんな人は一体日本をどういう方向に導きたいのか具体的なビジョンを語ってもらいたいモノです。
 もちろん中にはそういう具体的なビジョンを語っておられる方もいらっしゃいます。
 
 小泉さんはアメリカが大切だと言っておられます。
 日米同盟が日本の平和に欠かせないとハッキリと語っていらっしゃいます。
 小沢さんは国連軍を作れと言っておられます。。
 それぞれの国が私利私欲をある程度妥しあい、国連がまさに世界の中心となって動かしていくべきだと語っていらっしゃいます。
 よしりん先生は日本独自で生きていくべきだと言っておらります。
 誰にも媚びない、核武装も辞さずに、強気に突っ走れと語っていらっしゃいます。
 
 そういうビジョンがあるからこそ、そこに至るための過程の論も、それとは相反する論への反論も筋が通るのです。
 
 しかし残念ながらここまでビジョンを明確に持っている人は少ないと言えるでしょう。
 一部の政治家や民主党やマスコミなどその代表例です。
 ただただ小泉さんや他の人に対して文句を挟むだけで、しかしでは日本はこれからどのような方向に向かうべきかということは全く語ろうとしません。
 そしてだからこそその場だけの急ごしらえの矛盾だらけのクダラナイ言葉しか出てこないのです。
 
 国民もそうです。
 小泉さんや政治家やよしりんや知識人に文句を言うだけは簡単です。
 しかし「これからの日本の国家ビジョン」を持たずして、この問題を語っても何ら生産性のない全く無意味な論でしかありません
 その論が正しいかどうかはともかくとしても、将来の国家ビジョンを語っているだけ小泉さんや小沢さんやよしりん先生の方が遙かにマシです。
 日本人一人一人が、自分の国をどうしたいのか、将来のことをしっかりと考えるべきでしょう
 
 そうした上で、やえは、「普通でない国日本」という現実をしっかりと見据え、将来に向かうためには今何をしておく必要があるのか、何が出来るのかということを考え、そして「自衛隊海外派兵に賛成」という立場を表明してきました。
 いつか近い将来、日本が「普通の国」になるために。
 
 
 また話は脱線するかもしれませんが、なぜイラクがいとも簡単にアメリカに攻撃されてしまったかと言えば、その要因の一つに、あの辺の国々はサミットや国連といった主要国会議の場に置いて全く発言権が無かったというのがあるのではないでしょうか。
 簡単に言えば、イラクをかばって発言するような国がいなかったワケです。
 言うまでもなくイラクそのものにもそんな力はありませんでした。
 
 ちょっと視点を変えてみましょう。
 どうして北朝鮮がここまで堂々とのさばることが出来ているのかと言えばアメリカに攻撃されないかと言えば、一つには石油がないからというコトが言われていたりするんですけど、確かにこれは否定できないところではありますがこれ一つだけが全てではなく、つまり北朝鮮の裏に中国という国があるというのも大きいのではないかと思うのです。
 中国は常任理事国の一つであり、最近ではサミットにも顔を出しつつある、「大国」と言えるほどの国力はある国です。
 そんな中国を相手には、さすがのアメリカも、もう今では中国を正面にしてまで事を構えることは出来なくなっているのです。
 北朝鮮を攻撃すれば、確実に中国を敵に回す事になります
 だからアメリカは北朝鮮への攻撃には全然消極的なのだと思われます。
 あとロシアも、北朝鮮とは色々とつながりが深いということもあるでしょう。
 
 ではイラクはどうでしょうか。
 日本・アメリカ・イギリス・フランス・ドイツ・イタリア・カナダ・ロシア・中国・オーストラリア、これら主な国とかなり深い関わりがイラクにはあったでしょうか。
 ついでに上記以外での核保有国、インドやパキスタン、イスラエルともほとんどつながりはありません。
 さらにさらに言えば、中東あたりは、南米やアフリカと違って世界大戦期には列強国に植民地されていない国が多いので、そういう意味でヨーロッパ諸国の支配力というか影響力が小さいところばかりですから、その辺も攻撃しやすい理由にもなったでしょう。
 結局、イラクは国際的な力を持とうとしなかったという点も攻撃される理由になってしまったのです。
 
 
 第二次世界大戦までは、力を持たない国には正義はないとハッキリと決められていた時代でした。
 力がなければ植民地化され、全てを奪われても文句すら言えない時代でした。
 でもそれは今でも続いているんですね。
 当時の力はイコール軍事力でしたが、今では色々な要因があります。
 経済力だったり、核能力だったり、外交の立ち回り方だったりします。
 しかしイスラムの辺りの国はそういう視点からあまり前に進もうとはいませんでした
 それはイスラム教の特色として変化を嫌う性質があるというコトがあるのでしょう、今でも合理的な考えよりも宗教を大切にし、国際協調よりは宗教協議を守る方に重点を置いていたりしています。
 この考えは一概には否定できません。
 ある意味尊重されるべき考えなのかもしれません。
 しかし現実はそれを正義とはしなかったのです
 鎖国をし平和に暮らしていた日本などの国に対して無理矢理開国を迫り、それを拒否すると暴力によって植民地化しても、当時は力があることの方が正義でした。
 今でも、経済力や外交力などの何らかの力を持っていないと、結局は力あるモノに蹂躙されてしまうというのが、それが現実なのです
 
 キレイゴトだけでは現実はどうにもなりません。
 日本だって、日本が助かるために朝鮮半島や台湾などを植民地化しました。
 日本人はお人好しなので、日本と共に生きるような政策を植民地に施し、諸植民地が近代化するために多大な貢献をしましたのでそれは評価されるべきコトではありますが、しかし日本が攻めたことにはかわりありません
 もし日本がほっといたら他の国に植民地化されていたことは確実でしょうけど、だからといって日本が攻めたという事実が変わることはありません。
 もし「自国の伝統や誇りや文化こそが至上で、それを守ることが正義だ、それを守るためならば自国が滅んでも致し方ない」と言うのであれば、日本が他国を植民地したことは、他国から見ればそれは自国の伝統や誇りを蹂躙したのですからどう考えても悪でしょうし、そもそも江戸幕府が列強国に屈して開国してしまったコトすら悪になるでしょう。
 しかし日本人はキレイゴトだけでは何も守れないことを知っていました
 だから開国をし、必要以上に国力をそがせないために大政奉還を為し、無謀に列強国に牙をむいて無為に植民地化されるのではなく、不平等条約など耐え難きを耐えて一流国を目指したのです。
 そして日本も外国を植民地化していきました。
 
 だからやえは、日本の諸外国の植民地化を間違っていたとは全く思いません。
 正義だと思っています。
 今でも謝罪する必要はないと主張しています。
 
 しかしそう主張するのであれば、やはり同じように現実を無視した理想的正義論を肯定することは出来ません
 大戦期に力を持とうとしなかった朝鮮半島の国と同じように、力を持とうとしなかった外の世界と関わろうとしなかったイスラム世界に対しても、同情など持とうとは思いません
 そして、日本国内においても、誇りをとか正義をとかしか言わない理想的正義論を正しいとは全く思えません。
 左のも右のもです。
 
 だからこそ耐え難きを耐える日本の戦後政策2つ、すなわち戦後直後のGHQ統治とその後数年の期間、小泉さんの強引なまでの自衛隊の“軍隊化”は、やえは正しいと思っています。
 特に今の自衛隊の軍隊化に対して、左はお花畑平和論で、右は民族の誇りという論でかなり激しい批判を繰り広げていますが、そんなことだけでは現実は何もならないということは歴史が証明しています
 特に右側は、先ほども言いましたように、大東亜戦争を肯定するのであれば、民族の誇りだけではなにも実現しなかったというコトをもう一度思い返してみる必要があるのではないでしょうか
 
 
 だいぶ話が色んな所に飛びましたが、つまり、今でも力を持つことは必要だというコトです。
 そしてそれを怠ったイスラム諸国やイラクに対して、やえは同情の感情を持つことは無いというコトです。
 
 これを逆に言えば、いかに力を持つことが大切かということが分かると思います。
 
 
 さて、では日本はどうすべきでしょうか。
 理想論で言えば、というか元々この「普通の国になった後の話」は理想論ですので今更といえば今更なのですが、確かに「世界三国志構想」はなかなかの魅力です。
 アジア共同体はちょっとイヤですが、そうではなく日本一国だけで三国志の三国目になるという構想は、やはり日本人としては気持ちのイイものです。
 
 しかしもちろん一国だけでは色々と難しい面もありますので“有志連合”も必要でしょう。
 有志連合といえば聞こえはいいですが、簡単に言えば下っ端です。
 手下です。
 特に国連総会においては、一国一票という民主主義が取られていたりしますので、手下の数というのもそれなりに重要になってきます。
 また、市場拡大という点からも、少しでも日本の息のかかった人口を増やしておきたいところです。
 
 まず“有志連合”として頭に浮かぶのが韓国でしょう。
 しかし日本国内の一部からの嫌韓感情はもはやどうしようのないレベルにまで達してしまっています。
 そもそも朝鮮半島は、世界大戦期には日本の大東亜共栄圏の重要な一部であったのですが、その後日本が戦争に負けてからの韓国の態度の豹変を見ると、やはりどうしても信用できない点というのは拭いきれませんので、ほどほどの付き合い程度に留めておくべきかなとも思います。
 こう言うと韓国人は怒るかもしれませんが、朝鮮人というのは日和見な性格をしていますから、日本が名実共に世界のリーダーになれば勝手により擦ってくるかもしれませんしね。
 
 もう一つ、日本に地理的に近く、歴史があって、大国と呼べる国が一つあります。
 中国ですね。
 しかしやえは中国こそ信頼できない国もないと思っています。
 今の日本では嫌韓感情の方が強くなっていますが、むしろ危険視しておくのは中国の方であるハズなのです。
 もともとシナ辺りの国というのは歴史的にもアメリカ以上に天上天下唯我独尊国であり、シナ人というのはシナ以外の周辺国は全て蛮族であるという考え方の国民性なのです。
 そしてシナ皇帝に忠誠を誓えば皇帝の部下であるという意味の「王」という称号を与えられ、属国としての国を認められる、というのが基本的なシステムになっています。
 もちろんその思想は今でも淡々と受け継がれており、例えば台湾の問題やチベットの問題、また日本との領土権の問題というのも、全てがこの「シナ周辺国は全て蛮族であり属国である」という「中華思想」から来ているモノなのです。
 今でこそ中国は二流国に落ちぶれていますが、これが今よりもっと国力を付ければ、その傲慢な態度はますます大きくなっていくでしょう。
 日本も含めたシナ周辺国というのは、古代からこの「中華思想」といかに戦うか(いかに取り入れられるか)という歴史なのです。
 やえは正直こんな国とはまともに付き合いたくありません。
 
 では、日本はどういった国と有志連合すべきなのでしょうか。
 
 例えばタイは、皇族同士が古い時代からの交流がありますので、そこから友好的な関係が作れるのではないかと思います。
 例えばインドネシアは、第二次世界大戦後のオランダからの独立を日本軍と共に戦った歴史があり、今でも日本に対して感謝している人がたくさんいる国です。
 例えばパラオは、過去日本が統治したことをとても感謝し懐かしみ敬愛しているので国旗を日本の日の丸と酷似させてデザインしているぐらいの国です。
 さらに、日本と全く同じだと失礼だということで、太陽の部分、パラオでは満月ですが、その位置を中心より少しズラしているのです
 この日本人独特の「奥ゆかしさ」まで継承しているパラオとは、かなり親密な関係を築くことが出来そうです。
 
 さらに理想論的戦略論を語るなら、台湾とかチベットとかを助けて親日国にしてしまうという戦略も考えられます。
 両国とも日本に対してはけっこう親近感を抱いているようなので、上手く立ち回れば、それはもう親密な関係になれるでしょう。
  
 また、中国のように感謝はもとより存在自体を隠し続けているような国は問題外ですが、それ以外の国は日本のODAに対して、かなり感謝されています。
 むしろ感謝されないと困るぐらいの額を日本政府はばらまいているワケですから、つまりこのODAをもっと有効活用しなければ逆にもったいないのです。
 
 もうちょっと視野を広げれば、世界第二位の人口を誇るインドという国も手元に引き入れておきたいところです。
 共に現国家体制になってからの国同士の付き合いは、国交樹立年が1952年と意外と古く、インドが受けている外国からの援助も、日本が最も多く負担していたりして、けっこうつながりが深い国だったりします。
 またインド人が信仰する宗教の大部分を占めるヒンドゥー教は、たくさんの神を寛容に受け入れる多神教ということもあり、日本人との宗教対立というモノをほとんど心配する必要ないと思いますので、そういう意味でも付き合いやすい国だと言えると思います。
 黒いことを言うなら、核兵器も持っているので、仲間に入れておけば何かと有益です。
 
 考えてみれば思いの外色々と友好的になれそうな国がいっぱい出てくるモノですね。
 ではこれらの国とどのような結びつきを持っておくべきなのでしょうか。
 もちろん同盟は必要です。
 またNATOのような共同体を作るのも悪くはないでしょう。
 しかしやえはここで「円共栄圏」というモノを掲げておきたいと思います。
 
 日本ではほとんどの場合において円しか使えませんが、外国では思ったよりドルが使えたりします。
 また当然ですがEU圏ではどこでもユーロが使えます。
 やはり共通の通貨が使えるということは、色々な意味で有益なコトです。
 だから、友好国の通過を全て円にすべきだとまでは言いませんが、しかしちょっと立派なお店では普通に円が使えるぐらいまでしてしまえば、これはかなりその国同士の結びつきが強い証拠となるでしょう。
 そしてそれは、共栄圏内での「内需」の拡大につながり、また外に対しても強い武器になります
 昔は武力こそが国力でしたが、今は経済力というモノが大きな力を持っている時代です。
 だからこそ、その強みを最大限に発揮できるように「円共栄圏」を目指すのも目標にすればよいのではないでしょうか。
 
 
 こう考えていくと、やはり日本の最後の障壁になるのは中国という結論になってきそうです。
 足下が見えないウリナラ国は声と態度しか大きくありませんが、中国は確実に成長し続けています。
 元々近代以前には世界大国だったワケですし、だからこそウリナラ国以上にウリナラ思想を持っている人種ですから、これはかなり危険です。
 日本とは地理的に切っても切れない関係な以上、「円共栄圏」に中国が素直に従うなら問題ないですが、そうなるとはかなり思えないですから、日本が「円共栄圏」を目指すなら必ず中国とは衝突してしまうコトでしょう。
 
 今日本は世界有数の国ですが、しかし日本がいまいち世界のリーダーシップを取れないのは、もちろん軍事の問題もありますが、もう一つ、中国の存在が大きいような気がします。
 日本が有史史上最も世界の表舞台に立った時代というのは、おそらく世界大戦期でしょう。
 その時期のシナあたりの国は、シナ史上最も弱い時代でした。
 列強国に食いつぶれるためだけに存在したかのような惨めな時代です。
 逆に言えばつまりシナの国が激弱だったために、日本が頭角を発揮できたとも言えるのです。
 しかしシナ国からすれば、今はそんな時代よりはマシです。
 少なくとも今中国は国連の常任理事国であり、核兵器を有していますから、そもそもの存在感と合わせてかなりの大国と言えてしまうでしょう。
 そして言うまでもなく、近代以前のシナは世界トップレベルの超大国でした。
 日本の最大の不幸はこのシナという国が近くにあるというコトなのです。
 アメリカには周辺国にアメリカに匹敵する国は生まれませんでした。
 ヨーロッパは、イギリス・フランス・ドイツ等と同等な国がたくさんありすぎたために、敵視しながらも歴史を共有し、対等な関係でお互いを見ることが出来ています。
 しかし日本においてのシナの国は、まさに「目の上のたんこぶ」なんですね。
 古代から日本は何をやるにしてもシナ国の動向を気にしなければならなくて、そして「一歩引く」という日本人独特の性格から、どうしてもシナの国より一歩先に足を踏み出せなかったのです。
 
 今も「歴史は繰り返す」ではないですが、日本と中国の関係はそのような状態だと言えるでしょう。
 
 
 以上振り返れば、日本の課題はアメリカと中国と言えるでしょう。
 と書けば、この両者を敵対させればいいのではと思ってしまいますが、しかしそうなると多大な貸しをまたアメリカに作ってしまうコトになります。
 ただし、アメリカとシナの国というのは絶対に“合わない”でしょう。
 そもそも基本的なイデオロギーが全く正反対なのですから、距離が近づけば近づくだけケンカするのが目に見えています。
 しかしここで日本がアメリカ並とは言いませんが、日本の経済に見合うだけの軍事力を持てばどうなのでしょうか。
 いくら唯我独尊中国とはいえ、正面からアメリカ・日本連合とケンカしようとはさすがに思わなくなると思います。
 
 先程、「今のシナ国は大戦期よりはマシ」と言いましたが、それでも今の国力はやはり日本の方が上ですし、国際的な場での発言力も、まだ中国より日本の方が上だと思います。
 だから今のウチに中国がこれ以上力を付ける前に、日本の立場を確立しておく必要があります。
 上でも述べましたように、日本がリーダーシップを取れば歩を同じくする国はけっこう多くあるでしょうし、アメリカやEU諸国との関係も今はかなり良好です。
 言わば「上と下」を押さえるコトが出来れば、日本の立場は確固たるモノになるでしょう
 ウリナラ国はまだしも、今の中国はそもそも共産主義国なのですから、必要以上に友好関係を結ぶ必要もないのではないかと思いますので、まずは日本の足場固めを早く進める必要があると思います。
 
 
 色々と述べてきましたが、なかなか先の先の事を考えるのは難しいですね。
 しかしとりあえずは早く日本が軍事的に独立するコトです。
 でないと、アジア有志連合すら出来ないですから、まずは軍事的独立です。
 そしてアメリカとの友好、G8の重視、国連常任理事国での発言権、白人国ではない立場からの後進国への“恩を売る”ODA・・・。
 そして「円共栄圏」
 やらなければならないコト、現実的に可能なコトはいっぱいあります。
 もちろん国民もやらなければならないコトはたくさんあるでしょう。
 まずは歴史を正しく知るコト、世界から見た日本の立場を知るコト、白人と有色人種の意識の違いを知るコト、宗教とはどういうモノなのかを意識するコト・・・。
 基本的なベースの部分でこれらが国民レベルで確立していないと、実現できる政策も実現できなくなってしまいます
 今でも「日本は世界・アジアのリーダーになるべき」という意見はよく聞きますが、言うだけでは何も実現しません。
 それを目指すのであれば、最低限これらをクリアしていく必要があるでしょう。
 
 
 最後に一言です。
 これらは政府の仕事であるコトはあるのですが、しかしそれらが実現していく原動力になるのは他でもない国民の声です。
 「アメリカ追随するな」と言ったところで、その反面「国連決議が出ても多国籍軍に参加するな」と言っているようでは、アメリカに頼らなければならない現実はどうやっても変わらないように、このような矛盾を抱えたままでは、国民の意識の確立が出来ていないままでは、実際には何も実現できないのです。
 「日本は自立すべき」という意見にはほとんどの国民は賛成なのでしょうが、一番自立していないのは他でもない日本国民自身なのです
 
 日本の未来は国民の意識改革にかかっているのです。
 
 
 
 バーチャルネット思想アイドルやえ十四歳は、日本を応援しています。
 

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