観戦記in頂上決戦1

 川田vs健介の全日新日頂上決戦。
 これはもう全日系ファンとして見に行かねばなるまいと思い、チケットを買うことにした。
 したんだけど、メッチャ高いやんけ。
 一番良い席が三万円。
 そんな金無いわい。
 しかたなく一番安い席の5000円のにした。
 一番安くて5000円ってどういうこった。
 やはり東京ドームは違う。うーん。
 ところで、今回の大会のパンフレットが2000円もした。
 ついつい買ってしまったのだが、これは高すぎるだろコノヤロー。

 で、カメラ持っていって写したのだが、全然遠すぎで全くダメダメな写真になってしまったので今回は写真無し。現像代とフィルムがもったいなかっただけだった。  しかもドームの二階席の上。
 肉眼で見たらレスラーが米粒のようだった。
 ほとんどオーロラビジョンで見る羽目になってしまった。
 やっぱり少々痛くても一万五千円払ってアリーナ席に行くべきだったなぁ。
 まぁ、どうせすぐにテレビでも放送するのだし、チケット買うときも遠いのは承知だったので、この歴史的な試合の生き証人になることと、この大会の雰囲気を見るために行ったということにしよう。
 今回の観戦記は、試合内容ではなく主に会場の雰囲気を伝えたいと思う。

 第一試合、藤波vs橋本。橋本真也復帰戦である。
 やはり歓声が違う。
 第一試合から会場全体がヒートアップである。
 試合前に、新日vs全日についてのビデオがオーロラビジョンで流れたのだが、それを見ての会場の反応は、かなりの数の全日ファンがいると思われるぐらい全日に対する声援は多かった。
 もしかしたら半数近くいたかもしれない。
 しかしそれでも橋本復帰にはほとんどがあたたかい声援を送っていた。
 少なくともオレが聞こえる範囲では、復帰に反対していた声はなかった。
 いつもの前奏付きの橋本のテーマが流れ、橋本が入場。
 ファンの前に久々に姿を現した橋本の目にはもう込み上げるものがあった。
 目を赤くしながら花道を進む橋本を見ていると、引退宣言してから今日までどのように悩み、どのように苦闘していたのか計り知れないものを感じられた。
 試合内容は、渋く濃い内容で、しかも藤波の鉄拳も飛び出し、復帰戦としてはなかなか良いものだったと思う。
 これから橋本はどこの方向に走っていくのだろうか。

 第二試合、ライガーvsスペル・デルフィン
 やっぱりどうもジュニアの試合はいまいち・・・。
 しかも遠いからさらに面白みが味わえない。
 盛り上がりもいまいちだったような気がする。

 第三試合、飯塚vsドン・フライ
 飯塚は相変わらず試合内容はしょっぱいものなのだが、しかし以前と違うのは気迫が違う。
 今のスタイルはプロレスの正道とは違うものだが、それでも大所帯新日の中で個性となっているのは確か。
 また、なかなか努力しても勝てないというイメージが定着しさらにプロレスとしての内容もいまいち盛り上がらない飯塚にとって、このリアル系ファイトは結果的には良い方向に向かったのではないだろうか。
 客もリアルさを求めるので、内容が伴わなくても、結果結果と試合の決め手直前の攻防が盛り上がればそれでいいのだから。
 フライもリアル系ファイターなのでやはり一日の長はフライにある。
 だから絡み合うことは予想されたが、まさかここまで飯塚がやるとは思わなかった。
 やはり以前と気迫が違う。
 この試合はフライに勝っていてもおかしくない試合だった。
 そして試合内容も全体的には良いものだったと言えるだろう。
 プロレスの試合でリアル系同士だから、下手したら最悪になりかねないが、見事に絡み合って良い試合になった。  それだけ飯塚のレベルが上がっているとも言えるだろう。
 最後、フライのスリーパーでゴングが鳴ったとき、会場から「あ〜〜〜〜」という声が挙がったのは、それだけ飯塚に期待していた人間が多かったという証である。

 第四試合、高岩vs金本のIWGPジュニア選手権。
 この試合も特にコメント無し。
 オレがジュニアがあまり見て面白く無いと思うのも、全日系が好きになったという理由なのかもしれない。
 どちらかというとテレビで見た方が新日のジュニアは面白いと思う。

 第五試合、小島・天山vs中西・永田のIWGPタッグ選手権。
 新日の次代を担う四人で、今までも何度も繰り返し行われている試合だ。
 こうなればこの2チームだけのサイドストーリーがあまり盛り上がらないので、この試合もいまいちだったと言わざるを得ない。
 もうこの四人が顔を合わせれば何が起こるか分かるしね。
 一回だけこの四人で全日並の濃い試合をしていたのをテレビで見たのだが、今日はそのようにいかなかったようだ。
 悪く言ってしまえば、ドーム大会でタイトル戦をやらないわけにはいかないが、しかし今大会のメインは新日vs全日なので、それに差し支えのない試合をしなければならない。だからいつも通りの“消化試合”になってしまったのだろう。
 とりあえず、この四人のこの顔合わせのタッグ戦はこれで終わりにするべきだ。
 次のステップを踏んで欲しい。
2000/10/22

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