☆ 過去ログ ☆

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平成22年12月16日

 みんな大人なんだから建前も大切にしようよ

 なんでもね、建前って必要じゃん。
 特にそれがエロとかグロとか、そういう微妙なモノであればなおさらだ。
 中でもエロなんてさ、これがなければ人間が子孫を残していくコトが出来なくなるのだから、全ての人間にとって必要なものだ。
 しかしその上で人間っつーもんは、エロは他人から隠さなければならないと本能的に思っているという、複雑な考え方を持っている生き物なわけだ。
 だから、ここでさ、本音と建前をそれぞれに大切にして考えなければならないわけよ。
 なぜこのようになったのかという点を考え出すと、歴史の観点とか民俗学とか社会学とか色々出てきそうだから、今回はパスするにしても、そう本音と建て前がある方が人間社会としても都合がいいんだよね。
 人間が人間らしくあるためにも、本音は本音として、建前も建前として成り立たすよう努力した方が、人間社会は円満に動くことが出来るってことだ。
 
 エロの風俗店なんて、まさにそんな感じだ。
 建前としてはいかがわしい店といわれる風俗店だが、しかし男であればお世話になっている奴なんてゴマンといるし、まれにそんなの興味ないという男もいるが、しかし他人が行く分には男としては咎めることはなかろう。
 また女にしても、自分に関係ないところであれば風俗店そのものは黙殺するっていう人もいるだろうし、むしろ犯罪抑止に役立っていると考えている女もいるようだし、だいたいにして風俗店で働いているのは主に女なのだから、風俗店の存在の恩恵にあずかっている人間というのは実は少なくないわけだ。
 ただしだからといって、おおっぴらに風俗店を野放しにするわけにはいかない。
 店舗を開くにも一定の条件は必要だし、その条件を満たさない所謂闇経営店は、やはり摘発しなければならないだろう。
 ある一定のルールを定め、そのルール上では認めるけど、そうでないなら、いくら必要な人間がいても認めないよというのが、現実的な本音と建前の使い分けと言えよう。
 
 結局ね、今回の都条例の話って、元々はここにあるんだよ。
 いまのエロ漫画の現実を見れば、ちょっと酷いところがあると言わざるを得ないだろう。
 
 というのも、どう考えてもエロ目的で書いている漫画の雑誌が、全く18禁になっていない子供で買えるような状態でいま売られているのである。
 なんだっけ、いちごなんたらとかいう雑誌とか、だれがどう読んでもエロ目的以外何者でもない漫画が、全年齢対象雑誌として売っているわけである。
 こりゃいかんよねと。
 
 エロ本にしてもエロビデオにしてもエロDVDにしても、その存在は、無ければ困るけど、おおっぴらにされても困るよねという、本音と建て前の世界の産物だ。
 というか、エロってそんなもんだよね。
 だからエロ本とかって、売る場所は一般のものと分けているわけじゃん。
 エロ本コーナーとか、エロビデオコーナーとか、コンビニでも隅の方に追いやって立ち読みできないようにしていて、子供が入りづらいし買いづらい、入ってもすぐ分かるようにエロ本やエロDVDは別でコーナーを設けている。
 言わばこのコーナー分けが、本音と建前の境界線と言えるだろう。
 
 だからね、この本音と建前の境界線を、エロ側が越えようとするならば、行政としてはそれを取り締まるのは言わば当然じゃんって話なんだよ。
 エロは18歳未満に見せないし、そのようにある程度の対策を取るのは大人の義務っていうのが、日本の社会の建前だ。
 もちろん、男は18歳になるまでにたいていエロ本は読む。
 オレも若かりし頃は、深夜の販売機にドキドキしながら行ったり、いかに大人に見える格好ができるかを研究したりと、エロ本を手に入れるための努力は人一倍してきた。
 だからオレは声を大にして、ガキがエロ本見るんじゃねぇ、とは言わない。
 だけど、言わないけど、販売する方は、簡単に買えないようある程度措置は執りなさいねとは言わなければならないわけよ。
 そうして本音と建て前のバランスがとれるんだから。
 それはね、やっぱりいかんよねと。
 だからさ、今回のことは、売る側がそのバランスを崩したのがそもそもの発端なわけなんだよ。
 本来壁があってこそのエロ本、努力をしなければ買えなかったエロビデオが、いとも簡単に買えるようになった、しかもそれがエロ側の行為によって壁が取り払われようとしているのであれば、それは当然規制する方から反発が来て当然だし、それはあってしかるべきだろうと。
 
 教育上どうだとかそんな後付けの理屈はどでもいいんだけど、とにかく、思春期真っ盛りの、エロい文字だけでも興奮できるような年頃のガキ共に、そう簡単にエロ本が買えるような環境にしちゃ駄目ってこった。
 ハードルがあってこそのエロなんだよ。
 表現の自由とやらもそう。
 そんなのがあっても、その上で秘匿されてこそのエロだ。
 パンモロよりパンチラの方が興奮するようなもんだ。
 エロはあくまでエロであって、芸術じゃないんだ。
 そこを弁えなければならんし、隠してこそエロはエロの真価を発揮するということも、エロを扱う者は知っておくべきだ。
 エロ漫画を書くにしても売るにしてもさ、それはエロっていう建前的には秘匿されるべき存在のものを扱っている意識は持とうや。
 隠されてこそ意味があるもんだっつーことを理解しようや。
 んで、今の日本にはキチンとエロを売るルールが出来ているんだから、それに則ろうっていう話なわけよ。
 今回の騒動はただそれだけの話なわけだ。
 
 開かれたエロなんて気持ち悪いだけなんだから、みんな隠れた上で堂々とエロを楽しもうぜ。
 



平成22年12月17日

 エロ本は隠れてこっそり読む物

 おっと、思いの外反応がすごいな。
 今日はもらった反応についていくつか応えておこうか。
 
 まずこの話の前提なんだが、この話ってあくまで東京都という地方自治体の条例だから、法律を超える事はできないという点がある。
 だからもし仮に法律と条令が矛盾するようなことがあれば、法律が優先される。
 まぁその辺は都の職員は一番気にするところだから法律とは矛盾しない条文にしているだろうが、その上で、この条文の解釈、特にいま拡大解釈を用心しているという、まぁ言っちゃ悪いが“いつもの言い方”をしている人がいるわけだがな、それも結局「いくら拡大解釈しても法律は超えられない」という、歴然たる事実は踏まえておいた方がいいだろう。
 仮に都条例をもって拡大解釈しまくって規制するぞと言い出しても、法律にひっかかるような話になれば、それは無効となってしまうだけの話だ。
 まずここの前提は踏まえていた方がいい。
 条例と法律は違うってことも理解していないような書き込みも、他ではたまに見られるからね。
 
 ただ都側の説明、特に都知事と副都知事の発言は、さすがにちょっと目に余るものはあるとは思う。
 今日になってからまたこんな記事が出ていたが
 
>
 「火の鳥は近親相姦があるけど規制?」 猪瀬副知事「されません」「傑作であれば、条例なんてないも同然」
 
 猪瀬直樹
 @inosenaoki 猪瀬直樹
 出版社は傑作なら喜んで原稿を受け取る。条例なんて、そのつぎの話。
 まずは傑作を書いてから心配すればよい。傑作であれば、条例なんてないも同然。
 つるんで騒いでもあとが虚しい。自分の生き残りを考えること。ライバル同士が
 つるむことに僕は理解できない。
 
 これはさすがに無いなと。
 行政にいる人間のセリフじゃないよ、これは流石に。
 冷静に考えれば、手塚治虫の『火の鳥』はエロ目的のために描かれたものではないのだから、規制に該当しないというのは明かな話なわけだが、しかしそれでもこの猪瀬副知事の言い方は、ない。
 一作家として発言するのは自由だが、それなら副知事を辞めてからにすべきだろう。
 
 ただ、石原都知事にしても、あの人、口が悪いっていうのははじめから分かっていたことでね。
 むしろ、では規制反対派の言い分は常に紳士的だったかどうかを考えれば、ちょっとそれは無いとしか言いようがない。
 むしろデマの方が多いんじゃないか?
 であるなら、あの石原都知事なら、ムキになって口が悪くなって反論してしまういうのも分かる気がするなぁとは思う。
 行政側は常に冷静な対応をという建前を言ってもいいんだが、そこはそれとして、選挙を経ている政治家の発言としては本音に近いことを言ってもいいんじゃないかなとは思う。
 もちろんこの辺は程度の問題だから、都側を全面的に擁護するつもりはないし、むしろ酷い場面もいっぱいあるし、猪瀬はもう黙れと思うんだけど(笑)、ただ反対する方もデマとか人格攻撃とか平気でしているような輩もいる中では、あまりどっちだけが悪いとは、オレは言えないんじゃないかなぁとは思う。
 
 だからこれは人権擁護法案の時も同じなんだけどさ、反対するにしても、デマとかそういうのは使っちゃ駄目なんだよ。
 これは結局、反対論そのものへの信頼度に関わる。
 どうせデマなんだから信じられないなと言われたら、もうどうしようもなくなる。
 今回も、相手の言い分は信用できないといくら反対論者が言っても、反対論そのものがデマだらけなら、そっちの方がよっぽど信じられないって話になってしまうからな。
 ここのところは、本当にいつも言っているが、キチンと事実に基づいて話や議論っていうものをしてほしいと思う。
 
 エロって、これは言葉で規定できないから難しいという、現実的問題の面があるということも考えておかなければならない。
 よく『ドラえもん』のしずかちゃんの裸はいいのかとか、そういう例があるが、あれでエロスを感じる人はいても、あれを「エロ目的で描いた」と言ってしまうのは無理があるだろう。
 まぁセックス描写じゃないから今回のこれには当てはまらないわけだけど、ここの微妙な線引きっていうのは、言葉だけでは定義しきれない難しい問題というのはある。
 ここを頭ごなしに曖昧だ曖昧だと言ってしまえば、そもそもエロの建前というものが作れなくなってしまう。
 
 芸術とエロとの線引きも難しいのと一緒だな。
 これを芸術と呼んでいいのかはともかく、いま問題のジュニアアイドルの問題だって、エロ目的なのか普通にグラビアなのかという点で揉めていると言ってもいいだろう。
 結局これも、エロ目的ならアウトだし、グラビアならOKという、非常に曖昧な境界線の線引きの問題だ。
 そしてこれを明確に定義化させることはできない。
 結局は常識というものをもって判断するしかないのだ。
 
 エロかエロじゃないかの線引きは確かに曖昧だ。
 これをはっきりさせることは難しい。
 であるなら、エロ目的で作ったものは、作った側の自らの判断でエロにしとこうや。
 つっぱって、これはエロじゃない芸術だと言い張るんならそれはそれでいいけど、でも加納典明みたいに逮捕されるのを覚悟で主張しなって話でね。
 でも、そういうんじゃないでしょって。
 エロを目的として描かれたエロ本をエロコーナーで売るっていう措置が、そんなに嫌なことなのかって、駄目なことなのかってことを、まず冷静に考えた方がいい。
 エロ本がエロコーナーに置かれるのは、そんなに不都合か?
 東京都の中じゃ売っちゃいかんという話ではない以上、エロ本はエロ本としてエロ本コーナーで今まで通り売りましょうって話だろ。
 何が問題なの?
 
 今回の話っつーのは、エロかエロじゃないかの微妙なラインをどこに線引くのかっていう話が本題なのではなく、あくまで条例は、エロはエロとしてエロという分別をつけるようにという話なんだから、だったらエロ側はそれに従おうやって話じゃん。
 エロかエロでないかは、また別議論なんだよ。
 それはそれで意義のある議論だからやってもいいとは思うけど、それは条例の存在の有無とは別の話なんだよね。
 
 他業界はどうなんだという話も出ているようだが、この辺もやっぱり常識とか今までの慣例とかは無視できない話だ。
 というのも、そもそも今までの慣例をぶち破ったのは漫画の方だからだという構図があるからだ。
 今までエロ本はエロ本としてエロコーナーで売ってたのに、それを一般向けの場に置けるようにしたのは、マンガ側がやってしまったことだからな。
 今まで通り、常識や慣例通りやってきたのに、なぜここにきて急にさらなる規制をするんだって話だったら、まだ考える余地はあるのだろうが、今回のこの件はそうではないことには、冷静に事実を見つめなければならないだろう。
 そしてエロコーナーを作るってだけが、建前を守る努力だけではないはずだ。
 それぞれがそれなりの歴史を作ってきた中で、本音と建前の間の境界線を形作ってきたんだ。
 その上で、それを壊すっていうなら、じゃあ新たな境界線が必要ですねって話になるだけだ。
 今回の件は言ってみればただそれだけなんだよね。
 
 前回も書いたけど、いま考えるべきは、本音と建前のバランスをどうするかってこと。
 実際に子供がエロ本を手に取ったからさあ大変だどうしよう教育上よくないザマス子供が汚れたザマスとか、そんなヒステリックな話はどうでもいい。
 健全な男子ならエロ本の1ダースや2ダースは普通に読む。
 オレもエロ本を読みまくったから今のような立派な大人になっているわけでな、うん、まぁ、なんだ、だからだな、子供がエロ本を読むことそれ自体が問題なわけじゃないんだよ。
 お父さんが「お前何読んでいるんだ?」と聞いて、子供が「エロほーん」なんて答えてしまえる社会というのは異常だけど、子供が部屋に隠していたエロ本を父親が見つけてしまって「まぁあいつも年頃だしな」と黙殺するぐらいなら、本音と建前が共存している、バランスがとれている状態と言えるだろうよと。
 そのために、それなりにエロに対するハードルを、未成年には設けようっていう話よ。
 無制限ではなく。
 
 だってさ、オレはいまはもう立派立派な大人だから別にエロに対するハードルは感じないけど、思い出してみて欲しい、ガキの頃というのはたったちょっとのエロコーナーに入るだけでもすごいハードルを感じた。
 ちょっとセクシーな表紙のグラビアを買うだけでもドキドキした。
 野原に落ちいてたエロ本を拾うだけで、人生の決断に迫られるかのような覚悟を必要とした。
 ガキにとってはエロは大変なんだよ。
 そしてその大変さは、なくしてはならないんだよ。
 エロには一定の秘匿感があるからこそ、エロはエロとして成り立つんだよ。
 家の中ではずーっと真っ裸なお姉ちゃんの裸では一切興奮しないらしいのと一緒なんだよ、なんだとうらやましいなコンチクショー。
 そういうだな、子供にエロを触れさせたらあかんっていう話じゃなくてね、ここでもあくまで本音と建前の話なんだよ。
 
 そして建前を作るのは大人の義務。
 だって、エロエロ真っ盛りのガキは、そんなのどうでもいいからとにかく裸を見せろって息巻いているんだから、ガキの方に制止を求めることなんてできないからね。
 だから大人が息巻いたガキを諫めるわけだ。
 ハードルをつくる、しかし完全にシャットアウトはしない、そんな本音と建前が入り交じった微妙なラインを作ってあげる。
 今までもこれはこうだったし、これからもこうしようっていう話なだけだ。
 
 エロ本は隠れてこっそり読む物。
 エロ本を読むことを恥じることはないが、恥ずかしがる必要はあるだろうよ。
 



平成22年12月20日

 法案や条例案を解釈する際に注意すべき点

 この問題をオレが取り上げたところ、一行ボードだけでなく、様々なところでいろいろな反応をもらった。
 特に「よくぞ言ってくれた」「言いたいことを分かりやすく言ってくれた」という反応が非常に多く、旧来からの友人から直接そう言われたこともあった。
 けっこう今までにない反応だっただけに驚いているところなんだが、なんだやっぱりあれじゃないか、やえよりオレの方が文章うまいということなんじゃないのかぁ(笑)
 やはり当サイトはオレがいないと駄目だな。
 はっはっは、やえ君、もっと精進したまえ。
 
 
 という冗談はともかく、後がこわいので、ええと、例の東京都の条例の話について今日は3点、特に取り上げておこうと思う。
 
 まず1つは、「曖昧だから反対」という意見についてだ。
 こういう意見、人権擁護法案の反対論で嫌になるほど見てきた意見だ。
 やれ一言目には「曖昧」だ、二言目には「定義が出来ていない」だ、そういう理由での反対論だ。
 
 しかし、法律や条令はあくまで言葉の上だけの存在。
 極論すれば、曖昧でない法律や条令など有りはしない。
 よって、単に「曖昧だ」という理由だけでは、法案や条例案の反対理由にはならない。
 
 結局、「なにがどう曖昧なのか」という部分まで説明してこそ、キチンとした反論になりうるだろう。
 もちろん条文を引用しながら、「ここはこういう解釈が出来るから曖昧ではないのか」と、理論的にキッチリとした反論が必要だ。
 議論というものは、こうして成されるものであり、そうしてこそより良い案というものが生まれるわけだ。
 まずは、本当に曖昧なのか、条例案のどこ部分のどの条文が曖昧なのか、ここを具体的に考えてみてほしい。
 
 次。
 石原都知事とか、猪瀬副知事が信用できないとか、ムカツクとか、公職にある者として相応しくないとか、そういう意見だが、それはそれで別にいいんだけど、でもそれ、条例案の話とは関係ないよね。
 キッカケはあくまでこの条例案かもしれないけど、すでにこれは条例案の中身の話では無くなっている以上、少なくとも条例案反対の理由にはならんわな。
 知事や副知事がいくら気にくわなくても、正式に選挙などを経てその職に就いている以上、そこで正式な手続きを踏んで成立した条例は正式なものだ。
 知事の人柄や主義主張と、その条例の正当性には、まったく因果関係はない。
 
 よって、石原慎太郎氏が知事として相応しいかどうかの議論なら、別でやればいいだけの話。
 なんだったら最近話題のリコール運動でもしてみればよい。
 しかしそれは、条例案の中身の話の論拠には一切ならないということは、認識しておかなければならないだろう。
 
 人権擁護法案国籍法も、この手の話になると、最後は議論の主論がごちゃ混ぜになってしまうことがよくある。
 果たしてその議論はなんのための議論なのだろうかと。
 結局とりあえず反対するために様々な理由を作り出すために、法案や条例案の提出者の人柄や政策などに問題を当てたり、その裏に付いている団体がどうだとか、将来に向けてどうだとか、そんな話が今も出ているが、これなんて人権擁護法案などの時と全く構図が一緒なんだよね。
 もうパターン化してしまっていると言ってもいいかもしれない。
 でもそれらは、条例案の中身の議論ではないことは、冷静に踏まえなければならない。
 その議論はその議論として行う事自体が駄目とは言わないが、しかし条例案の議論とは違うのだから、それは反対論にはならないよねっていう視点は正しく持っておかなければならないだろう。
 いくら石原&猪瀬の人柄や政策の批判をしても、この条例案の反対論には全くならないのだ。
 
 まぁ今回の件について言えば、気持ちは分かるんだがな。
 この前書いたように、あの猪瀬の発言は、かなり無い発言だ。
 だからもう黙れと、そもそもお前は選挙を経てその職にいる政治家ではないのだから、自分の思いつきで発言するなと、お前はもう黙れと思うんだが、まぁそれでも正式な手続きを踏んでの副知事なのだから、それはそれとして、条例案は条例案として見なければならないだろう。
 
 そもそもだ、条例案を審議するのは、知事ではなく議会だ。
 知事側は条例案を提出したのはしたのだろうが、それにOKサインを押したのは議会である。
 だからもしそんなにデタラメな知事がデタラメな内容の条例案を出していたのであれば、議会がOKとは言わないだろう。
 知事と議会は別モノだ。
 行政と立法(地方議会なので厳密には違うが)の違いというものも、正しく理解しておく必要があろう。
 
 ちょっと話が逸れてしまうのだが、この「政治の仕組み」という部分を理解していないまま、法律や条令や政治の話をしてしまっている奴がけっこういてしまっている。
 もうちょっと勉強して欲しい。
 この条例案の話が、地方自治体の地方議会の話だということすら理解していない奴もいる。
 この話は国会で審議されているものではなく、国会議員は一切関係なく、成立しても法律ではない一地方自治体の条例でしかない、こんな基本的すぎる話すら国政とごちゃ混ぜになって正しく理解していないやつがいる。
 頼むからもっと勉強して、正しい知識を得て欲しい。
 そして、地方議会における知事の役割、条例を作る際の知事と議会の関係、そういうものも、条例案を語るのであれば正しく知ってからにすべきだ。
 主権者である国民や都民が政治に関心を持つことは大変に結構なことだ。
 しかしであるからこそ、主権者であるからこそ、正しい知識の上に物事を、政治を語るべきだろうよ。
 
 最後に行くまえに、1つ追加でひとこと。
 人権擁護法案の時もそうだったんだが、後半になると、デマでも構わないじゃないかという開き直り論が出てしまう。
 おいおい冷静になれよと言うしかないんだが、デマでも何でも危険性を知らしめて反対できるならデマでもいいじゃないか、それしか手段がないんだらかいいじゃないかと、そういう理屈を平然と言うわけだ。
 勘弁して欲しい。
 
 ではそもそもなぜその条例案に反対しているんだ?
 ○○という理由だかからこそ反対しているんじゃないのか?
 しかしその○○という理由がデマだったら、じゃあ反対する必要がないじゃないのか?
 理由があるから「反対する」という結論があるんじゃないか。
 理由が無ければ「反対する」という結論は出ないじゃないか。
 
 前回も言ったが、デマとかウソがその論の中に含まれているのであれば、その反対論そのものの信用度に関わる。
 これは、知事が信用できないとかそういうレベル以上の話だ。
 なぜなら、知事が信用できないのと条例案は直接の因果関係はないが、反対論の中ににデマがあるというのは反対論そのものなんだから、反対論の信用度に直結する。
 ここんところは冷静に考えた方がいい。
 
 そして最後。
 結局こういうデマとか、拡大解釈過ぎる陰謀論や未来予想図を垂れ流しておいて、その後条例が成立しましたってなった後にそのようなデマが実際に起きなかったとしたら、そのデマの流布者はキチンと責任を取るとでも言うのだろうか。
 これも人権擁護法案国籍法と一緒。
 中には、日本が終わってしまうかのように言うデマもあったわけだが、では改正国籍法はいま現在進行形で施行されているけれども、そんな恐ろしい未来が今やってきているのかと。
 やってきてないわな。
 あの時散々不安を煽ったヤツらは今どこにいってしまったんだ。
 キチンと説明せい。
 
 ネットも公の場なんだから、無責任な発言は許されない。
 まして、都議会という現実の政治の場に対する発言なのだから、主権者として責任ある言動をしなければならない。
 デマを鵜呑みにして、それを拡散させてしまう行為も同じだ。
 ようは自分が責任がとれる言動をしているかどうかを、公の場で何かを言うのであれば、常に意識しなければならないのだ。
 
 今デマとか根拠のない未来予想図を垂れ流している輩は、その責任をキチンと分かっているのだろうか。
 結局これは最初の話とかぶるが、根拠があるなら、それを理論的に冷静に条文を引用しながら指摘すればいいだけ。
 「ここの個所がこうなっているか、こういう可能性は否定できない」と、そう理論的に反対すればいいだけ。
 しかしそれをせずして、突拍子もなく「○○は規制される」とか「本が売れなくなる」とか「表現の自由が侵される」とか言ってしまうのは、無責任も甚だしい。
 法律も条令も、そこに書いてあることが全てだ。
 論拠があって、実際それは起こりませんでしたならまだしも、論拠も無しにデマをまき散らしておいて、それで結局起こりませんでしたで何も責任を取らずに消えていくというのは無責任も甚だしい。
 ダビデ像に褌をはかせなければならなくなるかもしれないとか言うのであれば、それは条例のどこの個所が該当してそうなってしまうのか、キチンと理論的に説明すべきだろう。
 この辺の責任というものは、公の場に書く以上皆がキチッと理解してなければいけないのだよ。
 
 この条例案の話について何らかのアクションを起こしている人全てに問いたい。
 自分がやっているそれは「政治活動」である。
 その責任は理解しているのだろうか?
 自分は政治活動をしているのだ、それなりの責任が発生するのだ。
 そこを忘れてはいけない。
 無責任のままではいけないのだ。
 オレは、この条例案の話について何らかのアクションを起こしている人全てにそう問いたい。
 



平成22年12月21日

 法律や条令は条文で判断

 ほらね。
 議論が色んなところに広がりすぎなんだよ。
 それぞれの議論を否定するつもりはないが、でもそれは、条例案そのものに対する賛成論や反対論にはならないっていうことには気付いて欲しいなぁ。
 いくら石原猪瀬の主義主張を批判したところで、それが条例が条例として間違っているという論には全くならないんだよ。
 石原が条例そのものじゃないし、だから石原を批判してもそれが条例の変化に直結するわけじゃないんだからな。
 石原批判、猪瀬批判をするのはいい。
 いいが、それと条例案の賛否や是非には全く結びつかないことは理解しよう。
 
 で、前回も言ったんだけどさぁ、こういう議論の滅茶苦茶な広がりっていうのは人権擁護法案の時と全く一緒なんだよ。
 もううんざりするぐらいね。
 誰々がバックに付いているとかいう話をなんか一行とか議論板に書いている人もいるようだが、これも昨日言ったよね。
 「その裏に付いている団体がどうだとか、人権擁護法案などの時と全く構図が一緒なんだよね」って。
 あの時も散々、解同だとか、他の人権団体だとか、妙な宗教団体だとか、そういうのがバックに付いているから反対論に反論するのはそいつらを利することになるんだーとか、もう嫌になるほど聞いてきたよ。
 もう何年も前にも同じような議論をしているんだよね。
 
 ものすごくどうでもいい。
 
 そういう団体とかがその条例案に賛成しているからといって、だからその条例案が駄目ってなる理由はなに?
 条例案のどの部分が駄目なのか、それでは全然否定する理由にはなってないよ。
 特に法律なんて、日本に存在する人間全てに影響を与えるものなんだから、変な団体が賛成することもあろうよ。
 でもそれが、条文そのものが駄目になる理由にはなってはいない。
 そもそもそんなこと言い出したら、全ての法律・条例で同じことが言えるようになるぞと。
 別に、その変な団体を批判するならすればいいじゃん。
 それまでも駄目って言うつもりはないよ。
 でもそれは、条例案そのものに対する反対論にはなってないよって話しかしてないよ、オレは。
 当サイトが触れているべき部分は、その条例案や法案そのものであって、これらをよく精査した上で、何か問題があるのか無いのか、それを意見しているだけ。
 変な団体批判をするつもりは今のところ無いから、それやりたいなら、条例案とは別のところでやるべきだろうよ。
 
 もし今回の条例の中に、そういうバックに付いている団体などが特に有利になるとか、そういう変な条項があるのであれば、そのように指摘すべきだろう。
 もしそれが正しい指摘であれば、オレも賛成することだろう。
 それが「中身の議論」だ。
 でも変な団体が賛成しているとかバックについているとか、そんなのは中身には関係ない。
 ここはきちんと分けて考えよう。
 
 オレが最初にこの問題を取り扱った際に何を言ったか思い出して欲しい。
 本音と建前のバランスを取れと。
 大人なんだから建前も大切にしろと、そう言ったわけだ。
 エロとして描かれたものは、エロとして扱えと、いまエロ側がその境界線を越えているからそれを正すための条例だろうと、そう言っているわけだ。
 オレの言っていることなんて、ただそれだけなんだよ。
 エロ目的で描かれたマンガは18禁コーナーに置きましょうと、ただそれだけの話なんだよ。
 条例にはそう書かれている。
 それ以上も以下もない。 
 
 名無しサン<12/20 18:33>結局、出版社との話し合いの場を持たず、反対する人を変態のレッテルを貼って意見を封じ込める都議会のやり方には触れないのな
 
 これも一緒。
 そもそも条例を作る際に出版社と話し合いをしなければならないという法はないし、した方が丁寧だとは思うが、しなかったからと言って条例案が駄目な理由にはならない。
 こういう問題というのは「どのように議会を通すか」という政治論というか議会論の話であって、法案論では無い。
 だから、丁寧にしなかった議会や知事は落ちてしまえと言うのは勝手だが、残念ながら条例案そのものに反対する理由にはならない。
 当サイトでは地方議会である東京都議会の政治家論なんて扱うつもりないから、都議会のやり方が気にくわないなら、それはそれで条例の中身とは別としてやっておくれ。
 「あの条例を通した知事と東京都議会は気に入らないからリコールだ」という主張であれば、それはもうそれぞれが勝手にやればいいんじゃないかな。
 
 あとまぁ、変態と言われようが、自分が正しいと思うなら、主張し続ければいいんじゃないの?
 変態って言われたら、意見が封じ込まれるの?
 自分のサイトでも、街頭演説でも、ビラでもなんでもいいけどさぁ、自分が正しいと思うなら相手のレッテルなんか気にせず、堂々と主張すればいいじゃん。
 
 オレさ、オレというか当サイトはさ、昔から性犯罪の問題はずーっと取り上げているよ。
 こう言っちゃ悪いけどさ、こういう時だけわっと出てくる奴らよりも、ずっと真面目に継続的に、性犯罪とか差別の問題とか、昔から扱っているよ。
 
 名無しサン<12/21 13:13>原点の犯罪助長については触れないの?現行法で何の問題がおきたのよ?
 
 こういう書き込みもあったけど、貴方いままで何かしてきた?
 もちろんサイトとかでしてきたなら、それはそれでこれからも続けていってほしいけど、オレはオレで様々な問題について、真摯に正面から向き合ってきたよ。
 例えばこれね。
 
 シリーズ「幼年者犯罪被害を考える」
 
 未だに性犯罪の再犯率が高いと誤解され続けている問題について、オレはデータを丁寧に洗うことで理論的に違うということを証明してみせている。
 この中でオレは散々、この変態とかロリコンとかペドとか罵られてきたが、でもオレは間違ったこと言っちゃないから、そんなのむしろ快感に思うぐらいで、堂々と主張は続けているよ。
 この問題だけでなく、差別の問題とか、例えば女性専用車両の話とか、死刑の話とか、デリケートな問題にも臆せず切り込んできたよ。
 そしてやえがすごく苦労した、人権擁護法案国籍法の話も、条文に基づいた事実に基づいた冷静且つ理論的な話が綴られている。
 まぁこれはマンガの話とは直結しないけど、でも性犯罪の話とか、そういう一般ではあまり語られない問題を、むしろそんな問題だからこそ、当サイトは昔からずっと取り上げ続けているんだよ。
 結局こう言うことの積み重ねが大切なんだよ。
 こういう誤解を少しずつ紐解いていくことこそが、一般に対する正しい啓蒙になるんだよ。
 なんでもかんでも、一度にわっとやればいいってもんじゃないよ。
 問題が目に見えた時だけわっと出てくるだけでは、結局そんなのは力にはならないんだよ。
 そんなのただのブームだ。
 そんなのただのファッションだ。
 真面目に問題に取り込みたいと思うなら、常日頃から取り組むべきだ。
 
 その上でね、オレは今回の条例には「本音と建前」という部分で意見を書いたわけだ。
 マンガが犯罪を助長しているかどうかという議論をするのであれば、それはこの条例案とは別のところでやれよって。
 というか、そうしてこそ真面目でまともな議論じゃねーのかよと。
 なんでもかんでもごちゃ混ぜにして、反対の論拠にならない論をもって反対だーって騒いでも、結局条例案も反対できず、マンガが犯罪を助長しているかどうかという議論も中途半端になって、ましてデマ混じりで誤解されて、いいことなんて何も無いぞ。
 
 どうも最近のこの手のネット上での議論になると、賛成か反対かの二元論に陥る奴が続出なんだが、別にオレが「本音と建前をしっかりしろ」とか「エロはエロとして隠せ」とか言ったとしても、それが石原都知事や猪瀬副知事の人柄や主張を肯定していることには一切してないだろ、なってねぇだろ。
 むしろオレは、猪瀬黙れとまで言っている。
 あいつらの発言を擁護するつもりなんてオレにはさらさらない。
 ただ、条例の中身については直接影響を与える話ではないというだけだ。
 「建前と本音」「エロはエロとして隠せ」
 これを実行するための条例が提出されたというまず議題があって、それに対して変な方向に改変しようとかという話ではなく、またそもそもその条文の書き方では別の解釈も出来てそのままでは変な方向に行きかねないとかという話ではない以上、それ以外の動きなんて、オレの今回の話では全部外野の話だ。
 条例の中身の話ならいいが、中身に直結しない話であれば、それは別でやれって話なんだよ。
 ここを混同してもらっては困る。
 
 最後に。
 
 747 名前:名無しサン:10/12/21 02:06 ID:1EEc4kjwZo
 デマを大元にして巻き起こされているのがサブカル悪しの風潮じゃないの。
 先攻が矛盾や嘘を孕んでいなければ根本的に鸚鵡返し論法は使われやしないよ。
 
 という書き込みをもらったが、相手がデマやってるからこっちもデマやったれっていうのは、全然感心しない論法だわな。
 やるなら「それはデマだ」と指摘するのが正当だろうよ。
 つーか、それこそが、いまマンガ側に求められている議論じゃないのか?
 条例は条例として中身の議論には影響しないが、しかし「マンガは犯罪を増長する」なんて言われたら、それは正面から正々堂々と反論すべきだろう。
 なんでそこでデマをもって抗するの?
 ドロ試合してマンガ側に得があるの?
 ケンカ売った側がデマをしかけるなんていう絶好の反撃のポイントを、わざわざ自らの手で放棄してどうすんねん。
 ここでマンガ側が、理性的に知的に理論的に反論してこそ、「やはりマンガ側の方が言い分がある」と思わせ、そして地位向上に繋がるんじゃないか。
 
 間違っちゃいけないのが、この条例を仮に潰したとしても、それは決してマンガ側の今までの言動が正しかったという証明にはならないということだ。
 結局いまでも、エロ目的のマンガを堂々と一般向けとして売っている。
 その他、マンガ側・出版側が努力すべき部分というのは、まだまだ少なくないんじゃないか。
 なんだったら、政治団体でも作って日頃からロビー活動するなり、犯罪には直結していないという言論活動するなり、すべきなんじゃないだろうか。
 そもそも出版社なんて、言論活動の場の主戦場じゃないか。
 決して、こういう時だけわーって騒ぐだけ騒ぐってだけじゃ、プラスにはならんぞ。
 



平成22年12月22日

 政治論と法律論は別

 せっかくだからもうちょっと続けるかぁ。
 やえをサボらせすぎだなぁ(笑)
 
 名無しサン<12/21 18:24>
 少々失望しました。曖昧でない法律や条令など有りはしない⇒6月に否決された内容から曖昧さは改善されてないと思う。
 
 んーと、オレの文章読んでる?
 人間社会という曖昧な概念の中の規定を言語というもので完全に表現することなんてできねぇから、曖昧でない法律なんてないんだって言っているんだよ。
 だから、ただ一言「この法律や条令は曖昧だ」と言うだけでは、全ての法律・条例に言えることが出来るから、そんな批判の仕方は無意味だと言っているんだ。
 批判するなら、「どのように曖昧か」を、条文に基づいて指摘しなさいってこと。
 曖昧だと思うなら、どこがどのように曖昧か具体的に指摘してね。
 
 蛇足だが、「失望した」とか「質が落ちた」とかいう言葉を、特にこういう賛否両論の話題を触れている時によく書かれるんだが、そりゃ自分が受け入れられない意見を言っているからっていう理由で言ってるんだろ。
 もうこの言葉、何度聞いた事か。
 ウチのサイト、何年前から失望され続けているんだよ(笑)
 人間が意見を言うんだから、ものよっては賛成できたりできなかったりするのは当然で、それに反論するならまだしも、失望したって言われても、ウチのサイトは貴方の代弁サイトじゃないんだよ。
 まぁ失望するのは勝手だけど、反論があるなら具体的にどうぞと。
 
 名無しサン<12/22 06:56>出版社と話いをしなければならない法はないという主張は、民主党が沖縄と話しをせずに法律を決めても問題ないという主張と同じ。
 
 名無しサン<12/22 09:58>
 反対派を批判したいだけの反論だな。話し合う必要は無いとかもう滅茶苦茶。条例文を取り上げ解説するだけでよかったのに
 
 うーん、文章ちゃんと読んでね。
 政治論と法律論は違うのよ。
 話し合いをしてもしなくても、条文そのものの正誤には関係ないでしょ。
 逆に言えば、条文が正しくても間違っていても、話し合い自体はできるわけなんだから、結局この両者には直接の因果関係はないって話なんだよ。 

 だから前回も言ったように、議員の対応が悪いからという理由で次の選挙落としてやろうという政治論なら、やればいいじゃんって。
 「あの条例を通した知事と東京都議会は気に入らないからリコールだ」という主張であれば、それはもうそれぞれが勝手にやればいいんじゃないかなって。
 これは政治論、というか選挙論ね。
 そういう話であれば、条例の中身とは別議論だけど、それを行うには駄目とはオレは言わないよ。
 
 だいたいこの条例は「規制する」という内容なんだから、話し合いをしてもいいけど、業界側の言い分を全部呑んでたら、規制するという中身そのものが意味無くなるものになってしまうだろうに。
 そこが沖縄とは全然意味合いが違う。
 沖縄は、あれは地元に「負担をお願いする」という意味合いであって、様々な理由で規制すべきものを規制するという今回の都の条例とは、根本的に意味合いが違う。
 だから自民党は、沖縄の件に関しては年月をかけてお願いをし続けてきたわけで、しかし全ての法案についてそうしてきているというわけではない。
 ここを一緒にしてはならん。
 
 あと結局、政治論と法律論は違うって話でね、民主党も沖縄の件、地元が反対してもそれが日本の国益になるっていうなら、強引に進めればいいじゃん。
 地元の合意が得られなくても、法律を通すことは出来るよ。
 それが正しいと、100年後の後世には絶対に評価されると信じられるなら、やればいいんじゃないかな。
 直近の選挙で負けても、まぁそれはそれで政治論の話だから、それをもって法律が間違っていたとは言えないよねって話でね。
 
 これは特に増税の話ではこのような構図になるよね。
 自民党も、消費税導入は必ず後世のためになると信じて、大批判されようが、直近の選挙で負けようが導入した。
 あの時のことを覚えている人はもう少ないかもしれないけど、日本中異常なぐらい大反対コールだったよ。
 でもそれでも自民党は導入した。
 そして選挙で負けた。
 でもね、いま思えば、あの時のその判断は正しかったとオレは思うよ。
 政治論というか選挙論と法律論は別だっていう、象徴的な例だね。
 
 だから、話し合いの存在の有無が、その法律や条令の正誤に直結しているわけじゃないんだよ。
 ここをごっちゃにして誤解しないようにね。
 
 次、議論板から。
 
751 名前:名乗るような名などない:10/12/21 23:55 ID:BnfNvUrrhY
 本来、建前を押し通すために解決のための努力をみせなきゃいけない立場だってのに、その辺りの努力を全く見せない(どころか会話拒否だのパブコメ黒塗りだの、悪く見せるようなことしかしていない)以上、正直評価を下げざるを得ないというか。
 残念ながら条例案そのものに反対する理由にはならない、とあまおちさんは書いたけど、むしろこちらからすれば、賛成してやる理由が無いんだよね。建前を建前として見せることを放棄してるんだから。
 それどころか、本音を語っている人間はむしろ条例案の中身を理解してないようなのが多いし。
 
 うん。
 これは知事側がするのか議会側がするのかどっちかは微妙だけど、対応が悪かったのはそうだと思うよ。
 オレはそこは擁護するつもりないよね。
 んだから、知事にしても議会議員にしても、次の選挙の際に「条例を通す際に利害関係者にしっかりと説明しなかった責任は大きい。よって落選するに望ましい」と言う分には構わないんじゃないかな。
 特に猪瀬なんて、ありゃ二度と政治の世界に関わって欲しくないと、オレは個人的には思うよ。
 
 あと、「賛成してやる理由が無い」っていうのもいいんじゃないかな。
 別にオレも、積極的に賛成の後押ししてやるつもりなんてさらさらないし。
 あってもなくても困らない、ただ反対論のデマっぷりは、人権擁護法案などに関わってきた身としては「またかぁ」と思わざるを得なかったし、また同時に、どう考えてもエロ本として描かれたエロ本が18禁にならずに野放しになっている現状は常識的に考えておかしいだろうと思ったという部分が大きいわけだ。
 自分からはどうこうしようと思わないけど、こんなの規制されてもしゃーないよねっていうのがオレの感想。
 
>変態って言われたら、意見が封じ込まれるの?
 
民主党はものの見事に意見が封じ込まれましたね。支援者から「変態」のレッテルを貼られるのは堪えるそうです。
 
 ああ、議員はそうかもしれないね。
 ただなんつーか、これも、結局民意の程度の話だからねぇ。
 理想的には「本音と建前」の話をする際に本音で語れるっていう状態がいいんだけど、なかなか「エロも18禁としてわけた上で人間生活に必要でしょ」って公の場で語れる人って少ないっていうのは現状だよね。
 まぁむずかしい。
 だから有識者とか有名人とかがそう言えればいいんだけどねぇ。
 さらに言えばその分、選挙を気にしない一般人が正々堂々と正論を述べればいいんじゃないかな。
 
 それはそれとして、しかしこれは選挙の話になるからね。
 そういう綺麗事しか考えないような支援者以上の支持を、マンガ側が与えられるのであれば、議員はそっちにつくと思うよ。
 それも含めてオレは前回、業界側ももっとやれることがあるんじゃないかって言ったんだよね。
 ロビー活動とかなんとか。
 
 まぁとにかく、法律論と政治論・選挙論は別もので、後者に関しては色々とやりようはあるんじゃないかとオレは思うよ。
 
752 名前:名無しサン:10/12/22 00:42 ID:YfG9N2FX7s
 鸚鵡返し論法に踏み切る時というのは、こうやって議論が済んでない内から空気作りだけで世論持っていかれて実害被るのを防ぎたい時なんだよ。
 
 やるなら「それはデマだ」と指摘するのが正当だろうよ。
 相手が汚い手を使ってくるから、こっちも汚い手を使えばいいというのは、ただ汚いだけだ。
 そんなものに正当性はないね。
 戦うなら最後まで正義として戦いなよ。
 
あおまちさん、今起こってる事で最も恐れられているのは文化がダメージを受ける事だよ。
単純にエロ漫画が無くなるとかそういう事じゃないんだ。
何の根拠も無いくせに、石原や猪瀬みたいに公然と漫画やアニメやそれをを馬鹿にしてくる人が現れる。
反対派のオタク達だけに飽き足らず、ちゃんと議論の場でデマを指摘しにいった議員まで変態呼ばわりされる。
 
 うん、だから、それはそれで別でやればいいんじゃないのって言ってるよね。
 というか、オレは当サイトはやってるよ?
 貴方いまやってる?
 いままでなにかやってきてた?
 オレは自分が出来る範囲で、「フィギュア萌え族」なんていうクソ馬鹿な発言をしていた大谷を大批判したよ。
 オレは自分が出来る範囲で、「性犯罪は再犯率が高い」という事実に基づかないデマに対して、理論的に反論し続けているよ。
 この前もミクシィのニュースで性犯罪は再犯率が高いという誤解があったから、日記を書いて、さらにオレの日記に反論してきた奴らをことごとく論破していったよ。
 当サイトはね、そういう文化とかという面に関しては、常日頃から堂々と論を掲げているよ。
 変態と言われようがロリコンと言われようが、当サイトの主張は恥ずかしいものなど何もないもの。
 
 文化論は文化論でやろうや。
 ここに法律論は直結しないんだよ。
 だから貴方もこれから文化論を、自分でブログでもつくってやってよ。
 最後はこういうひとりひとりの声が集まることが一番の力になるんだよ。
 「条文を倒す」という闘争の時だけわーっとやっても、それはただのブームでファッションにしかならないんだよ。
 その方がむしろ白い目で見られるんだよ。
 文化論は文化論で日常的にやろうや。
 オレもやってるからさ。
 
755 名前:名無しサン:10/12/22 07:06 ID:A81v6l0LVQ
 そもそも犯罪抑止の効果がない。むしろ捌け口を封じられて暴走を引き起こす危険性があるという点を全然認識してないね。
 規制の厳しい諸外国の方がレイプ犯罪多いのは何故?説明してくんない?
 
 オレは犯罪抑止の話なんてしてねーよ。
 オレの文章読んでる?
 
 んじゃさあ、「エロ規制は犯罪抑止に効果がないから全廃しましょう。エロDVDもエロゲーもなんでも、18禁という境界線をやめましょう」って主張すれば?
 それは今回の都の条例の段階の話ではなく、法律レベルの話だから都の条例とは直結しないけど、論としては主張する自由があるんだから、主張すればいいと思うよ。
 
749 名前:東風:10/12/21 20:50 ID:EOF83Xo/hQ
そういえばそもそもエロは隠すべきだって論の根拠はどこにあるのだろうか、
もちろん私もそういったものは隠さないと問題だろという感情は持ってるけど、
その根拠は何かと聞かれると思いつけない。
 
ものすごい極論ですがエロは隠すべき」だというのは根拠がない感情論に過ぎず、
実質デマと等しいってことはないんですかね?
 
同じ微妙なものとして前出ていたグロなんかは、
隠されるあまりに、生きるために必要不可欠な食料を作るための屠殺ですらグロくて見れない、なんていう状況を作ってますし。
実は感情論で過剰に否定してるだけなんじゃないかと言う疑問が沸いてきてしまいました。
 
できれば否定してもらえると幸いです。
 
 感情と常識って違うからね。
 常識とか慣例とかは裁判の場でも法的根拠にもなり得るわけで、18禁にしたって、今の段階では「未成年にエロから隠すのは当然」という考え方は日本国民のコンセンサスを得ている状態と言えよう。
 また法令がそれを担保している部分もある。
 今回の都の条例は、まずこのベースがあってこそ成り立っているのだから、これについて根拠はないとは言えないわな。
 
 ただ、この部分を否定する論を張るというのは、言論の自由の観点からは間違っちゃいないと思うよ。
 「エロは子供にも見せてもいいだろ」っていう論を張るのは自由。
 ただそれは、今回の条例の是非には直結しないよって話なだけでね。
 
 あとこれは全然別の話になるけど、屠殺については、そりゃ今も昔もグロには違いなんだから、見たくないという感情は当然だと思うよ。
 「可哀想だから殺さないで」と「気持ち悪いから見たくない」というのは、全然別の話でね。
 感情論と常識論はちょっと違う。
 その上で、常識論に反論を試みるっていうのは、間違ったことではないと思うよ。
 



平成22年12月24日

 自民党が集団的自衛権を政権公約に

 やっぱり当サイトにはやえがいないとダメですねー。
 あまおちさんだけだと、むさいだけですからねー(笑)
 
 というワケで、皆さんのアイドルやえが帰ってきましたー!
 なんだかけっこうお休みいただいちゃって、すみませんでした。
 あまおちさんも、やるって言ったら聞かないんですよね。
 
 と、都条例の話はあまおちさんが議論板で引き続きやっているみたいですから、ご興味のある方はそちらにどうぞ。
 またこっちで取り扱うべき事柄が出てきたら、あまおちさんまたここに出てくるでしょう。
 
 右も左も逝ってよし!!
 バーチャルネット思想アイドルのやえです。
 おはろーございます。
 
 さて。
 今日はこちらのニュースをご紹介します。
 
 安保基本法制定を衆院選公約に 自民国防部会
 
 自民党は21日、党本部で国防部会(岩屋毅部会長)を開き、集団的自衛権の行使を可能とする「安全保障基本法」の制定を、夏の参院選のマニフェスト(政権公約)に続き、次期衆院選マニフェストにも盛り込む方針を確認した。
 部会では、17日に閣議決定された新たな防衛計画の大綱と中期防衛力整備計画について政府側が説明した。出席者からは、新たな防衛政策の概念として導入された「動的防衛力」に対し「平成16年の前回の大綱で定めた『多機能で弾力的な実効性のある防衛力』と何が違うのか」という疑問が出た。
 
 自民党が、ついに集団的自衛権について政権公約にすると決めたというニュースです。
 つまり、もし次の衆議院選挙で自民党が与党になれば、参議院でちょっと一悶着があるので必ず成立するとは言えませんが、少なくとも衆議院では集団的自衛権を含めた「安全保障基本法案」が可決される見通しとなったというコトですね。
 やっと日本もここまで来たかという感じです。
 
 その上でこのニュースで考えるべきコトとは、自民党が党として正式に決定したという点です。
 例えばこれが民主党なら、仮に政調会長とか立場のある人間なんかが「○○を目指す」と無責任に言って、その言葉が一人歩きして、メチャクチャになって混乱するというのが今までのパターンです。
 これは、民主党が党としての正式決定をしてないままに勝手に議員がぺらぺらしゃべるから起こる現象です。
 だっていくら立場のある人の発言だと言っても、独裁政党でない限り、その人ひとりだけで決定が出来るワケではないのですから、別の議員からしたら「聞いてないよ」ってなりますよね。
 「自分は自分で意見があるのに、それを言わないままに決まったかのように言うのはけしからん」と、そう思う人がいても、間違いではないワケです。
 特に民主主義を標榜する民主主義の政党であれば、話し合いを持ち、議論をして、その結果全会一致ならベストで、最低でも多数決によって正式決定するというのが、普通に考えれば当たり前の話です。
 民主党がなかなか党として、様々な意味でまとまらないのは、ここに基本的な問題があるわけで、マスコミの前で言った者勝ちみたいな風潮があるせいでまとまらないのです。
 ちょっとまともな状態ではないとしか言いようがないでしょう。
 
 しかし今回の自民党のニュースは、記事にもありますように、党の正式な機関である「国防部会」の場において、議論の末に正式に手続きを踏んで賛成された結果であり、自民党の正式決定であるという事実が、ニュースとして特筆すべき点なのです。
 
 つまり、石破政調会長個人が自分の著書かなんかで「将来的にはこうしたいよね」って言っているだけではなくてですね、これで確実に次の衆議院選挙での自民党の政権公約に「「安全保障基本法」の制定」が明記されるというコトなのです。
 ここが本当に大きな点であると言えるでしょう。
 もしかすれば、一年後か二年後か、近い将来に日本が集団的自衛権が行使できる日が来る可能性も出てきたと言えるのです。
 最初にも言いましたように、参議院では、仮に自民党が次の衆院選挙で与党になったとしても、単独過半数は取れていませんから、実際法案の取扱いがどうなるかは微妙な情勢ですが、しかしそれでも可能性は格段に上がってきたと言えるでしょう。
 これは大変に歓迎すべきニュースです。
 
 ある意味これは自民党が野党に転落したためにより保守政党として特徴を強く出したという結果でしょう、自民党が野党になってあまり日本にとって良いコトはありませんでしたが、この部分は良かったと言えるかもしれません。
 
 ただ1つ懸念があるとしたら、憲法改正しなくても集団的自衛権の発動が可能かどうか、という点です。
 一応今のこの件に関する政府見解では、集団的自衛権は日本は持っていない、のではなく、集団的自衛権はあるけど行使せず、という立場ですから、もしかしたら憲法改正は必要無いのかもしれません。
 政府がこの「行使せず」という解釈を変えれば使えるというコトになりますからね。
 この辺ちょっとこの記事だけではよく分かりません。
 自民党のサイトに行っても詳しい資料がありませんでしたモノで、ですから後日また詳しいモノが出てきたら扱いたいと思います。
 
 やえとしましては、こういう議論が堂々と出来る世の中になった、まして公党が堂々と公約に掲げるコトができるようになったというのは、感慨深いです。
 一昔前なら、「集団的自衛権」という言葉を俎上に出すだけでマスコミの総叩きになっていたような時代もありましたからね。
 これだけでも、ずいぶん時代は変わりましたと、それなりに良い方向に向かっていますねと、感慨深いモノです。
 



平成22年12月27日

 民主党の審議拒否は正しい審議拒否、自民党の審議拒否は悪の審議拒否……。

 もう年の瀬だというのに、民主党という政党はいつまで経ってもバカバカしいコトしか言わないし、やらないようです。
 もう正直うんざりなのですが、しかし放置しておくワケにもいきません。
 民主党が政権の座にいる限り、日本の国益が損なわれ続けるんですからね。
 一刻も早く民主党ではダメだと国民の大部分が気付いて、一刻も早く解散総選挙をしなければなりません。
 同じ話題で何度も批判するのはアレですが、次々と新しい話題が出る以上、キチンとそれは批判していかなければならないでしょう。
 
 前置きが長くなりましたが、今日はこのニュースです。
 
 「問責に名を借りた審議拒否」=岡田氏が自公批判
 
 民主党の岡田克也幹事長は4日、熊本市内で記者団に対し、問責決議を受けた仙谷由人官房長官らが出席した臨時国会での審議に自民、公明両党が応じなかったことについて「問責に名を借りた審議拒否だ。そういうことが国民にとって望ましいことなのか考えてもらいたい」と批判した。
 
 民主党は野党時代に散々審議拒否を連発しまくったコトなんてすっかりお忘れのようで。
 しかも民主党の場合は特に理由もなく、あったとしてもまったく筋違いの理由で審議拒否をしていたくせに、どの口がこんなコトを言っているのでしょうか。
 例えば当サイトでも民主党のバカバカしい審議拒否は、しっかりと記憶しています。
 
 伝統のコンボ炸裂
 
 さて、本日予定通り衆議院厚生労働委員会にて、いわゆる強行採決と呼ばれるようなドタバタ劇が執り行われました。
 以前やえは、厚生労働委員会はいつか必ず強行採決が行われるとふんでいるという趣旨の更新をしたコトがありましたが、おかげさまで見事的中させていただいたコトになります。
 ありがとうございます。
 
(中略)
 
 野党は「委員会の審議時間は短すぎて質疑が尽くされていない」として反発を強めている・・・?
 へー、審議時間が短かったんですかー。
 でも民主党はちょっと前にこんなコトやってませんでしたっけ?
 
 はや小沢流、対決色鮮明 審議拒否戦術、がん法案めぐり攻防
 
 審議時間が短いって、自分たちで短くしたんじゃないですかっ。
 なに言ってるんでしょうか。
 支離滅裂です。
 
 このように民主党は、過去、自ら駄々をこねて審議拒否をして時間を潰して、さらに先に待っている法案の審議について「時間が短い」という言い訳を自ら作って、またしても審議拒否を重ねていたワケです。
 こういうのは自作自演って言うんですよね。
 しかも最初の審議拒否の理由である「がん法案」も、がん法案の衆議院提出日は4月4日なのですが、当時与党の自民党が先に審議しようとしていた医療制度改革関連法案は2月10日に提出していたワケで、つまり順番から言えば当然医療制度改革関連法案が先に審議されるのが当然なのですから、「順番を抜かして先に審議しないと他の法案は拒否するぞ」と、民主党はなんともメチャクチャなコトを言って、自作自演のネタ作りをしていたワケです。
 どこからどう見てもメチャクチャです。
 過去このようなメチャクチャにも程があるコトをやっておいて、今更他人のやる審議拒否は悪だと、よくもまぁ同じ口で言えますよね。
 
 そもそも今回の自民党の審議拒否の言い分は、ある程度は理屈が通っています。
 だって、参議院で正式に可決された問責決議ですよ。
 国会の片方の院が正式に「お前は大臣に相応しくない」と決定したのです。
 まして民主党的に言えば、「直近の選挙で民意を受けた」参議院です。
 すなわち、国民の意思としてお前らは大臣として相応しくないと、そう判断されたのです。
 そんな大臣が開き直っていれば、当然その民意を反映させるために審議拒否をするというのも、ある意味当然と言えるでしょう。
 
 そしてそれに対する民主党岡田幹事長の言い分は、さらにぶっ飛んでいます。
 「問責に名を借りた」
 ですよ。
 問責なんて言い訳にしかなっていないと、平然と民主党は言うワケです。
 国会の決議をなんだと思っているのでしょうか。
 まして民主党は、過去に散々「直近の選挙の結果」というフレーズを使っていたのにも関わらずです。
 どこまで厚顔無恥なのでしょうか。
 
 こちらのブログさんで、民主党の厚顔無恥なデタラメさを的確に指摘している書き込みを見かけました。
 
 21 :名無しさん@十一周年:2010/12/26(日) 06:25:42 ID:jjIjRjh70
民主党が野党時代にやったこと
 
 民主「中川が謝罪するまで審議拒否」
 ↓
 中川謝罪
 ↓
 民主「中川辞任するまで審議拒否」
 ↓
 中川「来年度予算案が衆院通過したら辞任する」
 ↓
 民主「中川がすぐ辞任しないと審議拒否」
 ↓
 中川「じゃあいますぐやめるわ」
 ↓
 民主「中川辞任で麻生が謝罪するまで審議拒否」
 ↓
 麻生謝罪
 ↓
 民主「予算案を撤回しない限り審議拒否」
 ↓
 予算案撤回
 ↓
 民主「無責任だ。自民党には政権担当能力がなくなってる」
 
 中川っていうのは、故中川昭一元財務大臣のコトですね。
 こういうバカバカしいやり取り、ありました。
 民主党はあの時のコトを、いまどう考えているのでしょうか。
 そしてマスコミは、なぜこれらの事実を指摘しないのでしょうか。
 
 来年の通常国会は果たしてまともに機能するのかどうか、一刻も早い解散総選挙を望みます。
 



平成22年12月30日

 失われた一年

 年末です。
 明日でもう大晦日です。
 どこかしこで使われる言葉ですが、一年って早いですよねぇ。
 多分当サイトも今日で今年の更新は最後になると思います。
 今年も一年お付き合いいただきましてありがとうございました。
 
 今年はどんな年かと思い出すと、どうしても当サイト的には、民主党の化けの皮が剥がれた一年と言うしかありません。
 ルーピー鳩山総理は沖縄のアレがキッカケとなって総理を辞任、その後に総理に付いた菅直人総理も全くビジョンのないまま総理にとなって、何がしたいのかさっぱり分からず参議院選挙で民主党は大敗、その後も仙谷官房長官の言いなりとなって全くリーダーシップが取れず、政策は何一つ先に進まず、そして尖閣諸問題で大きく国益を損ねた上に、未だに政権の座にかじりついて居座っています。
 もはや民主党が与党にいるだけで国益を損ない続けていると言うしかない、日本にとっては危機的な状態が今も続いています。
 これも全て、政治を全く理解していないお子様政党民主党のせいです。
 というか、化けの皮は当サイトとしてはずっと前から、少なくとも前回の衆議院選挙の前後からずっと指摘してきたワケですが、この段階にならなければ国民の多くに民主党の本性が知られなかったというのは残念なところです。
 
 ですから、来年の早い時期に総選挙が行われるコトが日本にとって望ましいワケですが、しかし衆議院の任期満了は実は再来年です。
 よって民主党政権が自主的に衆議院を解散しなければ、来年には選挙は行われないのです。
 来年どんな年になるか、少なくとも政治的な面では、民主党がどれだけ政治に真面目になれるかどうかにかかっていると言えるでしょう。
 
 それにしても今年の民主党はひどかったの一言です。
 なぜこのような政治がまかり通ってしまうのか、最近よく言われているコトですが、これが自民党政権化であったら、連日連夜の総バッシングによってすでに総理の3人や4人は代わっていたコトでしょう。
 マスコミの民主党びいきはひどいですね。
 野党時代はまだ直接国益には結びつかないのでアレですが、与党になってからは1つの失敗が10にも100にも跳ね返ってくる可能性があるワケですから、麻生総理に対する漢字クイズなんてバカバカしすぎましたけど、キチンと批判すべきところまでをも見て見ぬふりをしている今のマスメディアは、本当に腐っているとしか言いようがありません。
 
 それとも、野党時代に肩入れしすぎた責任を取りたくないのか、あの時代の自らの行為が恥ずかしすぎて見て見ぬふりをしているのか、それは知りませんが、どちらにしても無責任の固まりであるコトは変わりがないでしょう。
 
 マスコミについてはいつも通りすぎるワケですが、さらに1つ考えるべきコトがあります。
 それは結局、民主党というダメ政党を与党にしたのは、誰でもない国民自身だという事実です。
 少なくとも、先の衆議院選挙の際には、国民の半分以上が民主党を評価したのです。
 だからこそ今衆議院では過半数を得ているワケで、あの時民主党に拍手喝采した国民が、必ずあの時には少なくない数いたのです。
 これはやえは選挙前に散々言いましたけど、結局これは国民の選択なのですから今の状態というのは「国民に対するツケ」であり、「民主主義政治のコスト」であり、「国民自身が自らに据えたお灸」なのです。
 当時このお灸を据えた人というのは、果たして今どのように考えているのか、是非ともやえは聞いてみたいところです。
 
 案外マスコミと同じように、一部の国民は未だにあの時の行為から逃れるために、現実から目をそらしているのかもしれません。
 某所で見た書き込みなのですが、例の尖閣諸島諸問題では、確かに民主党は国益を損なう行為をしたけど、しかしその中でも良かった結果も残したから、比べればイーブンぐらいな国益で済んだなんて言っている人がいました。
 例えばレアアースを中国が輸出禁止にした件、これを日本だけでなくアメリカなどの諸外国にも行ってしまったために中国の国際的評価が下がって、この結果は日本には利益になったと、だから国益が下がったけど同じぐらい上がったから、国益はイーブンで済んだと言うのです。
 民主党の様々な対応とレアアース輸出禁止は直接的因果関係があって、よって民主党の功績だから、過度な民主叩きはやめようと、また、自民党があの時政権に付いていても、どうせ何もできないのだから民主党政権と同じだっただろうとも言っていました。
 
 もう何を言っているのか理解に苦しむところですが、案外こうやって現実から目をそらしている、そして本人がどのような意図でこう言っているのか、もしかしたら意図的にやっているのかもしれませんけど、結果的に民主党をこうやって応援している人というのは、いまでも少なくないのかもしれません。
 マスコミが完全にこれですよね。
 自分は中立ですよという見せかけを作っておいて、中立だから片方を過度に批判しませんよと言い訳をしておいて、批判すべき部分を触れようとしないという、そういう態度です。
 こんなの中立でもなんでもないんですよね。
 結果がまず先に来て、こういう結果にするからこういう理屈を付けようと、そんな態度でしかない、中立に名を変えた、肩入れでしかないワケです。
 
 そして、自分だけがそんな自己満足に浸っているだけならまだしも、結局こうやって民主党に肩入れをして、政権の座に1日でも多く居座らせる理由を作っていては、最後は自分にツケが回ってくるというコトは知っておいてほしいとろこです。
 そしてなにより、自分だけでなく、他人に対してもツケを回すという迷惑をまき散らしているというコトも忘れないでいてほしいです。
 日本の政治はこうやってどんどん悪い方向に行ってしまっているという現実を見てほしいところです。
 
 さて、今年最後の更新なのですが、ちょっと愚痴っぽくなってしまいました。
 来年は良い年になってほしいですね。
 また来年、どうぞ皆様当サイトをよろしくお願いします。
 よいお年を〜。
 



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