茨城リンチ殺害事件1

ある人からメールをもらった。
多分アドレスがドコモだったからモバイル版のHPを見てくれたと思う。
メール感謝です。
で、その中で、「栃木リンチ殺害事件の警察の対応についての考えを聞かせて欲しい」
とのことだった。

オレは警察に対する信頼感など皆無で、事件対応系の警察の不祥事はオレの中では呆れはてていて、ムカツクだけだからあまりニュースなどを見ないようにしていた。
どうせ警察なんて人間が死んでからでないと動かない、と思っている。
また、それではいけないと分かっていつつも、あまり法律や警察のことを詳しく知らないのに、捜査についての批判を公の場に載せるのも無責任だと思って、今までは警官自身の犯罪のみを取り上げ、批判してきた。
しかし、まぁ、見て見ぬ振りをしても何も変わらないのは確かだし、せっかくメールをくれたのだから、良い機会と思ってこの事件のことについて調べてみた。

そう、調べたのだ。
文献はあの「写真週刊誌FOCUS」の平成12年5月24日号の記事を見つけることができた。
この手の雑誌の主観はともかく、事実だけはウソではないだろう。
さっそく読んでみたのだが、こりゃひどい。
毎度の事ながら、この手の事件に対応した警官の態度や言動が最悪である。
少し紹介すると、

「お宅の息子さんが悪いんじゃないの。仲間に金を分け与えて、面白おかしく遊んでるんだろう。警察は事件にならないと動かないんだよ」
「憶測でものを言うな。金を借りているのはあんたの倅だ。もしかしたら倅は麻薬をやっているんじゃないか」

なんだこれわ。
麻薬をやってんのはお前らだろうが、とツッコミたくなる。
さらに、特にこの事件は、警察が被害者を見殺しにしたと言える事実がある。
被害者が加害者に脅され金に困って、被害者が親に金を銀行に振り込むよう何度も電話があったらしい。(この時点で被害者は拉致監禁状態にあった)
親はその銀行に監視カメラをよく調べておいてくれと頼んでいたらしく、ついに銀行がその現場を押さえて銀行側が親に電話をしたのだ。
「お父さんが振り込んだお金は東京の丸の内支店で引き出されています。防犯ビデオに写った息子さんの顔には、明らかに分かるほどの火傷があるそうです。後ろには男たちがついていました。いつでもビデオを証拠として提出するので、早く警察にご相談ください」しかし警察の対応は腐りきったものだった。
「防犯ビデオを取り寄せるには、裁判所の許可が必要なんだ。事件にもなっていないのに、防犯ビデオなど取り寄せられない」
なんだこれは。 職質中、勝手に人のカバンの中を調べようとする警察がこれか。
仮に本当に裁判所の許可が必要ならすぐに取るべきではないのか。
また、銀行が自ら提出すると申し出ているのに、許可とか言う意味が分からない。
これでも警察は動かない。
当然諦められない被害者の親は、その後さらに被害者から親に電話があったときに、とっさに担当刑事に電話を渡した。
しかしその時の刑事の会話内容は信じられないものだった。
「須藤か、今どこにいるんだ。早く帰って来いよ」と言った後、「石橋だ、石橋の警察だ」と言ってしまったのだ。
その直後電話は切れた。
当然被害者は監禁されていて、その電話も監視されながらのものだったのは安易に想像がつく。
それなのに「早く帰って来いよ」「警察だ」とは何事なのだろうか。
この刑事はハナから被害者の親の訴えをまともに聞いてなかったとしか思えない。
その二日後、被害者は殺された。
2000/06/30

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