拳銃突き付け事件

長野県の警官が、暴走族(?)を捕まえて拳銃を突きつけたとされている事件。
なにやら地元の住民が、その警官の嘆願書と署名を集めたらしくて、その警官は不起訴処分となった。
さらにその警官が、警察が発表した事実は誤りだと記者会見した。
これについていろいろと言いたいことがあるので、一つ一つ書いていく。

まず、嘆願書・署名と不起訴処分はどうかと思う。
暴走族を取り締まるのに、現場の判断でそれぐらいやらなければなかったのかもしれないし、そうしなければ危なかったのかもしれない。
それは別にいい。
問題なのは嘆願書を集めた理由。
その理由とは、
「その警官は今まで地域のために一生懸命やってくれたから、今回のことは大目に見てくれ」
という理由で署名を集めたのだ。
なんだこれは。
今までの行いがよければ、少々の犯罪は許されるのだろうか。
まぁその気持ちも分からんでもないし、社会にそういう雰囲気が無いわけでもない。
万引きなんかでも初犯なら許されてしまう傾向があるからな。
万引きなんかは初犯だろうがなんだろうが処罰すべきだとは思うが、
今まで地域のために働いてきたという気持ちと、それと同様かそれ以上に暴走族に悩まされていたという住民の気持ちも分かる。
でも、「その警官は今まで地域のために一生懸命やってくれたから、今回のことは大目に見てくれ」は無いだろう。
署名を集めた発起人は、自分たちがやっている行いは、簡単に言ってしまうと実はこういうことだったのだと気づかなかったのだろうか。

次に暴走族対策について。
オレの正直な気持ち、暴走族なんぞ死刑にしてもいいと思っている。
あれは普通の交通違反とかと違って、明らかに違法だと認識しつつ、さらに人に迷惑をかけようという目的でやっている犯罪だからだ。
オレはこのような犯罪者は全て死刑にしていいと思っている。
誤解されないように一応付け加えておくが、過失や情状などはもちろん考慮する。
それは裁判所の仕事だろうし。
で、最近の少年犯罪も同様で、このような悪質な犯罪者が法で守られているのがまず問題で、さらに、暴走族の取り締まりの中で、万一警官が相手を死なせたり大けがさせたりしようものなら、ヒステリックな一部の世論が警察を責め立てるのも問題だ。
犯罪を進んで犯そうと、人に進んで迷惑をかけようとするクズなんかに、何の言い分があるというのか。
さらに、そういうクズを擁護する連中は、その犯罪を犯したのとクズと同罪だろう。
死刑までとはいわないが、暴走族には厳重な罰を与えるよう法を見直す必要があるだろう。

最後に現在の暴走族対策と警官について。
捕まった警官もそうなんだが、この両者、はっきり言って馴れ合いの関係である。
捕まった警官が公園正座記者会見で言っていたことなんだが、
この警官が拳銃を突きつけられたと言っている連中をわざわざ呼び止めたのに、結局(法的に)何もしないで帰した、と言っていた。
なんで、拳銃を抜かないといけないような事態に陥ったのに、何も対処しないで帰したのか不思議でたまらない。
確認していないのでなんとも言えないし、間違っていたら申し訳ないが、少年は原付に二人乗りしていたとか、どっかで聞いたような気がする。
大体、オレが住んでいる近くにもたまに暴走族が騒音をかき鳴らして走っているが、一度としてパトカーや白バイのサイレンの音が聞こえてきたためしがない。
ウチから歩いて1分もしないところに交番があるというのに。
一般人の小さな交通違反は無理してでも必死に集めるくせに、そういう連中の犯罪は見て見ぬフリである。
まぁ上で述べた法律の問題とかもあるんだろうけど。

長野県警の上も、なにやらこの警官を切り捨てたフシがあるし、この警官ももうちょっとやりようがあったのではないかとオレは思う。
何せ空に銃口が向かっていた(と主張している)とはいえ、拳銃を抜かなければならない状況だったとはちょっと思えない。
少年は二人だけだったと聞いているし。
警察は相変わらずの体質で、この警官もその空気に染まっている警官でしかなったのではないだろうか。
結局は少年法を含め犯罪者に対する甘すぎるような法律と、何も変わっていない何も変わろうとしない警察の体質が浮き彫りにされた事件なのであろう。
2000/06/18

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