教育ファシスト

ふと新聞を読んでいたら、気になる記事を見つけたので紹介しよう。

6月14日、作家の井沢元彦氏が青森市内の県立高校で講師として講演したが、事前に青森県教育委員組合など三団体が、
「井沢氏は公教育の場にふさわしくない」
という理由で、主催者側に講演の中止を要請していたのだ。
この三団体の言い分は、
「井沢氏は、『新しい歴史教科書を作る会』の呼びかけ人で、憲法を否定する記述を繰り返しており、公教育の場にふさわしくない」
ということらしい。
また『新しい歴史教科書を作る会』についても批判コメントを出しているが、まぁこれはとりあえず置いておこう。
さらに県教組側は、
「憲法九条などを明確に否定する人物が、公立学校を会場に生徒全員参加の形で講演することは、日頃平和教育を推進している教員側として認めることはできない」
と話している。

しかしなんとアホなコメント。
つっこみどころが満載だな(笑)
青森県教育委員組合というところは、憲法に反対するという態度だけで「公教育の場にふさわしくない」と言うのはどういうことだろうか。
現在国会では、憲法調査会というものが発足されており、改正するかどうかも含めた幅広い意見交換がなされようとしている。
それなのに、その一方の意見を言うと公教育の場では発言してはならないとするこの青森県教組は、言論統制をするファシストである。
青森県教組は憲法調査会も認めないということなんだろうか。
教育の観点から見ても、平和と戦争は対になっているものだし、その憲法を見つめ直し、生徒一人一人に色々な意見を聞かせ、自分の考えというものを引き出す絶好の機会ではないか。
こんなところにまだ、祈っていさえすれば平和というものが与えられる、と信じている愚か者がいるんだな。
さらに言わさせてもらえば、憲法を順守するのが学校、と言わんばかりの態度だが、ちょっと前までの日の丸掲揚、君が代斉唱問題なんて、教員組合と校長の裁量によってまちまちだったじゃないか。
結局上が厳しい処罰と国旗国歌に制定すると法律が出来てやっと見解が統一できたようなものなのに。
こんな状況で、ただ憲法に反対している、という理由のみで「ふさわしくない」と言ってしまうなんて、ちゃんちゃらおかしいわ。
今でも一部の学校では校長と教員組合と国旗国歌についてもめている所があるのに、憲法を順守だなんて何言ってんだか。
しかし、憲法第九条を反対することが「平和教育を推進して」いないと判断するとは、ホントお花畑な連中だな。
平和というものを議論することこそが第一の平和教育なはずだ。

結局アレなんだろ、教員組合って。
自分たちの考えに反対するヤツはどんな手を使っても、自分たちが信奉する民主主義を踏みにじってでも、潰そうとするんだろ。
矛盾があっても無視。
とりあえず自分たちの意見に従い、そして生徒には自分たちの意見を一方的に刷り込ませることが全て。
これのどこが聖職者であり、教育者なのだろうか。
2000/06/18

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