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平成21年5月18日

 民主党にとって小沢一郎という政治家はどんな存在だったのか

 というワケで、民主党の新しい代表に鳩山由紀夫さんが就任されました。
 おめでとうございます。
 せっかくの民主党の千載一遇のチャンスだったのですが、自らの手でバキバキに潰してしまう辺り、さすが民主党としか言いようがありません。
 そして執行部の新陣営も発表され、めでたく小沢元代表は代表代行という要職に就かれるコトに決定しました。
 おめでとうございます。
 選挙期間を全然とらなかったコト、現職国会議員だけしか投票権が無かったコト、投票まで土曜日すら挟まなかったコト、それら全てが小沢元代表のシナリオ通りに進みました。
 時間が経つごとに岡田さんの追い上げが伝えられて、代表選では事実思ったより票を取っていましたが、もし選挙期間がもっと長ければ結果は変わっていたかもしれません。
 これだけでも小沢元代表の思うつぼだったと言えるでしょう。
 そして自らはもうマスコミの矢面に立たなくて済む、マスコミももう忘れたかのように触れなくなってしまったコトも、計算通りですね。。
 今後小沢元代表は、代表代行という権力を持ちつつも責任が曖昧な絶妙な位置で、鳩山民主党の影の代表として院政を敷いて行かれるのでしょう。
 全然応援できませんが、まぁがんばってください。
 
 ところで、果たして民主党にとって小沢一郎という人物はどのような意味を持っているのでしょうか。
 
 民主党という政党はご存じの通り烏合の衆です。
 良い言い方をすれば政策に幅があるなんて言いますが、しかしああいうのは普通はバラバラと言います。
 なぜなら、幅があるように見えるのは各議員が自分の好きなところで自分の政策をそれぞれ勝手にしゃべっているだけの結果で、しかし党内でキチンとまとめるための政策論議は全然出来ていないというのが実情です。
 というか、党内システムも出来ていないように見受けられます。
 自民党の場合は当サイトが何度も伝えてきていますように、部会などで一回生議員から長老まで誰でも平等に議論できる場が用意されていますし、そこで党内が二分される議論が行われても、それはあくまで政策議論であって、党として分裂するというコトには全くなりません。
 しかし民主党という政党は、海賊対策などの国防問題などを見ても分かるように、真剣に議論すると党が分裂してしまう危険性を常に孕んでいる、とてもあやふやで曖昧な政党だったりします。
 結局国民の関心の高い問題だけを目立つ人がワーワー騒いで注目を集めてきたのが民主党であり、多くの議員はそれに乗っかかっているだけの選挙互助会と言うのが相応しい政党なのです。
 
 そんなバラバラの民主党にとって、小沢代表代行は「重し」だったと言えます。
 
 小沢代表代行は、上から押さえつけるコトによって、バラバラの民主党をまとめ上げてきたワケです。
 事実、小沢代表代行が民主党の代表になってから、それまでの民主党にはない一体感が生まれていました。
 結党当時は菅鳩の個人オーナーの政党でしかありませんでしたし、次に前原岡田という新しい顔で生まれ変わろうとしましたが結局幼稚で稚拙な感じはぬぐいきれませんでした。
 岡田代表時代の「日本をあきらめない」というキャッチフレーズに失笑した人も多かったかと思います。
 そんな「幼い民主党」の中に、ある日、小沢一郎という本物の政治家がやってきました。
 はじめは自民党的な雰囲気にアレルギーを感じていた議員も多かったですが、しかしそれ以上に本物の迫力とその政治手腕には納得せざるを得ないモノも多かったと思います。
 よく言われるところでは、いわゆる「どぶ板選挙」を民主党に持ち込んで実績を上げてきたように、民主党も小沢一郎という政治家の存在感を認めてきたワケです
 そして機が熟した時、小沢一郎は民主党の代表になりました。
 ここではじめて民主党という幼い政党は、本物の政治を目の当たりにし、ひとつの「政党」としてまとまりが出てきたのです。
 過去小沢代表本人が「民主党には政権担当能力はない」と言いましたが、この理由はこういうところにもあるのでしょうし、そして小沢代表本人がその能力を民主党に与えたワケです。
 
 ですから民主党にとっとはこれはチャンスでした。
 小沢一郎という政治家に対しては賛否両論ありますが、評価できる部分もあったかと思います。
 そして事実、民主党を確実に変えたのは事実です。
 しかしひとつだけ民主党にとって誤算がありました。
 小沢一郎という政治家を甘く見ていたのです。
 
 もし小沢一郎という政治家が、理念の政治家であったら民主党は立派な政党に生まれ変わるコトが出来たかもしれません。
 もし小沢一郎という政治家が、本心から民主党に骨を埋める覚悟で無心の政治家であったら、民主党はもっと成長できる政党になっていたかもしれません。
 しかし小沢一郎という政治家は、まわりが考えていた以上に権力に執着する、私欲の高い政治家だったのです。
 
 小沢代表の手法は、結局民主党にとって「接着剤」にはならず、ただの「重し」でしかありませんでした。
 つまり、接着剤なら自ら溶けて接着の手助けをしますので本人の意志にかかわらず将来においても接着剤としての役割を果たし続けるのですが、しかし小沢一郎は重しですから、その重しがいなくなってしまえばまたバラバラになってしまうのです。
 小沢代表は、自分が接着剤になるコトを良しとはしませんでした。
 常に自分の存在感を見せつけられる重しであろうと居続けたのです。
 小沢代表は、民主党の将来のコトを考えて行動したのではなく、自分の権力のためにしか民主党を見ていなかったのです。
 「自分がいなければ民主党は政党としての体をとれない」
 これが小沢代表の狙いであったのです。
 そして民主党にとっても、ひとつのチャンスを生かし切れなかったと言えるでしょう。
 
 小沢元代表が代表代行という役に留まったのも、「重し」の役割としては肩書きが必要だからです。
 結局小沢一郎は民主党の中に接着剤のようにとけ込んで馴染むコトを、しなかったの出来なかったのかは分かりませんが、民主党にとってはまだまだ「重し」が必要な状態でしかなく、一方小沢代表代行にとっても未だに肩書きがなければ民主党に馴染めない議員という位置にしかいないというコトが見て取れるでしょう。
 これから民主党がどのような政策を打ち出していくのか分かりませんが、どちらにしても小沢一郎の影響力のもとに党運営されるというのは確かなコトだと言えます。
 つまり小沢院政です。
 
 未だに自らの責任を果たそうとしない私欲の政治家小沢一郎の院政のもと、民主党はこれからどの方向に進んでいくのでしょうか。
 先行きは不安しかありません。
 

平成21年5月19日

 新型インフルエンザを巡る動きに対する雑記

 この度、はてなブックマークを利用しての「やえくりっぷ」を、左の柱に表示させるコトにしてみました。
 というのも、やってみると案外「くりっぷ」が面白くてですね(笑)、これはなかなかいいですねと、あとRSSを利用すると埋め込みで表示できるコトに気づいて、そのようにしてみました。
 ちょっとごちゃっとしてますけどね。
 ただ、多少サイト表示全体が重くなってしまいましたので、ひどいようなら別の方法を考えなければならないと思っていますが、どうでしょうか、何かお気づきの点がありましたら教えてください。
 
 右も左も逝ってよし!!
 バーチャルネット思想アイドルのやえです。
 おはろーございます。
 
 さて。
 今日は、新型インフルエンザを巡る様々な動きについてコメントしてみたいと思います。
 
 まずこちらの記事なのですが、この人なんかズレまくっているとしか思えません。
 

 兵庫県が風評被害懸念 補償制度の要望も
 
 井戸知事は「まるで(兵庫県は)汚染地域と言っている感じだ」とした上で、「関西に行かないようにと名指しするのは、風評被害を助長しかねない」と批判した。

 この人、何に怒っているのかと言えば、結局自分のメンツなんですよね。
 兵庫県と自分の見た目の問題であり、体面について怒っているワケです。
 しかし、実際いま最も新型インフルエンザの罹患者が多いのが兵庫県なワケですから、それをそう言われるのは、ただ事実を指摘しただけに過ぎません。
 知事がなんと言おうとも、日本の中でいま最も新型インフルエンザに罹る可能性が高い地域が兵庫県であるコトは否定できない事実です。
 いくらメンツを守ろうとしても、まるで無意味です。
 
 知事がやるべきコトは、他人を口汚く攻撃するコトではありません。
 その地方のトップとしては、いかに感染拡大を防ぐのか、罹ってしまった患者にどう対応するのか、国民にどう説明するのか、ここに苦心するのが本業でしょう。
 なぜ関西からはじまってしまったのかは分かりませんし、いまその責任論を言っても仕方ありませんが、だからこそ今できるコトを最大限努力して、そしてその行動の結果を国民にしめして安心させるのが、政治家の務めなのではないでしょうか。
 他の地方を口で攻撃しても、新型インフルエンザは無くなりません。
 そうではなく、知事や市長はその権限をフルに活用して、行動でもって国民に「ここまでしているのだから安心できるだろう」と思わせる、安心を与えるコトが本道でしょう。
 評論家ではないのですから、口だけではなく行動で示すべきです。
 
 この前更新しました中田横浜知事もそうなのですが、メンツばかり気にして他人を口汚く攻撃しても、現実はなんら変わりません。
 こういう危機に対する当事者であり責任者である政治家であり首長としては、口で他人を罵って済んだ気になるのではなく、行動によってその責任を示してほしいと思います。
 
 今回の一連の動きに関して、一部の人は「過剰反応だ」とか「パニックになったらどうする」とか言っている人がいます。

 「最悪想定で対処」「一斉待機はナンセンス」…対応に賛否
 
 外岡立人・元小樽市保健所長は「今回の銀行員の一斉自宅待機は医学的にはナンセンスで、明らかな過剰反応。企業イメージを優先させている。見せかけの対策が増えれば、不安感が助長され、パニックにつながる」と批判する。

 ではやえは聞きたいのですが、果たして「パニック」とは一体どのような事態を指して言っているのでしょうか。
 例えば昔のオイルショックのような、スーパーになだれ込むような勢いでマスクを買いに走る人々が連日続くようでしたら、それは大勢の人間が密集している場所に集まるのでむしろ感染拡大の要因となりますので、過剰反応なパニックと言わざるを得ませんが、さすがに今の日本でそこまでなるとは思えません。
 それとももし、修学旅行とかを自粛する動きなどに対して言っているのでしたら、その批判こそ過剰反応ではないでしょうか。
 これが別に新型インフルエンザでなくても、感染力の高い病気が蔓延している地域にはよほどのコトがない限り行かないというのは、普通の行動だと思います。
 まして、下手にそこに行ってもし感染して、自分だけが自業自得と苦しむだけならまだしも、インフルエンザの場合は他人に伝染してしまう可能性が高いというところに他とは違う問題があるワケで、自分だけのためではなく、広い公共性の意味で自粛すべきだという考えを持つべきでしょう。
 インフルエンザは自分だけの問題ではないのです。
 
 むしろこの手の「過剰反応だ」という言葉が、今回のこのような事態を招いた気がしてなりません。
 また、さっきの知事もそうなのですが、事態に対して冷静になるのは当然ですが、しかしだからといってのほほんとしてはいけません。
 責任者や関係者は最善の努力を尽くすのが当然であり、一般人よりも高い危機意識を持たなければならないでしょう。

 新型インフル「季節性」と誤解 2高校の校長会見
 
 兵庫高では十一日に三人の生徒から「高熱が出ている。医療機関でA型のインフルエンザと診断された」などの報告が相次いだ。その後も毎日新たに生徒数人が症状を訴えたが、同校は十六日まで県などへ報告をしていなかった。江本博明校長は「新型インフルエンザは『海外』が要件だと思っていた」と繰り返した。

 これはもう校長の意識が低すぎたと言うしかないでしょう。
 この問題に限らず学校やその責任者というのは事なかれ主義が蔓延ってると言われていますから、今回ももしかしたらそういう意識が働いたのかもしれません。
 「まさかウチの学校から日本発なんて事態になったら名前に傷が付いてしまう」
 もし本当にこのような意識で報告をしていなかったのであれば、大変に問題です。
 またこの場合、医療従事者でないのに素人考えで判断したというのも、大きな過ちです。
 
 もちろんこの問題を校長のせいだと言うつもりはありません。
 学校だけでなく、家庭のレベルで、危機管理に対する意識が低かったせいも考えられます。
 しかしどうであったとしても、こういう判断ミスというのはけっこうな割合で「新型インフルエンザはたいしたことない」という“風評”が原因なのではないかと思うのです。
 こんなニュースもあります。

 【新型インフル】高校生らカラオケボックスに列 店長は困惑
 
 大阪、兵庫の多くの小中学校、高校などが休校になった18日、関西の繁華街では平日にもかかわらず、カラオケ店に高校生らが殺到。外出を控えるよう求められていたが、生徒らの本音は「家ではやることがない」。店は大盛況だったが、店長からは「遊ぶための休みではないはず」と心配の声も。一方、カラオケボックスを展開する会社の半額セールには高校生らが長蛇の列をつくったため、急遽(きゅうきょ)、休校した学校の生徒を利用禁止にする一幕もあった。

 もうなんかコメントしようがありません。
 これなんて学校がなにやっているんだと言う前に、家庭のレベルでどうして簡単にこうも外出を許しているのか、やえには信じられないとしか言いようがないです。
 
 今回のインフルエンザを、毒性が弱いからと国などの対応を批判している人がいますが、これも所詮は結果論です。
 もしこれが、ものすごい毒性の強いインフルエンザだったらどうするつもりだったのでしょうか。
 むしろ、今回のインフルエンザは結局は水際防止が出来ず、またこのような形で拡大を続けているというのに、ではもしまた違う毒性の強いインフルエンザが発生したら、この体たらくでどう防ぐというのでしょうか。
 今回のが防げなかったのに、どうしてそれで毒性が強いと急に防げるようになると言うのでしょうか。
 やえは、今回のコトを甘く見る風潮が出来てしまった方が、よっぽど「次」の時にパニックが起こる気がしてなりません。
 
 危機管理とはどういうコトなのか。
 それは政府や関係者だけでなく、一般国民の意識の問題こそが最も重要だと思いますし、今回のコトはそれを教訓にすべきいいチャンスなのではないかと思っています。
 

平成21年5月20日

 世襲批判への批判

 政治家に対する世襲制という批判、批判と言うよりももはやただの叩きだと思っているのですが、今日は分かりやすく世襲批判のデタラメさを書いていきたいと思います。
 なお、世襲批判批判はこれまでも何度か行っていますので、例えばこちらですとか、この辺も併せて読んでいただくと幸いです。
 
 右も左も逝ってよし!!
 バーチャルネット思想アイドルのやえです。
 おはろーございます。
 
 さて。
 では本題です。
 
1.そもそも国会議員は“世襲”ではない
 
 マスコミは世襲世襲と言い散らしていますが、果たしてそれは本当に世襲と呼べるべきモノなのかどうかという、根本的な問題がまずあります。
 いわゆる国会議員の世襲問題と言われている事案は、国会議員の親もしくは親族が国会議員を勤めていたというコトと、そして多くの場合、親もしくは親族の国会議員と二世と呼ばれる国会議員の選挙区がほぼ同じであるというコトの、この両方の要件を満たしている場合によく呼ばれる事案です。
 例えば麻生太郎さんや小泉純一郎さんがこの例に含まれる一方、石原伸晃さんなんかは、ご実父の現東京都知事の石原慎太郎さんが国会議員時代に地元にしていた選挙区とは別の選挙区から立候補し選出されていますので、世襲議員とは呼ばれない場合もあります。
 
 しかしよく考えてもらいたいのは、そもそも世襲という言葉は一体どういうコトを指し示す言葉であるか、というところがあります。
 
 本来「世襲」とは、親や親族から、その権力や地位や財産などをほぼ無条件に受け継ぐコトを指し示す言葉です。
 例えば日本で言えば昔の江戸幕府の征夷大将軍であったり、武家の家だったりです。
 武家の家を継承するためには、その家の男子の子供が必ず必要とされており(ちなみに必ずしも実子である必要性は無かったようです)、その家にもし男子の子供がいなかった場合、その家はお取り潰しとなってしまっていました。
 そして子がいれば、その家の地位や財産はそのまま親のモノを継承するコトになり、例えばそれが征夷大将軍の家であるなら、いくらまだまだ青年の将軍であったとしても、下の地位から上り詰めるコト無く、その他の武家の人間は、ははぁと頭を下げなければならない征夷大将軍に就任するコトになるワケです。
 これが世襲です。
 その子の才能や能力や下積み経験は全く関係なく、親などの権力や財産や地位を、試験などの条件が無く、無条件に継承するコトが世襲と呼ばれるのです。
 
 現代でも、中小企業であるなら、この世襲は行われるコトがまだまだたくさんありますね。
 普通の新入社員ならそれなりの年月勤めなければ上の方に昇進できませんが、経営者の子であるというだけで数年で上の立場が与えられ、そして親が引退、もしくは亡くなった際には、その子供が経営者になるという形です。
 特に有限会社や、親族が株式の大部分を保有している中小企業では、よく見られる形です。
 
 では国会議員の場合はどうでしょうか。
 もし本当に、親が衆議院議員をしていて、その親が引退もしくは死亡した際に、自動的に子供が衆議院議員になるというのでしたら、これは世襲でしょう。
 子供が複数人いた場合、今も昔も良くあるように、その中で指名争いが起こる可能性はあるかもしれませんが、しかし権力や地位自体は親から子に自動的に移るので、この場合は世襲と呼ぶのが適切な状態だと言えると思います。
 でも実際はどうでしょうか。
 果たして本当に国会議員の子供は、なにもしなくても自動的に国会議員になれるでしょうか。
 違いますね。
 親が誰であろうと、総理大臣であろうと、元勲大久保利通であろうと、国会議員になるためには選挙に当選する必要があります。
 つまり、自動的に地位が子に継承されるワケではないのです。
 よってこの時点でこの条件がある以上、これを世襲とは普通呼ばないのです。
 
 よく考えてみてください。
 むしろ国会議員になるためには、一体どんな条件があるでしょうか。
 普通の企業であるなら試験や面接など様々な条件をクリアしていく必要がありますが、政治家の場合ただ1点、選挙に当選するというコトだけが絶対の条件です。
 端的に言えば、人柄とか学歴とか実績とか全く関係なく、選挙に受かりさえすれば正義なのです。
 田中角栄元総理は、今で言う中卒で総理大臣まで上り詰めた人です。
 有罪にはなっていませんが逮捕歴もありますが、それでもそんな経歴に関係なく、ただ「選挙に当選した」というただ1点の理由だけをもって、衆議院議員を務め、そして総理大臣になったのです。
 これはつまり、それだけ選挙が重いというコトでもあります。
 
 では、いわゆる世襲議員・二世議員の場合はどうでしょうか。
 こんなの言うまでもなく、全ての現職議員は選挙に当選してている方々ばかりです。
 ひとりとして、親や親族の地位を自動的に受け継いでいる方はいません。
 全ての国会議員は、憲法や法律に規定されている選挙によって、規定通りの当選の資格を得ている方だけです。
 そこに年齢も性別も政党も主義主張も何も関係ありません。
 こういう意味において、日本にはひとりとして世襲議員なんて人は存在しないのです。
 
 どんな立場の人であっても、国籍と年齢の制限さえクリアしていれば立候補するコトができ、それに当選すれば誰でも国会議員になれるというのが、日本の制度です。
 この制度を通らず裏口で国会議員になっているのであればそれは不正としか言いようがありませんが、そのような人は日本には存在しません。
 親が国会議員だろうと、その人本人もキチッと唯一且つ絶対の条件である選挙を通っている時点で、他の人と何ら代わりのない国会議員です。
 そこに批判される謂われは全くないでしょう。
 いわゆる世襲批判というモノは、根拠のないただ単に国会議員を叩くための造語だとしかやえには思えないのです。
 
 
 (つづく
 

平成21年5月21日

 麻生メルマガレビュー

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  ■○■○■   麻生内閣メールマガジン第31号    ■○■○■ 
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 ☆今週号は森大臣が裁判員制度スタートについて語ります。また、PIF議
 長タランギ氏より太平洋・島サミットに向けてメッセージを頂きました。☆
 
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 ●麻生太郎の「強く明るく」
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 [感染の拡大を防ぐ]
 先週末、新型インフルエンザの国内感染が初めて確認されて以来、急速に、感染者数が増えてきています。多くの国民の方々が不安な気持ちでおられることと思います。
 私自身、昼夜を問わず、秘書官を通じて、報告される感染情報を受け、次々と官房長官に対応を指示するなど、緊張した日々が続いています。
 
 こんにちは麻生さん。
 ついに関東にもやってきましたね。
 空港での飛行機内検査のニュースを見ててやえは思っていたのですが、インフルエンザって潜伏期間がありますけど、その時にちょうど飛行機に乗っていた人って、やっぱり検査ひっかからないですよね。
 その辺詳しくないので断言はできませんが、そうだったらなんかちょっとやっぱり不安です。
 結局八王子の人も、飛行機で帰ってきたのに罹患していたワケで。
 情報が上がってくるたびに大騒ぎだと思いますけど、どうぞ関係者の方は頑張ってもらいたいと思います。
 
 専門家によれば、今回の新型インフルエンザは、その感染力や、発症のしやすさなどの性質からみて、季節性インフルエンザと変わらない、と評価されています。早期に適切な治療を受ければ、おそれることはありません。
 タミフルやリレンザといった治療薬の備蓄は、合計3800万人分。これまでに感染が確認された方も、多くの方が順調に回復されています。もちろん、糖尿病やぜんそくなどの慢性疾患をお持ちの方などは、症状が重くなる可能性もあります。油断せず、予防に努めていただきたいと思います。
 
 前も言いましたけど、マスコミなどあの時タミフルや厚労省を理由もなく叩いていた人は、その反省と総括をすべきだと思います。
 これは単にタミフルだけの問題ではなく、こういう理由もない叩きが結果的に雰囲気としての反政府の空気を作り出し、誤解であったと判明しても不信感だけは残って、それが政治の足をひっぱる結果になってしまいます。
 まともなコトをしているのに評価が下がるようでは、もはや民主主義の政治は破綻します。
 もし仮に、あの叩きに迎合する政党が政権をとっていて、タミフルを全部返却などしていたら、今どうなっていたコトでしょうか。
 マスコミも一般人も、自分達のそういう意見が、結果的に国に大きな混乱を招き、そしてそれは結果的に自分自身に跳ね返ってくるというコトを知っておいた方がよいでしょう。
 
 今後は、感染の拡大を防ぎ、重篤な患者をできる限り出さないことが、最大の課題です。新型インフルエンザに「かからない、うつさない」、一人ひとりの予防が大切です。
 手洗い、うがい、咳エチケットの徹底をお願いします。
 また、他の病気の患者さんに、新型インフルエンザが感染しないことが大事です。せきや発熱などの症状のある方は、必ず医療機関に行く前に、早めに、最寄りの保健所などに設置された、「発熱相談センター」にご相談下さい。
 
 この前も言いましたように、インフルエンザの問題は、自分だけの問題ではありません。
 自分だけが不用心で罹ってしまったからまぁ自分の責任だし仕方ないね、では済みません。
 その不用心が、さらにインフルエンザ拡大を助長してしまう結果に繋がるのです。
 マスク着用は、その最たるモノと言えるでしょう。
 マスクは、自分が罹らないよう防御するのと同時に、他人にウイルスをまき散らさないためのモノでもあります。
 よって、多くの人がマスクをすれば、それだけひとりがマスクをしているよりも格段に効果は上がると言えるでしょう。
 そういう広い視野を持ってこの問題には対処しなければならないと思います。
 
 政府では、国内感染の発生に伴い、これまでの水際対策に加え、自治体や医療機関、事業所などと連携して、当面、次の措置を実施することとしました。
 
1)広範な情報の収集と迅速かつ適切な情報提供を行う。
2)「発熱外来」の整備など、国内での医療体制の整備を早急に進める。
3)患者が発生した地域などでは、
 ア)職場での感染拡大を防ぐため、時差出勤や、自転車での通勤など、人混みを避ける工夫をできるだけ行うよう、要請する。
 イ)集会、スポーツ大会などについては、体調の悪い方の参加や観戦を遠慮してもらうなど、感染機会を減らすための工夫を検討してもらう。
 ウ)学校や保育施設で患者が発生した場合には、原則として、市区町村の一部又は全域、場合によっては都道府県全域で、臨時休業を要請する。なお、従業員の子供等が通う保育施設等が休業になった場合、事業者に配慮するよう要請する。
 
 現時点では、外出や集会の自粛や事業活動の縮小などを、一律にお願いすることは考えていません。今後とも、今回の新型インフルエンザの特徴を見極めつつ、機動的かつ弾力的に、適切な措置を講じてまいります。
 
 どうしても時と場合がありますから、一律でどうこうできるコトではありませんからね。
 また同時に、病院がどういう受け入れをするのか、患者が多い地域では特別の病院だけでなく普通のインフルエンザに対応してきた病院も対応するなど、一般人では知り得ない情報と権限をフルに活用してもらって、政府もシッカリと迅速な対応をしなければなりません。
 でもまぁさっきも言いましたように、インフルエンザは自分だけの問題ではありませんから、「多少つらくても我慢して外に出よう」と自分だけの都合で考えるのではなく、その結果大勢の人に感染してしまうかもしれないという想像力を持って行動してほしいと思います。
 
 引き続き、国や地方自治体からの情報をよく聞いていただき、警戒を怠らず、冷静な行動をお願いします。みんなで力を合わせて、感染の拡大を防ぎましょう。
 
 あれだけ水際対策に尽力し、また島国という優位な特性があったにも関わらず、結局日本流入を防げなかったというのは、今後の大きな課題です。
 そしてそれは、やっぱり政府だけが対策しても限界があるという裏付けでもあるでしょう。
 この問題は、国民がひとりひとり自分のコトという意識を持って対策を努力しなければなりません。
 もし次、毒性の強い、もしかしたらタミフル等も効かないという新種があらわれたときにどう対処するのか、そう考えながら事に当たる必要があるとやえは思います。
 
 
 ━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─
 ●編集長のひとこと
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 官房副長官の任務の一つは、政府と国会をつなぐこと。今週、本年度の補正予算についての審議が参議院で始まりましたが、関連法案のうち5法案は衆議院を通過しておらず、先月衆議院を通過した海賊対処法案や消費者庁関連3法案、国民年金法改正法案も成立していません。こうした国民生活にとって重要な法案の早期成立に向けて、全力を尽くします。
 
 こんにちは松純先生。
 いつも麻生さんにくっついてまわっているだけかと思ったら、ちゃんとお仕事されていたんですね(失礼)
 それにしても、国会運営についてやえがよく思うコトがあるのですけど、これちゃんと一度一回の更新で取り上げたいと思っているのですが、実は予算委員会が開催されると他の委員会って全部ストップしちゃうんですよ。
 これはあまり多くの人が知らないコトかもしれませんが、基本的に予算委員会って全大臣が出席するので、よって他の委員会が開催できないワケです。
 でも予算委員会では全ての大臣に質問があるワケでありません。
 ただボケっと座っているだけの大臣も日によってはあるワケです。
 これ絶対無駄ですよね。
 予算委員会が他の委員会より優先させられるのは構いませんが、しかし全ての大臣が出席する必要はないと思います。
 その間、空いている大臣の所管の委員会を開いてもらい審議してもらう方が、時間を有効に使え、それはつまり国民の利益に適うと言えるでしょう。
 今回の衆議院をまだ通っていない補正予算の関連法案は、これは民主党をはじめとする野党が審議拒否しているせいではありますが、ホントもう、こういう時間の無駄は辞めてもらいたいですよね。
 役所のムダ遣いをカットするというのは、最近聞こえの良いキャッチフレーズになっていますが、やえには国会運営の方がムダ遣いが多いような気がしてなりません。
 
 明日から、北海道で、第5回太平洋・島サミットが開催されます。麻生総理とともに共同議長を務める太平洋諸島フォーラム(PIF)のタランギ議長に、思いを語っていただきました。例えば、太平洋島しょ国が直面する環境問題の一つである廃棄物対策の分野では、日本の優れた技術が採用され、成功を収めています。島しょ国とともに、サミットを成功させ、共に太平洋の恵みを受けている対等なパートナーとの認識に立ち、相互協力を強化していきます。(松純)
 
 はい、また、麻生さんのサポートとレポートお願いします。
 松純先生もインフルエンザには気をつけてくださいね。
 
 
 バーチャルネット思想アイドルやえ十四歳は、ローゼン閣下を応援しています。
 

平成21年5月22日

 国民の選択〜裁判員に選ばれたら貴方はどう感じますか?〜

 突然ですが、ひさしぶりにアンケートをとってみたいと思います。
 お題はこちらです。
 
 「裁判員に選ばれたら貴方はどう感じますか?」
 
 先日ついに日本でも裁判員制度がはじまりました。
 裁判員とは簡単に言えば、法律のプロである裁判官だけでなく、全くの一般人も裁判の場に立ち会って、その判決を裁判官と裁判員の合議制で決めようという制度です。
 この裁判員は、20歳以上の全ての国民が対象ですから、決して他人事ではありません。
 もしかしたらもう通知が来ている人もいるかもしれませんし、今後通知が来る人もいるでしょう。
 
 今回は、この裁判員に選ばれたら貴方はどう感じるか、それを教えてください。
 
 項目は次の3つです。
 
・ぜひ裁判員として裁判に参加したい。
・出来ればやりたくないけど、義務だから受けよう。
・絶対にやりたくないので、拒否の申し入れをする。

 
 いくつか注意点があります。
 このアンケートは、「どう感じるか」というところを答えていただくアンケートです。
 実際にどうするか、ではありません。
 例えば、「選ばれればぜひ裁判員をやりたいが、仕事の関係で辞退せざるを得ない」とか「やりたいけど年齢がまだ達していない」という人は、「ぜひ裁判員として裁判に参加したい」を答えてください。
 また、「義務だから」というのは、税金みたいなモノで、お金は払いたくないけど義務だから払っているという人がほとんどだと思いますが、そんな感じで裁判員制度を捉えている人は、ここで答えてください。
 「拒否する」というのは、実際拒否できるかどうかではなく、拒否できるモノなら拒否したいという気持ちの人は、ここを答えてください。
 簡単に言えば、積極的にやりたいか、義務だからやるのか、それとも絶対にやりたくないのか、です。
 
 なお、コメントも投稿できるようになっていますので、コメントがあれば是非お願いします。
 ではアンケートにご協力をお願いします。

 

質問 裁判員に選ばれたら貴方はどう感じますか?
ぜひ裁判員として裁判に参加したい。
出来ればやりたくないけど、義務だから受けよう。
絶対にやりたくないので、拒否の申し入れをする。

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 締め切りは日曜日いっぱい。
 結果は月曜日の更新で取り上げたいと思っています。
 

平成21年5月25日

 北朝鮮の核実験

 今日はアンケート結果の発表の予定だったのですが、突然北朝鮮が核実験をしたというニュースが入ってきましたので、予定を変更して、そのニュースについて一言述べておきたいと思います。
 アンケートの結果は明日発表するコトにいたします。 
 
 北朝鮮が核実験を強行しました。
 

 北朝鮮「地下核実験に成功」 朝鮮人民軍の動きはなし
 
 北朝鮮は25日午前、「自衛的核抑止力を強化するための措置の一環として、25日に地下核実験を成功裏に実施した」と発表した。朝鮮中央通信が伝えた。北朝鮮による核実験は、06年10月9日に北東部の咸鏡北道(ハムギョンブクト)吉州郡(キルジュグン)豊渓里(プンゲリ)の地下で実施して以来。韓国政府は25日午前に緊急の国家安全保障会議を招集し、対応に乗り出した。北朝鮮の2回目の核実験実施により、朝鮮半島の緊張がさらに高まるのは必至。

 このニュースについて、日本はどのように考えるべきなのでしょうか。
 それはつまり、日本は今なにができるのか、何をすべきなのかを考えるコトでもあります。
 この問題、いったいどうなれば日本にとって「解決」と言えるようになるのでしょうか。
 
 北朝鮮が核兵器を放棄する、という結果が得られれば、それはそれでよい結果のひとつだと言えるでしょう。
 ただし、これを現実的に実行するのは、ほぼ不可能と言っていいです。
 なぜなら、北朝鮮はまがりなりにも他国であって、少なくとも日本の警察権は及びませんから、誰かどのように説得しても脅迫しても泣き落としても、北朝鮮自身が「イヤだ」と言い続ければそれ以上は誰にも何も出来ないからです。
 日本国内では銃は持てないコトになっていますが、これは日本の法律がそのように規定していて、また破ると警察などの実力部隊が暴力を持って強引に取り締まるからこそ達成できているワケで、しかし北朝鮮にはそのような権利を行使するコトができないので、結局最後は北朝鮮自身の意志に左右されるしかないのです。
 国際法も、強制的実力部隊が存在しない以上、効果を必要以上には望めません。
 
 ではどうするか。
 唯一方法があるとしたら、それは戦争です。
 戦争だけが、警察権が及ばない外国などに対して強制的に制度や考え方を変えさせる唯一の方法です。
 特に北朝鮮は話し合いによって核兵器を放棄する気などさらさらないのはもはや明白ですから、北の核問題という点だけで考えれば、戦争は本当にもう唯一の手段と言うのが適当だと言えるでしょう。
 よって北朝鮮に対して戦争をし、勝つコトが出来たら、北朝鮮の核兵器を放棄させるコトが出来ます。
 
 しかし、言うまでもなく日本は戦争が出来ません。
 ですから、どうやっても日本だけでは北朝鮮の核兵器を廃棄させるコトはできないのです。
 
 ここで日本は選択を迫られます。
 ひとつは、あくまで他国、主にアメリカに頼って、外国任せでコトを進めるのか。
 それとも、日本独自に解決できる方法を模索し、新しい道を進む決断をするのか、です。
 
 おそらくまた一部で「日本でも核武装すべきだ」という意見が出てくると思います。
 しかしよく考えてもらいたいのは、日本の核武装と北朝鮮の核放棄は、果たして戦略上、線で繋がっている事柄なのかどうかです。
 
 北朝鮮に対してどうこうするためには、日本が北朝鮮に戦争を仕掛けて、これに勝つ必要があります。
 しかし今日本が、仮に核兵器を持っていたとしても、それだけでは日本は戦争に勝てません。
 なぜなら憲法があるからです。
 今の九条がある限り、負けない戦争は出来ても、勝つ戦争は日本には出来ません。
 よって、北朝鮮戦略の上では、日本は核武装よりも、まず憲法改正と自衛隊の国軍化を実現する必要があります。
 そして、おそらく北朝鮮程度なら、自衛隊の国軍化で十分戦争に勝つコトが出来ます。
 逆に言えば、国軍化した後に日本が核兵器を持っていたとしても、それを使うコトはできないでしょう。
 これはアメリカだってそうです。
 アメリカが今後北朝鮮に対して武力攻撃する可能性は0とは言いませんが、その場合に核兵器を使う可能性は極めて0と言っていいでしょう。
 唯一使う場面があるとしたら、北朝鮮がどこか外国に核兵器を撃った場合です。
 アメリカは、北朝鮮がアメリカだけでなく、日本を含めた外国に核兵器を撃てば、報復として撃つ可能性は十分に考えられます。
 しかしそれは結局、日本自身が核兵器を持っておく必要性がほとんどないコトも指し示しています。
 
 日本が核兵器を持つコトで、北朝鮮が核武装してもそれを日本に向けては撃ちづらくなる、つまり抑止力になる、という主張もあるかと思います。
 一見それが正しいように聞こえるかもしれませんが、でもそれもちょっと現実的に考えれば、あまり意味のない論だとやえは思います。
 なぜなら、さっきも言いましたように、抑止力であればアメリカが核兵器を持っている時点で十分抑止力になっているからです。
 アメリカの性格上、仮想敵国が核兵器を撃てば、世界の警察を自認している以上はそれがどこに飛んでいこうとも報復攻撃する可能性は極めて高いです。
 まして日本は同盟国であり、米軍基地も置いている国です。
 メンツの問題から考えても、まず完全に見捨てるコトは出来ないでしょう。
 もし日本を見捨てるようなコトがあれば、今後アメリカの国際社会での信用がガタ落ちになり、立場は無くなってしまいますからね。
 
 何より北朝鮮はなぜアメリカばかり意識しているのかと言えば、それは核兵器を持っているからという理由だけでなく、世界一の大国だからに他なりません。
 核兵器は、その「大国」の要素の一つでしかないワケで、ただ単に核兵器だけが条件ではありません。
 そして、北朝鮮はここを一番勘違いしている点とも言えます。
 
 「核兵器を持てば世界大国になれる」
 
 北朝鮮は、こういう幻想のもとに、国内の経済を捨ててまで軍事と核兵器にお金をつぎ込んでいます。
 しかし実際はどうでしょう。
 国際社会からすれば、北朝鮮などただのならず者国家に過ぎません。
 いくら核兵器を持ったところで、その評価は変わらないでしょう。
 
 しかしこの幻想を、実は日本人も持ってしまっているような気がしてなりません。
 日本国内にある「日本も核武装を」という論は、結局核武装の点だけを主張して、では核武装した後にどのような外交戦略を用いるのかという点は全然聞こえてきません。
 つまり、核さえ持てば全て解決する、核さえ持てば日本も軍事大国になれると、そんな虚無な幻想だけで核武装論を唱えてしまっているのではないでしょうか。
 核兵器は決してドラえもんの四次元ポケットではありません。
 
 北朝鮮問題に対し、日本はどのような方法を持って対峙していくのか。
 これまで日本は何十年という歳月をかけて、平和的あらゆる方法を試してきました。
 しかしそれは全て全く無駄だったという結果に終わっています。
 北朝鮮の核兵器の完全放棄というコトを最終目標にするのであれば、あとは武力での解決しか無いでしょう。
 その場合日本がすべきコトは、どのような方法で北朝鮮に軍事的圧迫感を感じさせるか、です。
 
 日本が戦争できる国になるというのは、これは北朝鮮が核兵器を保有するコトよりも世界に与えるショックは大きいのではないでしょうか。
 なぜなら、日本はそれだけの経済力があるからです。
 日本が今の経済力に見合う軍事力を持っていたとしましょう。
 世界トップの経済と軍事大国のアメリカと、世界トップの経済を持つ日本が、もしそれレベルの軍事力を持っていたら、果たして北朝鮮はなんと感じるでしょうか。
 まして世界第二位の軍事力を持つ国が、完全に敵対して、いまにも戦争を開始しようと試みているのです。
 その圧迫感は、金王朝の存続だけが目標の北朝鮮にとっては、想像を絶するモノではないでしょうか。
 核兵器を撃ってる場合ではないです。
 撃ったら、イコールで日米合同軍が一瞬でピョンヤンを空爆するでしょうしね。
 
 やえは決して日本は絶対に未来永劫ずっと核兵器を持つべきではないと言うつもりは全くありません。
 しかし、いまそれを言っても意味がないと思っています。
 世の中には順序というモノがあります。
 真剣を持つ筋力がないのに真剣を持ってもまるで意味がないのと同じように、平和憲法を持ったまま核兵器を持ったところで、まるで意味を成さないでしょう。
 むしろ、日本がアメリカ並みの「大国」になる、それを目指す方がよっぽど現実的に意味を持つと思います。
 
 核を持つか持たないか、ではないのです。
 北朝鮮や外国に「圧力・圧迫感」を感じさせられるかどうかです。
 核兵器はその一要素に過ぎません。
 安易に「核兵器を持つべきだ」と言うだけで全てが解決するかのように思うのは、それは北朝鮮の瀬戸際外交と全く同じ思考回路でしかないと言わざるを得ないのです。
 「核武装を」と言えば、それはその一言で全てが解決するかのような幻想を抱けるので、論としてはとても簡単ですし、ものすごく勇ましいように感じられます。
 主張する方としては、とても気持ちがいいコトでしょう。
 しかしやっぱりそれは安易で稚拙で幼稚でしかありません。
 北朝鮮に対しても、今後の対外政策にしても、核兵器保有はそれはただの手段でなく目的ではないワケで、本当に考えるべきは、目的である「国力」をどうすれば増せるのかです。
 本気で語るのであれば、どのような方法を用いれば日本の「国力」が増すのか、ひとつの方法に固執するのではなく、トータルとして様々な方法を考えなければならないでしょう。
 

平成21年5月26日

 国民の選択〜裁判員に選ばれたら貴方はどう感じますか?〜結果発表

 というワケで一日遅れになりましたが、本日はひさしぶりに行いましたアンケート企画の結果発表を行いたいと思います。
 お題目はこちらでした。
 じゃん。
 
 「裁判員に選ばれたら貴方はどう感じますか?」
 
 ではやえはどうなのかと言いますと、年齢の問題で実際は選ばれませんが、選ばれたとしたら是非是非やってみたいと思っています。
 理由はいろいろとあります。
 単純に「おもしろそうだ」というのも、もちろんあります。
 普段生活していたら絶対に体験できないコトですからね。
 また、やえとしましたら、一般の人が法律をどのように思っていて、どのように読み取っているのか、という部分が感じられるのではないかとも期待しています。
 つまり、裁判員として裁判の中にはいると、法律の素人である裁判員と、法律のプロとして法律でご飯を食べている裁判官と、この両極端な差を間近で見るコトが出来ますので、ここに強い興味を引かれるワケです。
 逆に、プロとしての裁判官も、普段法律とはどの程度に重きを置いているのかというのも気になります。
 法律と常識が対峙してしまった場合、プロがどのような判断を下すのか、とても興味があります。
 
 こう考えたとき、もしやえが裁判員に選ばれたのなら、出来れば複雑で難しい、一般的に判断が分かれるような事件の裁判がいいなぁと思っていたりします。
 事件に巻き込まれた人にとってはいい迷惑以外何者でもないのでしょうけど、こっちとしてもどうせ義務としてやるなら、楽しい部分を見いだしたいですしね。
 そして、判断が分かれるところで、思いっきり大演説をして議論をリードしてみたいなぁと思います。
 
 ただひとつ残念なのは、これをネットとかにアップできない、報告できないというところです。
 まぁ仕方ないというか、当たり前ではあるんですけどね。
 
 では、早速ですが、アンケートの結果を発表いたします。
 
 
●総投票数133票
 
・ぜひ裁判員として裁判に参加したい……75票/56.4%
・出来ればやりたくないけど、義務だから受けよう……43票/32.6%
・絶対にやりたくないので、拒否の申し入れをする……15票/11.4%
 
 当サイトのような小難しいコトを毎日書いているようなサイトにわざわざお越しになって下さっている方々のアンケート結果なので、ある程度「参加したい」が多くなるとは思っていましたが、ここまで差が出るとは思いませんでした。
 積極的参加希望者も過半数を超えてしまっています。
 なんだかこの結果を見ると、思ったよりも裁判員になりたくないと言っている人は少数なんじゃないかと思ってしまいます。
 もちろん世間一般ではどういう結果が出るかは分からないんですけどね。
 
 ただ、積極的に裁判員に参加したいと思っている人も、決して少なくないとは言えるのではないでしょうか。
 そうであればこの制度、そこまで悲観するコト無く、ではこれからどのように良い方向に活用できるのか、その運用をこれから国民がしっかりと考えていけばいいんじゃないかと、やえは改めて思いました。
 
 ではいくつかコメントを紹介します。
 中にはせっかく長文頂いたのに文字化けしてしまっている方もいらっしゃって申し訳ありません。
 それぞれやえのコメントも付け加えさせていただきます。
 
・ぜひ裁判員として裁判に参加したい
 
 「やってみたいと思います。他人の人生を左右しかねないことですが、裁判員でなくともそういうことは人生で数多くあるはずです。その責任を自覚するにもいい機会になると思います」
 
−裁判は結局、普段は身近でないだけで、責任自体は全ての国民が等しく負っているモノであり、結局これは目に見えるのか見えないのかの違いだけでしか無いワケですから、確かにこれはそれを自覚する良い機会と言えるかもしれません。
 
 「大体の人はなぁなぁで刑の重さを軽くするんじゃないかなぁ、と思うので意識的に最高の量刑を提示したい。それがいいことかはわからんけれども。」
 
−やえや当サイトによくお越しになっている方というのは、比較的意識の高い人と言えるのでしょうけど、そういう人とそうでない人の差というのはどうしても気になりますよね。
 
 「話のタネになる!(真面目に出来るかは疑問) 」
 
−多分、相当の部分において守秘義務が課せられると思いますよ。
 
 「司法というシステムに一般の市民が参加することはまず皆無に近い。私はそれを見てみたいし、参加してみたい。もちろん面白半分ではなく、一般市民が司法へ参加することの意味を考えながら。」
 
−そもそも裁判や裁判官が一般人と常識がズレているという国民の批判から、この制度は始まったワケですから、ぜひひとり一人が参加するコトへの意味を考えてもらいたいですね。
 
 「変な裁判すると、裁判員がマスゴミのさらし者になりそうな予感」
 
−これ後述しますが、裁判員は裁判官以外には全てに一切非公開にすべきなんじゃないかと思います。マスコミにも、そして被告原告に対しても。
 
 「無職なので。」
 
−お手当出ますからね(笑)
 
 「裁判員制度上の刑罰って今までより厳罰の傾向になるのでしょうかねぇ。何せ一般人には2人以上殺さなければ死刑にならないとか精神薄弱だから無罪とか理解しずらいですし。世の中が厳罰を望んでいるから、その突破口としての制度なのかもしれませんね。」
 
−それはあるかと思います。裁判官が慣例を破るとそれが一生だけでなく、日本国が続く限り残り続けますから、やっぱりとても重くて時にはそれをひとりでは背負いきれないと感じるのでしょう。しかし「国民の判断」と言ってしまえば誰にも逆らえないワケで。
 
 「司法に国民の意見を直接反映させる経路として積極的に活用したい。ただ、対象となる案件について、死刑の可能性がある裁判ではなく、軽微な刑法犯罪から徐々に導入していくべきだとは思う。」
 
−多分重罪犯罪の方が分かりやすいという理由なんだと思います。極端に言いますと殺人犯の場合「有罪か無罪か」と「死刑かそうでないか」だけが選択肢と言えるでしょうからね。
 
 「参加したいが、被告の他、公開で見に来ている人、裁判員同士での何らかのトラブルに巻き込まれないか心配」
 
 多分もっとも懸念される問題でしょう。「逆恨み」というヤツですね。やえは、結局この制度は国民の声が裁判の場と判決に盛り込まれれば目的は達成されるので、必ずしも被告に対して裁判員に顔や個人情報をさらす必要はないと思っています。最終的に司法に責任を負うのは裁判所であって、最高裁長官ですし。こうすると多くのトラブルは免れるのではないでしょうか。
 
 「判じ物は大好きじゃw」
 
−金さんのような裁き方はダメですよ(笑)
 
 「自分がもし裁かれる立場になったときのことを考えるならば、双方の立場を理解するために、参加したほうが良いと思っています。」
 
−やえもそれはそれで貴重な体験だとは思いますが、でもそんな立場にはなりたくないですよね(笑)
 政治犯ならまだカッコイイかもしれませんが。
 
 
・出来ればやりたくないけど、義務だから受けよう
 
 「でも、客観的に判断するなんて出来ませんよ。」
 
−客観点に判断する必要はないんじゃないかとやえは思っています。なんのための一般人による裁判員制度かと言うと、一般人がどう感じて考えるかというコトを裁判の場に反映させるためですから、もちろん証拠とかの判断は冷静に行う必要があると思いますが、客観性はあまり必要ないと思います。アナタが思うがままに判断されるのがよろしいかと。
 
 「裁判が終わった後、裁判員にマスコミが記者会見させようとしているのを、どうにか止めさせられないもんですかね〜」
 
−ホントその通りです。というかこの問題はマスコミの自分のコトしか考えていない、自分のメシのタネしか考えていない最たる例と言えるのではないでしょうか。マスコミのせいで日本が悪い方向に向かっているとしか言いようがありません。
 
 「やっぱり仕事に出る事が出来ないという不安はあるので…。周りの環境の縛りが無ければ積極的になれるとは思いますが、それはさすがに甘えなのかなぁ…とも思ってます。」
 
−職場の理解というのは、この制度の最も重要な点と言えるでしょう。しかし仕事を理由に拒否できてしまうと、結果的に裁判員になる人の傾向が偏ってしまう可能性は否定できないワケで、ここはもう時間をかけて社会として理解していくしかないでしょう。
 
 「裁判員制度自体は反対だけどね。こんな大正時代で失敗してるもんをどうして今更やらなきゃいけないんだか。」
 
−でも国民が望んだコトなんですよね。一昔前はテレビとかでよく「国民の声を裁判に」とか「アメリカの陪審員のような制度を導入すべきだ」とか言ってたんですけどね。
 
 「警察って信用できないし、警察が裁判所に持ってった奴がどんだけ有罪か考えれば、出るだけ無駄だよね?」
 
−逮捕=有罪ではありませんから、警察が信用できないならなおさら裁判に参加してみるのは良い機会ではないでしょうか。
 
 「議論慣れはしているけど、それは私個人の話。相手もそうとは限らない、そうではない相手と議論するのはとても疲れます。」
 
−ごめんなさい、後半が文字化けしちゃっててここまでしか読めませんでした。で、やえはむしろ議論慣れしていない人に対して自分の論がどこまで通用するのか試してみたいというのはあります。これはどっちかと言うと、ディベートの類ではなく、アジテーションに近いのかもしれませんが。ただ、素人と議論するのは疲れるというのはよく分かりますが、しかし裁判という場は必ず結論を出す場であり、ネットのように無責任に言いっぱなしが通用するワケではありませんから、また違うところもあるんじゃないかという期待はあります。やってみてやっぱりイヤだと思うかもしれませんけどね。
 
 
・絶対にやりたくないので、拒否の申し入れをする
 
 「重大事件の犯人かもしれない人間に顔や声を覚えられる危険は冒したくなく、一生の守秘義務に縛られるのもごめんこうむりたいところです」
 
−これが一番一般人にとって懸念されるところでしょう。よってさっきも言いましたように、裁判の場でも裁判官以外には裁判員の顔などは見えないような措置を取ってもいいんじゃないかと思います。裁判員制度の趣旨には反していませんし。ただ守秘義務はしょうがないとしか言いようがありません。やえはこれに加えて、しつこく聞いてくる輩にも罰則を科して欲しいなぁと思います。マスコミとかマスコミとか。
 
 「面倒くさすぎる」「はっきり言ってめんどい」「やらないで済むならやりたくない」
 
−まぁ人間の素直な感情とは言えるでしょう。誰しも楽して楽しいコトだけやって生きていけるなら、そうしていたいですもんね。
 
 
 以上このような結果になりました。
 最初にも言いましたように、あまり一般的な結果ではないとは思いますが、なかなか興味深かったです。
 投票してくださった方、コメントをくださいました方、ありがとうございました。
 またこれについてのご感想があれば、バシバシと書いてください。
 

平成21年5月27日

 今日の党首討論の簡単な感想

 ・鳩山「具体的に」と言いつつ、自分は「友愛社会の実現を」としか言わない。
 ・政治資金の話をふったら、小沢代表代行の話でカウンターを受け、鳩山涙目。
 ・結局「何も悪いことはしていない」「国策捜査だ」と陰謀論に走るだけ。
 ・全体を通し、結局鳩山代表は「官僚が悪い」「だから政権交代」「友愛」しか言わない。
 ・最後「無駄な答弁で時間を潰された」と、党首討論の主旨を理解していない捨て台詞を吐いて終了。
 
 そもそも小沢代表から鳩山代表に代わってすぐ党首討論が実現した時点で、小沢前代表が意図的に逃げ回っていた証拠と言えるのでしょうけど、それにしても鳩山新代表はヒドイとしか言いようがありません。
 近頃マスコミを通じて友愛友愛言いまくってますけど、党首討論でも炸裂していました。
 頭が痛くなっちゃいます。
 自身で具体的にと言っているのに、自分がその調子ですから、なんかもう、時間がもったいないですからキチンと政策論議をしてもらいたいモノです。
 
 あと、党首討論って、一問一答になりませんかね。
 一回の発言で、2つ3つぐらいの問題を全部入れ込むと、議論がクロスしにくくなっちゃうんですよね。
 党首討論は質疑応答ではないのですから、お互いに議論がクロスするような進め方をしてもらいたいと思います。
 
 さて、次の党首討論はいつになるでしょうか。
 早い開催を期待しています。
 

平成21年5月27日

 世襲批判への批判 2

 (前回
 
2.世襲批判は憲法違反であり、また個人の権利を踏みにじる行為である
 
 よく言われる言葉に「子は親を選べない」というモノがあります。
 まぁこれはその通りでしょう、どんな家のどんな親のもとに生まれるのかというのは、誰にも選べないコトです。
 ですから、もしかしたら経済力の乏しい家庭に生まれるかもしれませんし、大企業の社長の家に生まれるかもしれませんし、アラブの王族の家に生まれるかもしれませんし、国会議員の家に生まれるかもしれません。
 そのコト自体は誰にも責められるモノではありませんし、卑屈に思うコトもありません。
 必ずしも裕福な家に生まれるコトが良いコトとは一概には言えませんが、どの家に生まれるのかというのは運不運の問題であって、自分で選べるモノではなく、ある種の才能と言い換えるコトもできるかもしれません。
 自分で選べるワケではないですからね。
 どの家に生まれたかは運命であって、自分の力ではどうしようもできないコトです。
 
 その上で、たまたま国会議員の家に生まれたからというだけで、国会議員の選挙に立候補出来ないとするというのは、あまりにもその人の人間としての権利を踏みにじる行為であるとしか言いようがありません。
 これは憲法違反でもあります。
 特に選挙というモノは水物でして、タイミングとかも重要な要素の一つとなります。
 その場合、国会議員の家に生まれたという理由だけで、そのタイミングで自分の生まれ育った町からの立候補が制限されるというのは、あまりにも理不尽としか言いようがなく、あまり好きな言葉ではありませんが、人権を無視しているとしか言いようがない行為です。
 ひとりの子供の、ひとりの人間の可能性を、強権を持ってしてつみ取ってしまうのは、国家が最もやってはならない行為の一つだと、やえは思います。
 
 それから、ちょっと話は変わりますが、いま自民党が主張しているような「内規なら憲法違反とは別問題だろう」という言い方も、これもとても勘違い甚だしい主張だと言わざるを得ません。
 例えばこういうのはどうでしょうか。
 
 「憲法では差別を禁止しているが、法律ではなく内規なら『女性は一律男性の給料の半分』と定めても問題ない」
 
 こういう行為は法律でも禁止しているのでダメではありますが、このように「憲法ではダメだけど内規なら良いだろう」という言い方は、そもそも憲法や法律をないがしろにする主張でしかありません。
 憲法で定められているコトは、どんな立場であれどんな組織であれ全ての国民が遵守すべき決まり事です。
 私法であり内規だから何をやっても良い、とは決してなりません。
 憲法で職業選択の自由が定められている以上、ただ「政治家の家に生まれた」という本人にとってはどうしようもない事柄だけで制限するというのは、憲法・法律・内規すべてにおいて、全ての日本人が遵守すべきコトだと思います。
 
 
3.才能を潰すことは日本にためにもならない
 
 自分で選ぶコトが出来ず生まれたコトでその能力を持っていると言う意味では、生まれた家の事情というモノもある意味才能です。
 その家の事情を活用せずに生きてきた人なんて、おそらくほとんどいないでしょう。
 仮に生まれた家では何らかの諸事情で生活できなかったという人であっても、育った場所というモノがあって、そこから受けた影響というのは人間なら大なり小なり必ずあります。
 これを無視するコトは出来ません。
 
 才能というモノが比較的目に見えやすいスポーツの分野でいえば、例えばイチローさんも、やはりあのお父様の存在があったからこそ、スーパースタになり得たと言えるでしょう。
 それはお父様から頂いたDNAという才能のおかげかもしれませんし、環境のおかげかもしれませんし、もちろん本人の努力もあったでしょう。
 これら全ては、やっぱりイチローさんがあの家に生まれたからこそ、あのお父様の子供に生まれたからこそ、鈴木一郎ではなくイチローというスーパースターになれたのです。
 本人が選択して才能を得たワケでも、努力できる環境を選んだワケでもないのです。
 
 また野球はまだ日本では人口が多いのでプレイする機会も多いですが、これが他のマイナースポーツであれば、ますます親や家の存在は大きくなります。
 「どうしてこのマイナーなスポーツを始めようと思ったのですか」という質問に対して、親や親戚がやっていたからという答えはよく聞くところです。
 そして、イチローさんもそうですが、その才能を十二分に開花し発揮させて、親以上に大成した人も多くいるワケです。
 
 国会議員という職業は、知名度は高いですが、職業としてはかなり特殊でマイナーな世界です。
 なかなか親が国会議員だという知人はあまりいないと思います。
 その中で、政治家に家に生まれ育った子供が、政治的な才能を持って生まれた可能性というのは決して無視できるほど小さくないワケですし、ましてそういう環境で育った人間が政治の才能を開花させる可能性というのは、おそらく一般の家庭よりもとても大きいと言えるのではないでしょうか。
 もちろん政治家の家に生まれた子供の全員が政治の才能が高い子供だとは言いませんが、親から受け継がれたDNA的な才能と、幼少期の環境という意味での才能というモノを考えれば、これを否定する方がむしろ不自然ではないかと思います。
 
 イチローさんの環境を嫉妬しても詮無いコトです。
 もしこの環境を嫉妬して、イチローさんはWBCとかの出場をさせないとか法改正したとしても、そんなモノは日本の損失にしかなりません。
 親が野球に熱心な家庭に生まれたとしても、逆に親が野球なんて大嫌いだという家庭に生まれたとしても、結局最後は、本人がどう結果を出すかだけで判断されます。
 それこそがフェアーであり、全体の利益に繋がります。
 全体のレベルを上げるために、導入しやすい環境を整えるコトはとてもその分野にとって有益ですが、恵まれた環境にいる人間の足を引っ張るようなコトをしても、まるで無意味というだけでなく、その分野を損なう結果にしかなりません。
 足を引っ張るぐらいなら、環境を整え裾野を広げる努力をした方が数万倍マシでしょう。
 政治だって同じではないでしょうか。
 恵まれた環境の中でその才能が開花した人物が国会議員になるコトは、それは日本の国益に適います。
 恵まれた環境にいるからその才能には制限しましょうと言ったところで、日本にとっていったい何の特になると言うのでしょうか。
 もちろん多くの人が国会議員になりたいと思えるような環境を整えるコトは大切なコトだとは思いますが、それと、恵まれた環境の人の足を引っ張るというのは全然別問題でしかありません。
 足を引っ張ってもそれは国益を損なう行為以上の意味を見いだせないでしょう。
 
 やえは優れた人物であれば、その生まれに関係なく是非とも国会議員に、そして総理大臣になってもらいたいと思います。
 
 
 (つづく
 

平成21年5月28日

 麻生メルマガレビュー

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  ■○■○■   麻生内閣メールマガジン第32号    ■○■○■ 
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 ●麻生太郎の「強く明るく」
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 [国際社会への重大な挑戦]
 今週月曜日の午前、北朝鮮が核実験を実施したと発表しました。2006年10月に続き、第2回目となります。
 これは、わが国の安全に対する重大な脅威であり、北東アジア及び世界の平和と安定を著しく害するものです。断じて認めるわけにはいきません。北朝鮮に対して、厳重に抗議し、断固として非難します。
 
 こんにちは麻生さん。
 昨日の党首討論はお疲れ様でした。
 しかしあれですね、マスコミは本当にひどいですね。
 例えばあるテレビでは、「麻生総理は小沢さんの問題しかカードが無いのか。小沢さんは代表の座を引いて責任をとって、あとは司法の場に委ねられているモノなのに、小沢さんの問題ばかりで国民が本当に聞きたいコトに答えてない」とか言ってました。
 ある意味小沢前代表は成功しましたよね。
 代行と2文字肩書きに付け加えるだけでこうしてマスコミがかばってくれるんですからね。
 
 そもそも党首討論の意味を分かってない人が多すぎるんですよ。
 「麻生総理の答え方が」という言い方で批判する人がかなり多いですが、しかし党首討論はあくまで二人が対等な位置で議論するモノであって、野党の質問に与党が答えるというモノではありません。
 鳩山代表も「くだらない答弁ばかりで時間をかけて」とか言ってましたが、実は党首討論全体では鳩山代表の方がトータルとしては長くしゃべっていたようで、無駄に時間をかけたのは自分の方だったというオチでした。
 友愛友愛ばかりでですね。
 国民は、ぜひこの党首討論は、マスコミフィルターを通さず、そのままを見てもらいたいです。
 昨日の党首討論の様子は参議院のページに載ってます
 マスコミは勝手に点数をつけてイメージ操作しようとしていますが、そんなものは本来必要ないワケで、国民がひとりひとり自分で見て、それから判断すればいいだけのハズです。
 そしておもしろいコトに、マスコミはこういう中継が衆議院や参議院のサイトに載っているって、一切言わないんですよね。
 なにか都合が悪いコトでもあるのでしょう。
 
 北朝鮮は、いかなる核実験や弾道ミサイルの発射も行わないよう求めた国連安保理決議に違反して、4月にもミサイル発射を強行しました。たび重なる明白な安保理決議違反であり、NPT(核不拡散条約)に対する重大な挑戦です。これまでの日朝平壌宣言や六者会合の共同声明にも違反するものです。
 すぐさま、官邸に対策室を設置し、情報収集に努めるとともに、外務大臣に対し、速やかに国連安全保障理事会の開催を働きかけるよう、指示しました。
 
 ごめんなさい、長くなりました。
 北朝鮮の核の問題です。
 しかし、この前のミサイル時は、それでもあれは人工衛星だとかばって、共産党や社民党は非難決議に欠席したり反対したりするアレなところがあったりしましたが、さすがに核兵器には反対するんですね。
 でもこの2つの問題はむしろ一体であり、ミサイルがあるからこそ日本が危険だというコトを、果たしてちゃんと理解しているのか不安でなりません。
 民主党のネクスト防衛副大臣の山口壮衆院議員なんて、「外務省は事前に察知できていなかったのか。なぜ止められなかったのか」と、わけのわからないコトを言っているようですが、ではどのような手段で北の核実験を止めるコトができるのか、具体的にご高説を賜りたいモノです。
 もしこれで「武力攻撃して基地破壊をして止めるべきだ」とおっしゃるのでしたら、具体的な案だと思いますけどね。
 それ以外の方法があれば是非教えていただきたいモノです。
 
 このような、北朝鮮の暴挙に対して、国際社会が一致して、毅然とした態度で、強いメッセージを伝える必要があります。さっそく、韓国の李明博大統領や米国のオバマ大統領と電話会談を行い、日米韓で緊密に連携して対応することに合意しました。
 わが国の要請に基づき、日本時間火曜日未明に開催された安保理緊急会合では、今回の北朝鮮の行為が、これまでの安全保障理事会の決議に反することを確認。北朝鮮に対し、安保理としてどのような措置、対応をとるか、検討が開始されました。
 
 今回この件に対する国連安保理では、相当に強い内容の決議が出されると予想されています。
 ただ、これはこの前ミサイルの時にも言いましたように、どうしても国連では最後の段階でまだまだ無力な部分がとても多いと言わざるを得ません。
 ではこういう現実問題に対したときどうするのかと言えば、やっぱり最後は自国の力でなんとかするしかないんですよね。
 日本国内にも「国連に国連に」と国連を神様か何かのように崇めている人がいますが、それは結局「自分ではない誰か他人がなんとかしてくれるだろう」という、とても自分の責任を放棄した、他人任せの態度でしかありません。
 そろそろ日本人は、最後は自分達でやるという覚悟を持たなければならないではないでしょうか。
 
 世界では、核兵器を廃絶していくべき、との機運が高まっています。4月には、オバマ大統領がチェコのプラハにおいて、米国として、核兵器廃絶を目指すと表明する、歴史的ともいえる演説をされたばかりです。
 このような中で、北朝鮮が国際社会の声に耳をかさず、2度目の核実験を実施したことは、極めて遺憾なことです。
 北朝鮮に、自らの行動が誤りであり、国際社会と共に進むことが唯一の道であることを示す、力強いメッセージを伝える必要があります。私は、そのために先頭に立って、外交を進めていく覚悟です。
 
 言いっぱなしに終わるのではなく、現実的にいま日本は何が出来るのか、そして何より、日本人として日本国民としてなにをすべきなのか、そこを考える時が来ています。
 もし北がなにかの弾みで核をミサイルに載せて発射したら、それこそ手遅れになってしまいます。
 そうなる前に、日本が日本として出来るコトを最大限努力すべきでしょう。
 日本にはまだまだ出来るコトがいっぱいあります。
 そしてそれは、国民の意思によって達成しなければならないのです。
 
 
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 ●編集長のひとこと
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 今週月曜日、北朝鮮が核実験実施を発表。これで2度目になります。麻生総理は、1回目の核実験の際、外務大臣として厳しい外交交渉に臨み、国連安全保障理事会の議論をリードし、全会一致による決議の採択にこぎつけました。先般のミサイル発射の対応も毅然としたものでした。今回も、早速、自ら米韓首脳と連携を確認するなど、矢継ぎ早に対応を進めています。
 
 こんにちは松純先生。
 ふと思うんですが、これがもし民主党の政権だったらどうなっていたでしょうか。
 前回のミサイルの件だって、果たしてあのような内容の強い議長声明になっていたのか、そもそも議長声明にすらなっていたのかどうか、とても疑問です。
 民主党も国民も、政権交代政権交代言うのはいいですが、しかしこのような具体的な問題に対して、では自民党だったら、では民主党だったらどうだっただろうというところで、キチンと評価してもらいたいなぁと思います。
 一度民主党にやらせてみたらいいとか言いますけど、その間例えば4年間の間に北朝鮮がミサイルを撃ってきたらどうするんですかね。
 一度やらせてみたらいいという甘い言葉のツケとしては大きすぎる気がしてなりません。
 
 昨日、麻生総理と民主党の鳩山代表による初めての党首討論が開催されました。総理は充実した討論となるよう、極めて冷静に対応していました。今後回数を重ね、より具体的に、安全保障・外交問題、社会保障や財源問題などについて、実りある討論が行われることを期待しています。(松純)
 
 昨日は最初の発言が野党からでしたけど、今度は麻生さんから発言させるべきだと思います。
 どうしても先に発言する人が中身について選択権があると言えますから、今度はフェアに、順番にしていくべきでしょう。
 今度こそ具体的な議論になればいいですね。
 
 
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