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平成23年3月16日

 地震に関して、様々な反応

 今日は、この地震に関して、いろいろなサイトさんやブログさん等で見つけた、印象深い文章を紹介したいと思います。
 いろいろと考えさせられます。
 
 
 父が明日、福島原発の応援に派遣されます。半年後定年を迎える父が自ら志願したと聞き、涙が出そうになりました。「今の対応次第で原発の未来が変わる。使命感を持っていく。」家では頼りなく感じる父ですが、私は今日程誇りに思ったことはありません。無事の帰宅を祈ります。
 
 ある方のツイートです。
 こういう場合アカウントを載せていいのかどうかちょっと迷いましたモノで、とりあえず非公開で紹介させていただきます。
 
 胸が熱くなります。
 自己犠牲の精神なんて言うと薄っぺらいですが、なんかもう、この人でないと分からない色々な想いがあるのでしょう。
 そして、その想いに気楽に乗っかかってしまっているのがやえも含めた我々だというのが現実です。
 こういう、本当に命がけの人がいるからこそ、我々は何の不自由もなく電気を使うコトが出来ているワケですね。
 本当にご無事に戻ってきてほしいと、心から願っています。
 いつもありがとうございます。
 
 
 計画停電が出来るのは最高級の配電技術があるということ
 
 計画停電の実施時間が刻一刻と変化することに対して、現場の混乱、もう少ししっかりしろ、といったTwitterでのつぶやきを多数見かけました。
 しかし、それは大間違いです。
 刻一刻と時間を変化させるのを見て、私は心底、すごい!やった!とガッツポーズをとっていました。
 なぜなら、それは、数分単位で、電力予測と配電予定をしっかりとこなしている、ということに他ならないからです。
 
 ものすごく当たり前のことを書きますが、電力は、ボタンを押したら即できるわけではありません。電力が必要になれば、火力を増したり、ダムの水位をコントロールしたりして、電力を作り出します。そして、作られた電気は溜めておくことができないので、そのまま送電をします。
 今回、全国民に節電を呼び掛け、大型電力消費施設が運行を取りやめた結果、どの程度の電力が足りなくなるのかの予測は相当に困難だったと思われます。
 関東近郊は、発電施設と電力消費場所が日本で最も離れています。つまり、送電・配電に時間がかかるということです。
 にもかかわらず、数分ごとにこの計画停電時間を変更することができる、というのは、数分単位で、複数の電力会社を横断して、区間別の電力消費量をモニターし、送電・配電をコントロールすることに成功していた、ということです。
 それは、日本の電力会社が、世界でも最高峰の送電・配電コントロール技術を持っているということなんです。
 
 電車の混乱や停電などで日に日に東京電力に対する風当たりが強くなっているこの問題ですが、基本的に、世界的に見れば日本や東電の技術は世界最高峰であるというコトは知っておくべきコトのようです。
 つまり、これが日本でなければ、問答無用で全世帯が停電というコトもあり得たワケです。
 まぁこの「これが日本でなければ」という枕詞は全ての事柄に言えるコトではあるんですけどね。
 もしこれが日本でなければ、あの大地震と大津波で原発は大爆発を起こしていた可能性は非常に高かったのではないかと思いますし、そしてなりより、福島原発は40年前に建設されたモノであって、それがいままだこの程度で収まっているというのは、日本の建設安全神話が逆に証明されたと言ってもいいのではないでしょうか。
 
 これが一段落付けば、おそらく原子力というモノの是非の議論が巻き起こると思います。
 でも、原子力が無ければ、首都圏の今の混乱がさらに大きくなるだけです。
 原子力に反対し、しかし停電などにも文句を言うのでは、それはただの無い物ねだりであり、ワガママというモノでしょう。
 もし原子力に代わる優秀なエネルギーがあるのでしたらそれに代えればいいと思いますが、それが無い以上は原子力に頼るしかありません。
 ですから、福島原発は新しく造り直すしかないでしょう、その際には、今の日本の技術力の粋を集めて、100年後も震度15ぐらいきてもへっちゃらだっていうぐらいのモノを作って欲しいです。
 そしてそのための税金投入なら、やえは賛成します。
 お金で買える安全なら買いたいですからね。
 
 
 東電「ピンポント供給できません」→国交省官僚「出来るでしょ?」
 
 東京電力は当初、「鉄道の変電所だけに電力を供給することは無理」としていたが、国交省の技術担当者が、停電区域の変電所にピンポイントで送電することは技術的に可能と指摘。「手間と時間がかかる」などと難色を示していた東電を説得した。
 
 なんとも色々考えさせられるニュースです。
 このニュースに対するレスは東電批判一色ですが、多分東電側も言いたいコトはあるんだろうと思います。
 ただでさえ人手が足りないのに、ますます現場を混乱させるのかと。
 ただ、結果的にはこれは出来たのですから、一度断ったというのは批判されても仕方ないでしょう。
 もちろんこれも、日本の技術力の高さだからこそ出来るっていうコトでもあるワケですが、正直東電はちょっと優先順位の付け方を間違えていると言えるかもしれません。
 この前も言いましたように、被災していない地域は出来るだけ日常生活を送るコトが大切です。
 復興しようにも経済がガタガタならその資金が捻出できなくなりますからね。
 また、いまでも起こっていますが、人口の多い首都圏で混乱が起こると流通や物資そのものがここでストップしてしまい、被災地への供給が少なくなってしまうというコトもあるワケです。
 だから、被災地でない地域は日常生活を送り、「こっちは全然問題ないから、そっちに全力を尽くそう」という体制を作るのが一番大切なのです。
 そう言う意味で基本的なインフラの1つである公共交通機関は、経済活動そのものも、心理的なものに対しても、大変に重要度が高いモノですから、東京電力はもうちょっとその辺を考えるべきだったでしょう。
 
 あとここでもうひとつ注目は、中央官僚のレベルの高さでしょう。
 全然現場の人間でなくても、それが出来るという知識と技術を持っているワケです。
 官僚さんは大雑把に分ければ事務と技術に分かれるのですが、今回の場合(国交省の技術担当者)は技官さんですね。
 簡単に言えば、事務は文系で技術は理系なワケで、そういう技術者である技官は日本の大企業の世界トップクラスの技術を持ち、また事務は学者並みの知識を持っているというのが中央キャリア官僚なのです。
 以前これを別の機会に言ったコトがあるのですが、その時は信じられない人が批判をいっぱいしてきたモノですが、こういうコトを機に、もうちょっと役所というモノを冷静に見て欲しいと思います。
 
 
 被災者の役に立ちたいと考えている優しい若者たちへ〜僕の浅はかな経験談〜
 
 阪神大震災が起きたとき、僕は高校3年生で、しかもセンター試験の翌日だった。
 遠くから沢山のトラックが走ってくるような、不気味な音が夢うつつに聞こえ、気がつくと家全体が揺れていた。父親にたたき起こされて玄関を開け、ガスを閉めてTVをつけると、阪神高速が崩壊していた。家が揺れた恐怖と、テレビの実感の無さと、街中の静けさが記憶に残っている。
 
 学校に着くと全てがいつもどおりで、来ていない生徒もいたが、先生は特に何も言わなかった。粛々と自己採点し、粛々と面談が行われた。僕達の仲間で三宮と西宮に住んでいる友人がいたのだが、さすがに登校はしていなかった。昼休みに仲間3人で、二次試験が終わったらボランティアに行こうと話をしていた。
 
 下校時刻になって、担任の物理教師がおもむろに話しだした。
 「今回の震災で我校の教師や生徒も被災者となり、登校できない人がいます。センター試験が終わり、受験生としての役目を終えた人もいると思います。あなた方の中には、正義感や義侠心に駆られて現地に乗り込む人もいるでしょう。それは間違ったことではありませんが、正直に言えば、あなた方が役に立つことはありません。それでも何かの役に立ちたいという人は、これから言う事をよく聞いてください。
 まず食料は持って行き、無くなったら帰ってくること。被災地の食料に手を出してはいけません。
 寝袋・テントを持っていくこと。乾いた床は被災者のものです。あなたがたが寝てはいけません。
 作業員として登録したら、仕事の内容がどうであれ拒否してはいけません。集団作業において途中離脱ほど邪魔なものはないからです。
 以上の事が守れるのであれば、君たちはなんの技術もありませんが、若く、優秀で力があります。少しでも役に立つことがあるかもしれない。
 ただ私としては、今は現地に行かず受験に集中し、大学で専門的な知識や技術を身につけて、10年後20年後の災害を防ぐ人材になって欲しいと思っています。」
 言葉の端々は忘れてしまったが、教師が言いたかったことは今でもはっきり憶えている。
 
 結局僕たちは、物理教師の言ったとおり、なんの役にも立たなかった。
 配給のパンを配って回ったり、お年寄りの移動に付き添ったり、避難所の周りを掃除したり、雑用をさせてもらったが、持っていった食料は5日で尽きた。風呂には入らなかったが、寝るところは防犯上困ると言われて避難所の中で寝た。生活のインフラ整備や瓦礫除去作業は、消防や自衛隊があ然とするくらい力強く、迅速に問題を解決していった。僕達の存在は宙に浮き、遊び半分で来たボランティアごっこのガキ扱いをされていた。実際手ぶらで現地に入って、汚い仕事を嫌がるような若者はたくさんいたし、そういうグループと僕達が、能力的に大きな差があったかというと、とてもそうとは言えなかった。
 僕達が現地で強く学んだことは、「何かして欲しい人」がいて「何かしてあげたい人」がいても、事態は何も前進しないということだった。人が動くためには、「人を動かす人」が必ず必要になる。社会人なら常識として知っている事さえ、僕たちは知らなかった。
 
 今回の震災で、被災した人の役に立ちたい、被災地のために何かをしたい、と感じている若い人達がたくさんいると思う。でも慌てないで欲しい。今、あなた方が現地で出来ることは、何一つ無い。現地に存在すること自体が邪魔なのだ。今は、募金と献血くらいしか無いだろう。それでも立派な貢献だ。胸を張って活動して欲しい。
 そして、是非その気持を、一年間、持ち続けて欲しい。もしも一年経って、あなたにまだその情熱が残っているなら、活躍できるチャンスが見えてくるはずだ。仮設住宅でのケアや被災者の心の病、生活の手助けなど、震災直後よりも深刻な問題がたくさん出てくる。そういった問題を解決するために、NPOなどが立ち上がるだろう。その時に初めて、被災地は「何も出来ないけど何かの役に立ちたいと思っている、心優しいあなた」を必要とするのだ。もしかするとそれが、あなたの一生を変える大きなきっかけになるかもしれない
 
 ちょっと長い引用になってしまいましたが、是非リンク元で全文を読んでください。
 大変実感がこもっている文章です。
 何も技術もなく、覚悟もなく、ただ「何かしたい」という漠然とした思い、それは結局自己満足にしかならない思いだけでは、役に立たないどころか、足手まといにしかならないという、実体験に基づいた文章です。
 ちょっときつい言い方になりますが、どうしても日常に生きる人としては、非日常を目の当たりにすると罪悪感を感じる人や、やもすれば非日常にあこがれる感情が出てきてしまい、そこに飛び込もうとしてしまいます。
 そしてそれを「ボランティア」という非常に耳障りの良い言葉でオブラートに隠されて、自己正当化してしまうワケですね。
 
 本来「ボランティア」とは、無償でプロの仕事をする人のコトです。
 ボランティアはアマチュアではありません。
 ここを勘違いしている人って、実はけっこう多いのではないでしょうか。
 もしプロの仕事が出来ないのであれば、ボランティアなどすべきではありません。
 記事元の人が言っていますように、「募金と献血くらいしか無いだろう。それでも立派な貢献だ。胸を張って活動して欲しい」といったコトも、よくよく考えるべきでしょう。
 また決して募金しなくても、日常生活を送るだけでも十分復興には貢献していると思います。
 それは焦って被災地に飛び込み、結果として足手まといにしかならなかった人よりは、全然復興に役立っていると言えるのではないでしょうか。
 ボランティアや善意というモノを否定すると過剰反応する人がいますが、よくよく考えてもらいたいところです。
 
 
 静岡県民タフすぎワラタ
 
 63:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(静岡県):2011/03/15(火) 22:37:12.26 ID:+yxMysK00
 いまのが6弱とか雑魚杉ワロタwwwwwwwwwwwwwwww
 
 静岡さん流石です(笑)
 でもこれからは日本全国どこでも静岡さん並の訓練とか備えとかしておかないとダメなのかもしれませんね。
 今後の課題です。
 
 
 【原発問題】 専門家 「非常事態になりそうだが、どうなるか私にも不明。解決策教えて欲しいぐらい」 [03/15 16:41]★2
 
 105 名前:日出づる処の名無し[sage] 投稿日:2011/03/15(火) 19:02:08.47 ID:NOl/gvNa
 122 名前:名無しさん@十一周年[sage] 投稿日:2011/03/15(火) 18:55:06.73 ID:HTb7bVn70
 さっきテレ朝に出てた専門家の先生が、局アナに今後
 どうすればいいかを聞かれて先生曰く、
 
 「政府発表を注視し、動揺しない事」
 「一番正確に報道してるNHKを見ておく事」
 
 と、コメントしててワロタ
 
 苦笑ですね。
 テレビが担った役割は小さくないとは思いますが、それでも酷い報道はたくさんありました。
 これも今後の課題ですね。
 



平成23年3月17日

 もうちょっと他にやりようがあるんじゃないですか?

 言うまでもないコトですが、被災地ではまだまだ予断は許されません。
 まだ助けを求めている人がいるかもしれませんし、寒い思いやひもじい思いをしている人もいるでしょう。
 大切な人と連絡が取れていない人も、そして大切な人を失ってしまった人、たくさんいると思います。
 また、程度は低いですが、首都圏もまだまだ混乱しています。
 停電や交通の混乱は、経済を大きく失墜されているコトでしょう。
 そして、これは本当にバカバカしいとしか言いようがないのですが、一部の食料などを買い占めている脳みそが足りない人達のせいで、混乱に拍車がかかっている状態でもあります。
 言うまでもなく、大地震の災害はまだまだ続いている状態です。
 
 しかし、今一番大切なのは、日常に戻るコトです。
 ですから、やえは普通の生活でも出来るだけ日常に戻るよう努め、そしてここでも日常に戻ろうと務めたいと思います。
 そんな中でこれからの更新は、もしかしたら人によっては「今言うコトではないだろ」と思うかもしれませんが、しかしやえは、今こそ言っておかなければならないコトだと思い、敢えて言うコトにします。
 もしやえの言葉が政府や努力している人たちへ阻害になっていると思う場合は、批判してください。
 別にこんな時だけに限らず、やえはいつも責任を持って発言していますから、いつでもご批判があるのでしたら遠慮無く言ってください。
 
 右も左も逝ってよし!!
 バーチャルネット思想アイドルのやえです。
 おはろーございます。
 
 さて。
 政治の問題です。
 
 今回の政府の動き、特に総理や大臣などの政治家の動きに関しては、いろいろと言いたいコトがあります。
 例えば枝野官房長官は、今回はいろいろと頑張っているとやえも思います。
 民主党幹事長の時は全然ダメで、それはおそらく人間をまとめるという行為が苦手なんだろうと思うのですが、官房長官としては優秀と言っていいと思います。
 官房長官はまず内閣のスポークスマンですから、国民に向かって内閣の意志を伝えるのが仕事です。
 よって、難しいコトを分かりやすく説明する能力が一番に求められるワケで、この点に関しては枝野さんは優れていると言えるでしょう。
 特にこういう非常時においては、その能力が高く求められるワケですから、これは適材だったと言ってもいいと思います。
 
 ただ1つ問題があります。
 というのも、枝野さん100時間ぐらいぶっ続けで働いていたいう話もあるぐらいで、負担が枝野さんに偏りすぎているのは否めません。
 しかし、責任者が体調に気を遣わないというのは、これは本来あってはならない問題です。
 そもそも十分に睡眠を取らないだけで人間は判断力が鈍るのですから、責任者だからこそキチンと寝なければなりません。
 責任者が判断ミスすると大勢が被害を被るワケですし、もし倒れられたりすればその混乱がずっと続いてしまうワケです。
 だから出来ればキッチリと睡眠を取るぐらいの休息は取らなければなりませんし、息抜きも必要です。
 だけど枝野さんは、それが出来ていないワケで、これはちょっと真面目に考えなければならない問題でしょう。
 
 つまりですね、他の人に代われる時は代わった方がいいのです。
 あくまで官房長官は内閣のスポークスマンなのですから、枝野さん独自の考え方を発表しているワケではない以上は、別の人が会見してもいいハズなのです。
 そしてそのために、官房副長官がいるワケですからね。
 なんのために「副」なのか、それとも枝野さんほどの仕事がその8割7割でも出来れば、一時しのぎであれば十分なハズで、それともいまの副長官達は仕事がそこまですら出来ないとでも言うのでしょうか。
 もし副長官に能力がないから枝野さんに全てのし掛かっているのでしたら、それはもはや民主党の人材不足と簡単に言える問題ではなく、大問題と言わざるを得ないでしょう。
 一人に仕事が集まりすぎて、捌き切れているウチはいいですが、それが破綻してしまえば、それこそ一大事なのですから、ここのセイフティーネットを事前に作っておくというのも危機管理というモノだと思います。
 
 
 それから、菅総理をはじめ、政治家が現地に視察を何度か行っていますが、これについても、かなり疑問に感じずにはいられません。
 特に菅総理の視察については、その視察のせいで気圧低下のための水蒸気放出が遅れてしまったという指摘もあるようですが、それはともかくとしてもですね、そもそも菅総理が原発を上空から見て一体何が判断できるのかが疑問です。
 これを技術がある人が見ればまた違うかもしれません。
 でも、大学などでそれなりの知識を入れていたとしても、現在その分野の一線で活躍しているワケではない政治家が技術的な問題である原発を上空から見て、いったいなんの判断材料になるのか、やえには全く分かりません。
 
 被災地の視察なら、まだ分かりますよ。
 被災地の人の生の声を聞き、状況を生で見て、実感するコトは、それは次の一手への大きな判断材料になります。
 政治的にも意義は小さくありません。
 ここは知識の問題ではなく、実感の問題ですからね。
 
 でも原発の問題は知識の問題です。
 専門知識が無いと、上から見たところで、なにも分かりません、判断できません。
 これでは行くだけムダだったとしか言いようがありませんし、本当に圧力を下げる作業の邪魔をしていた可能性だって否定できません。
 そもそもあの時より今はかなり悪い状況になっているのですから、視察して本当に意味があるのであれば、今の方が必要な気がしてなりません。
 でも、いま総理が原発を視察しても、全く意味はありませんよね。
 つまりこの人の行動は全くのムダだったワケです。
 今後のためにも、こういう浅はかな行動は批判しておかなければならないでしょう。
 
 
 政治主導と言えば、こちらの行動も疑問です。
 
 政府・東電の統合本部が本格始動 連携手探り
 
 菅直人首相と東電の清水正孝社長が主導してつくった連絡本部。東電本店には海江田万里経済産業相、細野豪志首相補佐官が常駐。16日は与野党説明のため細野氏が留守にする間、首相が加藤公一首相補佐官を呼び「東電に行け」と指示する場面もあった。枝野長官は「現地の動き、東電の動きがしっかりと把握できる」と強調する。
 だが、分単位で状況が変わる中での情報発信は難しさを伴う。枝野長官は午前の会見で、放射線量が一時増大した原因を3号機の格納容器の破損部分から放射性物質を含む水蒸気が出た可能性に言及。経済産業省原子力安全・保安院は「2号機からの影響」といったん訂正したが「3号機の使用済み燃料プールの影響とみられる」と再修正した。
 枝野長官は午後の会見で「その後、専門家のみなさんが状況に基づいて判断された」と語り、3号機から白煙が出た理由が誤っていたことを認めた。
 
 経済産業大臣っていま東京電力に張り付いているんですね。
 でもこれも、どれだけ意味があるのでしょうか。
 やえとしましては、経済産業省や国土交通省のその手の知識がある技官のキャリア官僚数名と、事務的な判断が出来る高位の事務キャリア官僚が東電に張り付いていた方が、よっぽど意味があるような気がしてなりません。
 まぁもしかしたらそういう人たちもいるのかもしれませんが、その場合、大臣は必要ないですよね。
 というか大臣は役所にいるべきなのではないかと思います。
 
 場合によっては、政治的な判断が必要なコトもあるでしょう。
 ですから、政治家が張り付く必要はないとは言いません。
 しかしこの場合は、副大臣に張り付いてもらえばいいでしょう。
 副大臣が張り付き司令塔となり、数名のキャリア官僚が技術を要する場に張り付いてしっかりと監視する、時にはアドバイスし、場合には手も出す。
 こういう体制が一番効率的だと思います。
 もちろんやえも素人ですから、それが完璧だとは言いませんが、それでも少なくとも大臣が常時張り付き、同時に閣僚級の首相補佐官も張り付くというのは、いったい何の意味があるのかさっぱり分からないワケです。
 
 
 もうひとつ東京電力関係の問題です。
 
 政府と東電すれ違い、作業員退避巡り押し問答
 
 14日夜、東電の清水正孝社長と枝野官房長官、海江田氏が電話で連絡を取り合った。政府側は「燃料棒露出を受け、東電側が作業員全員の撤退を申し出てきた」としている。これに対し、東電関係者は「一時退避はあっても、撤退ということはありえない」と反論する。
 政府側は、作業員が全員退避すれば原発の制御は不可能になると受け止め、「事態を沈静化させることは可能だ」として引き続き作業にあたるよう求めたという。清水社長は15日午前4時過ぎという異例の時間に首相官邸に駆けつけ、首相と対応を話し合った。この点についても、東電関係者は「首相に呼ばれた」とするなど、主張は大きく食い違ったままだ。
 社長が引き揚げた約1時間後、今度は首相が東電本店を急きょ訪問した。「撤退などあり得ない。覚悟を決めて下さい。撤退した時は東電は100%潰れる」と部屋の外にまで響き渡る声で幹部に迫った。
 
 言った言わないの問題になりますので、どっちが悪いかとかは敢えて言いませんが、でも非常時だから文句言うなという論から抜けて冷静に考えた場合、そもそも民主党政権は平時から官僚を全然使いこなせていなかったのですから、この非常時に、まして法的に縛られているワケではない民間人をうまく使いこなすなんていう芸当は、はじめから不可能だったというコトなのではないでしょうか。
 官僚に対しては、その使い方が下手でも、とりあえずは法的な縛りがあるので強引に動かすコトは出来ますが、その縛りすらない民間人をどうやって民主党政権がコントロールできるというのでしょうか。
 
 というかそもそも、今でもキチンと無駄なく効率的に役人や役所を動かせているのかという点も、残念ながら疑問に思わざるを得ません。
 例えばそういうのは大臣や副大臣だけではなく、一般の議員だって、役人に決定権がある細々した点を指摘して動くように指摘するコトは可能で、特に被災地の選出である議員であれば、細かい被災地の人の要望を聞いて、役所が出来るコトをキチンと役人に指示して動かすっていう、そういう動き方を今求められていると言えるでしょう。
 役所というのはあくまで道具で、その使い方を知っているのは使う側である政治家ですから、そういうコトが出来るだろうと指摘してはじめて道具は道具としての真価を発揮するワケです。
 政府に入っていない特に与党議員はそれが出来ているのか、正直大変に人材不足で不安にしか思えないのです。
 
 普段「政治主導」とか言って役人や役所をバカにして支持率を得てきた民主党ですから、こういう時にキッチリと役所を動かせているのかどうか、とても不安でしかないのです。
 



平成23年3月18日

 広島で原爆教育を受けて

 よく言ってますが、やえは広島で生まれました。
 広島市内、特に旧市内と呼ばれる、中・南・東・西区という広島の中心地の中です。
 いまは東京に暮らしていますが、やえにとっては広島がふるさとです。
 
 そんなやえは、当然広島にいた時は、かの悪名高い平和教育を受けました。
 いまはだいぶ弱まったと聞きますが、ちょっと前までは広島の教員組合(日教組傘下の広教組)は全国の組合の中でも最も力の強い組合と言われていて、当然そこで行われていた教育というモノがいかに歪められていたというのは想像に容易いかと思います。
 例えばこれはやえもあまりにもバカバカしくてよく覚えているのですが、「今の広島がここまで発展したのは、原爆投下があったからだ」なんて言っていた教員がいたぐらいです。
 つまり、大前提として原爆や原子力を憎む考え方がまずあって、しかし組合的に日本という国家も否定したくなる、よって原爆を落としたアメリカではなく、戦前の日本を否定するために「悪いモノを原爆で潰してくれた」という妄想を生み出してしまい、とんでもない歪みを無理矢理強制した考え方が出来上がったのだと想像されるワケです。
 いま思い出すだけでもバカバカしいです。
 
 そんなバカバカしい教育を受けてきたやえですが、いまの原発事故と、それに対する放射能騒動を鑑みて、唯一良かったと思うコトがありました。
 それは、「放射能差別をしない教育を受けてきた」というコトです。
 日教組は差別撲滅教育にも熱心です。
 そして同時に、広島は部落解放同盟が強い地域で、広島と解同出身の人が国会議員になったコトもあるぐらいですから、なんであれ、差別には敏感な土地であるというのは言えるでしょう。
 その結果として、被曝した人に対する差別問題の教育というのも、とても敏感になるぐらい受けているのです。
 
 そんなやえは、どうしても今回の福島原発の事故での、放射線に関する様々な過剰反応やデマには許せない気持ちが湧き出て仕方ないのです。
 
 放射線恐れ救援物資届かず 福島県が国に支援要請
 
 福島第1原発(福島県双葉町、大熊町)で事故が相次いでいることを受け、東日本大震災の救援物資を輸送する業者が放射線による運転手の健康被害を恐れ、福島県内への輸送を拒否するケースが出始めていることが16日、分かった。
 県災害対策本部が明らかにした。同県は風評被害で物資到着が滞り、住民生活の維持が困難になっているとして、国に支援を求めている。
 同本部によると、同県三春町は原発から30キロ以上離れていて避難や屋内退避の圏外なのに、業者が同町の直前で引き返すケースがあったという。
 
 なんですか、これは。
 あきらかな過剰反応です。
 そして差別そのものです。
 放射能・放射線というモノが怖いというのは分かります。
 というか、原爆教育を受けてきた広島の人間が一番怖いハズですから、原爆の恐ろしさだけをこれでもかと植え付けられてきたワケですからね、長崎の教育がどうなっているのかをあまり知らないのでアレですが、とにかく放射線というモノに対する潜在的恐怖は広島の人間が最も持っているというのは、やえ自身の体感で分かっています。
 しかし、しかしですよ、ただただ怖がっているだけで一体何になるっていうのでしょうか。
 こわいから逃げる、ちょっとでも自分の中での可能性、それは科学的見地に立たなくても、自分の中だけでの常識で可能性があると思えば逃げて、避けて、遠ざけるというのは、それは差別に繋がります。
 そういう過剰反応こそが差別を生み出したというのも、広島の人間が一番分かっているコトのハズです。
 
 昔は被曝者に近づくと放射線が伝染するなんていうデマと差別がありました。
 だから広島出身だと言うだけで、被曝したのかどうかと聞かれ、就職や入居などの様々な場面で差別を受けたと言います。
 今でも、まぁブラックジョークとは思うのですが、「広島に行ったらガンの確率が高くなるか」みたいなコトを言う輩がいるぐらいで、こういう無知から来る忌避感が差別に繋がっているワケです。
 ですから、広島の人間が放射線を怖がるのは分かりますが、だからこそ、必要以上に怖がらず冷静に正しい知識を入れて差別をしない努力をしなければならないのではないでしょうか。
 
 もちろんこれは、広島の人間に限らず、全ての人に考えてもらいたい問題です。
 
 自分が心配するだけなら、まぁいいです。
 いまの福島原発の段階でなお首都圏で安心できないなら、どうぞお好きに遠くに避難すればいいでしょう。
 自分だけがそう思ってそう行動するなら、文字通り勝手な話です。
 
 しかしそれを外に言いふらすのは話が別です。
 口コミでもネットでも、そしてマスコミでもです。
 根拠に基づかない安易な妄想による発言が、その時ではひとりに言ったつもりかもしれませんが、いつのまにか拡散して広く伝わっている可能性があります。
 これは非常時ほどよく見られる傾向で、みんな不安になっている時というのは、なぜか悲観論の方が受け入れられやすいようです。
 つまり、今の状況において「放射線量は全然低いから大丈夫だ」という言葉よりも、「放射線は東京まで届いている。放射線を浴びすぎるのはヤバイ」という言葉の方が、なぜか受け入れられやすいワケです。
 そして後者も厳密には間違いではないところがやっかいなところで、ここでの問題は量であって、こういう時じゃなくても日常時に人は放射線を浴びてますし、飛行機に乗ればもっと浴びてますし、だから今の状況では東京がもうヤバイ状態ではないのですが、こういう言い方だとここを誤解してしまう言い方なのですね。
 言っているコトは間違いではありませんが、伝え方としては間違いなワケです。
 ここを本当に注意して欲しいです。
 
 こういう記事もあります。
 
 不安と疲労「安心感全く…」
 
 いわき市平、会社員賀沢裕一さん(40)は、福島第一原発で爆発があった13日、同原発で働く友人から電話を受けた。「ニュースでやってるより深刻だ。早く逃げた方がいい」。すぐに家族4人で家を飛び出し、何とか宇都宮まで来た。
 着け続けたマスクはやや黒く汚れている。「放射能汚染はどんどんひどくなり、宇都宮まで来ても、まだ全然安心感はない。本当はもっと遠くに逃げたいけど、ガソリンがなくてはこれ以上動けない」と肩を落とした。
 
 これが本当なのかどうかは分かりませんが、少なくとも
 
 「着け続けたマスクはやや黒く汚れている」
 
 この一言は余計です。
 これは事実は事実なのかもしれません。
 そりゃ普通の時でもマスクをずっと着け続ければ黒く汚れますし、交通量の多い排気ガスの多いところで着け続けていればなお黒くなるでしょう。
 ですから黒くなるコトは事実なのかもしれませんが、しかしこの書き方だと、放射線のせいで黒くなったと受け止められかねません。
 というか、そういう意図で書いているとしか思えないワケです。
 
 しかし放射線だけでは普通のマスクは黒くなりません。
 そもそも防げもしません。
 
 むしろ、それで黒くなってくれれば、除染作業が楽ですよね。
 放射線は無色無味無臭だから大変なのであって、特別な計器が必要なのであって、こんなコトちょっと考えれば分かろうモノです。
 おそらく「黒い」というのは、広島原爆の「黒い雨」から連想されるのでそう表現したのかもしれませんが、黒い雨がなぜ黒かったのかは、炭素やケイ素や鉄などが含まれているからであって、放射線自体には色はありません。
 そしてこういう、ウソではないけど限りなくデマな記事や流言が余計に人々に不安感を与え、ますます社会が混乱するのです。
 今の首都圏の混乱も、放射能関係の流言がその原因の大きな一端でしょう。
 なぜこんな余計に混乱するような、誤読させるためのような文章を、堂々と記事化しているのでしょうか。
 本当にこの記事には腹が立ちます。
 
 穢れ思想にしても、日本人的な差別というのは、目に見えないモノを特に忌避する傾向にある気がします。
 そしてその忌避する方向性はだいたい同じですよね。
 感染者に触ったら感染するとか、そんな感じで。
 でも、自分の身を守ると思ってしている行為が、実は差別に繋がっているかもしれないというコトは、よくよく考えてもらいたいところです。
 
 やえは原子力や放射線の専門家ではありません。
 広島に生まれた身として、他の人よりは身近に感じているという、他人事とは思えないという程度の素人です。
 でも、調べれば調べられないワケではないワケですね。
 そして、これでも間違っている可能性はありますから、ぜひ、専門家の方がいらっしゃいましたら、補足や訂正してほしいです。
 今一番必要なのは、専門家の専門知識でしょう。
 具体的にこれはどうなのか、専門知識を聞かせてもらえればと思いますし、そういう情報を見て、正しく判断してほしいと思います。
 
 少なくとも広島は、当時50年は草木も生えないと言われていたのに、見事に復興を遂げました。
 当時は科学も技術もそれなりでしたから、間違ったコトもして、それだけ犠牲が出てしまった部分もあるでしょう。
 しかしだからこそ、そういう失敗を教訓として、今どうするのかを考えるべきなのではないでしょうか。
 放射線の研究はまだまだで全容が解明されていない、特に人体に与える影響はまだまだ分かっていないコトが多いようですが、だからこそなおさら、広島の「実例」はシッカリと参考にできるのではないかと思います。
 広島には被曝2世や3世がたくさんいます。
 でもみんな元気に生きています。
 よくよくこのコトを知っていて欲しいと思います。
 



平成23年3月21日

 広島は復興したのです。

 ネットでもテレビでも雑誌でもマスコミでも、福島のコトを、もうダメだとか、終わったとか、そういうコトしか言えない人というのは、何を根拠に、どういう神経でそんなコトを言っているのでしょうか。
 それとも面白ろがって言っているだけなのでしょうか。
 今週発売のAERAがまたひどいです。
 表紙の写真には防護服を来た人を全面に出し、キャプションが「放射能が来る」です
 もはやまともな思考回路を持ち合わせているのかどうか疑問に思うしかないレベルです。
 朝日新聞社って、分かっていましたが、アホですね。
 
 というか、どうしてもやえは許せないんですね。
 今の段階で「福島は今後30年、草木も生えず、人が住むコトなど出来はしない」とか言っている人。
 いったいこれの根拠はどこにあるんですかと、具体的に何か出してくださいと、本当に言いたいです。
 もし科学的根拠があれば、データが実際あれば、それをもとに発言するのは構いません。
 というか必要なコトです。
 例えば福島原発周辺には放射性物質の放射性ヨウ素とかセシウムとかが、科学的に裏打ちされた数年後に人体に影響を与えるほどの量が出ていると、そういうデータがあればホントに今すぐ出してもらいたいです。
 しかしこれが全く出てきません。
 ただただ不安を煽るかのように、30年は駄目だと、そう言うだけなのです。
 
 前回も言いましたが、やえは広島の生まれです。
 広島の生まれなだけに、放射能や放射線という言葉を聞くと、原爆のコトが一番最初に頭をよぎります。
 そして考えるのです。
 今の福島の状況は果たして広島の原爆の時よりも「ひどい」と言えるのでしょうか、と。
 仮に福島原発の原子炉が爆発したとかいう状況になれば、また広島原爆よりもひどいコトになる可能性もあるのでしょう。
 しかし、今は微妙なところで漏れ出しているという状況です。
 実際、その場で作業している人や、自衛隊や消防の人も活動しているような状況です。
 それは放射線の量などを比べても、広島の時のほうが文字通りケタ違い、ケタ違いというより単位違いと言っていいぐらいの違いがあります。
 福島はいま「〇〇マイクロシーベルト」とか、多くても「ミリシーベルト」ですが、広島原爆の際には103シーベルト(ガンマ線)・141シーベルト(中性子線)と、ミリとかの単位も付かないの単位違いの量なのです
 これで果たして「いまの福島」が広島よりもひどいと言えるのか、もし言えるならどのような根拠で言っているのか、是非教えてほしいです。
 
 「福島は今後30年、草木も生えず、人が住むコトなど出来はしない」という言葉が、どういう事態を指し示しているのか、よく考えてほしいです。
 よく「最悪の事態を考えるコトが危機管理だ」と言う人がいますが、しかし実質「福島は今後30年、草木も生えず、人が住むコトなど出来はしない」という言葉をいま言って、いったい何の意味があると言うのでしょうか。
 いまは周辺の人は避難しているワケですから、さしあたっては漏れている放射線は大丈夫です。
 広島原爆では即死してしまった人がたくさんいますが、今の福島はそんな状況にはありません。
 そしてこれがもし原子炉が爆発するという場合でも、20kmも離れていれば、少なくとも津波から逃げるよりは急を要する話ではありません。
 では、10年後30年後の話をした場合、ここではもう全くこの言葉には意味が無いワケです。
 もし仮に一段落した後に福島に専門チームが入って放射性物質を調べて、そこで初めて正しいデータが出て「30年間は草木も生えない」というコトが分かったとしても、それはその時に改めて対応を考えればいいだけの話です。
 いまはもう周辺の人は避難しているのですから、仮に後からかなり悪いデータが出たとしても、さして事態は変わりません。
 せいぜい「元原発」そのものをどう封じ込めるかを考える、その作業を実際誰がどうするかという点を考えるぐらいのコトでしょう。
 であるなら、いまの不確かな、科学的なデータも正しく出せていない段階で、10年後30年後のコトを適当に言って、それで風評被害を出すコトは、それは百害あって一利なしでしかありません。
 こういうコトを言っている人は、むしろ日本を貶める目的で言っているとしか、やえには思えないのです。
 
 そもそも「最悪の事態」ってなんですか?
 あらゆる可能性なんていうモノを考えていたら、では日本には福島以外にも原発がありますけど、そこで震度8の地震が起きないという可能性を誰が保証するのですか?
 また、この混乱に乗じて北朝鮮が核兵器を日本に打ち込むという可能性も、これを否定するコトを誰に出来るというのですか?
 アメリカ軍の原子力空母が事故をするという可能性は?
 韓国にだって原子力発電所はありますが、これが絶対安全だなんて誰が言えるのでしょうか。
 やえは日本の原発よりもよっぽど心配でなりません。
 
 それは福島の原発が炉心融解する可能性だって、そもそも原子炉が爆発する可能性だって、0だとは誰にも言えません。
 でもそんなコトを今いっても仕方ありません。
 というか、その場合を想定した対策はもうできていると言えるでしょう。
 それとも東日本の人間は全員西日本に逃げろって言いますか?
 現実離れもいいところですし、そもそもそこまで逃げる必要があるという科学的根拠を示してもらいたいところです。
 放射性物質であるセシウムは、1980年以前の大気圏内での核実験の際や、チェルノブイリ事故の際、そして今でも黄砂に乗って日本にやってきているという事実があります
 2002年にはチェルの事故以来の最大値を出しましたし、そもそも大気圏核実験ではチェルノ以上の物質が世界にばらまかれたのです。
 さてではどこに逃げればいいのでしょうか。
 
 今の段階を冷静に考えたとき、作物も普通に食べるコトができ、いまでは100万人都市になっている広島と比べて、復興するという将来を考えた時に福島のほうが辛い状況にあるとは、とてもじゃないですけど言える要素が見当たりません。
 であるなら、「いまは大丈夫です」と、「広島も出来たんですから、福島なんてへっちゃらですよ」と、そう言った方が全然日本のためになるでしょう。
 人によっては今の状況をチェルノブイリ並だと言っている人もいるぐらいですが、本当にそうなのか、なぜそうなのか、今がそもそも復興を果たせた広島以上に悪い状況だと、どの根拠で言っているのか、やえにはわかりません。
 ちなみに広島市が出している被曝者のための様々な保証が受けられるための原爆手帳の給付条件は、簡単に言うと直接被爆した人ならだいたい広島市内(ただし当時の市内なのでいわゆる旧市内です)と、爆心地から2km圏内に2週間以内に入ってしまった二次被爆者です。
 旧市内も爆心地からだいたい半径4km圏内です。
 まぁいまでもこの規程はおかしいと問題になっていますから、科学的に言って完全にこれが正しいとは言いませんが、それでもこの程度です。
 よって、もうちょっと範囲を広げても、20kmというのはケタ違いですよね。
 もちろん安全のために今20km圏内は避難するのはいいと思います。
 しかし、本当のその土地に、数十年後を見越して考えた場合に果たしてどうなのか、いまの状況が広島より本当にひどいというのであれば、その根拠を見せてください。
 そしてそれが出来ないのであれば、適当なデマに近い流言はやめてください。
 風評被害が出るだけです。
 
 自分の発言がどういう影響を与えるか考えてください。
 少なくともやえは、広島の原爆で直接被爆した人に近寄っただけで二次被曝したなんて話は聞いたコトがありません。
 ありえない話です。
 しかし結果はこれです。
 
 福島の避難者を“宿泊拒否”
 
 厚生労働省によりますと、福島第一原発の事故を受けて福島県から避難した住民が周辺のホテルや旅館に宿泊しようとしたところ、拒否されたという苦情や相談が、18日に少なくとも3件寄せられたということです。このため厚生労働省は、避難した人たちが受けた放射線の量は極めて限られているとして、福島県から来ているというだけで宿泊を拒否することがないように宿泊施設を指導するよう、19日、都道府県に通知しました。
 
 放射能に関して適当な流言が飛び交ってしまっている結果がこれです。
 やえは広島で生まれた者として言います。
 いまの福島の状況が広島より悪いとどう言えるのか、言えるのであればその根拠を示してくださいと。
 歴史は教訓にするためにあるのです。
 当時の広島は科学力や教育が今よりは進んでいませんでしたから、二次被曝の被害を出してしまったという事実は残念ながらあります。
 であるなら、それを教訓にして備えればいいだけです。
 実際キチンと放射線計器を確認しながら、交代しながら作業しています。
 チェルの事故も教訓にして、だいたい被曝量がどれぐらいだと人体に影響があるのか、これぐらいなら影響が無いとか、データが出ているハズです。
 それを教訓にすればいいのです。
 
 「福島は今後30年、草木も生えず、人が住むコトなど出来はしない」とは、一体なんのためにそんなコトを言っているのですか?
 先に進むために、福島が復興するために、その悪い根拠が広島より存在するというのであれば、言ってください。
 それはあれば必要なコトです。
 しかし、無いのであれば、黙っててください。
 言うだけ害悪です。
 



平成23年3月22日

 自民党谷垣総裁に入閣を打診したが、こんなの断って当然だ

 先週末、自民党の谷垣総裁のもとに、菅総理から入閣の打診があったとかいうニュースがありました。
 この報道かなり混乱していまして、最初は読売新聞がガセネタを虚報したのですが、その日の午後に今度は菅総理から正式に打診があったと、正直菅総理としては「その手があったか」と思いついたのではないかというタイミングでの報道と打診がありました。
 この読売新聞の虚報については、もはやマスコミを頭から信じてはならないという教訓にしかならない、先日やえが取り上げた記事でもメチャクチャなコトを読売新聞は書いていましたから、本当にももうマスコミは信じられない、非常時こそ信じてはダメだというコトの教訓にするしかないでしょう。
 今日はこんなバカバカしいマスコミなど放っておいて、では実際に谷垣総裁は入閣打診を断ったワケですけど、これについてちょっと一言言っておこうと思います。
 
 右も左も逝ってよし!!
 バーチャルネット思想アイドルのやえです。
 おはろーございます。
 
 というのは、この打診と拒否については「菅政権が責任を放棄した」とか「自民党に責任を押しつける意図の打診だ、断って当然だ」とか「与党に協力するって言ってたのはなんだったのか」とか、そんな賛否が巻き起こっていますので、それについて判断材料の1つとして言っておきたいのです。
 やえとしましては、自民党がこの代診を断ったのは正しいと思っています。
 正しいというか、断って当然と言うのが正しいところだと思います。
 
 それはなぜかと言いますと、実際「○○担当大臣」になったところで、それだけでは何も出来ないからです。
 
 かなり技術的なお話になります。
 いわゆる「特命担当大臣」と呼ばれる、沖縄及び北方担当大臣とか経済財政政策担当大臣とかいるわけですが、これには実質的に2種類に分けられます。
 法的に言えば内閣府に置かれる内閣府特命担当大臣と内閣官房に置かれる担当大臣と違うのですが、ここを言い出すとややこしくなるのでおいておくにして、実質的に言うと、直接担当する役所がある大臣と無い大臣とに分けるコトが出来ます。
 
 基本的に担当大臣以外は「自分の役所」がありますね。
 例えば財務大臣なら財務省、外務大臣なら外務省、国土交通大臣なら国土交通大臣です。
 それに対して○○担当大臣は、基本的には自分の役所を持ちません。
 ただしいくつかの担当大臣は、直接の「自分の役所」とは言いにくいですが、ある特定の役所を担当する大臣がいます。
 例えばそれは金融庁を担当する金融担当大臣や、消費者庁を担当する消費者担当大臣です。
 というか、担当する役所がある大臣はこの2つだけなのですが、この2つの大臣は大臣が直接と言っていいぐらいの指揮をとれる権限を持つ担当大臣となります。
 
 しかし、それら以外の〇〇担当大臣には、直接指揮する役所が無いのです。
 強いて言えば内閣府ですが、ここも他の省庁と違って所管が全体的過ぎて、あの分野のこの政策を具体的に実行するといった場合の実働部隊とはなりません。
 つまり大臣には、実働部隊を持っている大臣と持っていない大臣がいるワケです。
 
 ではその他の実働部隊を持っていない担当大臣は何をするためにいるのでしょうか。
 基本的には、「調整」が主な役割となります。
 そもそも省の大臣以外に担当大臣という大臣がなぜ置かれているかと言いますと、既存の役所だけでは収まらない幅広い分野の問題に取り組む場合に、省の大臣だけでは縦割り行政の中で他の省庁には手が出せなかったりと色々と弊害がありますので、ではもう一段上の内閣府に特別な担当大臣を置いて、省庁を越える権限を与えて、省庁横断で調整をして問題解決を図ろうという目的で置かれているのです。
 例えば法的に常設が義務づけられている「沖縄及び北方担当大臣」は、沖縄にしても北方にしても、問題によっては外交問題ですし、問題によっては経済の問題ですし、インフラなど国土交通の問題もあったりと、かなり幅広い分野を総合的に担当するコトになります。
 よって、それぞれの外務大臣や経産大臣などがバラバラに手を出すのではなく、ひとりの「沖縄及び北方担当大臣」が調整して1本化して、ムダのない形で結論を出すワケです。
 こうやって、分野を横断して「調整」するのが、担当大臣なのです。
 
 よって担当大臣は、役所や役人を直接指揮して何かを動かすというのは出来ません。
 役所を動かす権限を持っているのは、その役所の大臣です。
 また実は、法律にも担当する役所というのが決まっています。
 一昔前消費者庁が作られる前は、食品衛生法とか景品表示法とか特定電子メール法とか、これら消費者行政に関わるこれらの法律は、食品衛生法は厚生労働省、景品表示法は公正取引委員会、特定電子メール法は総務省と、バラバラに所管担当が決められていました。
 このように決まっていたために、ちょっと前の消費者行政は、ひとつのアクションを起こすにも省庁がバラバラなために連携が取りづらく、行動を起こすまでに時間がかかるというコトで問題になって、消費者庁をつくろうというコトになったワケですね。
 それぞれの法律はそれを発動させるためには、その役所しか発動させる権限を持っていために起こる弊害です。
 仮にある省庁がある事例を調査中に、ここはこうした方がいいなと思ったとしても、その法律が他省庁の場合は、そこでもう手を出すコトが出来ないんですね。
 今は消費者庁が、他の役所と法律を共管(景品表示法は消費者庁に全面移管)しているために、消費者庁も発動させる権限を有しているのですが、このように、けっこう法律とか行政とかいうのはめんどくさいモノなのです。
 
 前置きが長くなりました。
 これらのコトを踏まえた上で、では自民党谷垣総裁の震災復興担当大臣の就任の是非を考えてみましょう。
 果たして谷垣震災復興担当大臣は何が出来るでしょうか。
 
 何も出来ないと思います。
 
 結局「震災復興担当大臣」とは、復興という大きな括りを調整する役割となるでしょう。
 インフラ整備なら国土交通省、電気や原発は経済産業省ですし、衛生関係は厚生労働、食品は農林水産省も絡んできます。
 一言で復興と言っても、おそらくこれだけではない、かなり幅広い分野にまたがる問題が山積するでしょう。
 そして震災復興担当大臣とは、これらの省庁の間に入って調整する役割を担うコトになります。
 
 考えてみてください。
 この「調整役」に“他党の人間”が担当するコトが、果たして本当に適切と言えるでしょうか。
 やえには、むしろ問題をややこしくするタネになるとしか思えません。
 それでなくても、民主党というのは役所や役人を使うのが下手です。
 下手というか、使い方を知らないと言った方が適切でしょう。
 先日も、海江田経済産業大臣が東京都の所管である消防のハイパーレスキューに「速やかにしないと処分するぞ」と恫喝し、役人は圧力をかければなんでもするとしか思っていない民主党の体質がますます明らかになったように、こんな役人の使い方しか知らない大臣の間を、まして他党の人間が調整に走り回って、果たしてうまくいくと思うでしょうか。
 むしろ今まで責任を擦り付けるコトしかしてこなかった民主党なのですから、調整しようとしてもそれを邪魔しているとしか思えないような行動ばかりするのではないかとすら想像しています。
 
 副総理という肩書きを付けても同じです。
 副総理にも役所が無いのは変わりありませんし、結局他党の人間ですから、民主党議員の省庁の大臣にしてみれば「自分たちの政権だ」という思いがある限りは、調整役を他党に任してもうまくいくハズが無いでしょう。
 やえは逆にすべきだと思います。
 逆に、省庁の大臣を役所の使い方を知っている自民党議員に任せ、事務的な部分を自民党に委託して、その上で総理と総理と同じ党、この場合は民主党ですね、民主党の副総理と担当大臣が省庁間を調整するというのでしたら、うまくいく可能性はあると思います。
 最終責任者は総理大臣なのですから、総理の権限の上に担当大臣が実際に動き、省庁の上に立って調整をすれば、問題解決がスムーズに進むコトでしょう。
 こうやってこそ「救国内閣」と言えるのです。
 小手先だけで、○○担当大臣という名前を付けただけでは、自民党に責任を押しつけようとしたと捉えられても仕方ないでしょう。
 少なくとも、こういう構造を知らない国民にとっては、担当大臣が無能だからとイメージで決めつけられてしまう可能性は大いにあるワケですからね、自民党としては入閣打診を受けられるハズがないのです。
 
 谷垣総裁も入閣拒否に際して、「与野党が協力する可能性を全く否定するつもりはない。(しかし)大連立を組むとなると、互いに信頼感を醸成しなければならない。トップダウンは、順序が逆ではないか」とコメントを出していますように、その信頼関係とは、こういう問題も含めた話だと推察されます。
 特に「調整」なんていう仕事は、人間同士の信頼関係があって初めて出来るコトなのですからね。
 衆議院では民主党の方が多数ですから、半分以上自民党が大臣をしろとは言いませんが、それでもお互いに協力し合える体制を作ろうというのであれば、担当大臣を単にくっつけるのではなく、もうちょっとやりようがあるハズです。
 結局こういうやり方というのは、民主党のいつも通りのやっつけ仕事と言いましょうか、とりあえず小手先だけでやっておけ、言った者勝ちみたいな発想でしかないと言わざるを得ません。
 本当に日本を立て直す気があるのでしたら、民主党はもっと物事の本質を見て、本当に意味のある実効性のある政策を行って欲しいと思います。
 



平成23年3月23日

 今言うべきコト、言わなくていいコト

 今一度、原発事故に関する放射能などの今後のコトについての広島との比較のお話をしておきましょう。
 ものすごく簡単に言うと、この前やえが言いたかったコトは
 
 「いま福島に対して「もう30年も草木が生えない」と言っも、百害あって一利なしでしかありません」
 
 です。
 なぜなら、仮にもし本当に今の福島が「30年草木が生えない」状態であったとしても、それをいま言って一体なんになるのでしょうかと、やえは逆に問いたいです。
 もう一般住人は20km圏内は避難しているのですから、差し当たっては被曝しません。
 もちろんもし政府が出している数字がデタラメならどうしようもありませんが、それを言ってしまうと判断が出来ませんので基本的には数字は信じるコトにして、であるなら、人に関してはもういくらその場がどれだけ放射線量が高かろうが、直ちに困るコトはないハズです。
 後から調べた結果、本当に「30年草木が生えない」状態になっていたとしても、いま現在の段階では、特に被害が拡大するような話ではありません。
 
 よって、復興する可能性が少しでもある以上は、福島の悪い可能性をいくら言っても全く利益はないのです。
 どこにありますか?
 あったら教えてください。
 敢えて言うなら、いま現在福島原発で必死に復旧作業をしている作業員さん達の身の危険ですが、あの人達はキチンと放射線を計器で計りながら、また交代しながら、もちろん一般人よりは多く浴びているのでしょうけど最大限安全に配慮して作業していますので、素人が安全な場所でいくら言っても意味のないコトでしょう。
 専門家が専門知識の上で大丈夫だと判断した上で作業している、危険ならキチンと一時待避しながら作業をしているのですから、その判断を受け止めるしかないハズです。
 そしてその判断を受け止めるのであれば、ますます「30年草木が生えない」と言い放ってしまうコトに、全く意味を見いだせません。
 
 それらを無視して、いま無責任に「30年草木が生えない」なんて言ってしまえば、それは意味がないだけではなく、むしろ風評被害や差別を生むという害悪を生み出すコトに繋がります。
 実際に、福島県に入りたくないと物資の輸送が滞ったり、福島から来た人の宿泊を拒否するといった、明かな差別が生まれてしまっています。
 復興というコトに関して、また風評被害や差別の問題というコトに関しては、ネットやマスコミや口コミなどで広まってしまうという可能性を考慮して、全ての人が慎重に自分の発言を考えなければならない問題です。
 何も考えずに軽い気持ちで口にしてしまったその言葉が、人の心に大きな影響を与え、差別を生み、大きな傷を作ってしまっているのです。
 果たしていま「30年草木が生えない」と言うのは、余計な不安を与えて差別を助長する以外に、いったいなんの意味があるのか、やえは心底聞いてみたいです。
 
 原爆と原発が全く同じだなんて言うつもりは毛頭ありません。
 ただ広島の原爆を例に出したのは、そのある種の実例としてです。
 当然その場にいた人や、黒い雨を浴びてしまった人、数週間以内に広島に入ってしまった人は被曝してしまい、健康等大きく被害を被ったのは事実です。
 やえは福島に対して、それすら心配する必要はないとは言いません。
 もしまだ20km圏内にいる人は直ちに避難した方がいいでしょうし、今でも原発で作業している人たちには万全の注意を払ってもらいたいと思っています。
 ただ、人間に対しては万全の注意を払うのは当然だと思いますが、いまやえが言っているのコトは、その土地が復興できるかどうか、30年間草木が本当に生えないのかどうかという点です。
 広島はすぐに復興できたのに、もはや復興できないぐらい、広島よりも桁違いな汚染が今福島で起こっているのか、本当に復興が出来ないのかという点についてやえは言いたいのです。

 広島だって「50年は草木が生えない」なんて言われていたワケですが、そんなコトは一切ありませんでした。
 広島を例としていくつか数字を挙げておきましょう。
 広島の原爆も、今話題のヨウ素やセシウムは爆弾から放出されました。
 どれだけの量が地上に汚染したのかは、未だ米軍が当時の調査の記録を公開していませんので分かりませんが、例えば放出量だけ言えばセシウム137は約3000キューリーが広島原爆からは放出されたと言われています
 ちなみに1キューリーは3.70 ×10^10ベクレルです。
 簡単に言うと370億ベクレルですので、合計111兆ベクレルですね。
 いま福島原発から漏れているセシウムの総量がどれぐらいなのかはちょっと分からないのでなんとも比較できませんが、まずこういう事実が日本の中で起こったというコトは知識として知っておいてほしいです。
 また、距離の問題を色々と言う人もいますが、福島原発から東京までは200kmぐらい距離がありますけど、広島から200kmと言うと、軽く岡山や山口を超えます。
 福岡辺りまで行っちゃいます。
 では、広島原爆によって岡山や山口や福岡の人が被曝して健康被害にあったという科学的なデータが果たしてあるでしょうか。
 繰り返しますが、広島原爆と福島原発が一緒だという気は全くありません。
 しかし、これは1つの実例、放射能というまだまだ研究が進んでいない分野での実例という貴重なデータだというコトも頭に入れておいた方がいいと思います。
 広島は復興したのです。
 
 もし福島原発がこのままの状態で長期に渡ってしまえば、もちろん状況は悪くなるでしょう。
 放射性物質も原子炉の中にある総量で言えば、広島原爆よりも福島原発の方が全然多いのですから、時間が経てば経つほど状況は悪くなります。
 つい先ほど、東京23区内でも放射性ヨウ素が増えたために赤ちゃんには水道水を飲ませないようにという東京都の発表があったようですが、とりあえずはこれに従っておくべきでしょう。
 でも同時に、直ちに健康に影響が出るワケではありませんし、大人なら問題ないレベルです。
 そして当然、「東京まで草木が生えなくなる」なんていうレベルでは全然ありません。
 正しい知識の元に行動すれば安全ですし、そして差別を生み出すような発言もする必要はないワケです。
 
 そもそも人は危険かどうかは常に取捨選択していると言えます。
 塩だって、その致死量は30〜300gと、取りすぎたら死んでしまうという有毒物質です
 でも、たくさん取ると死んでしまうからと言って、塩を一切シャットアウトするというコトはしませんよね。
 また「塩を食べたら死んでしまうので、食べないようにしましょう」とかも言いませんよね。
 醤油もカフェインも様々な身近な食品も、取りすぎたら死んでしまう、そういう物質なのですが、でも人間は、正しい知識を得た上で、または経験上から、常に取捨選択して危険を回避しながら生きているのです。
 このように、今必要なのは正しい知識であり、文字面に過剰反応しないコトです。
 
 今の状況で「福島は30年草木が生えない」と言ってしまっている人はもはやアレな人と言わざるを得ませんが、「最悪の状況になれば30年草木が生えない」と言っている人も、いまはそんなコト言う必要は全くありません。
 それを今言って何になるのですか?
 予言者にでもなりたいのですかと聞きたいぐらいです。
 いまは、現場でまだ作業している人もいるのですから、それを信じて、そして必ず復興できると強い思いを持つコトが大切なのではないのでしょうか。
 ダメだダメだと言っているだけでは、気持ちが滅入るだけではなく、それに基づく風評被害や差別が誘発されるだけです。
 もうダメだとか、日本は終わったとか、30年草木が生えないとか言っている人は、自分の発言によって差別が生み出されているという事実に対してどう責任を取るつもりなのでしょうか。
 その発言が差別を生んでいるのです。
 もっと自覚してください。
 
 30年草木が生えないかどうかは、原発が落ち着いてから科学的に調査すればいいだけの話です。
 今の段階でそれ以上を言うのであれば、それは差別を面白がって助長しているとしか言えないのです。
 



平成23年3月24日

 コメントレス

 今日は木曜日ですので、ひさしぶりに、いただきましたコメントにレスをしたいと思います。
 やっぱり、小泉さんが総理の時のメルマガレビューとか、定期的な企画というのはいいですよね。
 なんかこう、日常を謳歌しているって感じです。
 やっぱり平穏無事か一番ですよね。
 
 日本の辻本補佐官、米軍の救援活動に抗議。 事前協議なしの着陸は安全を無視した行為。(NHK) やっぱり邪魔はじめたんですね。阪神淡路のときに「自衛隊から支援を受けるのは違法です」とか騒いで邪魔したって話からいやな予感してたけど
 
 いやあ、辻元さん、いまなにやっているんでしょうかね。
 首相補佐官のボランティア担当になったはいいですが、仕事しているという話を聞きません。
 というか、何でこの人がボランティア担当なのでしょうか。
 この人あれですよね、自衛隊の海外派遣は反対だと言いながら自らがソマリアに行く時はその自衛隊に守ってもらうよう要請したというちょっと頭がアレとしか言いようのない団体ピースボートの設立者ですよね。
 こんな人が、どんな顔して自衛隊が活躍している被災地に行って、ボランティアの責任者になるっていうのでしょうか。
 そもそもこの人、副大臣を務めている最中に社民党が政権離脱したけど、しかし与党のイスが気持ちよくてあっさりと社民党を離党したような権力欲丸出しな人です。
 そんな人をドサクサに紛れて権力の中枢に置く民主党の神経にもあきれ果てるしか無いですし、やっぱり民主党は国民のコトなんて全然考えていないのでしょうとしか言いようがないですね。
 
 
 札幌在住ですが、綺麗事を言うのは嫌いなのですが、通常通りの生活をして経済を回すようにしています。下手に節約・節制しても、企業の利益を圧迫します。一刻も早く復興するよう祈っています。二次災害・余震に気をつけてください!
 
 はい、ありがとーございます。
 まだまだ東京も地震が頻発してて恐いのですが、それでも日常生活に戻れているコトは幸せなコトだと思っています。
 ただ停電に関しては、今年の冬まで続くなんていう話もあるみたいですから、不自由さは拭えません。
 仕方ないコトとは言え、おっしゃる通りこれは経済活動にも影響が出る問題ですから、一刻も早い完全復旧をしてほしいですね。
 
 
 新しいネタがほしくてこういう捏造や演出に必死なんですね、NHKいがい停波でいいんでは
 
 これは読売新聞の「マスクが黒くなった」というメチャクチャな記事を紹介した際にいただいたコメントです。
 というかもうやえは、途中からNHKしか見なくなりましたね。
 震災直後は色んなチャンネルを回し見ていましたけど、被災者へのインタビューとかやり始めた時には、もう民放は見なくなっちゃいました。
 なんていうか、なんのための報道かわかんないですよね、民放は。
 いかに見ている側の興味を引くかというのが一番の主眼で、被災者のためとか、被災地の実情や真実は何かとか、今後の課題とか、そういうのが一切抜け落ちているワケです。
 こういう姿勢が、時にテレビに映る側の被災者の心情を逆なでし、むしろ避難や救出に邪魔にしかならないのです。
 民放は普段からこういう姿勢で報道しているから、そういう報道しか出来ないのでしょう。
 これを機にもっと批判を受けるべきでしょう。
 それは国益に叶います。
 
 福島から逃げ出した方々がホテルに宿泊を拒否されてるんだそうな。コメントしてあげて下され
 
 「人は自分の信じたい情報しか信じない」というのを改めて痛感する
 
 広島だからどうこうというのではないですが、こういうのは悲しいですね
 
 差別する人って、どうして想像力が働かないんでしょうかね。
 放射能に関する知識が無いというのはまずあるのでしょうけど、それにしても自分だって何かのキッカケ、それは全然根拠のない言いがかりレベルで差別を受けてしまうという可能性を考えないというのが、とても残念なコトです。
 というか、この前言いましたように、この辺は本当に教育なんじゃないかと思います。
 時々差別論に関しては「寝た子を起こすな」という論があって、差別教育をしないコトが差別を無くす一番の方法だという人がいますけど、でもこういう普段からは全然考えられないような出来事で急に差別が生まれたりして、その際キチンと差別教育を受けていない人は、こうやってあっさりと差別をしてしまうのではないのかと、そう思うのです。
 差別というモノの知識がないために、差別の理不尽さが分からないために、他人に対しては抵抗無く差別をしてしまうのです。
 甘やかされて育った子供が、痛みを知らないために他人にはすごく暴力的になってしまうというような話に似ているかもしれません。
 こういうコトがあるのを目の当たりにすると、やっぱり差別教育って必要なんじゃないかと思うのです。
 部落差別の過去の事実を教えるべきかどうかはともかくとしても、差別教育自体は必要なのではないでしょうか。
 
 
 とうとうハイパーレスキューまで投入するようですね。この優秀な人材はもっと別の緊急時のための方達なのに…
 
 今回の原発の件で昔自ら望んで戦地に赴いていった方達の気持ちが少しわかった気がする
 
 やえも、昔日本を守るために特攻していった方達の気持ちって、こういうのなのかなって思いました。
 なかなか当事者になってみないと分からない感情かもしれませんが、いざとなれば、覚悟って決まるんでしょうか。
 待つ方としては、とにかくなんでもいいから行かないで欲しいって思っちゃいそうですけどね。
 ただ、安全な場所で電気を使っている身としては、ありがとうございますと感謝の気持ちを述べるしかないところです。
 ご無事に戻ってきてくださいね。
 
 
 バカ政府の発表がいちいちはっきりしないというか危機感を煽るというか不安にさせる内容ばっかりので、必要以上に警戒させてるのもあると思います。ただちに影響はない、なんていっても、じゃあただちにじゃなきゃ影響あるじゃないか、食べねーよってなことになってしまうわけで。いまさらあのダメ政府になに言ってもダメでしょうけど。民法は被災地のお涙頂戴と放射能危険と煽るだけですしね。 http://kyodoga.blogo.jp/archives/2921557.html
 
 と言ってるそばから、リンク先のブログさんの事例は悲しいお話です。
 正直ひとことで広島って言っても地域差はありますからね。
 特に原爆教育が行われているのはおそらく広島市内だけで、広島県内の福山市とか呉市とかがどれほど力を入れているのかはちょっと分かりません。
 まぁでも、地域はどこであっても、こういうコトを言ってしまう人は軽蔑に値します。
 
 それから、民主党政府の対応は本当に下手くそです。
 最近広島人としての放射能に対する更新を何度かしていますが、それだけに政府はもうちょっとうまく立ち回って欲しいと思っています。
 政府が出す情報が信じられなくなってしまったら、もう全てが終わりですからね。
 
 国の規制値と、健康被害が出る値との差に開きがあるのは、ある意味仕方ないとは思います。
 規制値をギリギリにしていると、注意喚起する前に被害が出かねないですからね。
 だからこそ、説明を上手にしなければならないハズなのですが、ここが結局いまうまくいっていないと言わざるを得ません。
 例えばやえは思うのですが、広島とか長崎とか、チェルノブイリとか、他の国の原発事故とか、そういう時のデータがあるのでしょうから、それを比較材料としながら国民に説明すればいいのにと、よく思います。
 放射線の影響というのは、長期にわたるコトもあるというコトでなかなか科学的な裏付けが難しいという面もあるようですが、だからこそ、起きてしまった過去の例を参考にするコトが一番の根拠になるのではないでしょうか。
 やえはそう思って、広島を例に出しています。
 どんな研究だったとしても、広島が受けたのは実際の被曝なのですから、これに優るデータはないハズです。
 うまく使ってほしいなと、広島の人間として強く思います。
 
 
 比較するならチェルノブイリでないとマスコミ得意のミスリードになるよ
 
 なぜ広島なのかと言うと、前も言いましたように、復興したからです。
 でもチェルノブイリは復興していません。
 よく「今回はチェルノブイリと比較した方が適切だ」と言う人がいますが、どうもちょっとここの根拠がよく分からないんですね。
 原発という点では同じなのかもしれませんが、しかし日本の原発とチェルノブイリの原発は構造が全然違うので、福島原発が最悪なコトになってもチェルノブイリのようなコトにはならないという人もいます。
 それを考えれば、この場合チェルノブイリと比べるのは適切かどうか、単に無用な不安を拡大させるだけになるのではないかと思います。
 またそもそも、チェルノブイリは復興していませんから、復興を目指した場合の比較にはならないんですね。
 
 原発は原爆と違って放射性物質を垂れ流し続けるからという理由があって、それはまぁ分かるのですが、それでも科学的にはどうなのかなって思うんですね。
 というのも、広島原爆の場合は爆心地付近にいた人というのは即死するほどの放射線を浴びてしまいましたが、しかし今の福島は、まだ作業をしている人がいるぐらいですから、果たして総量としての放射線はどっちが多いのかというのは、疑問が残るところです。
 また、単純に流れ出た放射線を足し合わせればいいのかどうかすら、よく分かりませんし。
 もちろんこのまま数年も福島原発が放射性物質を垂れ流し続けたら事態は悪化する一方なのでしょうが、今の段階では今の状態で判断すべきで、今必死にもう漏れないように今作業しているのですから、「垂れ流し続けていたら」という仮定は意味がないワケです。
 爆発とかしない限り、いつか必ず漏れは止まるのですからね。
 結局昨日言いましたように、その議論というのは垂れ流さない状態にした状態で、では結局その土地は復興できるかどうかを考えるべきなのです。
 いま可能性の話をしても、全然益はないのです。
 
 で、ここで1つ確実なコトが言えるのは、広島は爆心地では人が即死するぐらいの放射線を浴び、中性子も出まくって、セシウム137も約3000キューリー放出されても、それでも復興したという事実です。
 ここをどう判断するかは人それぞれですが、やえとしては、こういう実例を前にしても福島を諦めるかのような発言をするというのは非常に失礼、広島に対しても失礼だと思っているのです。
 
情報を信用できないのが一番の問題かと。
 
土から1600倍超の放射性物質
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110323/k10014858671000.html
ちょっと桁外れの放射性物質が出てきてるし。
 
東大病院放射線医療チーム「ホウレンソウの測定値は洗浄後に測った値でしたwサーセンwww」
http://hamusoku.com/archives/4350306.html
隠蔽工作以外の何者でもないし。
 
 
これで信じろというのが無理な話で。出ている話も何割差し引いて考えなければいけないのやら。
塩の大量摂取だの気持ちが滅入る(笑)だのというのは、安全なところにいる人間のタワゴトにしか聞こえませんが。
 
 御意見板に頂いたコメントですが、この1600倍の放射性物質の記事は、もうちょっと詳しいのがありまして、こちらです。
 
 原発から40キロの土壌、高濃度セシウム 半減期30年
 
 同省によると、20日午後0時40分に飯舘村で採った土1キロあたりから、セシウムが16万3千ベクレル、ヨウ素が117万ベクレル検出された。19日午前11時40分に同じ場所から採った土と比べ、セシウムで約6倍、ヨウ素で約4倍高くなった。
 
 放射線管理区域の基準値は1平方メートルあたり4万ベクレル。
 原子力安全・保安院は23日未明の記者会見で、福島県内の高濃度に汚染された野菜が見つかったことに関連して、「セシウムは半減期が長く、場合によっては土壌を入れ替える作業も必要になるかもしれない」と発言した。
 
 やえは強く言いたいのですが、この手の報道をする際には、必ず単位を合わせて欲しいんですね。
 16万ベクレルというのは、これ「土1キロあたり」の量なのですが、しかしそれを比べている基準値の単位は「1平方メートルあたり」なんです。
 これでは比べようがありません。
 またこの「土1キロ」というのはどういう風に採取したのかというのも気になります。
 表面だけをある一定量採取してそれを1キロ当たりに換算したものと、ある一定の表面積を下に掘り下げて1キログラム採取したのとでは、おそらく全然数値が違ってくるのではないでしょうか。
 前者であれば、それこそ「1平方メートルあたり」とどう違うのかっていう話です。
 この問題というのは、比較してこそ意味があるのですから、その一番の前提となる単位は絶対に合わせてほしいところです。
 むしろ単位を合わせないというのは、数字だけの見た目によって煽ろうとしている意図があるのではないかと勘ぐってしまいたくなります。
 
 さっき言いましたように、チェルノブイリも参考に出来る場合はした方がいいとは思っています。
 あのチェルノでさえ大丈夫だったのから、という使い方は大いに参考になるでしょう。
 しかしどうもいくら調べても、確定した情報が出てこないんですね。
 というか、人や物によって言っているコトが真反対だったりするので、どうにも参考にできません。
 多分その一因としては、ソ連が共産主義的な秘密主義をとって、実際に事故直後もずっと事故自体を隠していたようですから、これでは正確なデータが出しようがないんでしょう。
 また、これは放射線研究全般に言えるのでしょうけど、一番の影響と思われるガンの発症について、これは個人差が大きいので、絶対の数値と言うが出せないようです。
 多く放射線を受けたから、少ない人と比べて絶対にガンに罹るってワケではないですからね。
 そこが研究によって差が出る理由でしょう。
 例えばヨウ素による甲状腺癌は幼児は発症しましたが大人には全く出ていないという論もあれば、ガン自体数万人規模で発症しているという論もあったりします。
 テレビでも、人によって言っているコトがバラバラだったりするのも、こういう理由があるのでしょう。
 だから参考になる場面であるなら参考にすべきですが、理由がないならチェルノブイリと比べる意味はないと言うべきところです。
 よく「チェルノと比べろ」と言いますが、それもまず理由があってからです。
 過去最大の原発事故だからというのは理由にはなりません。
 やえとしましては、まず縁の深い広島の原爆に対し、出せるデータを参考にした上で考えてみたというモノです。
 その上で少なくとも、いまの状況で福島は復興できないかのように言うのは全く意味が無いのは確かでしょう。
 
 とにかくデータが信用できないのであれば、全ての考えが否定されてしまいます。
 まずは正しいデータです。
 その上で冷静な分析が必要でしょう。
 政府にはもっとマシな対応を願います。
 



平成23年3月25日

 知りたいのはショッキングな数値ではなく、冷静に判断するための正しく適切な情報

 今日は、国会議員がいま出来るコトは何かというコトを、日常活動から見た場合を考えながら、特に民主党議員はひどいですねという更新をしようと思ったのですが、ちょっと気になる記事を見つけましたモノで、そちらを取り上げておこうと思います。
 あと、もうちょっといただいたコメントへのレスです。
 
 まず一行ボードの『自分の理論は正しくて批判は受け付けないやえたんサイコー』これですが、おそらくIPから判断するに、『男系は千代に八千代には続かないリンク』についてですかね。
 ええとですね、やえが書いてまとめています「皇室問題・女系天皇問題」をちゃんと読んでください。
 染色体論法についてはすでに書いてある通りですし、それを読めばそもそもこのような書き込み自体が意味のないコトに気付くでしょう。
 というか、キチンと読んでない人でないと書けないコメントと判断するしかありません。
 よって、残念ながら反応をする必要のないスルーするのが適当な書き込みだと判断した次第です。
 何度も同じコトを書くのは時間の無駄だけでなく、当サイトを読んでくださる方を退屈にするだけですからね。
 その上でもしまだ反論がおありでしたら、御意見板にどうぞ。
 
 
 次です。
 えっと、確かどこかで「塩と放射線を比べても何の意味もない」というようなコメントを頂いた気がするのですが、ごめんなさい、どこでいただいたのか見あたりません。
 もしかしたら最近web拍手が調子悪いみたいですから、そちらでいただいたコメントが消えてしまったのかもしれません。
 
 で、それに対するお返事なのですが、やえの言いたいコトはそういうコトじゃないんですね。
 やえは何が言いたいのかと言いますと、正しい知識を持った上で行動しましょうってコトです。
 今の水騒動など、正しい知識を持っていれば本来は騒ぐ必要など全くないバカバカしいものなのです。
 例えばWHOが出している資料によるとヨウ素131の国際基準は3,000 Bq/kgでして、この数字は実に日本の10倍の緩さです(注PDFファイル)。
 よって少なくとも東京ではまだ全然慌てるような数値ではありません。
 また、そもそもヨウ素に関しては、小児甲状腺ガンは発症した例がたくさんありましたが、大人に関してはチェルノブイリでさえ甲状腺ガンの発症例が無いのです
 こう考えれば、乳幼児がいる家庭は致し方ないにしても、明らかにそうでない人がミネラルウォーターを買い漁って混乱を招いている現状は、本当にバカバカしいとしか表現が出来ないワケですね。
 つまり正しい知識がないからこそ起きたこの騒動は、言ってみれば「塩は有毒物質だから一切取らないようにしよう」と東京中がパニックになっているようなモノだというコトなのです。
 どちらも正しい知識があれば騒ぐ必要は一切無いのですからね。
 
 昨日も言いましたように、規制値と健康被害が出る数値との差に開きがあるのはある程度仕方がありません。
 ここの差がギリギリだと、警告を発したときにはすでに手遅れだったとなってしまう可能性がありますからね。
 また、いまは放射能が漏れているのは周知の事実ですが、これが平時であれば、普通よりも急に放射能数値が高いと発見すれば、その原因がどこなのかを調べなければならないので、そこで普段よりも高いというぐらいの規制値を設けておくという意味もあるでしょう。
 一の丸みたいなモノです。
 一部では浄水器が急に売れ始めているとかいうお話もあるようですが、もうちょっと冷静になりましょうというコトです。
 
 
>原発は原爆と違って放射性物質を垂れ流し続けるからという理由
 
それって問題視できる理由になるのかなあ。「長期間垂れ流し続ける」というのはつまるところ
致死量に満たない極僅かな量が吹き出し続けているってことだろうから、致死量が一気に拡散する
原爆よりは圧倒的に問題にならないような・・・。
 
人間は極僅かな放射線量の場合は結構耐久性が高いです。それどころか、健康に良い物として
扱っていたりもします。ラドン、ラジウム温泉のように。ちなみにラドン温泉は泉質の定義として
「温泉水1kg中にラドンを3ナノキュリー含有する」となっており、これは111ベクレルに相当します。
当然これは最低限のレベルであり、日本にはこの数百倍を含有するラドン温泉が複数存在します。
けれどそれらの地域で人が早死するなんて話はほとんど聞きませんよね?
 
 御意見板でいただいたコメントです。
 そうなんですよね。
 だから結局、いままで一般人でも知っていたような一般常識から考えて、どうもおかしいなと思っているのがいまの放射能騒ぎなのです。
 例えば総量として放射線が広島より高いというのであり、総量こそが問題だと言うのであれば、もはや原発周辺で作業など出来るハズがないハズなのです。
 広島原爆での爆心地近くの放射線量は致死量を超えているんですからね。
 でも作業員は、昨日規定量を超えて放射線を浴びてしまった作業員が出てしまいましたが、それでもキチンと計測しながら待避しながらなら作業が出来ているのですから、その事実を前にすると「総量」というのはあまり関係がない気がしてならないのです。
 
 そもそも今は○○ベクレルだとか、○○シーベルトだとかいう数値が発表されていますが、これ日によって数値が上下しますよね。
 でも総量が重要であれば、毎日足し合わせた数詞こそを発表しなければならないハズです。
 しかし実際はそうしていないですから、やっぱりこういうコトを総合的に考えれば、やっぱり瞬間的な放射線量、というか、その時に検知できた数値こそが重要であると考えるのが自然なワケです。
 放射線と放射性物質は別モノで、放射性物質から放射線が出ますから、瞬間的な放射線量と放射線物質が残っている量と、また別で考える必要があるのでしょうけど、これらは様々な要因でその土地から無くなっていくと考えられます。
 風で飛んでいったり、半減期を迎えたりですね。
 よって、やはりその時その時に計測した値こそを見て、言わばそれが「その場所の総量」と考えた上で判断するのが適切ではないのかと思うのです。
 
 その土地にセシウム137がどれだけ堆積しているのかも、漏れが一段落してからキッチリと測定すればいいですし、その数値が高ければしばらく入場禁止にし、定期的に測定して、数値が低くなれば復興に取りかかればいいのです。
 そしてその際参考になるのは、広島の例や、場合によってはチェルノブイリの例も使いながらでもいいでしょう。
 セシウムの場合広島の地表にどれだけ堆積していたのかという当時のデータがないのでアレですが、
 
 ・爆心地のガンマ線103シーベルト
 ・中性子線141シーベルト
 ・1平方センチあたり高速中性子が1兆2千億個
 ・熱中性子が9兆個(以上ウィキペディアより
 ・セシウム137は約3000キューリー(こちら参考
 
 という広島原爆のデータを見ながら、福島が今本当に諦めと言うしかないレベルなのかどうか、風評被害や差別などを考えながら考えましょうというお話です。
 またチェルノブイリにしてみても、参考にすべきデータとしては
 
 ・汚染地域の規定は、セシウム137が1平方キロメートル当たり1キュリー
 ・但しその地域内でも住んでいる人はいまでもいる
 ・小児甲状腺ガンの発症率は高くなるが、大人には発症例がない
 
 というコトも合わせて考えてみたいところです。
 あと、ラドン温泉というコトで探していた、こんな素敵なサイトを見つけてしまいました。
 
 ラドン含有量がとても多いラジウム温泉 新潟県・村杉温泉  ふるさとがしのばれる宿 角屋旅館
 
 カラダに良くて、飲泉可能な村杉温泉は、700ベクレル
 東京都で測定された水道水は 210ベクレル
 なぜ、ミネラルウォーターが必要なのですか?
 
 私たちは古くからラジウム温泉(放射能温泉)に入浴し、飲泉することで、健康に暮らしています。
 
 関東地方の水道水から微量の放射性物質が検出されたことが報道されており、多くの人が不安を抱いています。
 全国の皆様から、ラジウム温泉の微量の放射性物質についてのお問い合わせを戴いております。
 
 日本中の人々、一人でも多くの方に微量の放放射性物質の効果をご理解いただき、古くから村杉温泉で暮らす私たちの考えることをご紹介いたします。
 
 今私たちにできることは、これまでに経験したことのない様々な現実の中で、冷静に的確に判断し、一喜一憂せず、日本を復興するという大きな目標に向かって一丸となって頑張ることだと思います。
 
「がんばろう日本!がんばろう、みんな!」
 
 カッコよすぎます。
 こういう事例はキチンと冷静になって知っておきたいですね。
 そもそも核実験がまだ大気圏で行われていた時代の方が、空中を飛んでいる核物質の量は多かったという話もあるようですから、そういうのも知った上で、冷静に対応したいところです。
 
 チェルノブイリと比べろと言うのは、これだけでは根拠にはなりません。
 チェルノの「何」と比べるべきなのか、そこが重要です。
 ただ単に「チェルノブイリ並の事故だ」と言うだけでは、それは不安を煽っているだけで、害悪なだけで、そんなコト言うぐらいだったら黙っていてほしいのです。
 もし言うのであれば、ここがこれだけの数値を出ているからチェルノブイリ並みで、いま現在はこういう対策をしている、こうすべきだ、という、理屈立ったお話こそが必要です。
 仮にチェルノブイリ並の事故だったとしても、それがなんだって言うんでしょうか。
 それを乗り越えてこその人間ではないのでしょうか。
 キチンと科学的な調査と分析を行い、その結果として改善できるならする、出来ないなら待避して、定期的に調査する。
 ただこれだけのコトのハズです。
 チェルノチェルノ言うだけでは百害あって一利なしだと、改めて言っておきます。
   ただ、これは何度か言っていますが、やえは特段放射能の専門家ではありません。
 広島に生まれたというだけです。
 ですから、これまで書いてきた中でもし科学的に誤りがあれば指摘してほしいです。
 むしろそう臨みます。
 今必要なのは確実で正確な科学的知識です。
 これがらないからこそ、いま関東はパニックに陥っているのですから、ぜひとも知識のある方は教えて欲しいと思います。
 
 長くなってしまっていますが、気になる記事はこちらです。
 
 福島第一原発事故、スリーマイル超えレベル6相当に
 
 土壌の汚染は、局地的には、チェルノブイリ事故と同レベルの場所がある。
 原発から北西に約40キロ離れた福島県飯舘村では20日、土壌1キログラムあたり16万3千ベクレルのセシウム137が出た。県内で最も高いレベルだ。京都大原子炉実験所の今中哲二助教(原子力工学)によると、1平方メートルあたりに換算して326万ベクレルになるという。
 チェルノブイリ事故では、1平方メートルあたり55万ベクレル以上のセシウムが検出された地域は強制移住の対象となった。チェルノブイリで強制移住の対象となった地域の約6倍の汚染度になる計算だ。今中さんは「飯舘村は避難が必要な汚染レベル。チェルノブイリの放射能放出は事故から10日ほどでおさまったが、福島第一原発では放射能が出続けており、汚染度の高い地域はチェルノブイリ級と言っていいだろう」と指摘した。
 
 金沢大の山本政儀教授(環境放射能学)によると、1メートル四方深さ5センチで、土壌の密度を1.5程度と仮定すると、飯舘村の1平方メートルあたりのセシウム濃度は約1200万ベクレルに上る。チェルノブイリの約20倍。「直ちに避難するレベルではないが、セシウムは半減期が30年と長い。その場に長年住み続けることを考えると、土壌の入れ替えも必要ではないか」と話した。
 
 とここまで書いておいて、ごめんなさい、この記事よくよく読むと、読めば読むほどよく分からない記事です。
 上の段落と下の段落と、全然言っているコトが違いますよね、これ?
 上では6倍と言い、しかし下の段では20倍と言い、しかも20倍だけど「直ちに避難するレベルではない」と言っています。
 全然意味が分かりません。
 それとも6倍の方は「強制移住」の値で、20倍はチェルノブイリの原発周辺というコトでしょうか。
 でもそうだとしても、それでも「直ちに避難するレベルではない」というのは、ちょっと意味が分かりません。
 結局どんなひどい汚染があっても避難する必要は無いというコトなのでしょうか?
 
 また、「土壌の入れ替えも必要ではないか」とのコトですが、逆に言えば、土壌を入れ替えすれば問題ないというコトなのでしょうか?
 それならそれで、なんか一気に解決方法が出来たみたいな感じで、悪くはないのではないでしょうか。
 おそらくチェルノブイリの場合は範囲が広すぎて、また国境さえ越えてしまっているので、そういう作業も困難、もっと言えばソ連やロシアにはそこまで資金的にも余裕がなく、さらに国土も広いのでそこまでする必要もないというのもあるのでしょうけど、今回の福島の場合はあらゆる意味で土壌の入れ替えが出来るならした方がいいと思いますから、それでOKならOKなのではないでしょうか。
 確かにヨウ素の場合は半減期が8日程度ですから、まぁ1ヶ月も置けば収まるでしょうし、そもそも大人の場合はヨウ素は気にしなくてもいいレベルのようですから、ある程度落ち着いた後に土壌の入れ替えから復興作業に取りかかればいいんじゃないでしょうか。
 もちろん作業は簡単ではないとは思いますが、それでも解決策がないという手詰まり状態よりは全然マシです。
 復興出来るのと出来ない、1と0とでは、全然次元が違いますからね。
 
 もしかしたら福島の地域によっては広島原爆よりひどいコトになっているかもしれないという可能性については否定しません。
 というか、やえの立場ではそれを否定しうるコトなど出来るハズはありません。
 しかし、正直この記事はタイトルや部分部分の文字はショッキングなコトを書いていますが、その中身についてはどうもよく分からない記事になってしまっています。
 というか、ショッキングな文字を並べるための記事になっているという、本末転倒な記事になっていると言えるでしょう。
 もちろん事実は事実として、専門家が「チェルノブイリの20倍」と言っているのでしたら、それは一考すべき事象です。
 でもその一方「直ちに避難するレベルではない」と言われては、どうもこれまでの常識から判断するには理解が難しい、矛盾しているようにしか思えないワケです。
 ここをキチンと整理して専門家には発言してほしいワケなんですね。
 瞬間的には明らかに広島原爆の方が高い放射性の数値を出しているワケですが、土壌を調べたとき(どのように調べて、それは国際的にも適切な手法なのかどうかも気になりますが)はチェルノよりも福島の方が20倍高いと言う、しかし「直ちに避難するレベルではない」とも言う。
 ここの整合性が全然とれないワケです。
 だからこそ混乱を招いてしまっているんですね。
 
 そしてその先に求められるのは、「ではチェルノブイリではどのような対策をしたのか」であり、また「別の方法での解決策はあるのか」です。
 どうしても「チェルノブイリ並み」という言葉が踊ると、死刑宣告のようなイメージを受けてしまいますが、これが風評被害の一番の元であるワケで、しかしヨウ素の例を出すまでもなくチェルノブイリでも大丈夫な面もあります。
 専門家には、ここを科学的な見地で補強して欲しいのです。
 まぁこの記事には、チェルノの20倍でも「直ちに避難するレベルではない」と言っているのですから、この辺は信じればそうなのかなって思うワケですが、これ信じていいんでしょうかねぇと、ちょっと思ってしまいます。
 なんて言いましょうか、こういうメチャクチャな記事にされると、その中に出でくる専門家のセリフも信じられなくなってしまうので、本当にやめてもらいたいところです。
 専門家の言葉を切り貼りしている可能性もありますしね。
 ちょっと本当にひどい記事です。
 
 今回の福島原発の事故が、歴史にも残る人類にとって大きな事故であるコトは間違いありません。
 まだまだ落ち着きませんが、落ち着いた後に調査をした結果、本当にショッキングな数値が出る可能性だってあります。
 しかし、今をどうするかという問題においては、それはあまり重要ではありませんし、またショッキングな数値が出たとしても、大切なのはそれをどう乗り越えるかです。
 専門家には、そここそを主張して欲しいと思います。
 そしてどうか、正しいデータと知識を公開してほしいです。
 少なくともこの記事のような出し方では、どう判断していいか判別が尽きません。
 そしてこのような中途半端な記事や数値こそが、デマや風評被害や差別を生み出す土壌になってしまっています。
 ここのところの責任をもうちょっと考えてもらいたいです。
 果たして本当に、チェルノブイリの20倍と言われても、それは30年間草木が生えないほどなのか、それとも土壌を入れ替えればそれで済む程度なのか、また、時間が経てば数値が低くなっていくモノなのか、そういう点こそを知りたいのです。
 具体的なデータ、根拠、理由が知りたいのです。
 結論だけ言われても、判断は付きません。
 ぜひそういうコトをキチンと伝えれば、変な風評や差別を無くすコトが出来るハズなのですから、そこを是非お願いしたいと思います。
 



平成23年3月27日

 放射能関係についていろいろコメント

■肉や魚、加工食品に大して放射能物質の有無を調べられないのだろうか?
 
 例えば牛肉の場合、牧草や水が被曝していれば、それを食べた牛が直接被曝していなくてもエサから放射能物質を体内に溜め込むコトとなり、そして人間がその牛を食べれば、結果的に福島や関東周辺から遠く離れた人でも巡り巡って人間の体内に放射性物質が取り込まれて内部被曝するっていう、食物連鎖に関する話を聞くのですが、これ、本当なのでしょうか。
 放射能物質はそこまで動物の体内に蓄積し、また食肉の段階になっても、有害な量まで残ってしまっているモノなのでしょうか。
 また残ってしまうのであれば、食肉の段階、または牛を解体する前の段階で、なんらかの形で被曝量や放射線物質の有無って調べられないのでしょうか?
 仮に調べられるのであれば、全頭検査は現実的に難しいにしても、途中のルートをたどれば可能性の高いところをピンポイントで探すコトは出来るでしょうから、そうすれば人が口にする段階では防ぐコトができるハズです。
 水や土壌などには放射線だけでなく、ヨウ素やセシウムなどの放射線物質の量を測定できるのですから、食品そのものには無理なのかなと思いました。
 
 
■ヨウ素の他に何が入っているのか?
 
 東京都などでの水道水がヨウ素に汚染されていた問題で、ヨウ素は半減期も短いし、そもそも乳幼児ぐらいしか影響を与えないという説明に対して、「確かにヨウ素はそうかもしれないが、寿命数十年数百年の危険核種が水道水汚染に加わって全体でとんでもない値になってる。ヨウ素だけじゃない。ヨウ素はごく一例にすぎない。分かってるのか?」といった怒りの声も上がっているワケですが、しかし具体的にその物質は何なんでしょうか?
 ここの具体性を明らかにせず、ただただ「何かが入っているんだ。危険だ」と言うだけでは、それは理由も挙げずにただただ「とにかく安全です」と言っている人と、その構図は全く一緒です。
 いま必要なコトは、「知らないから恐れる」のではなく、「知らないなら、知ろう」です。
 もしヨウ素の他に危険物質が入っているのであれば、それは何なのかをまず知るコトです。
 それを知れば対策を見つけるコトができるからです。
 危険だ危険だと言うだけの行為というのは、安全だ安全だと言うだけと全く同じだというコトを知ってほしいです。
 
 
■チェルノブイリという名前で比べるのではなく、中身を比べる
 
 何と比べるか、です。
 チェルノブイリという名前と比べては全く意味がありません。
 チェルノブイリよりもひどい状況だとか、チェルノブイリ級の事故だとか、これだけでは何の役にも立たない情報にしかなりません。
 比べるのはデータです。
 チェルノブイリや広島原爆で出されたデータを今回の事故と付きあわせて比べれば、ではどういう対策をとるのが妥当なのかが見えてくるハズです。
 具体的にどの物質がどれだけでたのか、ここが重要でしょう。
 この際、発生源が原発であっても原爆であっても全く別のモノであっても、あまり関係はありません。
 結局は、ヨウ素やセシウムや他の放射性物質がどれだけいま存在しているか、ここが重要なのです。
 ここを比べて、では広島と同数値なら復興できると、こういう結論が得られるワケなのです。
 何がどれだけ放出して堆積しているから、という、この部分こそが、今後の復興を考える上では大切なのであって、発生源がなんであってもあまり関係はないのです。
 例えばある彗星が落ちてきたとして、その星には高濃度のセシウムを放出するやっかいな彗星だった場合、これを「チェルノブイリ級だ」とかなんとか言っても、全く意味が無いですよね。
 重要なのは、セシウムがどれだけ放出されるかです。
 ここを間違えないようにしたいところです。
 
 
■知らないからという理由だけで恐れるのはオカルト
 
 やえはここで、今回の事故の全体や個別事項に対して、これは絶対に安全だとか、これは絶対に危険だとか、そういうコトを言うつもりはありません。
 というか、今まで何度も言っていますように、そこまで言うほどやえには専門知識はありません。
 ではどうするのか、闇雲に政府の言うコトを信じるだけというのもアレですし、しかしそれは同時に、なんでもかんでも分からないから危険だと騒ぎ立てるというのも滑稽な姿です。
 例えば先日花粉がたくさん飛んだというコトで、車とかに花粉が真っ黄色になるぐらい付着したのを見て「これは放射能じゃないか」って気象庁等に電話が殺到したとかいう騒動がありましたが、これだって、普通の人は花粉というモノを知っている、この時期は花粉がたんさん飛んでいるという科学的根拠を知っているから落ち着いていられるワケですし、気象庁に電話した人をバカにできるワケです。
 でも、放射能ってなんだかよく分からないから恐い、逃げよう、もうダメだとか言っているというのは、結局花粉というモノを想像できなかった人と同じ思考構造なのです。
 知れば対策は出来ます。
 知らないから恐れるだけでは、もはやくオカルトです。
 安全だとか危険だと言うのは、まず知ってから言えるコトなのです。
 やえが言いたいのは、確かに普段はそんなに身近ではない放射能というモノですが、それでも日常生活の中でも存在するモノで、その中で培われてきた常識というモノもあるのですから、そういうコトを総合的に見て総合的に判断しましょうというコトなのです。
 まず一番は「まず知りましょう」というコトです。
 広島もチェルノブイリもラドン温泉も、その知るための情報の1つなワケなんですね。
 
 
■危険だと言う場合の、その根拠は何?
 
 「分からないから危険」は意味が無いコトは先ほど言いました。
 よって、本当に危険であるのであれば、その根拠が存在するハズです。
 もちろん危険の根拠がないから安全だと言うつもりはあませんが、根拠がないならどちらとも言えないハズです。
 少なくとも、危険であると言うのであれば、その根拠は必要です。
 データを隠しているんだとか、本当は危険なハズなんだとか言っているだけでは、それは「政府がUFOの存在を隠しているんだ」と言っているのと大差はないでしょう。
 
 科学は万全ではありません。
 今の科学を以てしてもわからないコトというのはたくさんあるとは思います。
 もしかすれば、花粉に一定量以上の放射線を当てると皮膚がんのリスクが高くなるなんていう報告が20年後に出るという可能性も0とは誰にも言えません。
 いま安心して飲んでいる薬が、実は今はまだ発見されていないだけで副作用が高かったり、がんリスクが高くなる作用があったりする可能性だって、誰にも否定は出来ないのです。
 しかしそれを前提にしていても仕方ありません。
 なんだって可能性を0には出来ない以上は、ある程度の予断を持って当たるしかありません。
 少なくとも、「分からないから危険だ」という発言の方がよっぽど無根拠で非科学的ではないでしょうか。
 そういう中で「それは危険だ」と言うのであれば、それなりの根拠を出す必要があります。
 その言葉は、決して自分の中だけではなく、多くの人に影響を与えかねない言動なのですから、その根拠を示すべきなのです。
 
 
■冷静でない根拠なき危険論が迷惑や差別を生む
 
 「分からないから避けよう」と個人的に思うのはいいんですが、その程度の問題というのも、ここでは大きな問題です。
 例えば外出する時には、特に雨が振る日は、大きめの傘を差して、出来ればレインコートを着て、マスクをして水滴が口の中に入らないよう気をつける、というのでしたらいいでしょう。
 おそらく今の段階ではその程度でしたら気にしなくても大丈夫だろうとは思いますが、その程度の個人の努力というのは、危機意識を高めるという意味からも、無意味ではないと思います。
 心情的にも安心感を与えますしね。
 しかし、水を買い占めたり、まだ余裕があるのにガソリンスタンドに駈け込んだり、何の意味があるのかティッシュペーパーを買い込んだりするというのは、他人に多大な迷惑をかける行為にしかなっていません。
 そんなコトしなくても全く影響がないのにも関わらずです。
 だから冷静になりましょうと言っているのです。
 そんなコトをしても一切意味が無いのに、その一方他人には迷惑をかけるという、百害あって一利なしの行動は非難されなければなりません。
 そして、その行為に意味があるか無いのかを判断するために、根拠が一番重要になってくるのです。
 
 キチンと正しい情報を得て、冷静に判断しましょうと言っているのです。
 根拠のない危険だ危険だという発言は、こういう迷惑行為を誘発するのです。
 もしここで皆が冷静になり、正しい情報を判断できていたのであれば、買い占め行為などは起こらなかったでしょう。
 乳幼児がいる家庭にも問題なく水が行き渡っていたコトでしょう。
 そして被災地に救援物資を送るためのガソリンが無いなんていうバカバカしい事態にはならなかったでしょう。
 キチンと情報を得て冷静に判断出来れば、買い占めても全く意味が無いと理解できるのですから。
 
 偏見や風評被害や差別も同じです。
 冷静に正しい情報を判断出来れば、そのような悲しいコトは起きなかったハズです。
 無用な危険論が差別を生んでしまったのです。
 この風評被害や差別は、後々まで残ってしまいかねない、根の深い問題になってしまう可能性があります。
 原発が一段落した時、果たしてこれをどう解決しなければならないのかは、難しい課題です。
 



平成23年3月28日

 情報の判断の仕方

 やえが様々な情報を得る中で、それをどう判断するのか、その基準みたいなモノをちょっと紹介したいと思います。
 と、そんな大層なモノではないとは思いますが、なにかの判断材料になればと思います。
 
 例えばここ数日で、「日本政府は飲料水に含まれる放射性物質の規制値を、WHOが定めるモノよりも30倍も高い数値に設定した。日本国民を騙そうとしている措置だ」というようなデマが流れました。
 これはデマです。
 少なくとも「国民を騙そうとしている」はデマです。
 詳しくはこちらのブログさんに書いてある通りで、IAEAの規定値についてはあまおちさんもかなり前にツイッターで資料を紹介していました(PDF)ように、非常時の規定値ではありますが、それでも日本の規定値の10倍も高い数値(10倍緩い)でも飲んでも問題はないとIAEAは認めているワケです。
 WHOの参考数値は参考数値としても、IAEAという原子力に関しては専門の国際機関が「飲んでも大丈夫」と言っているのですから、これはもうやえとしては信じるしかありません。
 
 ここを、「それでも分からないじゃないか」とか「科学は万能ではない」とか言う人もいるかもしれませんが、しかしそんなコトを言い出していったいどうなると言うのでしょうか。
 いま多くの危険論に見られるのは、だいたいこういう傾向のモノです。
 「それでも分からないじゃないか」というモノか、どこが出したか分からない情報源があやふやな数値を出して「危険じゃないか」と言うか、「政府が情報を隠している」と言うかです。
 
 まぁ正直政府がデータを隠していた場合は、もうどうしようもないとしか言いようがないのですが、それでもその場合でも、様々な周りの状況証拠である程度その傾向が分かるかとは思います。
 例えば大気中の放射線濃度は、複数箇所に設置され、複数のガイガーカウンターをネット上で見れるようになっていますから、これを政府が全部一気に隠し切るコトは難しいでしょう。
 また水の件にしても、水道局の管轄は都道府県ですから、今回警告を発したのは東京都であり、政府が直接には手を出せません。
 圧力をかけるコトは可能ですが、特に石原都知事なんて民主党政府におもねるような人ではありませんから、仮にまずい数値が出て政府が隠せといったところで、それをすんなり受け入れるとは思えません。
 そもそも考えても見てください。
 つい数カ月前に尖閣諸問題においてその様子を撮影されたビデオがあっさりと外部に流出したじゃないですか。
 今の世の中というのは、情報を統制するコトがいかに難しいか、それは政府というものすごく多くの人間がかかっている機関であればなおさら難しい行為なのです。
 このように、1つだけならまだしも、危険であるという全ての情報を統制するコトは出来ないのですから、もし本当に危険であれば、その情報がどこからか漏れ出すコトでしょう。
 
 では、「科学は万能ではない」とか「それでも分からないじゃないか」という意見はどうでしょうか。
 確かに科学は万能ではありません。
 数年後に今の常識が覆っている可能性は誰にも否定できません。
 しかしそんなコトを言ってもキリがないです。
 それは、いつまでも「UFOを政府は隠している」と言っているに等しいのです。
 
 では逆に聞きたいです。
 IAEAは水の中に含まれるヨウ素が3,000Bq/kgまでなら大丈夫と言っていて、しかしこれは信じられないと、今の日本政府の規制値である300を変えてもっと高い数値にしようという動きに対して「国民を騙している」と言う人は、では何を根拠に300〜2999の間は危険だと言っているのでしょうか。
 というか300でも危険だから飲まないと言っている人も多いワケですが、ではその人達はいったい何を根拠に299以下なら安全だと言っているのでしょうか。
 「それでも分からないじゃないか」と言うのであれば、例えば100だとしても、それもやっぱり「それでも分からない」のではないのでしょうか。
 では、どういう根拠でこういうコトを言っているのでしょうか。
 
 情報を判断する際には、こういうコトを考えます。
 それを否定する材料が無い限りは、その情報元が信頼できる人や機関である以上は信用するしかないと。
 まして今回はIAEAが根拠です。
 もちろんその情報が本当にIAEAのモノかどうかというところもあって、ここの見極めも大切ですが、ここが確認できたのであれば、後は信用するしかないでしょう。
 何度も言ってますように、やえは原子力の専門家ではありませんから、そんな自分の知識と、専門家集団であるIAEAとどっちが信頼できるかと言えば、当然IEAEです。
 またIAEAは信頼できると思わせるほどの活動を今まで行ってきているワケで、これがこの騒動の時だけにポッと出てきた機関ではないですから、そういうコトも含めて総合的に考えて信じるしかないと言わざるを得ないワケです。
 それで何年後かに間違っていたとしたら、それは仕方ないですよね。
 新薬の解析されなかった副作用みたいなモノで、その時はその時としか言いようがありません。
 素人の生兵法を信じるか、玄人のギリギリの判断を信じるか、ここはもう確率論と言ってもいいかもしれませんね。
 やえは玄人の判断を信じます。
 
 また、この玄人の判断を信じるための、別の角度からの補強的な情報というモノもあります。
 それが広島原爆であったり、チェルノブイリであったり、ラドン温泉とかです。
 ラドン温泉で長年健康飲料として飲まれている温泉のヨウ素の値は700ベクレルで、東京都の発表の数値は210ベクレル、そしてIAEAの3000という数値ですが、3000はなんとなく恐いかもしれませんけど、でも700ベクレルまでなら信用してみてもいいのではないでしょうか。
 それは科学的な研究だけでなく、ラドン温泉は人間自身が実践してきた中で実証されている数値だからです。
 このように、ある基準を1つのデータだけで判断するのはこわくても、別々の様々なデータを多角的に見るコトによって信用度というのは上げるコトができると思います。
 この場合、IAEAも3000って言ってるし、ラドン温泉は700をずっと飲んでるって言ってるし、チェルノブイリでは大人は甲状腺ガンにかかった者はいないというのですから、こういう複数の方面からの情報を得るコトによって、信用度を上げて信用するかどうか自分が判断するワケです。
 
 自分の判断こそを信じたいと言うのでしたら、まぁいいでしょう。
 ぜひ根拠を聞きたいところですが、自分の中だけで判断するならいいでしょう。
 例えば水なんて、やえは普段から水道水って飲まないですから、普段どおりお茶とかジュースとか飲んでます。
 だから、水道水なんて飲むかって拒否するのは、別にいいと思います。
 でも、それを超えて水の買い占めなどの迷惑行為にまで行ってしまうというのは、個人の判断というモノを超えています。
 またそれが差別に発展するというのであれば、批判されてしかるべきです。
 やえは糾弾します。
 
 ここがバランス感覚でしょう。
 飲料用の水分は何も水道水だけに限らず、水の代わりにお茶でもいいワケですから、普段は水じゃないとイヤだって言う人も、いまはこういう状況なのですから多少は我慢しましょう。
 でも、お風呂やシャワーまでをミネラルウォーターをするっていうの行き過ぎですし、ずっとお風呂に入らないというのもアレですから、ここはやっぱりIAEAを信じて、飲んでも大丈夫と言うぐらいなのですから、シャワーぐらいは大丈夫だと判断するのが妥当と言うところです。
 料理もそうです。
 カップ麺に水道水を注ぐのは抵抗ある人もいるかもしれませんが、であるなら、そこまで水を大量に飲み込むような料理ではなく、食材を洗うときぐらいに使う程度の料理に留めておけばいいでしょう。
 いくらでもやりようはあると思います。
 過剰反応して、そのために他人を傷つけるような行為になってしまうのは、それは人として最低の行為です。
 でもそうしなくても済む方法はいくらでもあるのですから、ここは冷静になって、そして専門家の正しい情報を得て判断して、その上で行動すべきなのです。
 
 多角的に情報を取って信頼度を高め、その結果と、他人に対する影響を考えた際に、そのバランスの結果としてどちらを取るのかというのが最終的な情報の判断の仕方と言えるでしょう。
 非常時でも日本では奪略や暴動は起きませんが、これも結局、その行為を行うコトによるリスクとリターンのバランスの結果を考えてというのが理由の1つとしてあるでしょう。
 そんなコトをしても長期的に見てまったくメリットはないと、ここは自分はちょっと苦しいけど頑張って堪え忍べば必ず明日はやってくると冷静に判断すればこその結果だと思います。
 暴動の話はわりと分かりやすいので日本人はすぐに判断が出来ます(外国では判断できない人が多いようですが)が、しかし頭の中でやっているコトは同じなのですから、それをもうちょっと詳しく調べて放射能の件に当てはめれば済む話だと思います。
 東京の人なんて普通の生活ができるのですから、被災地で避難生活している人よりも全然冷静に行動できるハズなのではないでしょうか。
 
 水騒動1つとっても、なぜ「もう水は駄目だ」とか「今のうちに買占めして蓄えないと」とかそういう極端な言動に偏ってしまうのでしょうか。
 一切水を口にしないとビクビクする必要も、また999までガブガブ飲む必要もありません。
 ただ、普段よりちょっとだけ気をつければいいというだけです。
 それだけでずいぶん違うでしょうし、また他人を傷つけるコトもなくなるハズです。
 そしてそのためには、やはり正しい情報を持って冷静に判断するコトが大切なのです。
 東京都が出したデータを冷静に受け止めて、他からの信用できるところからの情報を得ていれば、さっき言ったような柔軟かつ誰も傷つける必要のない対応策がいくらでも思いつくハズなのです。
 
 これからまだまだいろいろな、普段からは想像できない非日常的な情報が出てくるコトでしょう。
 しかしそれは、知らないというだけで恐れる必要はありません。
 まずは正しい情報と知識です。
 これさえあれば適切な言動を取れるようになります。
 過剰反応を、極端な行動をせずに済むのです。
 ぜひとも多くの人に、冷静に情報を判断して欲しいと思っています。
 
 
 
 
28日夜追記。
 
 あ!
 ごめんなさい。
 やえ、完全に読み違いしていました。
 ご指摘のように、確かにこのラドン温泉の700ベクレルっていうのは、水道水で検出された放射性ヨウ素の数値ではなく、ラドンの数値のようです。
 ごめんなさい、ホント、これは完全にやえのミスです。
 訂正してお詫び申し上げます。
 
 とりあえず、間違えてしまったので、もうちょっとこれについては調べておこうと思います。
 というのも、ベクレルっていう単位はあくまで放射能という放射線を出す能力の強さのコトであり、放射線の量とは違うモノですから、では放射線量にすればどれぐらいになるのか、ここを調べておきます。
 物質が違うので、こういう比較はできないのかもしれませんが、出来ないというコトを知るコトも重要なコトだと思いますので、ミスのお詫びも含めて調べられる限りで調べようと思います。  わかりましたらご報告しますね。
 
 というワケで、ごめんなさいでした。
 



平成23年3月29日

 水の中の放射性物質

 昨日の訂正記事の追加情報です。
 ありがたいコトに、さっそくweb拍手の方でそれぞれの放射性物質におけるベクレルとシーベルトの関係を記載しているサイトを教えていただきました。
 ありがとーございまーす。
 このサイトはどうも反原子力系のサイトのようですが、例えばデータが書かれている同じページには「古川路明」という名前が記名されていまして、この人を検索すると研究者として登録されている人のようなので、とりあえず信用していいと思います。
 今回の震災を機に作られたサイトでもないようでしね。
 
 では、早速なのですが、データです。
 まずはヨウ素131とラドン222の、1ベクレルあたりのシーベルトを見てみましょう。
 
 ヨウ素131
 吸入摂取した場合の実効線量係数(ヨウ化メチル以外の化合物、ミリシーベルト/ベクレル)1.1×10-5
 
 ラドン222
 吸入摂取した場合の実効線量係数(ラドンの平衡等価濃度、ミリシーベルト/ベクレル) 6.5×10-6
 
 ちなみに−5とか−6は、マイナスではなく乗数です。
 では、ちょっと分かりにくいので、分かりやすい数字にしていきましょう。
 まず、この単位がミリシーベルトになっているので、マイクロにします。
 ミリからマイクロにするためには、3桁増やせばばいいので、ヨウ素の場合は「1.1×10-2」となります。
 これを見やすくすると「0.011マイクロシーベルト/ベクレル」ですね。
 同じようにラドンは「0.0065マイクロシーベルト/ベクレル」となります。
 
 次に東京都で出たヨウ素の数値とラドン温泉の数値を掛け合わせるところなのですが、ごめんなさい、これ「吸入摂取した場合」の数値なんですよね。
 というのも、このサイトのヨウ素には「経口摂取」の計算式があるのですが、ラドンの方には「吸入摂取」の計算式しか書いていないのです。
 今回の問題は水道水や飲用温泉という飲む場合の問題を考えたワケですから、「経口摂取」でキッチリと計算したかったのですが、計算式がないなら仕方ありません。
 ですので、飲む場合の正式な数値ではないコトを念頭に置いて、仮にこれぐらいの差があるというコトで、実数を計算してみたいと思います。
 東京都では210ベクレル、ラドン温泉では700ベクレルでから、これをシーベルトにするのであれば、
 
 東京都は2.31マイクロシーベルト。
 ラドン温泉は4.55マイクロシーベルトとなります。
 
 やっぱりラドン温泉の方が倍近く高いですね。
 ちなみに読売新聞によりますと
 
 ・日常で浴びる自然界に存在する放射線は、年間平均約2400マイクロ・シーベルト
 ・東京ニューヨーク間の飛行機で浴びる量は、200マイクロ・シーベルト
 ・胃のレントゲンで浴びる量は、600マイクロ・シーベルト
 ・胸部CTスキャンで浴びる量は、6900マイクロ・シーベルト
 ・がん発症リスクが1.5倍高まってしまう量(広島での調査による)が、100万マイクロ・シーベルト
 
 ですから、まぁどちらにしてもこの数字がかなり低いコトが分かります。
 ほぼ確実に「吸入摂取(空気中から吸い込む)」よりも「経口摂取(飲む)」の方が高くなるだろうと思われますので危険度を簡単には比べられないのですけど、ただ、ヨウ素は経口摂取の計算式が載っていますので、これをちょっと比較のために計算してみましょう。
 
 ヨウ素の経口摂取は2.2×10-5ミリシーベルト/ベクレルですから、イコール「0.022マイクロシーベルト/ベクレル」であり、それに210を掛け合わせると「4.62マイクロシーベルト」となります。
 この数値は「1kg当たり」ですから、よって「東京ニューヨーク間の飛行機で浴びる量」を一時期の水道水で再現しようと思えば、なんと50kg弱の水をガブ飲みしなければならなくなります。
 そしてそれでも、東京−ニューヨーク間を往復するよりも少ないワケで、例えばニューヨークによく出張に行く敏腕サラリーマンが被曝して健康被害が出たとかいう話も聞いたコトが無いですよね。
 この前の騒動で東京都や石原都知事が水を飲んで安全性をアピールしていましたが、これにはこういう根拠があったのだと思われます。
 
 そして、結果的に浴びるであろう放射線量がヨウ素より多いと思われるラドン温泉も、やはり健康被害が出たと聞いたコトはありません。
 もしあるなら、とっくの昔に使用禁止になっていたコトでしょうし、そもそも放射能なんかよく分かっていない時代から湯治場として使われてきたというのは、人が体感的に健康被害が無いだけではなく、むしろ治癒効果があると理解していたからこそのハズです。
 ちなみに、これはウソかホントかは分かりませんが、玉川温泉が発見された時(1680年)鹿が傷を癒していたという話があるそうで、動物すら本能的に治癒効果があると理解していたのではないかと想像できます。
 
 なお、ラドンが出す放射線はアルファ線で、ヨウ素が出すのはベータ線です。
 こちらのサイトによれば
 
 アルファ線は電離作用が強く、物質中を通りぬける力は弱く数cmの空気層、薄い紙一枚程度で止まる。
 アルファ線は電離作用が強いので、その内部被ばくには十分注意しなければならない。
 
 とのコトですから、同じ放射線数値でも、障害物があればラドンの方が危険度は低くなりそうですが、直接飲む場合はラドンの方が危険度は高いと思われます。
 また、半減期は、ヨウ素が8.04日、ラドンは3.824日と半分ぐらいなのですが、最初の計算式は「実効線量係数」ですから、おそらく半減期も含めた総量だと思われますので、この場合は数値に影響はないかと思われます。
 実際、半減期が87.7年のプルトニウムは、計算式の桁が、文字通り桁違いになっているあたり、とんでもない被曝量になっていますから、そこからも裏付けられるのではないかと思います。
 
 実効線量係数
 
 摂取した放射性物質の量と組織や臓器が受ける線量の大きさとの関係をあらかじめ求めておくことにより、放射性物質の量に対応した被ばく線量を計算することができます。このときの摂取した放射性物質の量と被ばく線量の関係を表す係数を実効線量係数といいます。
 
 最初の課題に戻りまして、ラドンとヨウ素の問題ですが、ラドンの経口摂取の数値が出せないのでアレですけど、吸入摂取で比較すれば、東京都とラドン温泉の差はちょうど倍ぐらいラドンの方が危険度が高いと言えるでしょう。
 仮に半減期の差が出ると仮定したとしても、同じぐらいの危険度(アルファ線分危険度が高いとも言えます)であり、そしてその際、ラドン温泉ではその温泉水を実際に飲んでいる人が多数いて、特段健康被害が出ているという報告がない以上、これは実証として十分参考になる事例ではないかと思います。
 むしろ放射線がよく分かっていない昔から湯治場として使われてきたという歴史という実証は、それなりに重く受け止めてもいいのではないでしょうか。
 
 
 今日はちょっと放射能差別について語ろうと思っていたのですが、補足が随分長くなってしまいましたので、この辺にしておきます。
 というワケで明日はその放射能差別を取り上げようと思うのですが、みなさんちょっと考えてみてください。
 この記事です。
 
 福島第1原発:放射線検査「義務付け」 偏見で過剰反応
 
 福島第1原子力発電所の事故に伴い避難した人たちが、放射線量を確認するスクリーニング検査で「異常なし」とする証明書を提示しなければ医療機関で受診できないケースがあることが分かった。避難所に入所する際、スクリーニング検査を事実上義務付けられるケースも。専門家は「非科学的な偏見による過剰反応だ」と指摘している。
 
 やえは憤りしか覚えないのです。
 



平成23年3月29日

 ヨウ素の補足

 データ的な問題なので補足しておきましょう。
 ヨウ素が甲状腺に溜まってしまうコトを考えなくていいのかっていうコメントを頂いたのですが、それに関しては子供にはがんリスクが高まるのは確かなようなのですが、大人に関しては特にそういうデータはチェルノブイリですらないというコトですから、今回は特に触れておりません。
 これは以前の更新でも何度も取り上げているコトです。
 例えばこの記事も紹介しましたね。
 
 金町浄水場 水道水から放射性物質
 
 一方で、大人は水道水を飲み続けても安全だ。チェルノブイリ事故でも、大人は甲状腺がんを発症していない。手洗いも入浴・シャワーも全く問題ない。皮膚から吸収される放射線量は食品を介した摂取量に比べてはるかに低い。(長瀧重信・長崎大名誉教授(被曝医療))
 
 そもそも放射線自体が子供に対する影響と大人に対する影響には差があり、同じ放射能量でも子供の方が危険度が高いでしょうから、基本的に特に断らない限りは大人に対する影響というコトで書いてます。
 よって、今回の更新ではヨウ素が甲状腺に溜まるという問題は関係ないと判断して、特に触れていないのです。
 



平成23年3月30日

 いま差別を許すと、いつか自分も差別される

 昨日の更新でヨウ素についてコメントをいただきましたが、そのコトについて補足を載せています。
 内容に関しては全く影響がないですが、昨日の更新の後ろに付けていますので、どうぞご覧下さい。
 さて、今日は風評被害や差別問題について言っておこうと思います。
 
 差別には理由がありません。
 差別は理不尽です。
 だからこそ差別なのであり、忌むべき存在なのです。
 
 差別には理由がありませんから、いつ何時自分が差別の対象になるか分かりません。
 自分は悪くないと思っていても、差別には理由がないのですから、そんなのは関係ないのです。
 理由無く、理不尽にも他人から不当な扱いを受けるのが差別です。
 明日急にアナタも他人から差別を受けるかもしれません。
 
 そんな理不尽なコトが無いよう、差別は無くさなければならないのです。
 忌避しなければならないのです。
 1つ差別を許せば、次の差別も認めなければならなくなります。
 差別には理由がないのですから、どんな差別だって違いはありません。
 だからこそ1つも許してはならないのです。
 
 福島第1原発:放射線検査「義務付け」 偏見で過剰反応
 
 福島第1原子力発電所の事故に伴い避難した人たちが、放射線量を確認するスクリーニング検査で「異常なし」とする証明書を提示しなければ医療機関で受診できないケースがあることが分かった。避難所に入所する際、スクリーニング検査を事実上義務付けられるケースも。専門家は「非科学的な偏見による過剰反応だ」と指摘している。
 
 原発から半径20〜30キロの自主避難促進区域にある福島県南相馬市原町区から福島市に避難してきた会社員、岡村隆之さん(49)は24日、市内の医療機関で8歳の三女の皮膚炎の治療を断られた。理由はスクリーニングの証明書がないこと。市販薬で何とかしのいだが、岡村さんは「ただでさえ不安な避難生活。診察を断られたことが、どれだけショックだったか」と話す。
 
 南相馬市などから約1300人が避難している福島市の「あづま総合運動公園」の避難所では、17日から入所の際にスクリーニングの証明書提示を求め、証明済みの目印にバッジを付けることになった。避難者が一時帰宅した際には再入場時にも検査を求めており、出入り口には説明文が張り出されている。
 避難所の担当者は「他の避難者から不安がる声が多かったため始めた。疑心を事前に摘み取るために必要だと考えている」と説明する。収容人員の多い他の避難所でも同様にスクリーニング検査を求める所がある。
 
 だが、南相馬市の中心部にある相双保健所の笹原賢司所長は「これまで8000人以上を検査したが、除染を必要とする基準値を超えた人はいなかった。南相馬が汚染地域のように扱われるのはおかしい」と憤る。震災後、福島県に入った広島大病院高度救命救急センター長の谷川攻一教授(救急医学)は「原発での特殊な作業に従事する人を除けば、現時点で基準値を超える放射線量が出る人がいるはずがない。証明書がなければ必要な医療を受けられないなどというのは言語道断。過剰反応は厳に慎んでほしい」と話している。
 
 本当にひどい話ですが、ひどい点が2つあります。
 1つは当然差別の話ですが、もう1つは行政の対応です。
 なんでこういう差別が避難所で堂々と行われているのでしょうか。
 いったい行政は何をしているのでしょうか。
 
 おそらく「避難者が一時帰宅した際には再入場時にも検査を求めており、出入り口には説明文が張り出されている」なんてしている避難所には、行政の人間がいないのでしょう。
 いたとしても、それは行政機関として派遣されているのではなく、自主的なモノかと思われます。
 でなければ、こんな法的根拠も科学的根拠もないような張り紙を出しませんし、よしんば独断で出していたとしても、行政からの撤去指示が出れば当然外します。
 しかしそうでないのであれば、そこに行政の責任者がいないというコトでしょう。
 
 自民党・震災対策の現状
 
 ○議題は原発対応と避難所支援
 3.避難所間で状況に違いがあり、公務員の責任者を置くなど市町村が的確に対応出来る仕組みの構築。
 
 これは自民党の参議院議員山本一太先生ブログで、23日付けの記事なのですが、この段階でまだ政府は避難所に公務員の責任者を置いていないのです。
 遅いです。
 もし迅速に対応していたら、避難所での差別なんて二重の苦痛を被災者にさせるコトは無かったでしょう。
 今現在まだこのような現状が続いているのではあれば、早急に対応すべきです。
 でなければ、差別は拡大するばかりでしょう。
 一体政府は何をしているのでしょうか。
 
 そして当然、この差別を、さも当たり前かのように要求する人にも責任は大です。
 「そうした方が安心だからだ」と言いますが、ではなんでしょうか、自分が安心するという理由で他人を不当に貶めてもいいと言うのでしょうか。
 避難所では「証明書が必要」と出せと言う福島県民がいたとして、それは安心するためには当然と言うのであれば、では他県の人間が「福島県民お断り」としたら、それは安心のために納得するのですか?
 甘んじて受けるとでも言うのでしょうか。
 では、「東北人お断り」「東日本人お断り」「日本人は被曝者だからお断り」、これを全て納得するとでも言うのでしょうか。
 
 記事にもありますように、これらは全て科学的根拠がありません。
 というか、そもそも人から放射線や放射性物質が伝染するなんて聞いたコトがありません。
 広島原爆の時でさえ、それは無いハズです。
 無知による悲しい差別はたくさん起こりましたが、原爆での被爆者から放射能が移るコトはありませんし、被曝二世にも健康被害が出た実例はありません
 
 しかし被爆に伴う遺伝的影響については、未だ科学的な立証はされていない。2007年、日米共同機関放射線影響研究会は被爆二世による遺伝的な影響は見られないと発表したが、追跡調査も検討されている。
 
 まして、今回の福島は未だ原発現地以外は人に影響を与えるほどの放射線や物質が出ているワケでもなのですから、さらにそれが人から伝染するなんて心配するのは、もはやオカルトです。
 「幽霊に取り憑かれていないか確かめる証明書がなければ避難所には入れません」と書いているのに等しい行為です。
 そしてそのバカバカしいオカルトのために実害が出ているという、本当にバカバカしいとしか表現しようのないコトが、いま日本の中で起きているというコトに、やえは憤りを覚えるしかないのです。
 
 差別の中で何が一番性質が悪いかと言うと、「無自覚な差別」です。
 これほど性質が悪いモノはありません。
 意識して差別する人は、それを見つけ、糾弾すれば、まぁ基本的には止めます。
 意識しているのですから、自分は悪いコトをしていると分かっているワケで、ですからそれを指摘されれば止めるでしょう。
 しかし無自覚の差別はそうはいきません。
 差別を指摘しても、自分は悪いコトをしていると自覚していませんから、なにが悪いのか理解できず、差別をやめないばかりか、最悪反発する可能性すらあります。
 また、このように指摘しても、自分は悪いコトをしているつもりはないので、自分のコトとは気付かない人すらいるでしょう。
 無自覚な差別ほど性質が悪いモノはありません。
 
 だから、それが起きないよう、特に言動には注意しなければなりません。
 朝あまおちさんが憤っていましたが、NHKで野菜などに対する放射能に関して風評被害の話の中でタレントが「気持ちは分かる」とか「子供がいる家庭では気をつけるに越したことはない」とか、無自覚なのでしょうけどある意味差別を容認するかのようなコトを言っていたそうです。
 本来差別とは、いくら事情があったとしても断固として否定しなければならないモノですし、いまの風評被害や差別はネットと共にテレビが大きな情報発信源になっているのですから、その風評被害や差別を冗長しているのは誰なのか、本当に自覚して欲しいです。
 NHKやそのタレントが差別を生み出しているのです。
 そういう「仕方ないよね」みたいな甘えが差別を誘発しているのです。
 無自覚な差別というもっとも性質の悪い差別を、現在進行形で生み出しているのです。
 それを「自覚」しているのでしょうか。
 
 差別は理不尽だからこそ差別です。
 では「タレントなんて全員薬物汚染にまみれているし、マスコミ関係者と知り合いになると薬物売買を持ちかけられる。だからマスコミ関係者を見たら逃げるに超したコトはない」と言われて、それで納得しますか?
 甘んじて受けるのですか?
 もちろんこんなのはデマに等しい根拠のない話です。
 でも、差別には根拠は必要ありません。
 無いからこそ差別なのです。
 マスコミだけではありません。
 誰だって明日急に差別される可能性はあるのです。
 ある日病院やお店に入ろうとしたら、顔を見るなり「出て行け」と言われるかもしれません。
 理由を聞いても納得できないのですが、しかし差別ですから、そもそも納得できるハズがありません。
 これを容認するのですか?
 社会として甘んじて受けろというのですか?
 
 これを防ぐためには、差別に対する正しい知識と、今回は放射能に対する正しい知識です。
 そして根拠が無いモノをむやみやたらに怖がらないコトと、そしてその行為は差別に繋がり、誰かを傷つけていると自覚するコトです。
 なにより、それを自分のコトと考えるコトです。
 いくら無自覚とは言え差別をしているのであれば、いつ自分が差別される側になるのか分かりません。
 自分が今なにをやってしまっているのか、想像力を働かせ、キチンと考えて欲しいです。
 
 ただでさえ最近こういう報道が最近よく出てくるようになってきました。
 自分で何をやってしまっているか、気付いてきた人もいるハズです。
 でもそこで「安心のため」と無根拠なまま自己正当化してしまうのであれば、それは大きく他人を傷つけ、そして自分への差別をも正当化させるコトになります。
 そこをよく考えて欲しいです。
 
 知らないからと許されるコトではありません。
 その影で差別を受けている人がいるのです。
 自覚してください。
 いま現在進行形でこの日本の中で言われ無き差別が起こっていると思うと、憤りを禁じ得ません。
 本当に悲しいコトです。
 そして何より、マスコミもネットも口コミでも、全ての人が、こういう差別を生み出す発生源になりうる可能性を持っているというコトを自覚して欲しいです。
 



平成23年3月31日

 コメントレス

 今日は木曜日ですので、いただきましたコメントへのレスの日です。
 なんだか昨日の夕方から夜にかけてまた東京でも何回か地震がありまして、もうなんか、日が経つのが早いのか遅いのか、あの地震からどれぐらい時間がたったのか、実感としてはよく分からなくなってきました。
 もちろん頭で考えれば何日間経ったとは分かるんですけどね。
 ちょっとした地震でも外への出口を探してしまいますし、体では日常生活を送っているつもりですが、まだどこか非現実感が抜けきれないですね。
 でも東京は全然マシなのですから、シッカリしないといけません。
 
 右も左も逝ってよし!!
 バーチャルネット思想アイドルのやえです。
 おはろーございます。
 
 チェルノブイリで救援活動した経歴を持つ松本市長が内部被爆について会見で話していましたね。注意すべき情報と許容してもよい事実の告知報道が必要だと思います、が、今の政府のいうことが信用できないというのが一番の問題ではないかと。そろそろ総理はほうれん草食べて大丈夫とかやるんですかね、カイワレの時みたいに。もう麻生さんがやってしまいましたが
 
 逆にいくら政府が情報を統制しようとしても、全てを完全に隠すコトは不可能であるというコトの裏付けでもあるかとは思います。
 ただ、今の政府が信用できないのも、その通りなんですよね。
 これはもう地震前から民主党政府への支持率がただ下がりだったコトからも、そもそも信頼されていなかったというのは大きいかと思います。
 ま、でも、難しい面もあるんだとは思いますよ。
 なかなか放射能のデータの解釈の仕方って難しいですからね。
 ただそれでも、本来政治家とは、そういう難しいコトを分かりやすく説明するという仕事もあるのですから、枝野官房長官が頑張っているとは言われていますけど、それでも果たしてあの説明で適切なのかどうかというのは、やえも疑問の残るところです。
 
 ちょっと話が違う風になっちゃうかもしれませんが、昨日テレビで池上彰さんが放射能のコトについて解説をしていましたが、確かに分かりやすかったです。
 まぁやえも最近すごい調べていますので、事前知識があるからそう思ったのかもしれませんが、それでも池上さんの説明でよく理解できたという人はけっこういるのではないでしょうか。
 あれぐらい、じっくりと政府も説明できないもんなんですかねぇと。
 例えば官房長官は他にもお仕事がありますからずっと会見しているワケにはいかないですが、ならそのための官房副長官ですし、それでもというのであれば、説明のみを担当する国会議員の人を何かの役職として官邸の中に入れて、例えば首相補佐官とか、なんだったらそのための特命担当大臣でもいいでしょう、そういう仕掛けは色々とあるワケですから、そういう人を置いても良かったのではないかとは思います。
 この際、池上さんを登用してもいいかもしれません。
 官房長官としてとしか発言できない内容は定例記者会見で官房長官がして、その補佐を副長官が、そして技術的なコトを分かりやすく説明するための担当の政治家を常設のような形で置いて、マスコミはもちろん、官邸がネットでフル中継するぐらいやってもいいと思います。
 中には即座に答えられない質問も、数値とかの質問とかですね、もあるとは思いますが、それはすぐに官僚や専門家に調べさせて何時間後に答えるとかして、それを受け止める方も冷静に、政府を糾弾するような口調ではなく、共に国民に理解してもらうという姿勢でやれば成功すると思います。
 どうでしょうか。
 
 
 やえちゃんと同じく、真実、というか根拠などが知りたいです。放射能によってがんになるなどの話も聞いてますが、どの程度確率が上がるのか? 等気になってます。 こういう問題はネットでは答えが大体出てると思うんですが、今回は色々と割れているようで、其の根拠もあまりないようで、どう考えてよいか悩んでます。 今後の更新、楽しみにしています!
 
 やえも専門家ではありませんから、確定的なコトは言えません。
 分かりません。
 ただ、放射能に関しては、おそらく、あまり実例もないコトから、専門家にしても確定的なコトは言えないんだろうと想像しています。
 そもそもがんにしても、放射能が無くても発症するかどうかは人によるワケで、ものすごく健康的な毎日を送っていてもがんになる人はなるワケですから、ここがさらに問題を複雑にしているのではないでしょうか。
 例えば、がんの発症率は遺伝にも影響されると言われていますから、家族の中でがんになったコトがある人の発生率と、全くそういうのは無くしかし放射線を多量に浴びてしまった人と、浴びた量にもよりますがどちらが発生率が高いかというのは、ハッキリとは言えないのでしょう。
 
 この前も紹介しましたように、1000ミリシーベルトの放射線を浴びた場合(これが一時間なのか一瞬でなのかが分からないのですが)、がんの発症率が1.5倍になると言われていますが、これを逆に言えば、全ての人ががんになるというワケではないワケです。
 1000ミリシーベルトの放射線を受けても、がんにならない人もいるワケですね。
 そしてさらに言うと、500ミリシーベルトの放射線を受けた人でもがんになる人はいるんだろうとは思いますが、しかしそれが放射線のせいなのか、それとも別の要因の、放射線を浴びなくても発症していたがんなのかは、区別が付かないのでしょう。
 結局統計を取るしかないというのが、放射線の人体に与える影響の有無の調べ方であって、そしてその実例はかなり限られるので、ますます難しいモノにしているのだろうと思われます。
 よって、あくまで確率論、統計論しか出せない、これだけの量を浴びたらこうなってしまうというのは、かなり大量でなければ言えないというのが放射能の難しい面なのでしょう。
 
 ごめんなさい、こんなコトを言ったら不安にさせてしまうだけかもしれませんが、ただやえも、色々とデータとか考え方とか出しているのも、こういうのを前提にした上でのコトではあるのです。
 今の科学では分からないコトなどまでなんて誰にも保証できないですからね、それはもう人間の限界と言うしかないでしょう。
 ただし、昔のソ連とかと違って日本は、様々な角度から色々な情報が集まってきますから、それを多角的に総合的に考えるコトが必要だと思います。
 「○○だから危険」「××だから安全」と、短絡的な断定的な言葉に惑わされるのではなく、こうやって多くの情報を得た上で、総合的に判断すれば道も見えてくるのではないでしょうか。
 
 
 情報の判断基準、全くそのとおりだと思います。信じられないのなら、ネットの情報も何もかも信用できませんよね。
 
 今回の放射能の数字を過剰に気にする人に、「なんでパナウェーブ研究所のスカラー電磁波は信じないの?」と聴いてみたい(笑)
 
 公式の情報源がそもそも信用できるか、って事になってきたからねぇ。現政権とか特に。大変だよ。
 
 公式情報が信用出来ないのは分かるが、じゃあ代わりに何を信用するかだよね。流石に2ちゃん等は・・・
 
 そうですね。
 まぁ情報発信源も大切だというコトはあるんだと思います。
 あの白ずくめ得体の放れない人たちが言ったところで信用できるワケがないと言ってしまうのは、あながち間違いではないでしょう。
 結局情報の取り方とか、出し方とか、受け止め方なんですよね。
 おそらく情報統制して大本営発表だけになるとそれは当然不安になるのでしょうけど、それはダメだと言うのであれば、ある程度は自分から情報を得ようという努力があってしかるべきなのではないでしょうか。
 これはもう放射能に限らず、政治についてもそうです。
 やえはいつも言ってますよね。
 自分から情報を調べて、多角的に見て、総合的に判断すれば、なんとなく全体像は見えてくるモノなのです。
 
 とは言っても、やはり第一の情報源は政府です。
 正直政府の情報がデタラメだった場合は、やえの今まで言ってきたコトも全てムダというか、全く無意味としか、むしろウソになってしまいます。
 ですからいまのところ政府はウソは言っていないという前提に立っています。
 それは、ウソを言っていても必ず別の方面からの指摘や内部告発があるだろうというコトも合わせての「政府はウソを言っていない」ではありますが、それを凌駕するほどの規制があったとしたらお手上げです。
 ここはもう信じるしかないんですよね。
 民主党政権であったとしても民主主義国家なワケですし。
 
 
 原子力資料情報室 放射線ミニ知識の項目をどうぞ http://www.cnic.jp/modules/radioactivity/index.php/1.html たとえばヨウ素131の場合は10000ベクレルを経口摂取した場合、被曝する量は0.22ミリシーベルトであると書かれています。その他代表的な放射性元素についてもベクレル→シーベルトが書かれていますので参考にしてください。煽るわけではないですが、冷静にみてもプルトニウムは吸入してしまった場合(肺に入った場合)の数値が膨大ですね……これ以上の大事にならないことを祈ります
 
 情報ありがとうございました。
 大変助かりました。
 こういうデータも、政府は積極的に開示して説明すればいいんですけどねぇ。
 あと、昨日池上さんが言ってましたが、プルトニウムも、食べる分にはなんとか大丈夫のようです。
 排出されるらしいですから。
 でも肺に入るのがまずいんだそうで。
 そういう情報ももっと欲しいですよね。
 
 
 ほいほい民主に入れちゃうような国民性なんだから風評被害抑えるの難しいんじゃないかなぁ。ジジババが水買いあさってるし。
 
 多分0にするのは難しいでしょうね。
 でも、だからといって何もしないというのも違うと思いますし。
 これも普段のやえの活動というか、政治とかに対する姿勢と同じで、いくらやえが民主党のダメなところを指摘しても、民主党は与党になりましたので、結果だけを見ればやえの行為は実を結ばなかったと言えますが、でもムダではないと思います。
 それで何人かの人が違う考えになってくれれば、それは0よりは遥かに意味がありましたし、また与党になって民主党のダメダメさが浮き彫りになってからも、過去のやえの指摘は今の段階でも十分に効果のある意味のあるモノになっているとも言えるでしょう。
 必ず次があるワケですからね。
 キチンと見れば、先のコトもある程度は見えるし予測は出来るという証明も出来ていると言えるでしょう。
 いま風評被害や差別に対する声は、当サイトだけでなく、他でも声があがっていますから、これがノウハウとして次に繋がっていけば大変意義のあるコトだと思いますし、またいまも、少しでも少なくさせられれば意味はあると思っています。
 
 
 じゃあ黄砂も全く問題ないね。やえたん
 
 黄砂の放射線や放射性物質によって進退に影響があるという科学的根拠を出していただければ、黄砂の方が危険だと言うでしょう。
 まずは根拠です。
 
 というか逆ですよね。
 なぜ今まで黄砂の放射性物質はここまで騒がなかったのに、いまぐらいのコトで大騒ぎしているのでしょうかと。
 こちらは韓国のデータですが、「1平方メートルあたり252ミリベクレル」って、29日の福島のデータが790ベクレルですので、黄砂の凄まじさが分かろうというモノです。
 しかも黄砂って2ヶ月ぐらいは続くワケですから、いや、これは大変ですよ。
 これが危険かどうかは、専門家に解説してもらいたいモノです。
 
 
 冷静な意見は為になるけど、実際どれだけの人がやたら危機感を煽られてる状況で冷静でいられるのか?難しいなぁ
 
 難しいですねぇ。
 だからデマとかって、煽られている側が気をつけるのも大切なんですが、煽らないようにするコトが一番大切なんだと思います。
 ただ、煽られてしまって煽る側にまわってしまうという構図もあるので、そこが難しいワケですが、だからこそ最初の情報発信源となるマスコミには特段の注意をしてもらわないと困るんですね。
 でも、マスコミがこれですからねぇ……。
 特に今回のテレビ民放は、本当にひどい有様でした。
 ジャーナリズムとは何なのかと、落ち着いたら考え直す必要があると思います。
 
 
 …あなたは皇族の人権が公の為に制限されるべきだと昔書いていましたが、アレはOKなので?
 
 さて、最後なのですが、これ放射能問題に関係ある話ですか?
 ごめんなさい、ちょっと関連性がよく分かりません。
 また、やえは「皇族の人権」という言葉を使った覚えがありません。
 というか、「皇族の人権」という言葉が出てくるコト自体が、やえの文章をよく読んでいないとしか思えませんので、もう一度キチンと読んでから、それで反論があれば、一行ボードでは短いでしょうから、御意見板の方に書き込んでいただければと思います。
 
 
 明日はもう4月。
 早い…んですかねぇ。
 なんだか地震の前が全部去年なような気がしてしまうのは、ちょっと考えすぎですかね。
 



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