☆やえニュース☆

 やえちゃんの福田改造内閣予想 答え合わせ連帯責任原爆の日愛情の裏返し?坊主憎けりゃ袈裟まで、袈裟業者まで、原材料業者まで。残念ながら外交は外交

平成20年8月2日

 やえちゃんの福田改造内閣予想 答え合わせ

 かなり予想が外れちゃいました(笑)
 とりあえず、新閣僚名簿を見てみましょう。

内閣総理大臣 福田康夫
 
総務大臣 増田寛也(留任)
法務大臣 保岡興治
外務大臣 高村正彦(留任)
財務大臣 伊吹文明
文部科学大臣 鈴木恒夫
厚生労働大臣 舛添要一(留任)
農林水産大臣 太田誠一
経済産業大臣 二階俊博
国土交通大臣 谷垣禎一
環境大臣 斉藤鉄夫
防衛大臣 林芳正
内閣官房長官 町村信孝(留任)
国家公安委員長 林幹雄
消費者行政推進担当大臣 野田聖子
行政改革担当大臣 茂木敏充
経済財政担当大臣 与謝野馨
少子化対策担当大臣 中山恭子
 
自民党四役
 
幹事長 麻生太郎
総務会長 笹川堯
政調会長 保利耕輔
選対委員長 古賀誠(留任)

 一部では小幅な改造になるのではないかと言われていましたが、組閣してみるとほとんどが変わっていたという、大幅改造となりました。
 パッとみた印象では、なんとまぁ、重厚と言いましょうか、エネルギッシュな油ギッシュな面々となりました。
 特に自民党4役なんて、うぷって感じです。
 ごめんなさい(笑)
 
 なんと言いましょうか、仕事が出来る人、そして目立つ人を調所に盛り込んだという感じで、フレッシュさはありませんが、ある意味福田さんらしいなという感じはします。
 ただ、前々から報道されていましたけどやえは無いと思っていた、野田先生の消費者行政推進担当大臣の起用なんていうのは、完全に選挙を睨んだ布陣だなぁという感じです。
 前大臣の岸田先生が、一番大変だった各役所との折衝なんか全部終わって、さてこれから本格的に役所をつくるぞーという一番目立つ作業に入ったところでのバトンタッチですから、福田内閣の目玉としての消費者庁立ち上げに対しての、野田大臣はセンセーショナルな広報役と言えるでしょう。
 あと、中山恭子先生も、役職としては本来あまり目立たない役ですが、どちらかと言えば、内閣の広報役といった感じなのかもしれません。
 重要ポストには重量級を置き、そうでないところには目立つ人を置くという、案外考え抜かれた人事だと言ってもいいのかもしれませんね。
 
 ではやえの予想に対する答え合わせしましょう。
 正解は以下の方々です。
 
 人と役職が共に正解だった人
・増田総務大臣
・高村外務大臣
・舛添厚生労働大臣
・古賀選対委員長
 
 入閣したけど役職が違った人
・谷垣財務大臣
 
 それから公明枠では、役職はビンゴでしたが、人が違いました。
 ただ、斉藤先生の名前も出していたコトは出していましたし、また谷垣さんに関しても、国交かもとも本文中には書きましたので、まぁそれなりに的中したと言ってもいいかもしれません。
 いいですよね!?(笑)
 
 とは言っても、当たったのはこれだけです。
 一番ビックリしたのは、やっぱり麻生さんの幹事長ですね。
 
 いや、予想しなかったワケではないのですが、麻生さんが受けるとは思わなかったので、全く横に置いていてしまいました。
 まさか麻生さん受けるとは、うーん、まぁでも、次の選挙で自民党が負けてしまったら、総裁にはなれても総理にはなれませんからねぇ。
 河野洋平さんみたいにはなりたくないという思惑もあったのかもしれません。
 
 かなり意外だったのが、予想の方で「鉄板」と書いた古賀さんと舛添さんは予想通りでしたが、次に堅いと思っていた石破さんと岸田さんが変わってしまったコトです。
 岸田さんは、上にも書きましたように、一番大変な仕事を任されたので、さすがに最後まで任せるだろうと思っていたのですが、仕上げは目立つ人の方にいっちゃいましたね。
 石破さんも、小泉内閣の時のようには目立てないまま終わっちゃいました。
 前回防衛庁長官を務められ、かなり大胆な改革をされて、さて防衛庁が防衛省になって改革の芽が出てきたなというところでの交代です。
 岸田さんも石破さんも、正直ちょっと消化不良なのではないでしょうか。
 
 言い訳になっちゃいますが、ここまで陣営を変えてくるとは思いませんでしたので、予想はずれまくりでした。
 あと、思ったより福田さん、選挙のコトを考えているんだなぁというのが感想です。
 やっぱり新内閣の予想は難しいですねぇ。
 
 さて、最後にまとめです。
 今回の新人事、目玉は、やはり野田消費者大臣と、なにはともあれ麻生さんの幹事長でしょう。
 共に選挙に向けての布陣です。
 この二人がどのように国民に語りかけるのか、やえ個人は「分かりやすい政治」というのが正しい政治の姿かどうかは疑問ですが、しかしいまの日本の国民はそれを求めていますから、このお二方がどのように分かりやすく語りかけるのか、ここにかかっていると言えるでしょう。
 
 またもうひとつ、これはテレビ等ですでに言われていますように、税制がどうなるかというのがポイントとなるかもしれません。
 今回の内閣には、いわゆる「増税派」と言われている人が多く入閣しています。
 選挙が近いので、あまり消費税増税の話にはならないかもしれませんが、やえとしましたら、谷垣さんが総裁選挙に出ていた時のような、キチンと議論すべきコトが議論できる、中身のある議論によって、政策がきめられるような雰囲気になってほしいなぁと思います。
 国会の、通った通らなかった、強行採決だ、審議拒否だという、そんなコトで政権が決まってしまうような、低レベルな選挙にはなってほしくないなぁと思います。
 

平成20年8月5日

 連帯責任

 やえ、個人的には連帯責任って大嫌いです。

 桐生第一高、甲子園出場へ=高野連、1日に判断−野球部員逮捕
 
 全国高校野球選手権大会(甲子園球場)に群馬県代表として出場が決まっていた私立桐生第一高校の2年生野球部員1人が強制わいせつ容疑で群馬県警太田署に逮捕された問題で、日本高校野球連盟の西岡宏堂審議委員長は31日、出場を直ちに差し止める必要はない、との判断を示した。1日の全国理事会で最終的な措置を決めるが、同校も出場を希望しており、認められる方向だ。
 同委員長は「行為は重いが、事件に関与したのは部員1人。最近、同様の例で対外試合を差し止めたことはない」と話した。野球部員の強制わいせつ事件は一昨年に兵庫、栃木、富山3県であったが、対外試合禁止処分にはなっていない。
 桐生第一の高橋昇校長は同日夕、学校で記者会見し「参加させていただけるならありがたい」と語った上で、日本高野連の判断に従う考えを示した。同校はこれに先立ち、野球部責任教諭が日本高野連を訪れ、事件を報告。教諭は「現在分かっている範囲の報告をした。選手は動揺している。」と話した。

 校長先生のこの判断は適切だと思います。
 もちろん言うまでもなく、この学生というか加害者のした行為は許されざる行為であり、犯罪であり、法に照らしてキッチリ責任と罰を受けさせなければなりません。
 それが社会であり、国家の仕組みであり、法の在り方です。
 
 しかしですね、それと、野球部の甲子園出場とは、こんなの一切関係がないハズです。
 
 テレビの報道を見ていましたから、校長先生が記者会見で「甲子園は出させていただければ」というようなコトを言った際に、記者が「被害者の感情を考えたのか」みたいな、明らかに高圧的な質問をしていました。
 なにを言っているのでしょうか。
 もしこれが仮に、野球部員が何人か共謀して部室などに連れ込んで組織的に犯罪を行っていたとしたら、甲子園出場辞退も考えなければならないでしょう。
 それは「野球部としての問題」だからです。
 しかし今回の事件は全く違います。
 ある一人の高校生が、どういう動機かは知りませんが、女性を襲って、まぁ痴漢行為を働いたという事件でしかなく、その中の犯人のプロフィールの一つとして、たまたまその容疑者が野球部だったというだけの話です。
 決して野球部だから犯行が出来たというワケではありません。
 もし犯人がサッカー部でもラグビー部でも、将棋部でも帰宅部であったとしても、この犯罪には一切関係なく、犯行は行うコトは出来たでしょう。
 ですから、部としては、この犯罪とは一切関係ないのです。
 
 それなのになぜ、野球部が甲子園出場を辞退しなければならないのでしょうか。
 野球部が責任を負わなければならないのでしょうか。
 こんなのトバッチリもいいところです。
 
 では逆に聞きますが、被害者の感情というモノを最優先させ、一個人の犯罪でも、その加害者の所属する組織すは全て責任を負わなければならないと言うのであれば、マスコミは自分自身に対して本当にそのように行動してきたと言うのでしょうか。
 今まで、痴漢でも横領でも暴行でも、記者や新聞社テレビ局に所属する人間が犯罪を犯してしまった例はいくらでもあります。
 その際マスコミは、それが一個人の犯罪だったとしても、社全体として何らかのペナルティを自らに課したコトがあるでしょうか。
 野球部全員にふりかかる甲子園出場辞退ぐらいを求めるぐらいですから、加害者の上司数名が減俸措置ぐらいでは済みませんよ。
 社長から新入社員まで、一人残らずなんらかの不利益を被るペナルティを課さなければ、言動不一致と言えるでしょう。
 マスコミは本当にそう行動してきたのでしょうか。
 
 毎日新聞の例の低俗卑猥な記事を海外向けに発信していた問題では、日本人全員が被害者です。
 しかもこの犯罪は、毎日新聞として、組織として行われた、組織的犯罪です。
 個人だけの問題と強弁できるモノではありません。
 となければ、被害者の感情を考え、毎日新聞は一年間新聞を発行禁止と国民が求めたら、それに応じるのでしょうか。
 少なくともやえは一国民として、強くそれを求めます。
 あくまで連帯責任を他人に求めるのであれば、まずは毎日新聞を社全体として強いペナルティを課すよう求めるのが先なのではないでしょうか。
 
 桐生第一高校は、ぜひ堂々と胸を張って甲子園で活躍してほしいと願います。 
 

平成20年8月6日

 原爆の日

 広島に生まれた身として、8月6日という日は、どうしても特別な思いを抱かずにはいられません。
 やえは、もちろん直接被爆したワケではないですし、被爆した人が身内にいるワケでもないのですが、それでもどうしても特別な日として認識せざるを得ないのです。
 
 原爆に対して、というか核兵器に対して、やえの考えというのは、今まで何度か示してきました。
 ですから、特に今日改めて言うコトはありません。
 
 核兵器が今の世界にとって、兵器の一つとして現実的な選択肢であるコトも事実です。
 ある種の抑止力になっているというのも事実でしょう。
 
 例えば、今の世界バランスにおいて、もし一瞬のウチに全ての核兵器がこの世から消滅しても、世界のバランスは大きく崩れないでしょうし、むしろ日本にとっては北朝鮮や中国がある以上、むしろ好ましい方向に進むとは思います。
 ですが、「一瞬のウチに全ての核兵器がこの世から消滅する」なんて、空想と現実が区別できない子供の戯れ言でしかありません。
 現実不可能です。
 
 そしてなにより、人間はそんなに善良な生き物でもないのです。
 
 これらは現実ですが、しかし原爆がどういうモノなのか、その現実を知るコトも必要だとやえは思っています。
 核兵器は、どうやっても非戦闘員を巻き込む兵器ですし、人間を人間でないモノに変えてしまう、そんな悪魔の兵器です。
 中には、核兵器に対して、安易に、そして過大な評価を持って、保有を望む人がいます。
 しかしそういう意見というのは、やえには、子供が拳銃にあこがれる、そんな幼い考え方にしか見えて仕方ありません。
 拳銃さえ持てば、なんとなく自分が強くなったような、そんな幼い空想です。
 そしてそれは、拳銃というモノは、人を殺すための武器であり、それを人に向けて撃てば人は死んでしまう、そこまでの現実的具体的な想像が出来ていない、そんな空想でしかないのです。
 拳銃もこの世の中には必要なモノですが、単に持てばいいというモノでは決してありません。
 
 核兵器も同じコトなのではないでしょうか。
 
 8月6日というこの日において、やえは、苦しんで苦しんで苦しみ抜いた末に亡くなった方々のご冥福をお祈りいたします。
 

平成20年8月8日

 愛情の裏返し?

 こんなニュースがあります。

 “お父さん”人気強し! 〜ケータイCM好感度調査
 
 次に「CM出演者で最も好感を感じる出演者」について尋ねたところ、1位はソフトバンクのCMで“お父さん”としておなじみの犬のカイ君で40.0%。2位はauの仲間由紀恵で16.2%。3位はソフトバンクの上戸彩で14.3%。そのほかは5.0%未満という結果になった。
 カイ君は男性が32.7%なのに対し、女性は48.3%と半数近くにのぼった。一方、仲間由紀恵は男女差はあまり見られず、年代別では20代が13.0%に対し、40代が21.7%と40代で人気。上戸彩も仲間由紀恵同様、40代で20.8%と支持されている上、女性7.5%に対し、男性で20.4%と男性からの支持が目立った。

 やえはこのニュース読んでも、別に普通のエンタメニュースで、人気なのも納得、面白いニュースだなぁとしか思わないのですが、これに猛然と噛み付く人が案外いてビックリしています。
 
 曰く、
 
 「犬の子」というのは、韓国(朝鮮)では最も強い侮辱語であり、そんな設定のCMに喜んでいる人は脳天気にもほどがある、特にソフトバンクの社長は生まれは日本ではないのだから「犬の子」の意味は知っているだろう、日本人を馬鹿にしているのか。
 
 という理屈のようです。
 
 んー。
 一言でいいますと、
 
 ここ日本ですよ?
 
 と言うしかありません。
 ソフトバンクの社長がどうこう言ったところで、このCMは、国内向けの商品の国内向けCMなのですから、それに「韓国ではこういう意味だ」と言っても、日本人のやえからしたら「はぁ、それでどうしたんですか?」という感想しか持ち得ません。
 日本にはそんな下品な意味はありませんしね。
 それなのに、なんでいちいち韓国の侮辱語を日本に持ち込んで当てはめて考えるのか、そこまでする必要性がやえにはさっぱり分かりません。
 
 どっちかと言えば、どうしても文句言いたいのであれば、そんな下品な侮辱語の存在の方を批判した方がいいんじゃないかとやえは思います。
 ぽーにょぽーにょぽにょ魚の子〜♪ と最近公開された映画の主題歌ですが、日本語にはあえて侮辱する意図を持って使おうとしなければ、「(動物)の子」という意味は、言葉だけでは侮辱語にはなりません。
 そもそも韓国語に慣用句的に「犬の子」という侮辱語が存在するというだけでやえは驚きであって、それは日本人の感覚に合わない言葉でしかないと言えます。
 ですから、「韓国には変な言葉があるなぁ。韓国語は下品だなぁ」と言うのでしたら分かります。
 でもですね、そんな日本人の気質に合わない言葉をいちいち輸入して、「韓国ではこうだから」なんて言って憤り、さらにそれを理由に他人を蔑むという行為に何の意味があると言うのでしょうか。
 それとも、韓国語の方が日本語より優位にあるとでも言いたいのでしょうか。
 
 これが、韓国で作られ放送され、さらにCMの子供達が完全な日本人をイメージしたキャラクターであるのであれば、そこまでいけば意図は明確なのでしょうから、怒るのは理解できます。
 でもソフトバンクのCMを見れば、そもそも長男さんが黒人ですし、あの家族に日本の全体像を当てはめて考えるには無理があります。
 また「犬がお父さんというのは家長の尊厳を失わせている」という批判でしたら、これは分かります。
 分かりますが、ただあのCMは、むしろお父さんの尊厳がそんなに低くないような、時には威厳たっぷりのお父さんというシナリオもあったりしますから、そこまで目くじら建てるほどのコトなのかなと思います。
 威厳がないと言うのでしたら、世の中、お父さんを馬鹿にしすぎているドラマや漫画やアニメやなんら、ごろごろありますよね。
 ですから、そんな難しいコト考えずにバラエティとして見るのがいいんじゃないでしょうか。
 
 例えば、ファンタの「3年B組将軍先生」に対して、ムキになって怒っても滑稽なだけですよね。
 
 なんかこういう安直に韓国に反応する人って、むしろ韓国大好きなんじゃないかと疑ってしまいます。
 向こうの慣用句を知っているぐらい韓国のコトを研究していると言えるワケですからね。
 そしてなんでもかんでも韓国に関連づけして、ちょっとした韓国の動向で、いちいちわーわー騒ぐワケです。
 ずーっと韓国に注目してしまっているんですよね。
 
 あれ? どっかで聞いた話ですね。
 
 本当に嫌いなら、いちいち構わずにスルーすればいいのにと、やえはいつも思います。
 どうでもいい存在なら、何を言われようとも、気にならないハズです。
 自分に自信があるならなおさらです。
 明らかに格下の相手に侮辱されても、哀れみの感情は生まれても、怒りは生まれては来ないでしょう。
 それなのにわざわざ新しい言葉と概念を輸入して、無理矢理バラエティCMに当てはめて、侮辱された侮辱されたと騒いで、そんなに韓国が大好きなのかなぁと思ってしまいます。
 
 「韓国では「犬の子」は侮辱語であり、あのCMを見て韓国人は日本を馬鹿にしている」
 
 なんて言われたとしても、
 
 「なんで韓国語なんかに囚われなければならないんですか?
 別に笑いたければ笑わせておけばいいじゃないですか、下品な侮辱語に囚われてバラエティすら理解できずに、しかももし本当に韓国人がそのように日本を笑う根拠もなく優越感に浸るだけだったとしても、そんなのほとんど負け犬の遠吠えなんじゃないですか?」
 
 と、日本に誇りを持っているやえからすれば、全然気にならない話でしかないのです。
 

平成20年8月11日

 坊主憎けりゃ袈裟まで、袈裟業者まで、原材料業者まで。

 オリンピックが始まり、注目の谷亮子選手は残念ながら銅メダルでしたが、ママながらのこの活躍は本当に素晴らしいと思います。
 また水泳の北島選手は世界新記録での貫禄の金メダルで、すごいですねぇ。
 そんな幕開けで始まったオリンピックですが、いきなりロシアが戦争をはじめたり中国で中国人がアメリカ人を殺して自分は自殺したとかワケの分からない事件が起きたりと、かなり中国政府涙目といった感じのオリンピックはじまりでもあります。
 また、日本からの中国に行く飛行機は、オリンピックがあるのにも関わらず前年比で20%近く落ち込んでいるらしいですし、こちらの意識調査では、中国から見たら日本はよりも、日本から見た中国の方がイメージがかなり悪いという結果にもなっていて、ここ数年で日本人の中国観がガラッと変わってしまったんだなぁとしみじみ思ってしまいます。
 
 まぁこのお話はまた後日にするとしまして、今日はひとつ苦言を呈しておきたいと思っています。
 
 ここ数年の間に、中国に対する敵意を隠さない人やサイトやブログが急に増えてきていますし、最近やっぱりオリンピックのせいで、そういう風潮は日本全体で強くなってきていると言えます。
 確かに中国の行為の中には、絶対に許されないモノもあります。
 チベットやウイグルに対する侵略的・民族浄化的行為や、中国国内においても未だに前時代的な強烈な締め付け、表現の自由の無さ、報道の自由の無さ、非人道的行為、またギョーザ事件に見える中国政府と中国人の猛烈な責任意識の低さなど、批判されてしかるべきコトを中国はたくさん内在させてしまっています。
 ですから、それらを責めるコトは間違いではないですし、当然とも言えるでしょう。
 
 しかし、「坊主憎けりゃ袈裟まで」という態度はいけません。
 
 上記の件などは中国は批判されて当然ですが、それをオリンピックに絡めるというのは、やえには違和感しか感じません。
 例えば、「今回のオリンピックは虐殺五輪だ! 日本はボイコットすべきだ」とかいう論調がちょっと前まで欲出ましたが、これを言っている人は、それがどういう意味を持つのか、ちゃんと現実感を持って認識しているのでしょうか。
 こんな言葉を公的な場に載せるというコトは、選手ひとりひとり、関係者ひとりひとり全員に、面と向かって「4年間このために頑張ってきたのは分かるけど、今回は辞退しなさい」と言ってまわっているようなモノです。
 いえ、実際にそうすべきです。
 選手にとっては、今までの4年間、下手したら今までの人生全てをかけてきた時間を全て捨てろと言われているようなモノなのですから、ボイコットしろと言うのであれば、それらを全て背負って、選手に面と向かって「ボイコットしろ」と、それぐらいの覚悟を持って言うべきなのではないでしょうか。
 実際「ボイコットすべき」という言葉は、結果的にはこういうコトを言っているんだと、その辺はキチンと認識してもらわなければ、自分の言葉に責任を持ってもらいたいモノです。
 
 虐殺は虐殺です。
 でもオリンピックはオリンピックです。
 オリンピックがなくても本来は虐殺等は批判されるべき行為なのですから、オリンピックの時だけ騒がれるという方が不自然なワケです。
 ですから、もしオリンピックの運営そのものに不満があったりするのであれば、それはそのように具体的に批判すべきです。
 しかし虐殺とオリンピックをごちゃまぜにして、中国が憎いからとオリンピックまで批判しても、結局は何もなりません。
 問題は解決の方向に向かいません。
 しかも中には、今回のオリンピックに出場する選手まで批判する人がいたりします。
 馬鹿呼ばわりしている人もいたりします。
 今まで、文字通り人生をかけてそのスポーツに打ち込んできた人の夢に対して、そしてやっとオリンピックに出場できる夢をつかんだ人に対して、たまたま今回のオリンピックが中国で開催されるというだけでどうして馬鹿呼ばわりできるのか、やえは常識を疑ってしまいます。
 
 もし、オリンピックというイベントを中国という国でやるコトそのものを批判するのであれば、それは国際オリンピック委員会(IOC)を批判すべきなのではないでしょうか。
 開催地の決定にはIOCのみに責任があって、そこに日本政府や選手は一切関係ないでしょう。
 それなのに、ボイコットしないという意味不明な理由で、日本政府を批判したり選手を批判したりして、そんなの「坊主憎けりゃ袈裟まで、袈裟業者まで、原材料業者まで」としか言いようがありません。
 でも実際、政府や選手を批判する声に比べて、キチンとIOCを批判している声は結構小さいんですよね。
 とりあえず目立つ人を叩け、みたいな感じになってしまっているのでしょう。
 
 言わば選手は被害者です。
 選手達は、オリンピックという舞台に出たいがために生涯を掛けてスポーツを打ち込んできたワケであって、決して中国の北京に行きたくてやってきたワケではありません。
 でもIOCが決定してしまったので、否応にも北京に行かざるを得ないのです。
 これは被害者としか言いようがないのではないでしょうか。
 やっとの思いで出場できたオリンピックの舞台で笑顔などが出てしまうのは自然なコトだと思うのですが、それなのに、こういう人たちの思いを踏みにじって馬鹿呼ばわりする輩は、それこそ大馬鹿者としかやえには表現のしようがありません。
 
 こういう人というのは、日本のため日本人のためを思って言っているのではなく、ただ単に自分が「正義の側」にいることを確認したい、そう人に見られたい、そんな幼稚な満足感に浸りたいだけなのでしょう。
 

平成20年8月13日

 残念ながら外交は外交

 一行ボードでのある書き込みに対して、やえは ? しか頭に浮かばなかったんですが、もしかしてこの記事のコトなんでしょうか。

 中国のギョーザ中毒情報を「隠ぺい」…民主、首相に説明要求
 
 中国製冷凍ギョーザ中毒事件で、中国国内での被害発生情報が7月7日に日本政府に伝えられていたことが外務省の説明で判明したことを受け、民主党の直嶋政調会長らは12日、首相官邸で岩城光英官房副長官に対し、国会の閉会中審査を開き、福田首相に被害を公表しなかった理由について説明するよう文書で申し入れた。
 文書では、首相や政府の対応について、「(中国国内での中毒被害に関する)情報は、日本国民はもとより、食の安全を所管する内閣府、厚生労働省、農水省にも一切伝えられなかった」と指摘。その上で、「首相や日本政府は、国民に対し事実を隠ぺいし、必要な対策を何も取らなかった。福田内閣は『安心実現内閣』を標榜(ひょうぼう)しているが、中国政府の安心を実現する内閣と言わざるを得ない」と厳しく批判した。

 もうちょっと想像力は働かないのでしょうか。
 
 結局この問題はすでに外交問題なのですから、どうしても駆け引きというモノは存在してしまいます。
 中国側としても、この問題を引きずって日本との関係を壊したくないですから、今回の情報をずっと隠し続けておくという選択肢をとるコトは難しいと判断したのでしょう。
 もし日本側が独自にこの情報をキャッチした等というコトになれば、ますます中国は厳しい立場になりますから、そういう意味からも中国から情報を「渡してあげる」という方法に出たのだと思われます。
 そしてその上で、日本側に出した条件が、サミットが終わってからにしてほしい、というコトだったのではないでしょうか。
 世界が注目する、しかも政治問題を扱うサミット中に公表されると、さすがに中国はメンツ丸つぶれだと思ったのでしょう。
 そういう意味において、情報を提供する代わりに公開時期はもうちょっと待ってくれと中国は日本側に提示したというところが、今回の一連の流れ場そういう駆け引きの中で生まれたモノだったのではないかとやえは想像しています。
 
 日本人はどうしても「日本が被害者なのだから」という思いから、「何事も無条件に非を認め謝罪すべきだ」と思ってしまいがちですが、もちろんこの考え方は間違いではないとやえも思っていますけど、残念ながら外交はそんな単純な話ではありません。
 日本国内では日本の権力が及ぶからこそ、情報や証拠を隠しても強制力を持って捜査できますが、しかし外国に対しては日本の警察も権力を及ばすコトは出来ません。
 これが例え日本側が完全に被害者でもです。
 日本で人殺しが殺人罪であるのは、日本の法律によってそう規定されているからであり、ただそれだけの理由でしかありません。
 そして日本国内において法律がキチンと機能する理由は、日本国内が日本政府の権力下にあると世界が認めており、また警察などのある程度の実力を持つ実行部隊が存在するからです。
 ですから、これは拉致問題にも言えるコトですが、例え日本の法律で規定する犯罪行為であったとしても、その捜査を日本の警察が外国で行うコトはできませんし、そもそも犯罪だと、お前は加害者で自分は被害者だと認定するコト自体、外国に対してはできないのです。
 もしそれを100%履行させようとするなら、国内における実力行使のための警察という位置づけのように、軍隊によって戦争を起こし、実力をもって無理矢理に履行させるしかないでしょう。
 
 しかし戦争以外の手段を考えるのであれば、交渉を相手国と行うしかありません。
 日本の警察が捜査するにも相手国と交渉をして許可を得なければなりませんし、情報を得るコトすら許可を求めなければなりません。
 繰り返しますが、いくらこっちが被害者だと言ったとしても、外交問題である以上、相手の同意が必要なのです。
 その中で情報を得るためには、やはり外交ルート同士の信頼関係というモノは不可欠と言えるでしょう。
 いくら仕事上のコトとは言え、人間関係というモノは無視できません。
 これは外交だけでなく、あるゆるビジネスや、学校なんかでも同じコトですよね。
 国同士だってそうです。
 そういう関係の中で、今回の餃子の情報が日本にもたらされたワケであって、そして相手は「公開時期を遅らせて欲しい」と条件をつけてきたワケで、だったらその条件を飲んでも、ある程度は仕方ないと言えるのではないでしょうか。
 もしここで突っぱねて、今後この問題だけに限らず、色々な場面で中国が日本に一切情報を渡さなくなってしまったらどうするのでしょうか。
 それこそ大きく国益を損ねてしまうかもしれません。
 
 まして今回の情報、そこまで急いで公開しなければならない性質のモノではないと言えるのではないでしょうか。
 いつ公開されようが、まぁさすがに1年後とかは話になりませんが、せめてサミット最中だけはというコトでしたら、飲んであげても許容範囲だと思います。
 どちらにしても、これでますます中国側に非があると、証拠が揃ってきているワケなんですからね。
 むしろいちいち目くじらを立てて、日本政府の足を引っ張るようなコトをしても、むしろそれは中国政府の利にしかならないでしょう。
 
 中国は焦っていると思います。
 以前にもやえは言ったコトがあると思うのですが、中国側はなんとかこの問題を幕引きとしたいと思っているようですが、しかし日本政府の各担当役所が「こんなんで国民が納得するワケないだろ」と突っぱねている、というのが今の餃子問題の日中間の構図です。
 実際日本においては日に日に中国のイメージは悪くなっていますし、また今日の問題だけにしてもなんとオリンピック開幕の2日前公表という、サミットは回避したけど中国にとってはイヤすぎるタイミングで公表して、先日の更新でも言いましたように、日本からの観光客はなんと去年より減っているという状況です。
 中国はこれらのコトに対して確実に焦っているハズですから、一番大切なのは、日本人が常に強い態度で中国を見続けるコトなのではないかと思います。
 確かに今オリンピックで世界中が盛り上がっているかもしれませんが、しかし先日も言いましたように、オリンピックはオリンピック、それと餃子問題は別問題です。
 オリンピックが終わっても、日本人が引き続き高い関心を持って餃子問題に目を向け、厳しい態度で中国に接するコトが、なによりも中国にとって一番つらいコトでしょう。
 
 外交とは単純なモノではありません。
 色々と難しい面もあるでしょうし、あまり一般人には知られないきたない部分や、闇の部分もあろうかと思います。
 しかしだからこそ安易に政府叩きに走るのではなく、キチンと正面を向いて、批判すべき人に向かって批判の声を上げるコトが一番大切だと、やえは思います。