共産党の地方議員の先生が街頭演説をしていました。
「りそな銀行の公的資金投入、そして半国有化はけしからんことであります。国民の税金を使って銀行ばかりを助けている政府には、断固として対決していかなければならないのです」
あれ?
確か共産主義って、政府による計画経済、簡単に言えば国民総公務員化国有化こそが共産主義経済だったと思うんですが、違いましたっけ?
だから資本主義・搾取主義の権化であるような銀行というものの国有化は、共産主義にとって正しい行為だと思うんですが、違うんでしょうか?
どうもやえは共産主義っていうものがよく分かりません。
右も左も逝ってよし!!
バーチャルネット思想アイドルのやえです。
おはろーございます。
さて、ここ最近総裁選挙の話題ばかりになっていてみなさん消化不良気味だと思いますので、ここらでイラク戦争を振り返り、戦争とは何かみたいなことを考えてみたいと思います。
現在の段階での両国のスタンスは、ブッシュ大統領は「戦闘は終了したが戦争は終了していない」というスタンスですが、イラク側は多分「戦闘も戦争も終了していない」と思っているのでしょう。
現実的には、アメリカ軍がイラクを占領統治していることはこれは確定ですが、その一方イラク軍残党等がゲリラ活動をしているので抵抗する人間がいるというのも事実のようです。
しかしイラクの最高責任者であり国家元首だったフセイン大統領は逃亡した模様で、元々フセイン大統領が権力を自らに集中させてしまっていたがために、今では指揮命令する人間が存在しなくなってしまい、そのためイラク国内では今でも終わり無きゲリラ戦闘という混乱した状況が続いていると思われます。
この現状をどう考えればいいのでしょうか。
フセイン大統領が大量破壊兵器を持っていた(?)にも関わらず、結局それをイラク戦争で使わなかった事から、「フセインは立派な指導者だった」といった感じの論調をたまに見かけます。
しかしこれにはやえはとても違和感を覚えます。
これって、「不良が普通のことをしたらヒーローになる法則」なんじゃないでしょうか。
大量破壊兵器は使わなくて当然、作っている時点で違法なわけですから、別に使わなかったからといってもそれは全然立派でもなんでもないんですね。
普通のことです。
前から言っているんですが、アメリカ攻撃のためにイラクを立派な国だと幻想させてモノを言う人がいるのですが、それは全く現実を無視していると言えるでしょう。
戦争とは最低限のルールがあります。
これは国際法とかいった人工的なモノではなく、人類が発祥し人類同士で争いが起きた時点から生まれたような不文律のルールです。
それは「戦争の終わりを明確にする」、つまり「どうなったら負けとするか」ということを明確にすることです。
もしこれを守らなければ人類は自滅することでしょう。
例えば、通例なら「首都を陥落させる」「最高責任者を殺す・拘束する」「降伏勧告に従う」といったものがありますが、もしこれを守らなかった場合戦勝国側はどうすれば戦争を終わらせられるかと考えたら、「首都を陥落」させ「最高責任者を殺した」のにも関わらずまだ抵抗する人間がいるのですから、つまり相手の戦力・潜在的戦力を根こそぎ排除しなければならなくなります。
どこかでストップを掛けなければ、全ての「戦力」と思わしき兵器・兵士を完全排除しなければ、戦争終了にはならなくなるでしょう。
ここまでくると、ルール無き戦争と言ってもいいぐらいの悲惨な状況になるということは安易に想像が付くと思います。
ましてイラクは、一般民間人が突然自爆攻撃を仕掛け、またゲリラ兵士が一般人に紛れて攻撃してくるのです。
この状態で「戦争終了」させるにはどうしたらいいのか、「戦力を思わしき兵器・兵士を完全排除」をこの状態で実戦したらどういう事が起きるか、それを考えると、とても想像したくない現実が待っているのではないでしょうか。
繰り返しになりますが、戦争の不文律を守らなければ人類滅亡の道をたどることになります。
では、本当に国民のためを思う「立派」な指導者でしたら、どのような対応を取るでしょうか。
1945年の8月15日に日本国内に流された玉音放送の現代語訳をご覧下さい。
私は深く世界の大勢と日本の現状について考え、非常の手段によってこの事態を収拾しようと思い、忠義で善良な国民に通告する。
私は日本政府に米国、英国、中国、ソ連に対してポツダム宣言を受け入れることを通告させた。
そもそも日本国民の安全を確保し世界の国々とともに栄えることを喜びとすることは、先祖から行ってきたことであって、私もそのように努力してきた。先に、米国・英国に宣戦布告した理由も、日本の政治的・経済的自立と東亜の安定を願ってのものであって、他国の主権を侵害したり、領土を侵犯したりするようなことは、もちろん私の意志ではない。
(中略)
敵は、新たに残虐な爆弾(原子爆弾)を使用して、何の罪もない非戦闘員を多く殺傷し、その被害はまったく図り知れない。それでもなお戦争を継続すれば、最終的には日本民族の滅亡を招き、そうして人類文明も破壊されることになってしまうだろう。このような事態になったとしたら、私はどうしてわが子とも言える多くの国民を保ち、先祖の霊に謝罪することができるだろうか。これこそが政府にポツダム宣言に応じるよう命令した理由である。
(中略)
私は、ここに国体を守り通して、忠義で善良な国民の真心を信頼し、いつも国民とともにある。もし、感情的になって争い事をしたり、国民同士がいがみあって、国家を混乱に陥らせて世界から信用を失うようになることを私は強く懸念している。 国民よ、どうか団結して子孫ともども固く、神国日本の不滅を信じ、道は遠いが責任の重大さを自覚し、総力を将来の建設のために傾け、道義心や志操を固くして、日本の栄光を再び輝かせるよう、世界の動きに遅れないように努力しなければならない。あなた方国民はどうか私の気持ちを酌んで理解してほししい。
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畏れ多くも太字強調させていただいたのですが、つまり「原爆等で多くの一般人をアメリカに殺された上、それでもなお戦争を続けるというのであれば、日本民族は滅亡してしまい、人類文化は破壊されてしまう。先人達の努力を考えれば、ここでそんな道をたどらせるわけにはいかない。だから、涙をのんで降伏することにした」と昭和天皇はおっしゃっておられるのです。
国民国家の安全を願って、天皇陛下ご自身は逃げもせず隠れもせず堂々と降伏勧告を受け入れ、そして国民に対してこれ以上の無用な戦闘はやめるように説き、さらに将来日本がまた栄光を掴めるように国民一人一人が努力して欲しいと願われておられるのです。
この時点では、当然日本の最高責任者である天皇陛下ご自身のお命も全く保障されていない、むしろ通例なら処刑されて当然だという状況下です。
しかし陛下は最後までその責任を全うされようとしたのです。
そして、このお言葉を受けた日本人は、その悔しさと陛下の覚悟に涙し、一時は激情に駆られて突撃しようとした人もいますが、しかしすぐに冷静さを取り戻して、未来への道を模索しはじめたのです。
天皇陛下のお言葉の通りに。
日本という国は大東亜戦争という有史以来最大の国難に対し、天皇陛下以下、東条閣下をはじめとする政府要人はその責任を全うし、国民は現実を見据えて冷静さを失わず、最後まで日本に誇りを持ってあたったのです。
そして戦争が終わった後も、戦前から変わらぬ「日本国民の安全を確保し世界の国々とともに栄えること」という想いを目指して、国民が一人一人が未来の日本ために不断の努力をした結果が、今の日本の繁栄に映し出されていると言えるでしょう。
これこそ「立派」な責任者、民族、国家です。
ここまで言えば、ではイラクはどうなのか、なんて言うまでもありませんね。
自分勝手に責任を放棄し逃げ出した最高責任者。
どうすれば本当の意味で国民を守れるか理解できず自己満足のために暴れ続ける残党兵士達。
現実を受け止められず未来を望むことが出来ないまま感情に流されて自爆したり八つ当たり自暴自棄になっていく一般国民。
どれもが全て間違っています。
イラクの問題はアメリカ憎しとはまた別々に考える必要があります。
イラクは愚かな選択をしたのです。
最高責任者が責任を放棄して逃げ出したのにも関わらず、そしてその現実を受け入れられない人々の、どこに同情すべき点があるというのでしょうか。
「自らのアイディンティティをかけてイラク人は戦っている」なんて立派な思想があるとは全然思えません。
何度も言いますが、そんな「立派」な思想があるのであれば今とは違う「立派」な選択肢を選べたはずです。
イラクはその程度の国家国民であるということを自らの行動で示しているのです。
戦争を終わらせる引き際というモノは大切なモノです。
国家の民族と歴史を賭けるのが戦争ですから、終わらせ方も始め方と同じように、いえそれ以上に大切なモノなのです。
その選択を間違えれば、戦争そのものだって無意味になる可能性があるでしょう。
それを理解した上で、いまイラクで何が起こっているか、イラク人はどんな行動を選択しているのか、冷静に正しく見ていく必要があると思います。
バーチャルネット思想アイドルやえ十四歳は、責任を全うする責任者を応援しています。
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