☆やえニュース☆

  中田市長の危機管理意識悪平等の結果自分の発言に責任を小沢民主党代表辞任について次の民主党代表民主党代表選が3日後になった理由麻生メルマガレビュー明日民主党の新代表が決定するワケですが

平成21年5月1日

 中田市長の危機管理意識

 こういう言い方もなんですが、この程度の意識しか持てない、そしてこういうセリフを吐くからこそ、所詮民主党はダメなんだと言いたくなっちゃうのです。
 

 厚労相に「落ち着いたほうがいい」=横浜市長
 
 横浜市の中田宏市長は1日の記者会見で、舛添要一厚生労働相が新型インフルエンザ感染が疑われる患者が出た同市と長時間電話が通じなかったと批判したことについて、「国民に落ち着くよう呼び掛けているのだから、まず大臣自身が落ち着いた方がいい」と述べ、不快感を示した。

 やえにはどう見ても、まともな批判をされてしまい、頭に血が上ってしまって負け惜しみを言っているようにしか聞こえません。
 
 政府が国民に落ち着くように呼びかけるのは当然です。
 医療従事者でもなく、行政従事者でもない一般国民が、この問題に対して出来るコトというのは、せいぜいマスクをして手洗いうがいをシッカリとするコトぐらいです。
 一番恐いのは、科学的根拠によらないデマによって国民が混乱してしまうコトです。
 それを防ぐよう政府は常に最新の情報を、どんな日でもどんな時間でも、例え舛添さんの頭が薄くなろうとも、国民の前に提示して、「このようにシッカリと対応していますし、絶対に隠したりしないので安心して下さい」というメッセージを送っているワケです。
 もっともまずいのは、情報を隠して、それに疑心暗鬼を抱いてしまった国民が暴動を起こしてしまうコトです。
 特に現代では、情報を隠そうとしても隠しきれるモノではありません。
 だからこそ政府は常に先手先手で、例え新型インフルエンザでなくても疑いがあるだけでも情報を出して、その姿勢で国民を安心させ、混乱を防ごうとしているのです。
 
 しかし当然ですが、行政府の人間が万全の体制を取るのは当たり前の話です。
 ある意味物々しすぎる、おそらく世界一のきびしい体制でいま日本の政府は対応しているのでしょうけど、しかしこれは「落ち着いて下さい」という大臣のセリフとは全く関係のない話です。
 行政や担当者は、万全に万全を期して、やりすぎだと言われようとも新型インフルエンザを国内で蔓延させるよりは、いま血眼になって対応した方が良いという判断のもとにやっているワケです。
 担当者が必死に対応するのは、ある意味当たり前です。
 どんな仕事だって全力を尽くすのは当然です。
 これはどんな批判を受けようとも、国民のためを思ってやっているコトであり、やえとしては感謝すべき行為だと思います。
 それなのに、そういう姿勢に対して、ガキの中二病のようなニヒリズムで皮肉を言うのは、とてもじゃないですけど市政令指定都市を預かる市長のセリフとは思えません。
 まして当事者の行政のトップのセリフがこれです。
 常識を疑うしかありません。
 
 どうして横浜市中田市長は「落ち着く=緩い体制にしろ」という方程式になっているのか全く分かりませんが、本来は「このように万全の体制を取っているので一般の人は安心して落ち着いて行動して下さい」という意味のハズです。
 テレビで見たのですが中田市長はさらに、新型インフルエンザでなかったコトについて「厚生労働省にふりまわされた」と言ってましたが、ホントダメですね、この人。
 じゃあなんですか、もしこれが新型だったらどう責任取っていたと言うのでしょうか。
 今回横浜の件が新型でなかったのはただの結果論です。
 舛添さんが中田市長を批判している件というのは、それは行政としてのあり方の問題であり、それ自体は新型であってもなくても関係ない話です。
 新型で無くても、その可能性がある限り、万全の対策をとるのは当たり前の話でしょう。
 病気は、罹ってからどう対応するかではなく、どう罹らないようにするかが一番大切なコトです。
 結果が出てから対応しては遅いのですから、結果が出る前にいかに行動するかが今回の問題では一番のポイントなのですから、結果論だけで判断してあれこれ言うのはナンセンスとしか言いようがありません。
 国に批判されたコトがどれだけ悔しくても、市長自らがこんな風に捨てゼリフを吐くべきではありません。
 正すべきところは正すコトが、国民や市民に対する責任ではないのでしょうか。
 
 こういうコトを言うから、ハナから政府を敵対する存在だと決めつけているからこそ、民主党(だった(中田市長は元民主党衆議院議員です))政治家はダメだと思ってしまうのです。
 全ての民主党の議員さんがダメだとは言いたくありませんが、今回の中田市長の対応は、後手後手の対応しか取れず、しかし口先だけでは威勢がいいという完全に民主党のテンプレート通りだったと言わざるを得ません。
 そしてこの被害を一番被るのが横浜市民であり、こんな市長の下ではかわいそうですねと言うところでしょうか。
 国と違い地方の長は大統領制で、大変に権限が大きい、特に横浜市は政令指定都市でさらに他の市とは権限が桁外れに大きいのですから、もっと中田市長にはシッカリしてほしいと、横浜市民ではないやえは他人事ながら思ってしまいます。
 

平成21年5月7日

 悪平等の結果

 みなさんゴールデンウィークはどうでしたでしょうか。
 今年は新型インフルエンザですとか、高速道路1000円ですとかの話題で持ちきりでしたが、インフルエンザも思ったより大騒ぎにまだなっていませんし、高速道路もだいたい例年通りの渋滞でしかありませんでした。
 みなさんわりと快適なGWだったのではないでしょうか。
 やえは特に今年は遠出もせず、ちょこちょこ出かけていたぐらいでした。
 たまにはこんな休日もいいですよね。
 
 右も左も逝ってよし!!
 バーチャルネット思想アイドルのやえです。
 おはろーございます。
 
 さて。
 今日はこちらのニュースです。
 

 経済的理由の退学者救って! 私立高生ら訴え
 
 世界的な不況の影響で勉強を続けられなくなる高校生が増えていることを受け県内外から集まった私立高生が4日、名古屋市中区の県体育館で記者会見し、「経済的な理由で学校を辞めなければならない仲間がいる今の状況は見過ごせない」と私学助成の充実などを訴えた。
 会見には北海道から熊本まで全国16都道府県の私立高生約20人が出席した。生徒たちは「週4日はバイトをしているがそれでも学費が払えず祖父まで働き始めた。すごく心が痛い」「200円ほどのバス代も積み重なると大きいので、大雨の日でも我慢して自転車で通学している」などとそれぞれが置かれている現状を紹介。「日本は他の先進国に比べ教育に費やされているお金が少ない。もっと教育を重視してほしい」と訴えた。

 最近、このニュースに限らず、どうも平等というモノを勘違いしている人、セイフティーネットを勘違いしている人が増えてきているような気がしてなりません。
 
 間違ってはならないのは、平等とは決して結果が平等になるコトではないというコトです。
 努力して結果を出せば、そうでない人に比べて、様々なモノが恵まれるコトになるのは当然の話です。
 簡単な話、例えば仕事をしている人は仕事をしていない人よりもお金を持っている場合が多いでしょうし、例えばある程度のところで出世をあきらめた人よりも頑張って出世した人の方が社会的地位も高い場合が多いです。
 世の中は複雑ですから必ずしも努力が結果に直結するワケではありません、時に運だけで様々なモノを手にする人もいますし、努力しなくても結果をなぜか出しまくる人という人もいます。
 しかしそれはあくまで結果を出したからこそのモノであって、ある意味それも才能の一種であって、努力もしない結果も出さない人までも、結果を平等にするなんていうコトは、それはまた別問題です。
 セイフティーネットは結果を平等にするモノではなく、結果的に恵まれなかった人に対して、もう取り返しの付かないところまで落ちてしまわないよう、最低限度の部分までは救ってあげますよというぐらいのモノだというコトを忘れてはいけません。
 
 今回の件で言えば、教育に関しては日本は歴史的に教育熱心だという面もあって、今でもかなり充実した整備がなされています。
 簡単に言えば、日本の公立学校に行けばそんなにお金はかかりません。
 小学校から大学まで、国公立の学校に行けば、「経済的な理由で学校を辞めなければならない」というまでのところには、日本ではいかないでしょう。
 またさらに、日本ではもっとセイフティーネットが充実していて、それなりの学力があれば、奨学金制度がありますから、極端な話学業にかけるお金が全くない家であっても、なんとかなる可能性はあります。
 奨学金を返すのは、その本人が仕事に就いた時に徐々に還すのですから、生まれた家はそれこそ関係ありません。
 よって、結局最後はその本人の勉強にかける努力次第だと言えるでしょう。
 お金がない部分を、義務教育の段階でカバーするよう一所懸命勉強をして、国公立の高校と大学に入って、必要なら奨学金制度を使って、そして卒業していい会社に入社して返金すれば、その人の人生はそれなりにいい人生だと言えるのではないでしょうか。
 もちろん会社に入るだけが人生ではありませんが、少なくとも、今回のようなわけのわからない記者会見するよりはよっぽど充実した人生なのではないかと、やえは思います。
 
 多分すごく色んなところでつっこまれているとは思うのですが、どうしてこの記事の学生さんは、私立学校に行っているのでしょうか。
 なぜ公立学校に行かなかったのでしょうか。
 もし試験の関係で行けなかったのであったら、それはただの努力不足だと言うしかないでしょう。
 努力が足りない人の結果を、努力した人と同じところまで無条件で引き上げるコトをセイフティーネットとは呼びません。
 ただの悪平等です。
 またレベル的に言えば、普通科でなく商業科とか工業科の高校でしたら、まぁそれなりの学力でも入学出来る公立学校もありますし、どうしてそれを選ばなかったのかというのも疑問でしかありません。
 もしかしたら「努力もしたくないけど、自分の望むところに入りたい。商業や工業はイヤだ」とか思っているのかもしれませんが、それはただの我が儘です。
 私立学校に行ったのは、それは全て自分の責任です。
 そして私立学校の学費が高額なのも、はじめから分かっていたコトです。
 そこで一所懸命勉強をしていれば学費に困らない結果になっていたコトは分かっていたハズなのですから、そこで努力が足りなくて私立を選択した時点で、お金が足りないとか言うのは、それは責任転嫁甚だしく、ただの甘えでしかありません。
 「200円ほどのバス代も積み重なると大きいので、大雨の日でも我慢して自転車で通学している」なんて言っているようですが、そのような選択をしたのは誰でもない自分です。
 「学費が払えず祖父まで働き始めた。すごく心が痛い」のであれば、なぜ必死に勉強しなかったのでしょうか。
 自分の努力不足を他人のせいにしてはいけません。
 全ては自分が招いた結果です。
 ここを忘れてはいけません。
 
 税金をより多く投入すれば質の良い教育が充実するというワケではありません。
 いまの日本でも、初等教育のレベルは世界的に見てもかなり高いと言えるハズです。
 逆にいまの日本の教育の課題は、高等教育、最先端技術教育をどうするかにあるワケで、そこにどれだけお金をどのように投入できるかが日本の最優先課題です。
 この中で、自分の努力不足の人の面倒まで見ろと言うのは、むしろ日本の教育の足を引っ張る行為にしかならないのではないでしょうか。
 「日本は他の先進国に比べ教育に費やされているお金が少ない」と言っているようですが、しかしこれは日本の国家としての教育が、他国に比べてそこまでお金をかけなくても十分な制度になっているというコトであり、これはむしろ誇るべきところだと思います。
 
 セイフティーネットとは、結果を平等にする制度ではありません。
 最低最悪にならないよう、取り返しの付かないところまで落ちてしまわないようにする制度にすぎません。
 それなりの結果を求めるのであれば、それは努力があってこそであり、どう結果を出すのかという個人の問題を越えません。
 それを他人のせいにしたり、国のせいにしたりするのは筋違いです。
 平等とは結果平等ではありません。
 そんなモノはどこにも存在しないのです。
 
 このニュース、こういう人にならないように頑張って勉強しましょうねという反面教師にしかならないニュースでしかありませんね。 
 

平成21年5月8日

 自分の発言に責任を

 昨日より国会では、平成21年度補正予算の審議が衆議院の予算委員会で始まりました。
 

 首相、補正予算案の早期成立を求める 衆院予算委
 
 衆院予算委員会は7日、麻生首相と全閣僚が出席し、総額15兆円超の経済対策を盛りこんだ09年度補正予算案の実質審議に入った。麻生首相は今回の補正について「景気の底割れを防ぎ、安心活力を実現するとともに、未来への成長力の強化につながっていく施策を織り込んでいる。一刻も早い成立が極めて重要だ」と早期成立を改めて求めた。

 補正予算と言えば、昨年度に施行された第一次・第二次補正予算の、特に定額給付金について大きな注目を集めました。
 そろそろ支給されたという人も少なくないんじゃないでしょうか。
 また高速道路の一律1000円政策も、ゴールデンウィークの時期に大きな注目を集めました。
 
 ただやえは思うのですが、結局第一次・第二次補正予算は、実際どれだけのどのような効果を上げたのか、それを伝えるマスコミが全然ない気がしてなりません。
 
 これらの補正の審議の時、マスコミはその伝え方がほとんど批判でした。
 定額給付金なんて思い出すまでもなく批判の嵐でしたし、というか補正予算は定額給付金しかないんじゃないかと思わせるような内容、さらには麻生総理が定額給付金を受け取るかどうかというものすごくどうでもいい問題が政治のトップニュースになるぐらい、くだらない批判ばかりが横行していました。
 しかし実際には、高速道路1000円もそうですし、他にも妊婦検診の無料化や住宅支援・雇用支援、そして中小企業に対する資金繰り対策など、様々な分野に対する支援が盛り込まれていましたし、むしろ定額給付金は広く浅くの対策であり、またどう使うか、どう経済対策に参加するのは国民ひとり一人の判断に委ねられた経済対策であるのですから、そこまでマスコミが躍起に伝える性格のモノでもないと言えるでしょう。
 本来マスコミの仕事というのは、国民が直接関わり合いのない対策がどのようなモノなのか、そして間接的に国家と国民に対してどう効果が期待されてどう形に表れるのか、そこを伝えるべきのハズです。
 でもどうでしょうか。
 結局そこを伝えるマスコミはほぼ皆無であり、補正予算も批判ありきの報道でマスコミは国民に伝えられ続けました。
 
 では本当に補正予算はマスコミの言うとおりダメダメなモノだったでしょうか。
 やえはそうは思いません。
 悪名高き定額給付金ですら、地方によってはプレミアム商品券を発行したり、また企業も定額給付金プランを出したりと、それなりの盛り上がりを見せました。
 また高速道路も、思っていたより渋滞は増えず例年並みぐらいでしたから、結局台数は増えたコト考えると間接的経済効果はかなり上がったと見るのが自然でしょう。
 他の政策、例えばやえの一押しの政策である中小企業対策などは、実際の現場はどうなのかというところなどなかなかやえも実感を得にくい対策が多いのでよく分かりませんが、しかし明らかな失策ならマスコミが喜んで報道するでしょうから、そう考えれば大失敗というモノは無いと言ってもいいのかもしれません。
 むしろ成功と言っていい政策も中にはそれなりにあるのではないでしょうか。
 
 マスコミは本来こういうコトもキチッと伝えるべきです。
 経済政策が成功したのであれば、それは経済にとっても、また気分の問題を多分に孕む景気にとっても、とてもプラスになると言えるでしょう。
 でもこういう現実があるのに、マスコミはまた今回の21年度補正予算について批判を繰り広げています。
 しかも、「バラマキだ」とか「天下りだ」とか「選挙対策だ」とか、今までもう何度も使い古されてきた陳腐でチンケな言葉の羅列だけでです。
 こんなので本当に日本は良くなるのでしょうか。
 
 本来なら、一次補正二次補正の結果どうなったのかをキチンと精査して、もし足りない部分があれば付け加え、間違っていたのであれば訂正し、効果が上がっていたのならそれを参考にさらなる効果を期待しつつ他の分野にも推進していく、こういう議論こそが日本のためになる議論だと思います。。
 しかしマスコミも民主党も、ただ与党叩き、そして選挙のコトばかり目線がいって、本来の経済対策景気対策に、実は無関心ではないかと思えるぐらいの主張しかしていません。
 もし民主党もマスコミも、今回の補正予算案を批判するのであれば、まず自分達が第一次・第二次補正予算案の時に何をいってきたのか、どう主張してきたのか、その総括をすべきなのではないでしょうか。
 ただただ批判して、しかし批判が当てはまらない結果になっても別の批判をしてスルーする。
 こんな無責任な態度はないと思います。
 
 今年度補正予算を批判するのはいいです。
 それが正当なモノであり、日本のためになるのであれば、どんどん批判すべきです。
 しかしまずマスコミは、自分達が今まで何を言ってきたのかそれを総括するのが先ではないのでしょうか。
 少なくとも予算を出すたびに、「バラマキだ」「天下りだ」「選挙対策だ」と言っているようでは、何の効果も生まない、いえむしろ日本の足を引っ張る行為にしかならないでしょう。
 
 他人の言葉をどうこう言う前に、自分の言葉に責任を持つべきだと思います。
 

平成21年5月11日

 小沢民主党代表辞任について

 えーと、なんか突然すぎてアレなんですが、今日は予定を変更して、小沢民主党代表がその代表を辞任するという件に関して書きたいと思います。
 と言っても、あまりにも突然すぎますので、いくつか箇条書きっぽく、やえの感想を書きます。
 ちなみにこの更新は、小沢代表が5時に開く予定になっている記者会見を見る前に書いたモノです。
 
 
■そんなに党首討論イヤだったんですね
 
 と、このニュースを聞いて一番最初に思いました。
 小沢民主党代表が党首討論から逃げまくっているというのは当サイトで何度もお伝えしてきたところですが、この批判をかわすためか、数日前、今度は民主党の方から党首討論をしようと申し出をしたようです。
 

 民主、13日の党首討論を申し入れ=自民、連休明けに回答
 
 参院国家基本政策委員会の小川敏夫民主党筆頭理事は1日、自民党の脇雅史筆頭理事に対し、麻生太郎首相と小沢一郎民主党代表による今国会初の党首討論を13日に開催するよう電話で申し入れた。脇氏は連休明けの7日に回答すると伝えた。

 これに対し麻生さんも「是非やりたい」とおっしゃっていたようなのですが、やえ的には、この麻生さんの返事が小沢代表にとって予想外だったのではないかと予想しています。
 というのも、どうもその日の前日にロシアのプーチン元大統領・現総理が来日されるそうで、そんな日にわざわざ党首討論しないだろうと、民主党側はタカをくくっていたフシがあるんじゃないかと思うのです。
 でもそれなのに、麻生さんは党首討論を受けちゃうモンですから、それでもう小沢代表は「辞める!」と言ってしまったのではないかと(笑)
 まぁもちろんこれはジョークですが、どうしてもこのタイミングを考えたら、そう思っちゃうんですよね。
 結果的にはやっぱり党首討論は行われないコトになりましたし、党首討論がひとつのタイミングのキッカケになったのは確実と言えるでしょう。
 これで結局、麻生さんとはただの1回しか党首討論をしなかったという結果になりました。
 
 
■「投げ出しだ」「無責任だ」という批判について
 
 安倍さんや福田さんが総理の職を辞したときに、民主党やマスコミは大バッシングを行いました。
 曰く「途中で職を投げ出すなんて無責任だ」というバッシングです。
 自分達は普段から「辞めろ辞めろ」と言っていたクセに、いざ辞めるとこれですから、どうしろというところなのですが、とにかくこのような批判をしていました。
 
 さて、では小沢代表に対してはどうするのでしょうか。
 
 一応確かに総理大臣という職と、一政党の党首という職では、なかなか比べられない重みというモノはあります。
 総理大臣は公職ですが、党首は私職と言いましょうか、広く一般に公的にその影響を与えるような類の職ではありません。
 ですから、総理大臣と一緒にするな、という反論は一応はスジが通ります。
 
 しかしそれはあくまで民主党とは関係ない人への反論だけです。
 例えば民主党員や民主党支持者に対しては、当然党首はその責任を負う存在ですから、「総理と一緒にするな」という反論は通用しません。
 関係者にとっては「職を投げ出した」という事実は、全く同じでしょう。
 ですから少なくとも、あの時安倍さんや福田さんに対して「無責任だ」と言っていた民主党関係者や支持者は、同じように小沢代表に対しても「無責任だ」と言わなければスジが通りません。
 今まで散々「民主党が選挙に勝ったら小沢代表が総理だ」と言ってきたのですから、ましてそれで参議院選挙を戦い比較第一党にまでなったのですから、それに対する責任も取るのがスジなのではないでしょうか。
 
 やえは別に小沢代表に対して、代表という職に対しての辞任を無責任だとは言いません。
 民主党に期待はしていませんでしたから。
 でも、安倍さんや福田さんの時にあれだけ投げ出しだ投げ出しだと大合唱し、また麻生さんに対しても理由もなくただ辞めろ辞めろと言っている人が、小沢代表の時にだけは何も言わないという態度であるなら、それはその方こそが無責任だなぁと思います。
 
 
■国策捜査には断固対決する、という意気込みはどこへ?
 
 おそらく今回の辞任に対して、小沢代表の秘書が逮捕されたコトは理由として絶対に挙げないと思いますが、それでも民主党を挙げてあの捜査は国策捜査だと、権力の濫用には対決していくと言っていたワケで、それに対するケジメがこれでうやむやになったと言わざるを得ません。
 小沢代表は、その身が全く潔白だと言うのであれば、あの事件の影響による支持率の低下などは気にする必要はないでしょう。
 むしろ汚名をそそげば支持率は上がるというコトになるのですから、ああまで言ったのなら、そこまでする義務があると言えるのではないでしょうか。
 結局これでは、逃げたと言わざるを得ません。
 国会議員自らが「国策捜査だ」と言ったのですから、キチンとケジメはとってもらいたいです。
 
 
■辞任会見見ました
 
 まぁ当たり前と言えば当たり前ですが、自分の都合、民主党の都合しかしゃべりませんでしたね。
 もちろん民主党代表という、私的集団の長の辞任ですから、それでも問題はないワケですが。
 
 これを聞いてふとやえが思いましたのは、福田さんが辞任した理由と似ているなぁ、というコトです。
 小沢代表は何度も何度も「自分が辞任することで挙党態勢を確立する」と言ってましたが、確か福田さんも「自分が辞任するコトで次の人が立て直して欲しい」と言ってましたよね。
 言っているコトは二人とも変わらないです。
 
 またこれもやえの印象ですが、そもそも小沢代表というのは、表舞台で矢面に立って指揮を振るうタイプの政治家ではなく、というか小沢代表自身がそういう好みですから、ある意味これは小沢代表の望んだ結果という見方もできるのではないかと思います。
 総理大臣になりたければ、自民党から出なければ小沢代表はおそらくそんなに難しくなくなれたでしょうし、ですから、この辞任は、会見の時の表情から見て取れる通り、そこまで不本意ではなかったのではないかと想像します。
 むしろ、いいキッカケが出来たと思っているかもしれません。
 
 小沢政治の真骨頂は、院政です。
 いかに裏から、影から手を伸ばし、コマを操って、自分に責任が降りかかるコトない立場で自分の都合のいい政治にするか、です。
 よって、これから小沢代表は、いかに自分の影響に強く置かれている“コマ”を新代表にするか、そこに心血を注ぐコトになるでしょう。
 これから民主党の新代表の決め方や選挙の仕方をどうするか、また候補をどうするか、そして人集め、人数勘定をどうコントロールするか、こういう最も小沢代表が得意な権謀術が発揮されるかと思われます。
 これらは新しい代表にもよると言えますが、小沢代表が今後どういう位置で政治に関わるかが注目の点ではないでしょうか。
 
 むしろ、これからが小沢代表の始まり、とも言えるかしもれません。
 
 
 しかしテレビとか見てたら、どこもかしこも「次の話」に無理矢理シフトして、小沢代表の辞任に対する責任のあり方、また西松建設に対する責任のあり方は全く触れようとしません。
 もうこれで全て禊ぎは終わったと言わんばかりです。
 しかも小沢代表は記者会見で、メディアが勝手に騒いだから支持率が下がって辞めざるを得なくなったと責任転嫁していたのに、それについても全く触れようとしません。
 相変わらずのダブルスタンダードです。
 またそれだけでなく、この混乱に乗じて「麻生下ろしが再燃する」とか「自民党への支持率に大きな影響を与えるのは確実」とか、全然関係ないコトで政権批判する相変わらずのマスコミには、うんざりするしかないですね。
 麻生さんはこのまま自らの政策を突き進めて欲しいと思いますし、国民も政策をしっかり見た上で、政治に対する評価を下すべきだと思います。
 
 では明日は、民主党の次の代表候補について書いていきたいと思います。
 

平成21年5月12日

 次の民主党代表

 さてでは今日は、民主党の次の代表が誰になるのか、予想というか解説をしてみたいと思います。
 
 やはり一番の注目候補は、岡田元代表か鳩山元代表あたりになるんじゃないかと思います。
 新聞やテレビ辺りも、基本的にはこの二人を中心に据えて予想をしていますね。
 他の代表候補候補をあげますと、菅直人・前原各元代表が有力でしょう。
 この他を挙げますと、松下政経塾の一期生で自民党にも縁がある人が多い野田佳彦元国対委員長や、政策通として有名でテレビにも良く出る枝野幸男氏というのもあるかもしれません。
 特に元代表達というのは、過去なにかでこけたので代表を辞任しているワケで、民主党のイメージ一新という意味で言えば、まだ代表をしていない人という選択肢もあると思います。
 
 例えば今のところ次期党首最右翼の鳩山さんですが、ここ数年は小沢代表の側近として党のNo2として前面に立っていましたから、小沢代表としてもいま最も党内に影響を残しやすい人物と言えるとも言え、鳩山代表がなったら小沢政治の踏襲がされると見られるワケで、これでは前と何が違うんだと言われかねません。
 だいたいにして、ちょっと前まで民主党幹事長として散々小沢代表周辺の捜査を全面に立って批判していたのですから、ここで小沢代表の代わりというのも、不自然きわまりないと言えるでしょう。
 では何の理由で小沢代表が辞任表明したのか、もともと小沢代表自身の説明を聞いても理由が不明ではありますが、これではますます不明になるだけです。
 また岡田克也さんにしてみても、岡田さんが代表を辞任した理由は、直前の衆議院選挙で負けた責任を取っての辞任ですから、ここで党首になったら辞任した責任をとったコトにならなくなってしまうと言えるでしょう。
 「この人では勝てなかった」とされたからこその辞任であり、そう思ったからこそ辞任が了承されたワケで、それなのに続けて同じ選挙を負けた人で戦うというのは、理屈としてはスジが通ってませんね。
 こういう意味で、この二人以外を推す人もいます。
 
 しかしなんでしょう、民主党の場合はあまりそこまで深く考えない伝統があるのか、思ったよりそういう声は聞こえてきません。
 そもそも小沢代表の今回の行動に対する批判もほとんどないのが現状ですからね。
 ですから今回は、とりあえずこの二人がキーマンとなるのは確実でしょう。
 
 ただやえは、今回だけはなかなかそう簡単にはいかないとも思っています。
 今までなら民主党的には、民主党としてもっとも都合の良い人が党首になればいいぐらいの意識だったのでしょうけど、今回は違います。
 なぜなら、民主党的にはすでに時期衆議院選挙に勝ったつもりでいますから、それはすなわち、民主党党首がイコールで総理大臣になるからです。
 よって、今回の民主党の党首討論で勝った人が、日本の総理大臣になるという図式に、少なくとも民主党の中ではなっているワケです。
 
 ですからやえは、今回の民主党の党首討論は、わりと血みどろの争いになるんじゃないかと踏んでいます。
 
 民主党にも派閥はあります。
 例えばこちらをご覧下さい
 このように民主党には10程度の派閥が存在します。
 そして先ほど名前が挙がった人たちというのは、だいたいこれら派閥の会長か幹部という位置づけです。
 これを眺めればなかなか面白い予想が出来ます。
 一応、民主党の場合、複数の派閥に所属しているコトもありますから、単にこの数字だけ足しても割り切れなかったりするのですが、まぁ参考程度にになりますが。
 
 まずは最大派閥の小沢派が、今回どういう動きをするのかというのは無視できない動きでしょう。
 またそれは、このままグループとして存続できるのか、それとも分裂してしまうのかも含めてです。
 もしここで踏ん張れれば、ここが小沢代表の実行部隊となりますから、小沢院政にとってはもっとも重要な働きをするコトになるでしょう。
 
 鳩山グループはわりと団結が弱いグループです。
 しかしこれまでの経緯や、政策が比較的近いという理由から、民社系の派閥・川端達夫派とは近しい関係にあり、ここでまとまればかなりの数が出来ると言えるでしょう。
 
 岡田派は、数が少ないものの実力者が揃っているグループです。
 そして今「岡田ブランド」が強い輝きを放っているので、他の派閥が最も手を組みやすい派閥とも言えるでしょう。
 過去、前原さんや野田さんもこの系列だったという経緯がありますから、政策的には前原派や野田派と近いと言えます。
 ただつい最近の代表選挙で袂を分かったというしこりが残っているでしょうから、ここをどう解消するかです。
 あと、この辺のグループが固まるなら、民主党の右派が集まるコトになりますから、結果的に民主党代表選挙が右派対左派というコトになるでしょう。
 左派の代表は鳩山さんか菅直人というところでしょうか。
 横路さんは表には出てこないでしょうしね。
 
 ただしもちろんこんなに簡単にはいかないでしょう。
 左派と言っても、菅グループと鳩山グループは仲があまり良くありませんし、それは過去何度も代表選挙を戦ってきたという歴史が物語っています。
 また、菅直人は自民党に所属したコトのない議員ですが、鳩山さんは自民党出身ですから、ここの政治家としてのバックボーンの違いというのは、けっこう大きいと言えます。
 これは二人の仲だけの話ではなく、例えば自民党とは全くつながりのないリベラルの会や社会党系派閥というのは、やはり自民党的な政治手法を毛嫌いする人が集まっているとも言え、菅直人なら応援するけど鳩山さんだとどうするかというのは、これはちょっと未知数だと言えるでしょう。
 このようなコトから、なかなか左派代表という形で、菅・鳩山連合が出来るとは思えません。
 特に総理の座を争う今回の選挙でではです。
 
 こうなった場合、では菅グループがどのような動きをするのか、そして伝統的非自民左派はどうするのか、ここでもひとつ大きな票が残っていると言え、無視できない動きと言えるでしょう。
 補正予算後には、海賊対策法案が控えていますから、左派の危機感は少なくないでしょうし。
 
 民主党の政策というのは、ものすごい幅があります。
 幅があるだけでなく、コンセンサスが全くとれていないというのが現実です。
 例えば前原さんのような外交防衛政策を打ち出して、それを選挙用のマニフェストに載せるというコトになったら、果たして社会党系の派閥はどう考えるでしょうか。
 また参議院では、民主党は比較第一党ではありますが、しかし民主党だけでは過半数をとっておらず、社民党との連携は不可欠となっています。
 その際のコンセンサスをどうするかも、大変に民主党にとっては重要な課題です。
 他党とのパイプも重要な条件の一つでしょう。
 
 また昨日も言いましたように、小沢代表の影響力というのは、裏では金や選挙戦術の面でかなり大きいですから、この影響力も無視できません。
 小沢代表が、誰を新代表にすれば自分にとって一番いいコマになるのかという判断や、逆に代表候補がどう小沢代表と距離を取るのか、それは近づくのか遠ざけるのかどちらの意味も含めて、重要な判断材料のひとつとなるでしょう。
 
 こういうコトも考えながら、では「バランスがとれた鳩山」か「クリーン岡田」か「政策通そして右派の前原・野田」か「左派の火を消すな菅直人」か、もしくはいままでに代表経験のない候補か、予想するとなかなか面白い民主党代表選挙になるのではないでしょうか。
 
 また新しい情報が入りましたら、更新していきたいと思います。
 

平成21年5月13日

 民主党代表選が3日後になった理由

 昨日の民主党両院議員総会で、次の代表を決めるための選挙が、今週の土曜日、つまり今日から数えて3日後に行うと決定し、発表されました。
 代表不在のままの状態が長く続くのは良くないので早急に決める、という理由のようです。
 確かにこう言われればまぁ納得するような気がしないコトもないのですが、実際はもっと別の理由があるとやえは見ています。
 
 ちょっと考えれば、投票まで3日しかないというのは、あまりにも期間が短すぎます。
 これはむしろ異例と言っていいでしょう。
 しかも今回は民主党の党員投票はありませんし、また民主党はサポーター制度というモノを作っていてそのサポーターも代表選挙には投票できていたコトもあったようですが、今回はそれもなし、また地方組織も全く投票権がなく、次回衆院選挙に立候補する予定の人も無いという、完全現職国会議員のみの投票となります。
 なぜここまで急ぐのか。
 それは、こうして急いだ場合、誰がどのようなメリットがあるのかというコトを考えれば分かると思います。
 
 まず、だれがこのような超短期決戦の日程を決めたのか、ですが、それは小沢民主党代表です。
 

 「剛腕小沢」復活 「お前ら言うことを聞け!」
 
 複数の出席者によると、小沢氏は4人の役員をにらみつけた。一人ひとり指さし、こうまくし立てたという。
 
 「福山、長妻、安住、野田、この4人組。お前らいっつも反対反対と。最後くらい言うことを聞け!」
 
 視線の先には野田佳彦広報委員長、安住淳国対委員長代理、福山哲郎・長妻昭両政調会長代理がいた。鳩山由紀夫幹事長が提案した16日の両院議員総会での新代表選出案に異論を唱えた面々。

 いくら年下であっても当選回数が下であっても、国民に選ばれた国会議員であるコトには変わりないワケで、それをお互いに尊重し合った上での議員同士の関係というモノが基本の永田町の世界では、この一方的な態度というのはかなりあり得ないのですが、しかもそれがあの小沢代表ですからね、他にも記事には表れない様々な意味での圧力があったと見ていいでしょう。
 またテレビでもよく流されていますように、民主党の両院議員総会(全所属国会議員が出席する会議)で異議を唱えている人がいるのに無視して可決したところなどを見ても、その強引さは分かると思います。
 このように、今回の日程や投票方法は、小沢民主党代表の「鶴の一声」で決まったワケです。
 
 ではなぜこのような方法にしたのでしょうか。
 つまりこの超短期決戦は小沢代表にとってどのようなメリットがあるというのでしょうか。
 
 小沢的メリットを端的に言えば、「候補者の乱立を防ぎ、票読みをしやすくする」というのが一番の理由だと思われます。
 
 こういう選挙に立候補するというのは、なかなかやはり時間がかかるモノです。
 立候補したはいいけど票が1票しか入らなかった、では世間のいい笑いものですし、そもそも民主党の代表選挙もたしか立候補するには複数人の国会議員の推薦が必要ですから、河村たかしさんのような方ならともかく、普通の人ならどうしてもこれだけで立候補表明するのにも人集めの時間がかかります。
 またお金も相当にかかります。
 自民党の総裁選挙の場合だと立候補するだけで億単位のお金がかかると言われています。
 民主党の場合はそこまでかからないとは思いますが、それでも相当のお金が動くのは確実でしょう。
 時には銀行から借りてまで総裁選挙に立候補した人というのも少なくないらしいですから、その工面も考えなければならないワケで、いくら民主党の代表選挙とはいえ、たった1、2日でそこまで決断できるかどうかというのは、現実的に難しい面があると言えるでしょう。
 このように、人と金という選挙においては最も大切な2大要素を整えるのには、3日というのはあまりにも短く、これではかなり立候補しにくいと言えます。
 そして実際のところ、派閥の長であり小沢代表の後ろ盾があって人集めがしやすくまた大金持ちの鳩山元幹事長と、反小沢で人集めがしやすく世間の人気もほどほどあってやっぱり大金持ちの岡田元代表という、はじめから条件が揃っている人だけが立候補すると目されているワケです。
 
 また期間が短いと票読みも簡単になる、逆に言えば長期決戦になれば不安定要素が出てくると言えます。
 例えば小泉元総理です。
 小泉さんが総裁選挙で始めて勝った時というのは、それなりの期間をかけて全国遊説をし、候補者本人が国民に自分の声で訴え、またマスコミがそれを伝えて、ものすごい国民的盛り上がりを見せたからこそ勝ち得ました。
 選挙が始まる前の下馬評では、国会議員投票では小泉さんは勝てないだろうと言われていましたが、これをひっくり返したのが国民の声だったのであり、それはそれなりの長い期間をかけ、また全国を遊説して国民に訴えた結果であったワケです。
 小沢民主党代表はこれをおそれているのでしょう。
 一週間も二週間も時間をかけては、岡田さんや、他の候補の人気が高くなってしまう可能性も否定できず、それに抗しがたくなってしまうのをおそれているのだと思われます。
 さらに日曜日ではなく土曜日というのもポイントです。
 まだ日曜なら、一日だけでも各議員は自分の地元に帰って有権者の声を聞くコトができますし、世論のほどほどの動向もうかがい知るコトが出来ます。
 しかし土曜日に設定すれば、国会議員は金曜はもちろん東京でお仕事ですから地元に帰る時間すらなくなるワケで、これでは自分の地元の支援者・有権者の声すら聞くコトが出来ないのです。
 両院議員総会でも「せめて日曜日に」と訴えていた議員がいましたが、これにはこのような背景があるワケで、つまり小沢代表としてはこのような小さいかもしれませんが「不安定要素」も取り除こうとしているワケです。
 そして様々な読み切れない「風」を排除すれば、あとは顔が見える国会議員だけの行動になりますから、小沢代表としては、「御しやすい」となるのです。
 
 今のところ立候補すると見られているのは、鳩山元民主党幹事長と岡田元代表のふたりです。
 これは分かりやすく、小沢派vs反小沢派という構図であります。
 そしてこういう構図の方が、小沢代表としては御しやすいと言えます。
 なぜなら、所詮は「反小沢」です、決して「岡田派」ではありませんから、ここにつけいるスキはいくらでもあるからです。
 しかも小沢代表は、自民党の大幹事長として、選挙の表も裏も知り尽くした人間です。
 こういう権謀術こそが本領発揮の政治家です。
 もしこれが複数立候補していたら、「岡田はあまり好かないから、様々なメリットを考えて小沢についておこう」という人がいたとしても、「でも前島さんなら投票するよ」というコトにもなりかねませんから、複数人立てば立つほど票読みが難しくなると言えます。
 ですからここをただの2極化するコトで単純化させ、工作をよりやりやすくするというのも、小沢代表の狙いの一つだと思われます。
 
 つまり、今回の「スピード代表選挙」は、小沢院政の第一歩なのです。
 他の議員に考える時間を与えず、また自分の代表としての権限が十分に使える、また影響力を発揮できる間に、自分の息のかかった候補を立て、自分の力で票を集めて、傀儡の代表を据えて、自分は責任を負わなくて済む裏からそれをコントロールしようという手法です。
 これぞ小沢政治の真骨頂ですね。
 
 まとめますと
 
 ・立候補者の数を減らすコトが出来る
 ・国民の声を無視するコトが出来る
 ・よって小沢代表の「力」を民主党議員に十二分に見せつけられる
 ・結果的に小沢院政のできあがり

 
 というコトになります。
 常識的に考えて、民主党も自民党みたいに2週間ぐらい全国を遊説して開かれた選挙をすれば、支持率というモノは絶対に上がると思います。
 時期的にもそのまま余勢を駆って、衆議院総選挙にも大きなプラスとなるでしょう。
 そんなコトぐらい小沢代表も分かっていると思います。
 でもそれを敢えてやらなかったのは、国民に理解を得るコトよりも、自分の権力をどう維持するかだけを考えた結果としか言いようがありません。
 結局小沢代表は、自分の権力のコトが最優先なワケで、それは民主党という自らが所属する政党の立場すら二の次三の次なのです。
 
 今回の民主党代表選挙というのは、こういうの民主党内部の権力争い、さらに言えば小沢政治の舞台でしかないのです。
 

平成21年5月14日

 麻生メルマガレビュー

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  ■○■○■   麻生内閣メールマガジン第30号    ■○■○■ 
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 ☆★新型インフルエンザについて、総理から皆さまにメッセージがござ
   います。「かからない」「うつさない」を心がけましょう。   ★☆
 
 先週末、米国から成田空港に到着した方々の新型インフルエンザ感染が確認されました。
 私の新型インフルエンザに対する考えを、直接、皆さんにお伝えすべく、太郎ちゃんねるで配信しておりますので、どうぞご覧下さい。
 □総理メッセージ「新型インフルエンザ」について(太郎ちゃんねる 動画)
 http://www.kantei.go.jp/jp/asovideo/2009/05/9563/normal_play9563.html
 □総理メッセージ「新型インフルエンザ」について(テキスト)
 http://www.kantei.go.jp/jp/asospeech/2009/05/11message.html
 
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 ●麻生太郎の「強く明るく」
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 [農林水産業は成長産業]
 つやのある、マグロの赤身。
 きれいに透き通った、イカ。
 サクッと歯ごたえのある、ほうれん草。
 これらは、全部、解凍された冷凍食品。通常、冷凍モノと言えば、肉汁がしみだしたり、色が悪くなったり。味も落ちます。しかし、新しい冷凍技術によって、まさに「とれたての味」を、いつでも味わうことができます。
 先週末、そんな革新的な冷凍技術をもつ、千葉県柏市の中小企業を訪れました。従業員は40人規模なのですが、こうした中小企業が、世界に誇れるような技術をもち、日本のものづくりを支えているのです。
 
 こんにちは麻生さん。
 あれ、これ、なんでしたっけ。
 やえ、テレビでこれ見たコトあるような気がします。
 その時は、ええと、ヤーコンっていう野菜をひとつ例にとって、この冷凍技術を使えば旬の時期に採れた野菜が数ヶ月先でも取れたてと同じおいしさで食べられる、つまりそれなりの期間安定して供給し売るコトが出来る、というような内容でした。
 その要が、高機能冷凍技術です。
 食に対しては世界一きびしい=こだわる日本人ですから、それに関連した冷凍技術も世界一だというのは、ある意味自然な流れだと言えるでしょう。
 さらに日本にはその高い技術力を備えていますからね。
 外国人にしてみれば「そこまでするコトないだろ!?」と思うぐらいのとんでもない技術の製品を作るコトで、またさらなる市場開拓するというのは、日本にとって常套の手段とも言えるのかもしれません。
 
 獲った魚、イカ、岩ガキを、その場で、すぐにこの技術で冷凍すれば、鮮度が落ちません。市場でも、高い値段がつく。その分、農家や漁師の方々の収入が増えます。
 さらに、みかんをジュースにしたり、さざえをさざえご飯にしたり。この冷凍技術を使えば、収穫した地元で、「とりたて・できたて」の味が作れます。そうすると、収穫から加工までの、付加価値が全て地元に落ちることとなります。新たな雇用や収入が、地元に生まれることとなります。島根県の離島の海士町(あまちょう)がいい例です。
 
 消費者にとっても、おいしいモノが手軽に入手できるのであれば、それは願ったりかなったりですよね。
 そういえばさっき言ったやえがたまたま見たテレビでは、地産地消だけでは限界があるけど、でも東京で売るには生産量もルートも足りない、それを打開するために地方同士ならお互いに上手く共存共栄できるのではないか、という取り組みを紹介していました。
 つまり、地方の特産品というのは、全国流通させるのだけの分量を生産するコトは様々な面で難しいので、全国流通ではなく地方同士なら数の面でちょうど折り合いが付くのではないか、またそれは一方通行の関係ではなく、お互いにお互いの特産品を流通しあえるようになるので一石二鳥ではないか、という取り組みです。
 例えば、まぁ広島のカキは全国流通させるだけ生産量があるんですが、仮に高機能冷凍出来る量はあまり多くないと仮定します。
 東京でもたまに生ガキが食べられるお店はありますけど、正直やえとしてはちょっとお腹的にこわいんですが、しかし新しい冷凍技術なら全く問題ないというコトになった場合、でも東京では流通させられるだけの量が確保できないのであれば、では例えば青森ぐらいならちょうどいいのではないかと。
 また青森でも新しい冷凍技術を使って瑞々しいホタテを広島で売るコトが出来ると。
 こういう関係があれば、地方独自で発展するコトができるのではないかと、言ってました。
 なるほどですね。
 
 松戸市にある、「植物工場」も訪れました。ここでは、商店街の空きスペースの一室で、光と栄養水だけを使って、野菜を栽培しています。
 収穫は、1年に20回。いわば20毛作。何よりも、無農薬で安全・安心。さらに、天候などの影響を受けずに生産できるので、一年中安定して収入が得られます。今後の農業の、一つの発展の方向性かもしれません。
 

 こういうのって、東京でもやってますよね。
 ビルの中で、土も使わず太陽も利用せず、人工光と栄養水だけで栽培する農法です。
 このメリットは、まず土を使わないので土地が枯れるという心配がありません。
 栄養水の栄養を新しいモノにするだけですから、なんどでも同じ場所で同じ作物を採るコトが出来ます。
 また、室内ですからキチンと管理すれば、害虫などが入り込む余地がありませんので、結果的に無農薬で育てるコトが出ます。
 同時に鳥や動物などに食べられるという心配も一切ありません。
 さらに、天災もほぼ関係ないと言えるでしょう。
 雨が降らないという心配や、気温がなかなか上がらないという心配も、全てを人工的に管理していますので全く関係ありません。
 このように、この手法での農業はメリットの多い方法なんだそうです。
 ただ唯一、まだコストパフォーマンスが悪いそうで、今後はこれが課題だという話です。
 
 日本がこれまでつちかってきた、世界に冠たる「ものづくり」の技術と結びつくことで、農林水産業が、「成長産業」へと発展する大きな可能性があることを、強く実感しました。
 農林水産業と工業が結びつく。これまでの枠を超えた、「農商工連携」を、どんどん進めていきたい、と考えています。
 
 日本にとって農業の未来を考えるコトは国益に直結しますから、もし日本の得意な工業の分野でそれがカバーできるようになるのであれば、とても有効な手だてになるでしょう。
 もちろん既存農業をあきらめるというコトではありません。
 結構農業の問題は、法律や制度以外にも様々な難しい問題があるようですが、その中で新しい道を切り開こうとしている人も確実にいますから、徐々にでも良いので良い方向に向かっていって欲しいなと思います。
 麻生さんにもぜひ先を見据えて頑張ってもらいたいと思います。
 
 
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 ●編集長のひとこと
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 皆さん連休はいかがお過ごしでしたか。私は、ゴールデンウィーク期間中、麻生総理の中国訪問と、チェコ・ドイツ訪問に同行しました。現下の経済危機や新型インフルエンザなど様々な問題について、各国・地域の首脳と会談を行うとともに、2つの政策スピーチを行うなど、非常に中身の濃い訪問となりました。
 
 こんにちは松純先生。
 相変わらず、麻生さんも松純先生も、休み無しのノンストップで世界を駆けめぐってますね。
 飛行機に十何時間乗るだけでもかなり疲れるのに、本当に頭の下がる思いです。
 
 外交で大事なのは、首脳同士が、信頼に基づき、率直に話し合える関係を築くことです。今回の一連の訪問でも、中国に対してIT製品に関わる強制認証制度について再考を促すなど、各国首脳にきちんと日本の主張を伝える「麻生外交」を目の当たりにして、総理を支えることの重要性と責任をひしひしと感じました。
 
 最後は個人間の信頼関係ですからね。
 自国の主張を伝えるにも、個人間の信頼関係があるのと無いのとではまた全然違ってきます。
 もちろん外交はそれだけではないので個人間の信頼関係があればそれで全て済むというワケではありませんが、少なくとも麻生さんの外交は、国民として信頼して任せて見ていられると言えるのではないでしょうか。
 日本人は自分を卑下するコトばかりに終始するのではなく、いま世界で何が起こっているのか、自分で考えるコトが大切だと思います。
 
 新型インフルエンザが拡がりを見せています。今回の太郎ちゃんねるは総理からのメッセージをお届けします。ぜひご覧いただき、かからない・うつさないために、お一人お一人心がけていただければと思います。(松純)
 
 自分で出来るコトを最大限行うというコトとヒステリックな行動の違いが理解できない、一部のアレな人が最近チラホラ見かけられますが、日本の衛生観念というのは歴史的に見ても世界で抜群にトップレベルであり、その実績も歴史を紐解けばものすごく高いモノがあります。
 こういう事実から目を背けて、外国人の真似をするコトが常に正しいと信じ切っていたり、同じ日本人と違うコトをするコトがカッコイイと思い込んでしまっている人というのは、とても可哀想な人だと、やえは思います。
 麻生さんも松純先生も、お体には十分気をつけてくださいね。
 
 
 バーチャルネット思想アイドルやえ十四歳は、ローゼン閣下を応援しています。
 

平成21年5月15日

 明日民主党の新代表が決定するワケですが

 明日民主党の新代表が決定するワケですが、やっぱりというかなんというか、ツッコミどころが満載な感じになってきました。
 とりあえず、今日の決まる前の段階で言っておきたいコトを言っておこう思います。
 
 
■「政治空白を避けるため」→予算委員会・本会議欠席
 
 今回の民主党代表選挙は、代表選挙公示から投票までの期間がたった3〜4日程度というものすごい超短期決戦であり、その本意は小沢院政の達成のためというコトは先日お伝えしましたが、民主党はこのタイトな日程になったコトを次のように説明しています。
 「政治空白を避けるため、なるべく早く代表選挙をすべきだ」
 昨日から鳩山候補はよくテレビに出ているようですが、そこでも今回の日程について、このように説明していました。
 
 でも民主党、そうは言ってもこの前の補正予算の採決の予算委員会と本会議をサボりましたよね?
 

 補正予算案が衆院通過 与党、会期延長を検討
 
 政府の追加経済対策の裏付けとなる2009年度補正予算案は13日夜の衆院本会議で与党などの賛成多数で可決され、参院に送られた。民主、社民、国民新の3党は本会議を欠席し、共産党は反対した。

 代表選挙してもしなくても、結局国会をサボるのであれば、一緒じゃないですか。
 もし「政治空白を避ける」というのを一番に考えて行動しているのであれば、その最も重要なお仕事である委員会と本会議を欠席するなんてしないですよね。
 結局つまりこんなのはただの言い訳に過ぎないというのは明かであり、よって別の裏の意図があるのも明らかだというコトにもなるワケです。
 
 
■政策論議無き代表選
 
 結局鳩山元代表と岡田元代表の一騎打ちになりまして、それなりにメディアに顔を出して支持を両者とも訴えていますが、やえにはどうしてもこの二人の違いがよく分かりません。
 もちろんいままでの歩んでこられた歴史というモノが二人にはありますし、共に代表をつとめた経験者ですから、どのような人なのかというのは分かるのですが、こと今回の選挙においては違いが全然分かりません。
 例えば政権を取ったときの経済対策の財源はどうするのかという質問には、結局ふたりとも
 「無駄を無くす」
 としか言いませんし、振られると一番困る顔をする話題である消費税増税についても、結局ふたりとも
 「いずれ景気が良くなったら考えるけど、いま言うべきコトではない」
 としか言いませんし、自分が代表になったら何が変わるのかという質問についても、結局ふたりとも
 「政権交代すれば全てが変わる」
 としか言いません。
 やえには何が違うのかさっぱり分かりません。
 
 こんな状況にあるにもかかわらず、やっぱりマスコミは民主党にやさしいなぁと思います。
 前回の自民党の総裁選挙の時は、マスコミはこぞって「候補に政策の違いがない」と必死に喧伝していました。
 実際のところは5者5様、政策も性格もみな個性的で、政策の中身もちょっと演説でも聞けば一目瞭然大きな特徴がそれぞれあったのに、むしろマスコミは内容を伝えたらまずいと思ったのか、政策以外のコトで批判にならない中傷まがいの報道ばかりしていました。
 当時の鳩山民主党幹事長もこんなコト言ってたんですけどね。

 鳩山氏が自民総裁選を「政策なき品評会」
 
 自民党の後継総裁レースについて「政策の中身は聞こえてこず、顔だけが見えている。政策抜きの品評会に共鳴するはずがない」(鳩山由紀夫・民主党幹事長)などと批判を強めた。

 顔すらもよく見えない今回の民主党代表選挙はこれでいいのでしょうか。
 
 唯一両者の違うところと言えば、小沢代表への距離でしょう。
 鳩山さんは代表に復帰したあかつきには、小沢代表に選挙対策本部長に就任してもらうと言ってます
 対する岡田さんは、人事については特に明言をしていません。
 結局、蜜月鳩山か一定の距離を置く岡田か、この違いしか無いような印象しかやえには受けません。
 つまり「小沢院政」が誕生するかどうかです。
 ま、確かにこうなるかどうかは大きな違いとは言えるのでしょうけどね。
 
 
■「国民を巻き込んでリーダーを決める米大統領選をイメージした」
 
 さすが民主党、何言っているのかさっぱり理解できません。

 代表選にディベート導入=民主
 
 民主党は14日、小沢一郎代表の後継を選ぶ16日の代表選の際、候補者同士のディベートを行うと発表した。候補者が司会者の質問に答える形で公約などをめぐって議論を戦わせる。中央代表選挙管理委員会は「国民を巻き込んでリーダーを決める米大統領選をイメージした」としている。

 議員投票しかできないのに、「国民を巻き込んで」と言ってしまっている意味が全く分かりません。
 だれか解説してください。
 そもそも候補者同士が顔を合わせて討論するという方法は自民党でも毎回やっているワケで、目新しくもなんともない上に、アメリカ大統領選挙なんて全然関係ないですよね。
 正直やえは最近オバマさんは迷走しているような気がしてならないんですが、それでもオバマさんの「チェンジ」という言葉だけを切り取って、勝手にいいイメージとして使い続けるというのは、節操がないんじゃないでしょうか。
 
 ところで自民党総裁選挙の時は、マスコミも民主党も「パフォーマンスだ」の大合唱でしたが、「国民を巻き込む」という理由で討論会を開催すると言っても、国会議員しか投票できないのですから、こんなの100%パフォーマンス以外何者でもないですよね。
 むしろパフォーマンス以外の何を狙っているのか全く分かりません。
 あいや、パフォーマンスにすらなっていないというコトなのかもしれませんが。
 
 
■岡田さんが新代表になった場合
 
 鳩山さんか岡田さんかという二択の場合、世間一般的に言えば民主党としては岡田さんの方がイメージアップに繋がるでしょう。
 いままで代表経験の無い人が新代表になるというのが一番良かったと思うのですが、残念ながら民主党にはその器はなかったというコトで、二択ならまぁ岡田さんというところです。
 
 ただ先ほども言いましたように、政策的には鳩山さんとの違いがいまいち分かりません。
 岡田さんが代表の時も、これといった特徴が無かったような記憶もあります。
 やっぱりというかなんというか、自民党の足を引っ張るというのは頑張っていた気がしますが。
 
 それから、クリーン岡田や真面目頑固岡田として岡田さんはキャラを確立してはいますが、なんかどうもやえとしてはその真面目さって官僚的な真面目さの雰囲気を感じてなりません。
 もともと官僚出身ではありますが。
 いやそれが悪いとはいいません。
 そもそも、言われたコトは着実に遂行する能力というのは官僚のよい特徴であると思いますし。
 ただ、岡田さん本人も言っている「脱官僚」「政権交代すればしがらみがなくなる」とかいう言葉に対しては、岡田さんのイメージから、どうもしっくりこないというか、説得力を感じないんですよね。
 岡田さんのイメージで言えば、「官僚をうまく使いこなす」と言った方が、よっぽど現実味があるんですよね。
 もしかしたら自民党に居続ければ、いい大臣になれたのかもしれません。
 
 対麻生で考えれば、「派手な麻生」に対して「地味な岡田」になってしまい、下手したら埋没してしまい可能性は否定できないと思います。
 まぁその辺はマスコミがフォローするとは思いますが。
 それから、岡田さんでは民主党内をまとめきれるかどうかは、かなり難しいような気がします。
 特に今回は、昔と違い着実に民主党の中に根を張った小沢派を敵に回してのコトですから、非主流派の小沢一派がどのような嫌がらせをするか分かりません。
 もともと岡田さんは一匹狼なところがありますので、なおさらです。
 このように様々な意味で、岡田さんが代表になった不安定要素が残り続ける民主党というコトになるでしょう。
 
 
■鳩山さんが新代表になった場合
 
 まぁ、小沢院政の始まりですね。
 まずこの一言に尽きると思います。
 
 また、民主党としては「変わった」「チェンジ」という印象を国民に与えたいと思っているのでしょうけど、しかし鳩山さんって、いまの民主党の結党の立役者であり、結党時の幹事長代理であり、そしてその1年後には第二代の代表になっていた人です。
 代表就任時は平成11年ですから、もう10年も前になります。
 自民党で言えば、当時の総裁・総理大臣は故小渕恵三さんですから、なんとまぁ、ものすごく前の出来事の話のようです。
 民主党というのは、こんな昔から未だにトップが変わらない政党でもあると言えるのです。
 
 もちろん、コロコロトップが変わるコトが良いコトだと言うつもりはありません。
 しかし、仮にトップが変わらず政策や主張もずっと一貫して10年ずっとやっていけているのでしたらそれは素晴らしいコトだと思いますが、民主党はそうではないですよね。
 一部の人たちだけで代表の座をたらい回しにしているだけで、主張の一貫性もなく、つまり全く成長しない政党と言わざるを得ません。
 結局、権力ゲームを民主党内部で繰り返しているだけで、ここ数年は岡田・前原という新しい風を入れてはみたけど、ここでまたその主導権を立党者に戻したというだけに過ぎないのです。
 しかも小沢というジョーカーを用心棒にしてですね。
 
 政策的には、小沢民主党とほとんど変わりはないでしょう。
 政策というか、自民党のやるコトなすコト全て反対というスタンスですね。
 で、政権をとった時にどのような施策を実行するのかは、まったく未知数です。
 分かりません。
 ただし、鳩山さんは民主党結党時から常に民主党のトップに居続けた人ですから、いわゆる民主党らしい政策は政権を取った次々に打ち出してくるのではないでしょうか。
 例えば、外国人参政権付与法案ですとか、ミサイル対応や海賊対策などに見た防衛無策ですとか、働かなくてもお金をバラまく農業政策とかですね。
 さらに輪をかけて鳩山さんの場合は、友愛とかいう宗教じみたキーワードを使い、「日本は日本人だけのモノではない」とか言い出す、国家観無き政権が出来上がってしまうコトでしょう。
 正直やえはこわいとしか言いようがありません。
 
 このように鳩山さんが新しい民主党の代表に戻った場合、いままでの民主党体質は全く変わらず、政策は日本にとって最悪で、しかも実体は小沢院政だという、最悪の形になると言えるでしょう。
 そしていまのところ、そうなる可能性が高いようですね。