最初に言っておきますが、今日は過剰な節電ブームに対して一言もの申したいと思います。
プロレスをネタにしてますが、プロレスのお話じゃないので、戻るボタン押さないでくださいね(笑)
昨日プロレス見に行ってきたんですよ。
都内の有明コロシアムっていうところなんですけど、試合は良かったです。
秋山さんが格下の相手にいつものキレの良さでいたぶっていましたし、それを全部受けた中嶋勝彦選手もあの若さでやっぱり上手いですし、なによりメインの杉浦さんと潮崎さんの試合は、久しぶりに「NOAHの試合」を魅せてくれたような気がします。
新しいチャンピオンとなった潮崎さんには、これからNOAHを引っ張っていってもらいたい、もっともっとお客さんが入る試合をしてほしいと思います。
これ以上プロレスの話をすると皆さんに読んでもらえなさそうなので、語りたいコトはいっぱいあるのですがこの辺にして(笑)、でですね、問題はそのメインの時だったのですが、試合の途中に急に「ゴーーーーー」って音が鳴り始めたんですよ。
最初なんでしょうかと思ってたんですが、あれ多分、空調か送風かの音だったんだろうと思います。
というのも、昨日は第一試合が始まる前までは比較的涼しかったのですが、試合が進むにつれてちょっとずつ暑くなってきたんです。
多分エアコンとか付けていなくて、試合の熱気で徐々に暑くなっていったのでしょう、後半になるとウチワとかで仰いでいる人が目立つようになりました。
で、ついに最後の試合、メインの時に、いきなりゴーーーーーって言い出したんです。
とってもうるさかったです。
一定以上の室温になったので、自動的に送風が始まったのか、それとも有明コロシアムの係員の人が手動で送風したのか分かりませんが、それにしてもうるさいです。
せっかくメインは現チャンピオンで昨年のプロレス大賞(全団体を対象とした日本マット界では最も権威のある賞です)の杉浦選手がひさしぶりに殺気出しまくりで技を出し、自他共に認めるNOAHの時期エースである潮崎選手がそれを受けつつキレのある技で応戦する、そんな熱気ある試合なのに、選手が「いくぞーーー!」とか「決めるぞーーー!」とか雄叫びを上げているのに、
ゴーーーーーーーーーーーーーーーー
ですよ。
もうね、興ざめというまではいきませんが、それでもあの音が無ければもっと試合に集中して見るコトが出来たんじゃないかと思わざるを得ませんでした。
プロレスって感情移入ですからね、より集中した方が楽しいのです。
まぁこれはプロレスに限らず、すべてのスポーツに言えるコトだとは思いますが。
節電って、むやみやたらにやればいいってもんじゃないですよね。
多分勘違いしている人が実はけっこう多いのかもしれませんが、電力が足りなくなるかもしれないっていうのはあくまで「ピーク時」であって、一日中夏の間はずっと電力が足りないから節電しなければならなっていう意味ではないのです。
こちらの政府の節電特設サイトにも、このように書いてありますように、
平日の9時〜20時は、電力需要が高まり、節電が必要な時間帯となります。
|
ようはここの時間帯に注意すればいいのであって、他の時間帯、電力が十分あまっている時間は、もちろん個人が節約のためなら個人の自由ですが、しかし様々な弊害を受けてまで節電する必要は全くないのです。
そしてやえがプロレスを見に行った昨日は日曜日です。
こちらの東京電力のでんき予報のページによると、
7月10日(日)の
予想最大電力4,100万kW (19時〜20時)
ピーク時供給力4,760万kW
(7月9日17時30分想定)
|
であって、本日月曜日の予想最大電力は4,680万kWですから、電力需要は平日と休日ではかなりその差がある上に、本日月曜日の最大供給量は5,200万kWなのですから、休日は全然余力があるワケで、やはり休日は「節電が必要なピーク時」に指定する必要のない、つまり神経質に節電する必要は無いというコトが、数字からも見て取れます。
しかも昨日のプロレスの大会は午後3時からで、メインは6時ぐらいでしたから、日曜日のピーク時すら外れていたワケです。
果たしてこれで、エアコンを付けなかったという行為は適切だったと言えるのでしょうか。
やえは、試合観戦を壊すような大きな音を出してしまうのであれば、節電が必要のない時間だったのですから、エアコンを付けるべきだったと思います。
だって我慢する必要なんてこれっぽっちも無かったのですからね。
そしてまた、選手も大変だったと思います。
というのも、プロレスでは上から吊られているライトをリング上にスポットライトのように当ててますから、それだけでリング上は普通よりかなり温度が上がってしまい、その上で激しい戦いをするのですから、会場内の室温というのはレスラーにとっても生命線になるハズなのです。
下手をすればリング上で熱射病だって無い話ではないハズです。
そういう意味でも、節電節電と気にするのはいいとしても、必要な場面には使うというコトは心がけて欲しいところです。
結局この日エアコンを付けていたら、お金を払って見に来たファンも快適に見れたでしょうし、命を賭けて闘っているレスラーも安全により一層レスリングに力を入れられていたでしょうし、そして電力も全く足りていたのですから、誰も何も1つも全く困らなかったハズのです。
そしてこれは、結果論ではなく、はじめから分かっていたコトなのです。
それなのになぜ、わざわざエアコンを消して、みんなウチワを仰ぎながら、選手は汗だくになりながら、うるさい音の中で試合を観なければならなかったのでしょうか。
いま日本人は、みんなが節電しているから自分もやらなきゃみたいな、ある種の強迫観念にかられてしまってはいませんでしょうか。
出来る節電は、時間も場所も関わらずとにかくやるんだと、義務感に取り憑かれてしまってはいませんでしょうか。
特に企業とかお店とかはそう言う傾向が強いかもしれません。
必要な電力だと分かっていつつも、「みんな節電しているのになぜそんな電気を使うんだ」とクレームを受けそうだと思い、そのクレーマー対策のために節電しているという、変な構図になってしまってはいるのではないでしょうか。
冷静になりましょう。
確かに「ピーク時」は、必要な部分さえ削って節電する必要があるのかもしれません。
しかし「ピーク時」以外は、必要であれば削る必要は全くないのです。
むしろ必要なら使いましょう。
それで身体を壊したり、経済にダメージを負ったり、不快な思いをしてしまうのは、本末転倒にもほどがあります。
なんのために節電をしているのかというところを振り返りましょう。
「ピーク時」に電力が足りないから、節電をしているのです。
決して日本中が我慢大会しているワケではないのです。
ここは冷静になるべきでしょう。
みんながやってるから自分もやらなきゃという節電は弊害の方が大きいです。
いまの雰囲気というのは、「みんなで頑張ろう」とか「苦労を共に分かち合おう」とか、そんな根性論が横行してしまっているようですが、根性論そのものはやえは全否定するつもりはありませんが、今回のコトではそんな根性論は何の意味も持ちません。
いえ、意味がないだけでなく、むしろ害にしかなっていません。
こんなのはある意味「非国民だ」の世界ですよ。
そうではなくて、なぜ節電をするのかという目的意識をキチンと持って節電すべきでしょう。
今回は冷静に、それこそ「選択と集中」によって、この難関を乗り越えていくべきではないのかと思うのです。
|