総合Web賛同者募集

 きっかけは些細なことだった。
 「正しひ日本語」のなをさんとのなんでもない会話だった。

 天堕「ああ、物書きでメシ食っていきたい〜」
 なお「ああ、物書きでメシ食っていきたい〜」
 天堕「なをさん、雑誌作りましょう(笑)」
 なお「いいですよ(笑)」

 もちろん冗談の会話である。
 しかしこの会話の後、妙にオレは色々と考えてしまった。
 別に本気でいきなり雑誌作ってそれでメシを食っていこうとは思っていないし、そんなことは不可能だが、それでもオレは一応同人誌というものを作っているので、雑誌も形だけは作れることができるだろう、と思った。
 しかし、雑誌を作っても問題なのが流通なのである。
 いくら形として本を作っても、買って貰うために客に見える場所に置かないと意味がない。
 もちろん資金も必要だ。
 オレとしては十分価値のある文章を書いていると自負はしているものの、消費者がそう思い、買ってくれるかどうかは別問題。
 やはり実際に本を作って売るのは現実的ではない。
 これに変わる良い媒体はないものかと考えた。
 と、思ったとたんすぐにその媒体は思いついた。
 それはインターネットである。
 今、自分でもそれやってるじゃん、である。
 なるほど、ホームページを作るのは本を作るより遙かに資金がかからないし、流通も検索サービスなどで確立されている。
 なかなかよい時代になったものだ。

 ただ、それだけだと今の自分がやっていることを確認しただけになってしまう。
 では、もっと応用を利かせて考えてみよう。
 最近オレは「鐵扇會」という憂国志士団体のページに顔を出している。
 その団体の理念に、「統合の思想」というものがある。
 同じ考えの場合、一人でやるより複数人でやったほうが手間もかからないし説得力も出てくる、というものである。
 これにはなるほどと思った。
 いってみればインターネットというものは「個人」の世界である。
 今までのマスコミ・メディアは規模が巨大なものしか存在していなかった。
 それに対抗するかのように個人個人が発言できる場としてインターネットが普及したという背景もある。
 だからインターネットは「個人の場」というイメージが強い。
 しかし、それに敢えて団体の方が有利だという逆説的な思想を提言したというのは、古いようで新しくまたとても現実的であるのではないだろうか。
 やはり個人が何人か集まって1つものを作った方が、それだけで色んな考えが凝縮できるだろうし、それだけ幅も広がるというものだろう。
 インターネットという場で、敢えて個人同士が集まって1つのものを作るのも面白いかもしれない。
 そこから考えついた企画がある。
 「何人か集まって、月一であるテーマを決めて、そのテーマで一人一人が文章を書いて全員の文章全て載せる」というものである。
 これだと、1度に複数の人間の考えが一度に読むことができるし、対比させて読むこともできる。
 問題点を浮き彫りにすることもできるだろうし、書き手も、そういう考え方もあるのかぁ、と振り返ることもできるだろう。
 一方面からだけの考え方に凝り固まらないよう、読み手に対しても書き手に対しても防ぐことができるのではないだろうか。

 これだけでもかなり面白い企画なのではないかと思う。
 ここで、始めに考えた雑誌に立ち戻ってみた。
 雑誌というのは、主になるものは文章とか写真とか決まっていても、それだけしかないというのはそうはない。
 もちろん総合的な雑誌もある。
 インターネットという場は、やはり文章が主だが、写真を載せることも出来るしCGも載せることが出来るし音楽も載せることが出来る。
 コンピューターならではのプログラムでさえ、別の媒体を使うことなくそのまま載せることが出来る。
 だから、これを無視するのはもったいないすぎるだろう。
 月一で、ある人の写真なら写真の作品を載せるのも面白いだろうし、連載小説をするのも面白い。
 個人ページなら、このページは写真だけ、小説だけ、硬い文章だけ、になるが、色々な人間が集まればその人数分だけ色々なものを1つに凝縮できるのである。
 読み手は「ここに来れば色んなもので楽しむことが出来る」と思えるのではないだろうか。
 インターネットの総合ウェブである。

 さらにオレは企画とか凝ってしまうので、そらに色々と考える。
 技術的なこと。
 月一ぐらいのペースにすれば、個人でページを持っている人にもそんなに負担にはならないだろう。
 なにせ更新するにしても、一人あたりの負担は全体から考えればそんなに無い。
 総合ウェブには色々な企画があるのだから、写真を載せる人なら一枚か二枚ぐらいで十分だろう。
 一ヶ月に一枚程度だと、個人ページとしては少々物足りないかもしれないが、総合ウェブなら十分すぎるぐらいである。他に別の企画が色々あるのだから。
 また読者からの投稿も、連載者と変わらない扱いで載せることができるだろう。
 個人ページなら、掲示板に投稿という形が多いだろうし、個人ページでも投稿を募集しているところはあるが、やはりちょっと投稿しづらい部分もある。
 しかし総合ウェブは、「個人個人が集まって出来た場」なので、そこまで抵抗無く投稿が出来るのではないだろうか。
 「総合的な場」というものを確立できれば、すごく可能性が広がるページになると思う。
 インターネットの革命である。言い過ぎだろうか(笑)
 夢は膨らんで、かなり好調なら将来的に広告を載せても良いし、実際の雑誌として売り出すこともできるかもしれない。
 インターネット初の、リアルワールドでの発売を目標にしたウェブページである。
 そう、ここでやっと雑誌の話に戻ったのである。

 社会・政治的な文章もあり、娯楽文章もあり、ビジュアルもあり、音楽もあり、色々な要素があるウェブページって面白そうだと思うんだけどなぁ。
 だれか賛同する人いない?(笑)
 一緒に総合ウェブ雑誌を作ろう!!
2000/10/20

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