北朝鮮ミサイルについてひとこと

2012年4月15日

 ご存じかと思いますが、今朝ほど北朝鮮がミサイルを発射したみたいです。
 まぁ結果としては1分ぐらいでバラバラになったようですから、結果としては一番どうでもいい結果になったと言えるでしょう。
 一番いいのは発射基地で爆発っていうのが良かったのですが、とりあえずミサイルは空は飛んだみたいです、残念。
 
 さて、この件に関して日本政府の対応がどうだったのかという点で色々と意見が出されているところで、例えばアメリカや韓国ではすぐに「発射された」と報道されていたのに、日本政府だけが「確認が取れない」と言い続けていたので、これはどうなっているんだと、そんな批判です。
 ましてミサイルが発射されたらJアラートというシステムで国民に広く伝えるというコトになっていたのに、それも作動しなかったコトで、ますます批判のトーンも強くなっているようです。
 
 ただやえは、ちょっとここは冷静に考えた方がいいと思うんですよね。
 ここぞとばかりに民主党批判している人も多いんですが、民主党がだらしないのは分かりますし、気持ちもよく分かるのですが、でも批判は理由があってこそ論拠があってこそですから、まずはちょっと一呼吸置いて考えるべきだと思うのです。
 
 というのもですね、例えミサイルが発射した直後に一般国民にその事実を知らせたとしても、ただの国民がその間に何が出来るのかっていうのは、ちょっと分からないですよね。
 せいぜい逃げるってコトなのでしょうけど、でも発射から着弾までのわずかな時間に逃げたとしても、果たして意味があるのかどうかは分かりません。
 さらにその場合、大混乱が起こって、最悪大事故が多発するようなコトになってしまえば、元も子もありません。
 そもそも発射した直後だとどこに着弾するのかも分からないワケで、それなのに混乱だけが起きればマイナスしかないのですから、本当にこれに意味があるのかどうかというのは考える必要があるでしょう。
 
 混乱が起きなくても、情報を出す必要性がなければ、出さなくてもいいのではないでしょうか。
 その分政府の手間が無くなるのですし、無用な混乱も避けられます。
 まぁ自宅に核シェルターとか防空壕でもあれば発車直後の警報は意味があるとは言えるのでしょうけど、現在はそうでない場合がほとんどなのですから、この「発射した直後に情報を出す」っていうのはどこに意味があるのかという点をまず考えるべきなのではないでしょうか。
 それとも戦前みたいに防空壕をみんなで作るかとかですね。
 
 ではマスコミも国民も、なぜ、なんのために情報を出せと、発射した直後に発射したという情報が欲しいと言っているのでしょうか。
 情報を出せと言うのであれば、その理由があるハズです。
 ここを冷静に考えて欲しいのです。
 少なくとも「野次馬根性」を満たすために「情報を出せ」って言うのは違うでしょう。
 
 もちろんコトが落ち着いた後は、正しい情報を開示するというのは当然です。
 それは今後のために、いまの日本には何が足りなくてどうすべきかというコトを見当するために必要なコトだからです。
 もしこれを嘘で塗り固めてしまえば、戦前の負け戦だと分かっていても引き返せないような状況に陥ったり、逆に実はそこまで勝っていないのに大勝ちしたと言ってしまったがために終戦条約交渉で苦労した日露戦争のようなコトになってしまいますから、事実は事実として伝える必要はあります。
 ただそこに、どこまでの「速報性」が必要なのかというのは、考える必要があるでしょう。
 
 速報性が必要な情報はあります。
 津波警報なんかは、逃げるコトに意味がある行為ですし、逃げる時間もある程度はあるワケです。
 しかし全ての情報に速報性が必須なワケでもありません。
 ここの部分を冷静に考え、「なぜ必要なのか」という論拠を考えてどうすべきなのかは判断しなければならないでしょう。