☆やえニュース☆

小沢国連待機軍論箇条書き速報・福田官房長官辞任年金議論総括所感自民党の強さ、民主党の脆さ3党合意に反対するという事小泉メルマガレビュー韓国大統領弾劾訴追裁判棄却

平成16年5月5日

 小沢国連待機軍論

 
 んーと、いっぱいお休みさせていただきましたー(笑)
 といってもどこか旅行とか行ったワケじゃないんですけどね。
 近場で色々と遊んできました。
 あまり毎日毎日気を詰めていると、どこかの人質みたいに横文字の病気になってしまいますから、たまにはのぼーっとするのもいいですね。
 
 
 右も左も逝ってよし!!
 バーチャルネット思想アイドルのやえです。
 おはろーございます。
 
 
 さて。
 小沢一郎さんは流石にお話がおもしろいですね。
 この前のサンデープロジェクトでの事です。
 
 ところでその今週のサンプロで、小沢さんのとなりに座っていたのは、なんと横路孝弘さんでした。
 元社会党でバリバリの左派王道を歩き続けた、今は民主党の横路さんです。
 今の民主党は自民党以上に右派左派の幅が広いと言われていますが、横路さんはそんな民主党左派の精神的主柱であり、象徴的な存在です。
 保守系からは、横路さんがいる限り民主党はダメだ、と言われることも多いぐらい、横路さんはバリバリの左派思想論者です。
 
 一方小沢さんは、そもそも自由党が自民党以上の右派政党だったのですから、その党首だった小沢さんは、言うまでもなく思想は保守的です。
 保守系には異様にウケがいいバリバリの保守思想論者西村眞悟さんも自由党出身ですから、自由党・小沢一郎がどのような保守政党だったか、ここからも分かると思います。
 
 そんな二人が、同じ議題で同じ意見を主張するため同じテーブルに座ったのです。
 サンプロの司会者の田原総一郎さんがこの二人を「水と油」と表してましたが、これほどこの言葉がピッタリくる二人も無いんじゃないでしょうか
 これだけでも話題性抜群だと思うのですが、さらに驚くことにその議題というのが「安全保障について」だったのですから、ちょーびっくりです。
 
 そもそも社会党の安全保障とは、「戦争のことを考えない」つまり「戦争に関することは何もしない」「軍隊とか法律を作れば戦争が起きる」という考え方でした。
 だから社会党・横路さんからすれば「議論すること自体タブー」のハズなのです。
 そういう意味から、横路さんが軍事の議論をするだけでも十分すごいのに、さらにさらにその安全保障の主張が「国連待機軍を作る」、言わば「軍隊を作る」という中身なのですから、どういう魔法で小沢さんは横路さんをこの政策に巻き込んだのかと、変に疑ってしまうぐらいです。
 
 そんなことを考えていたら、ふとやえの頭の中に浮かんだ言葉があります。
 「クラッシャー」
 もしかしたら小沢さんは新たな混乱をもたらそうとしているのでしょうか。
 それとも実は小沢さんは下野することで内側から左派勢力をぶち壊そうとしているのでしょうか。
 特に、社民・共産党はすでに自爆してしまいもうすぐ消え去る存在ですから、そういう意味で今日本でまともに活動出来る左派勢力は民主党左派ぐらいなものですので、小沢さんは「日本最後の左派」の撲滅に動いているのかもしれません
 さすがです
 
 さて、それは妄想話半分ということにして、「国連待機軍」のお話をしましょう。
 えーと、以前やえは一度この「国連待機軍」のお話をしたことがあります。
 その時はたしか菅直人@レッテル自爆王の主張する国連待機軍について触れたと思いますが、その時やえは「そんなの、待機軍人は一体だれに忠誠を誓い、どこを守るために戦えばいいのか、命を賭ける心のより所はどうなるのか」と批判しました。
 菅氏のこの発想は、あまりにも思慮に欠けるものでしかありませんでした。
 
 しかし、小沢さんのそれは、菅氏とは違いとても深い考えの元に発言されていました。
 小沢さんの「国連待機軍」を小沢さんの言葉を借りて一言で言いますと、「政治的に」待機軍を作る、ということです。
 つまりですね、方便なんですよ。
 形上、建前上、自衛隊から離れた待機軍を作るということなんです。
 
 日本の軍備というものは、あらゆる方向において様々な問題が山積しています。
 最も分かりやすいのは、憲法9条との兼ね合いですね。
 また他にも、日本の軍隊が海外に出ることになると必ずバカ騒ぎする中国や朝鮮、さらにはそのバカの尻馬に乗るアサヒとかのサヨク勢力など、めんどくさい壁がいくつかあります。
 
 そのめんどくさい壁を、小沢さんの言う予備軍ならクリア出来るのです。
 つまり自衛隊は自衛権に基づく自衛のみ、それ以外の国際的な活動には待機軍と、役割をはっきりさせることにより、不毛な9条解釈論議を避けることが出来ます。
 また、外国からのうるさい雑音も「それは国連の要請のみに動く待機軍だから」とシャットアウトすることができるのです。
 「自衛隊とは別組織」という建前を作ることで、様々な場面で逃げ道が出来るワケです。
 
 もちろん待機軍とは言えども、所属は日本です。
 田原さんが小沢さんに「それは今の自衛隊と何が違うの?」と聞いていましたが、小沢さんは「これはあくまで政治的な話だから」と答えていました。
 言ってみれば、民営化する予定の公団の総裁に元国会議員をあてるようなもので、建前は別組織でも実際のところは同じ組織ということです。
 こうすることにより、本音は実際は日本がコントロールしているけど、批判は建前に流すことが出来るというワケです。
 
 また、例えばですが、今の日本は憲法9条との兼ね合いで「自衛」以上の装備をすることは出来ないことになっていますが、もし待機軍があるのでしたらそれを言い訳にして、そう、今回の3バカの事件を教訓にそれに対応出来る装備や訓練をしておこう、とか出来るかもしれません。
 まぁこれは、かなり飛び過ぎかもしれませんが、完全な理想論とも言えなくも無いでしょう。
 
 と、このように、小沢さんが提唱する「国連待機軍」とは、かなり具体的かつ利点が多い論です。
 この辺はさすが小沢さんと言えると思います。
 
 一つだけ注意することと言えば、前にも言いましたように「どこに対して忠誠を誓うか」という問題でしょう。
 ただこれも、あくまで待機軍とは言えども自衛隊と本質は同じということですから、そんなに難しく考えることもないかもしれません。
 小沢さんも「基本的には自衛隊と変わらない」と認めていて、「待機軍軍人は建前上自衛隊を退役してあらたに入ってもらう」とおっしゃっていましたので、その辺もしっかりとクリアされているのだとやえは解釈しました。
 だから逆の視点から見れば、いくら国連から要請があったとしても日本の国益にかなわない場合は日本の待機軍は必要はないでしょう
 あくまで視点は日本であって、決定権も日本にある軍隊にするべきです。
 
 
 本来なら当然の事ながら日本軍として防衛も海外協力も両方やればいいと思います。
 それが一番分かりやすいです。
 ただ、そこに至るまでにはおそらくかなりの時間を要することでしょうから、一歩一歩前進するためにもこのような段階を踏んでもいいのかもしれません。
 この辺も「政治的」という言葉が合うかもしれませんね。
 
 
 バーチャルネット思想アイドルやえ十四歳は、小沢さんが提唱する国連待機軍なら応援してみてもいいです。
 

平成16年5月6日

 箇条書き

 
 ●しばらく更新を休みますと、頭の中で「これは書こう」と思っていた事が休み明けにだいたいリセットされてしまうんですね。
 だから今は頭の中が真っ白でけっこう困ってます(笑)
 ので今日はリハビリをかねて、短いモノを箇条書きにいくつか書きます。
 
 ●右も左も逝ってよし!!
 バーチャルネット思想アイドルのやえです。
 おはろーございます。
 
 ●あ、そうそう。
 ジジにゅーすを大幅に縮小しました。
 CGIを別のモノに変え、さらには「スレ式仮掲示板」と統合して、書き込みがあるとトップページの「ジジにゅーす」のところに反映されるようにしました。
 本当ならジジにゅーすの部分をスッパリと消してしまっても良かったんですが、どうもバランスが悪いかなと思って、未練たらしく残しています。
 どんなもんですかね。
 これからは、ニュース以外でも御意見等ありましたら「新ジジにゅーす」の方に書き込みください。
 いっぱいあると混乱の元なので、「御意見板」は現在書き込み出来なくしています。
 ログだけはしばらく残しておきますが、新規書き込みは「新ジジにゅーす(スレ式板)」へお願いします。
 貴重な御意見はいつも拝見しております。
 
 ●その貴重な御意見ですけど、イスラエル・パレスチナ問題はやっぱり相当に難しいですよね。
 もちろんどんな問題だって見方は様々あるんですが、この問題もイスラエルから見た場合の事情もありますし、パレスチナから見た場合の事情も当然あります。
 みなさんの御意見を拝見しながら、なるほどーとか、うーんとか唸ったり捻ったりしていたりします。
 まぁ日本人が「答え」を出す必要などないのでしょうけど、冷戦体制崩壊後の新しい対立軸になりつつあるイスラム問題の象徴的な問題ですので、注目はしておく必要はとりあえずあるとは思っています。
 日本はその対立軸からは全く外れていますから、それだけに正しい情報というのは必要ですしね。
 
 ●ところで、別にかばおうとは思わないんですが、一国会議員という立場と政府に入った時の大臣等の立場と、年金の種類が違うっていうのは確かに混乱の元ですね。
 あ、いや、同じなのかな。
 健康保険は変わるけど年金は同じということで、これが混乱の元のようです。
 まだ全国会議員の年金支払い状況を公開するのかどうか分かりませんが、大臣や特に副大臣や政務官経験者の議員さんに、未払いがゴロゴロいるみたいです。
 となれば自動的に自民党に多いと言う事になるんでしょう。
 
 ●これに対して「政治家なら切り替わる(替わらない)のは知ってて当然」という批判もありますが、これはちょっとだけ的が外れてるかなって思います。
 ちょっとだけですよ。
 というのも、こういう事務的な仕事のプロフェッショナルはお役人の方々であり、政務の政治家の仕事では直接的には無いからです。
 だから政府に入った時にお役人さんが教えてあげればよかったのにとか思っていたりします。
 多分、その時は「年金なんて」と、気にもしなかった人がほとんどだったからそのまま放置されたんでしょうけどね。
 まさか今のような事まで年金がピックアップされるなんて思ってもみなかったでしょうから。
 
 ●やえもここまで年金が国民の関心事になるとは予想外もいいところです。
 一体何がきっかけだったんでしょうか。
 
 ●またまた擁護するつもりはないんですが、国会議員さんの中に意図して年金を払わなかったという人は一人もいないでしょう。
 しかし街角インタビューでは、意図して払っていない人っていうのがたくさん出てきますよね。
 それはちょっとどうなのかなって思います。
 それから「国会議員が払っていないのだから制度が信用できない。自分は払わない」っていう意見もけっこうよく聞かれますが、これも完全に筋違いです。
 例えば当サイトは警官に対してかなり厳しい文章を載せていますが、だからといって「警察を廃止せよ」なんてことはさすがに言いません。
 天堕さんにだってそれぐらいの分別はあると思います(多分)
 警官が犯罪を犯したからといって、一般人が犯罪を犯していいことには決してなりませんよね。
 それと同じ事ですから、「国会議員が払っていないから自分も払わない」という言い訳は全くの筋違いです。
 
 ●年金を分かりやすく一本化させるために消費税を当てるべきだ、という意見を最近よく聞かれます。
 しかしそれって簡単に言うと、年金受給者にも年金を支払えと言っているようなモノですから、それはどうなのかなって思わずにいられません。
 また、「公平性が必要だ」という意見がある一方、消費税にするという方式は、簡単に言えば「お金持ちから多く取る」ということですから、何が公平かという問題もあるのでしょうけど、それはそれでちょっとアレかなと思っています。
 今の制度なら、国民年金の方は一律ですからね。
 「お金持ちの人は贅沢するために多くのお金を使うんだろうからそれぐらい払え」ということを言うのであれば、それは一つの主張として尊重はしますが、しかしその意見の本質は「金持ちはいっぱい払って、貰える分は少なくていい」という主張であるという事ですから、その辺を正しく認識しているのかちょっと疑問です。
 
 ●今の年金制度への批判に「支払う余裕がない」「そもそも払いたくない」というモノがある一方、「年金を減らすな」と言う人もいます。
 当然前者は若者が中心で、後者はお年寄りの方々です。
 その不満を消費税方式で解消されるのかどうかは分かりません。
 
 ●ジュースを一つ買う時に150円払うことになったりしたら、ちょっと高いなぁと思いつつ、しかしこの高値が自分の将来を支えるんだと感慨深くしみじみと思いながら150円を自動販売機に入れる事になるのでしょうか。
 「このジュースの30円分は自分の将来のための貯金♪」とか考えちゃうんですかね。
 
 ●最後に、昨日の更新のweb拍手の反応で「いや、やはり政治家は汚い(笑。そう思うと同時に感心します。」というのがありました。
 多分政治家の先生方も、そう思われるのは本望だと思いますよ。
 やえも紹介しがいがありました(笑)
 
 
 ●バーチャルネット思想アイドルやえ十四歳は、汚い政治家を応援しています。
 
 

平成16年5月7日

 速報・福田官房長官辞任

 
 えーと、急な話でちょーびっくりしているんですが、福田さん、年金未払い問題について責任を取って官房長官を辞任されたということです。
 ついこの前官房長官の就任日数が過去最多になり日本政治史に残る快挙を為し得、またそのシニカルなコメントが一部の国民のハートをわしづかみして、塩じいさん以来とも言えるファンサイトまであらわれた、まさに“小泉ワイドショー内閣”の象徴的な存在だった福田官房長官。
 そもそもその内閣官房長官という職はまさに内閣の要でありまして、そのお二人の陰と陽とも言える性格の違いから「表の小泉、裏の福田」という言葉がピッタリくる、まさに小泉内閣の裏の顔そのものだった人でした。
 
 官房長官という職は「総理の女房役」と言われるだけあって総理に近しい人がなりますので、総理と同じ派閥から選ばれる事がほとんどです。
 小泉さんは、かたち上は現在無派閥ということにしてますが、元々清和研究会(森派)でして、福田さんも森派です。
 また、小泉さんの前の総理大臣である森さんは、もちろん森派ですから、そういう事情もあって福田さんの官房長官最長就任期間が達成されたという面もあります。
 
 蛇足ですが、森さんは急逝した小渕さんの跡を継いだという形になりましたので、森さん就任直後の大臣は全く小渕内閣から替えませんでした。
 だから官房長官も、当時就いていた青木幹雄さんがそのまま官房長官になりました。
 説明の必要はないかもしれませんが、青木さんの派閥は平成研究会(橋本派)です。
 よって総理は森派なのに官房長官は橋本派という、違う派閥間での夫婦になったワケです。
 つまりこれは小渕さん急逝という緊急事態のもとでの異例の事なんですね。
 その後、森さんは内閣改造を行い、官房長官も同じ派閥である中川秀直さん(現在国会対策委員長)が就任します。
 しかししばらくして女性問題が発覚し、わずか4ヶ月足らずで辞任。
 その後福田さんが就任するという経緯をたどっています。
 
 今のところ後任には細田博之内閣官房副長官が昇格する形で就任するという話が出ていますが、現在(11:45現在)のところまだ未定です。
 細田さんは小泉メルマガの第二代編集長として、当サイトではお馴染みですね。
 細田さんも森派なので可能性としては十分あるでしょう。
 元々官房副長官をする前は沖縄及び北方担当大臣を務めていらっしゃいましたので、副長官就任は降格の形ですから、そう言う意味では官房長官就任は無理のない人事だと思います。
 また、年こそは福田さんが8歳も上ですが、当選回数は共に5回と同期ですから、この辺でも無理のない人事でしょう。
 と考えれば、かなりあり得る人事だと思います。
 
 
 さて、では福田さんが官房長官の職を辞任したその狙いを考えてみましょう。
 もちろん国民へのお詫びの意味が第一義としてあるんでしょうけど、それはそれとしてそれだけでは面白くないですから(笑)、政治的な狙いを考えてみます。
 
 これはどう考えても民主党党首の菅さん攻撃以外何者でもないでしょう。
 自分の未納問題は役人のせいだと逆ギレしている菅さんですが、先日も同じ民主党の小沢さんから「これは野党党首として未納閣僚たちに辞職を迫っていた菅代表も同じだ」と厳しく追及されたりと、身内からも批判続出だったりします。
 本人は「激しく攻撃したことが自分に跳ね返ってきた。少しやりすぎたとの反省もないわけではない」とか言って少し(´・ω・`)ショボーンとしていますが、それでも民主党代表の座をやめる気は毛頭無いみたいで、この後も批判はどこ吹く風で乗り切るつもりだったのでしょう。
 そこに「福田さん辞任」というニュースが流れたのです。
 
 全く全然サッパリ「与党を追求する」という任を委託されている野党の党首の面目が立ちません。
 与党の大幹部が責任を取って、そもそもその責任を追及する側の人間が責任を取らないと言っているんですから、これほどの矛盾もないでしょう
 
 しかし福田さんの政治的センスは素晴らしいとしか言いようがないです。
 自らも政治の一つのコマとして、冷静に判断できる人なのでしょう。
 
 もしこれで菅さんが民主党代表の座を降りなかったら、それはもう最悪(最高?)の民主党バッシングが起こるでしょう。
 しかし菅さんが代表を辞めたところで、自民党の後手後手にまわった事実はどうしようも消しようが無く、民主党にはなんのプラスにもなりません
 そもそも今すぐ菅さんが辞めたら、それはそれで「後追い辞任」というイメージが更に色濃く映り、全く格好がつきません。
 むしろ福田さんの潔さがピックアップされるだけでしょう。
 かといって、ズルズルと代表の座に居続けるのは、やはりバッシングの材料です。
 このように、福田さんのこのタイミングにより、菅・民主党は「何をどうやってもダメなものはダメ」という非常に厳しい状況に追いやられてしまったのです。
 
 今考えられる中で一番民主党が好転する可能性としては、若手の総決起という行動が考えられるでしょう。
 現在幹事長の岡田さんはどうも顔が悪役なので(笑)岡田さんすらもすっ飛ばした、枝野幸男さんとか原口一博さんとか松原仁さんとか、その辺で執行部を作ってしまう事です。
 そうなれば「変わった感」は相当にアピールできるでしょう。
 ただ、その辺の若い人たちっていうのは、純粋培養民主党議員でして、つまりは自民党の中で現場の政治学を学んだ事のない議員ですから、難しい国会運営とか選挙活動とか、果たしてキッチリと仕切る事ができるのかどうかと考えたら、それはかなり難しいんじゃないかと思います。
 つまりやっぱり「何をどうやってもダメなモノはダメ」と、手詰まり状態ですね。
 
 話は福田さんに戻しまして。
 福田さんと菅さんとを比べた場合、かなり多くの違う点があります。
 というのも、ここで福田さんは官房長官を辞めたところで、福田さんにとってはこれで政治活動が終わるというワケでは決してありません。
 むしろ「男を上げた」ということで評価されるでしょうし、やはり「官房長官最多就任期間」という金字塔は福田さんのこれからの政治活動に対して大きな原動力や説得力になるでしょう。
 そもそも官房長官という職は、政治家としてはまだ途中の通過地点でしかありません
 福田さん自身もまだ5期目ですから、これから将来さらに上を目指すことは可能ですし、その可能性も十分あります。
 また議員側から見ても、未払いの議員さんがかなりたくさんいる事から、政争のネタには全くならないので、福田さんの未払い問題もこれからの福田さんの自民党の中での政治的成長には何ら支障をきたすことはないでしょう。
 このように福田さんからすれば、官房長官としては人並みよりかなり上以上に仕事を果たし金字塔までうち立てたのですし、将来を望まれる立場を確立したワケですから、そこまで官房長官の座に固執する必要はなかったのです。
 さらに言えば、これで菅さんを民主党代表の座から引きずり下ろす事が出来たら、それはさらに「民主党党首の首を取った」という大きな勲章となって、今後に多いに役立つ事でしょう。
 
 一方菅さんと言えば、民主党が野党である限り総理の座はもちろんのこと大臣などのポストも望む事はできませんから、民主党内でのポストが最終的な政治的ポストとなります。
 つまり菅さんはこれ以上は上を目指す事が出来ないんですね。
 もし仮に民主党が政権を奪取しましたら、それは民主党の代表が総理になるんでしょうから、やはり民主党議員にとっては党の代表の座がトップであり、その座を降りれば後は転落しか待っていないというのが現実なのです。
 これはこの前の民主党代表選挙のゴタゴタの時に代表の座を引きずり降ろされた鳩山さんを見れば分かりやすいですね。
 となれば、菅さんはここで代表の座を降りてしまうと、イコールで政治活動の終焉を迎える事になるのです。
 だから必死なんですね。
 
 この辺の微妙な立場の違いを福田さんは正確に読みとって、自らの辞任を仕掛けたのでしょう。
 ある意味政治家にとっては「檜舞台から降りたその後の政治活動をどうするか」という問題を常に抱えています。
 その辺が上手い政治家は、むしろ檜舞台から降りた後こそ力を発揮します
 キングメーカーと呼ばれた田中角栄元総理大臣なんか分かりやすい例ですね。
 その他で言えば宮沢喜一さんとか、野中広務さんとか、小沢一郎さんなんかも成功した例です。
 ある意味森さんもそうかもしれません。
 失敗した人たちでは、総理大臣にまでなったのにいまだに不遇な扱いを受け続けている、またこれからもその扱いは変わらないであろう羽田孜さんなんか、まさに失敗例の最たるモノでしょう。
 ここに菅直人の名前が連なるのかどうか、そうするための福田さんの仕掛けだったというワケです。
 
 同じ辞任でも「福田さんは勝ち組、菅さんは負け組」ということですね。
 
 ただ、いくら菅直人の首を取るためとはいえ、また福田さん個人の経歴に傷が付くわけでもないとはいえ、将来においてももう福田さんが官房長官に就任する事は多分無いと思われますから、あのシニカルな「ふふん」と鼻で笑いながらのコメントが聞けなくなるっていうのはとてもさみしいですよね。
 やえだけではなく、大きな事件があるとだいたいコメントする小泉さんと共に、福田さんのコメントも楽しみにしていた人はたくさんいたでしょうから。
 
 
 どうやら年金の国会審議と採決は今日ではなく11日になったとのことですので、その11日までにどのように各人たちが動くのか興味深いですね。
 菅さんを中心に観察していれば、とても面白い週末がおくれそうです。
 
 
 バーチャルネット思想アイドルやえ十四歳は、福田さんの今後の政治活動を応援します。
 

平成16年5月10日

 年金議論総括所感

 
 次の民主党の代表に小沢さんの名前がかなり強く挙がっていますが、やはりこの人はスゴイですね。
 自民党では幹事長の座まで登りつめた人が、次には新進党という大政党の党首になり、さらには民主党という二大政党を叫ばれる時代のもう一方の党首にまたなるのですから、この政局の流れを読む力はとんでもなくズバ抜けているとしか言いようがありません。
 この前「政治家とは檜舞台を降りてからが重要だ」という事を言いましたが、小沢さんに限っては「檜舞台を降りたその後また檜舞台に登りつめる」のですから、その実力ははかりしれません。
 
 とろこで小沢自由党が民主党に合流する時に盛んに「小沢アレルギー」という言葉が使われましたが、今はどうなんでしょうか。
 与野党問わずに小沢さんを毛嫌いしている議員さんはけっこういるんですよね。
 まぁどっちかといえば「菅おろし」の方が躍起になっているので、水面下では民主党の中でも派閥争いが行われているのでしょうけど、それが表に出てこない、もしくは報道されないだけなのでしょうけどね。
 そもそも民主党にも派閥があるのは周知の事なのですが、マスコミは野党贔屓ですので派閥というマイナスイメージなモノを報道したがりませんから、とりあえずは「菅おろし」一色にしているのでしょう。
 
 しかし小沢さんが野党第一党の党首になったら、野党の方がより強い保守思想になっちゃいますよね。
 もちろん党首が替わっただけで政党の政策がガラッと変わるモノでもないんでしょうけど、小沢さんが本当に「野党の中のサヨク潰し」を決行しているのであれば、保守思想を支持する人にとっては歓迎すべき事なのかもしれません。
 小泉さんは任期が後約3年で、次の総裁は誰になるのか全く今の段階では分かりませんが、これでさらに保守思想が世論的にもおされるようなことになって、それが自民党にも影響があれば言う事無いですよね。
 自民党から見れば小沢党首はかなりキツイ党首になるのでしょうけど、保守思想から見れば歓迎できる人事なのかもしれません。
 
 
 右も左も逝ってよし!!
 バーチャルネット思想アイドルのやえです。
 おはろーございます。
 
 
 ついにこの人まで未納が発覚してしまい、全ての党から未納者が出てしまったという異常事態と言ってもいいぐらいの様相を呈してきました永田町です。
 みなさんご存じのように福田さんが官房長官を辞任し、自民党としては株を上げた形になった一方、民主党では菅さんが辞任するかどうかの選択を迫られ、この週末テレビに出まくって弁明に奔走していました。
 野党の議員さん自身は自分が払っていなかった人も多かったために、いつもは強気の議員さんでもこの問題に対してはなかなか強気のコメントを出せずにいるみたいですが、その反動か逆にテレビとかではかなり強気のコメントをバシバシ政治家に浴びせかけていました。
 
 しかし、果たして政治家バッシングだけで年金の問題が片づくのでしょうか。
 なんて言えばいいんでしょうか、今までの年金議論って結局「制度が複雑で分からない」という前提(?)があったために、議論的には「だから分からない」とか「制度を簡単にしろ」とか「損するか得するか」とかいった、ほとんど中身を見ていない言葉だけを簡単にしたような、見た目だけ分かりやすい議論に終始していました。
 つまり頭の中に疑問符が付いたままの議論であり、すなわち地に足がついていなかった議論と言えますので、誰しもこの議論に対してはどこか本気になれなかった部分があったのだと思われます。
 だからその反動でか、国会議員に未納者がいると発覚してからは、もうこれは分かりやすいバッシングの材料ですから、今までの「損か得か議論」なんて無かったかのように年金問題は政治家バッシングに変わってしまったのでしょう。
 
 しかし、そもそも「損か得か議論」というのは「損なら払わない」という出口の議論です。
 ワイドショーなんかのコメンテーターやタレントなんかも「だから払う必要なんて無い」なんて言ってた人もいますし、街行く人のアンケートなんかでも「払いたくないから払ってませーん」とか言ってる若者や自営業者がかなり多くいました。
 実際国民の4割は払っていないという統計が出てますよね。
 しかもこの数字、お給料から自動的(強制的)に天引きされるサラリーマンも含まれている数字ですから、自営業者等だけの数字を見てみたらトンデモナイ数字が出てきそうな雰囲気です。
 
 正直こんな状態では、どうして国会議員だけを批判して終わる事が出来ているのだろうかと疑問に思わざるを得ません
 
 もちろん議員さんは普通の国民よりもその責任がきいというのは事実です。
 だから批判されるのは当然だとは思います。
 しかしだからといって払っていない国民がそれで贖罪されるというワケでは決してないハズです。
 
 しかもどっちかと言えば、意識して払っていない人の方が責められるべきなのではないでしょうか。
 今国会議員の年金支払い状況を公開する事が流行っていますが、ここで未払いとされている人の中には2ヶ月とか数ヶ月だけ払っていなかったという議員さんもけっこういらっしゃいます。
 こんなの“常識”で考えても、ただの凡ミスですよね。
 税金とかと違って自分で手続きしなければならない今の年金制度においては、それは人間なんですからミスは仕方ない話だと思います。
 しかも、だからこそ2年間分はさかのぼって支払う事ができる制度になっているのだと言えるハズです。
 だからたった数ヶ月未納だっただけで、鬼の首を取ったかのように「未納議員」とレッテルを貼るのは、どうも違和感しか感じないのです。
 それぐらいを寛容に許すぐらいの余裕が社会にあってもいいのではないかとやえは思うのです。
 そして凡ミスで数ヶ月払い忘れ、また気付いたら即座に支払った人に対するバッシングだけで終わらせるのではなく、年金制度破綻の一番の原因である意識的に掛け金を払っていない人をどうするのかという議論こそを行わなければならないのではないでしょうか。
 
 福田さん、自ら辞任されたのでそれは本人の意思を尊重すべきだと思いますし、菅さんについては自業自得だと言わざるを得ないんでなんとも言えないんですが、冒頭にも言いましたように今の年金議論は議論ではなく、ただのバッシングに成り下がっていますので、もうちょっと冷静に「年金とは何か」という基本的な視点を取り戻した方がいいのではないかと思っています。
 
 
 ところでそんな話をしていたら、ある最近起業したお友達がちょっと憤慨していました。
 
 「こっちは年金と言われて無駄なお金をたくさん払っているのに、政治家が年金払って無くて辞任するのは当然だ」
 
 そのお友達は中小企業、いわゆる零細企業であるのにも関わらずちゃんと厚生年金を整備している良心的な会社を経営しています。
 で、その言葉を聞いた時やえはハッとさせられました。
 確かに経営者側からしたら年金未納はトンデモナイ話かもしれません。
 厚生年金は、確か半分ぐらいは企業が負担しなければならないことになっていたハズなので、経営者からすればかなり負担を強いられている事になっています。
 そりゃそれは怒りますよねぇ。
 そういう視点もあるんだなと新たに発見して、ちょっと反省するやえでした。
 
 ただ、今年金を分かりやすくするために一本化が叫ばれ、あたかもそれが正義のように言われ始めていますが、そのお友達にこう聞いてみたんです。
 
 「じゃあ、今の制度と消費税が10数パーセントになるのと、どっちがいいですか?」
 
 お友達の答えはとてもシンプル且つ分かりやすい回答でした。
 
 「どっちもイヤ
 
 うーん(笑)
 これって今の日本を象徴しているような気がするんですよね。
 自分の事になるとなんとか払わなくてすむように言い訳を考えるけど、他人が払わないと知ったら猛烈に怒る、と。
 自分が払う場合には損か得かを考えるけど、いざもらう側になったら少しでも多くの年金をもらうように抗議する、と。
 一番の問題は財源が足りていないことなんだけど、自分だけは払いたくない、と。
 まぁ税金の問題にしても基本的に国民のスタンスというのはこうですから、これも仕方ないと言えば仕方ない事なのかもしれませんけどね。
 だから「税率を上げると選挙に負ける」という格言が出来るのでしょうし。
 
 税金にも同じ事が言えるのですが、年金一本化するという話がありますけど、これはどうなのかなとやえは思っています。
 もしこれが出来るのなら税金だって出来るハズだからです。
 日本の納税者は大きく分けて、サラリーマンと自営業者の2つの分ける事ができます。
 このうちサラリーマンは源泉徴収というお給料から自動的に税金が天引きされる仕組みになっていますね。
 そして制度的に「年収○○万円なら税金は○○円」とキッチリ決められていて、ほとんど有無を言わさず強制的にその額キッチリ取られます
 一方自営業の場合は、年度末ぐらいの確定申告のCMが流れる頃、自分から収入を申告して税金を納めます。
 この場合、自分から年収を申告するようになっているので、けっこう支払額(申告額)の融通が利くんですね。
 この部分は経費だと主張したり、この部分は非課税だと主張する事で、支払額を少なくする事ができるのです。
 たまに脱税のニュースが報道されますが、あれはその部分を悪用して支払額を誤魔化しているというワケです。
 だから脱税の言い訳として「我々と税務署との考え方に相違点があった」つまり「こっちは非課税と思っていたけど税務署はそうは思ってなかった。悪意は無いんですよ」という言葉が出てくるワケです。
 逆に言うとサラリーマンは脱税のしようがないんですね。
 脱税は問題外としましても、このように「ガラス張りの給料」のサラリーマンと自営業者との不公平感を指摘する声というのは、サラリーマンにも自営業者と公平になるような例外規定もいくつかあるんですが、税制議論においてはよく聞かれる事だったりします。
 
 で、年金制度も、この所得税の方式を踏襲していると言えるのです。
 サラリーマンの厚生年金はお給料から天引きですよね。
 所得税と同じようにもう有無を言わさず強制的に支払われるようになっています。
 それに対し、基本的に自営業者を対象としている国民年金は、自分から払うワケです。
 
 厚生年金と国民年金の支払額(受取額)の違いもこの辺の考え方から出てきていて、サラリーマンは(今まで)60歳で定年退職と半ば強制的に決められていたので、もらう額も多め(支払いも多め)となっているんですが、一方自営業者は基本的に定年だから退職しろと強制される事はないので、支払額も受け取る額も自己責任的な部分が多いワケです。
 結局このように職業によっての事情を考慮した上での日本の年金制度だからこのように複雑なのであって、だからこそ公務員とか議員さんに対してもまた別の制度があるのであって、そう考えれば一概に現行制度が悪いとは言えないんじゃないかと思うのです。
 むしろ一律消費税なんて金太郎飴みたいななーんにも工夫もなにもない制度の方が「国民のため」の国策としては不適切なのではないかと思います。
 
 もちろん今のままの制度が全く問題ないというワケではありません。
 昔はその会社に就職したら一生勤め上げるという終身雇用制が主流だったのであまり問題にはならなかったのでしょうけど、今は転職も変わった事でない時代になりましたので転職した場合の年金の手続きをもっとスムーズに出来るようにすべきだと思います。
 そして消費税という強制力を持たせるぐらい覚悟があるのでしたら、税金と同じように未払い者に対して罰則規定を作るぐらいしても良いのではないでしょうか。
 またせっかく「住基ネット」という素晴らしい便利なモノがあるのですからこれを利用すれば、転職時の切り替え手続きもスムーズに行う事が出来るでしょうし、かつ支払い方法も簡単に出来るシステムを構築することができると思います。
 あと、「ボーナス一括払い」とか、それぐらい融通を利かせてもいいんじゃないかと思ったりしています。
 
 
 基本的な「年金とは何か」という議論を全く行うことなく「改革」とだけ叫んでも、それが良い改革になるハズがありません。
 「損か得か論」も「政治家バッシング」も表面的だけはとても簡単で分かりやすいモノだとは思いますが、それだけでは全く何も変わらないでしょう。
 もうちょっと国民も基本的な議論を行う必要があるのではないでしょうか。
 
 
 バーチャルネット思想アイドルやえ十四歳は、本格的な年金議論を応援しています。
 

平成16年5月11日

 自民党の強さ、民主党の脆さ

 
 今日の午後1時から本会議にて年金法案が通る見通しになっています。
 野党がゴネたところで自民党は強行採決も辞さない決意を持っているみたいなので、どちらに転んでも法案は衆議院を通過するのでしょう。
 そもそもこの法案は先週には通過する予定だったのですが、自民党が民主党のためにわざわざ今日まで遅らせてあげたモノですので、自民党としてはこれ以上は待ってあげる義理などないのでしょう。
 今日まで遅らせた結果が「3党合意」であったワケで、これを破棄するなら自民党・公明党の与党だけで採決するというのも、今までの流れからいけばごく自然だと言えると思います。
 
 
 右も左も逝ってよし!!
 バーチャルネット思想アイドルのやえです。
 おはろーございます。
 
 最近前書きまで硬い文章になってしまって・・・(笑)
 
 
 さて。
 今まで隠していた脆弱な党内体質がやっと露見した民主党ですが、菅代表が辞めた後、いまだに次の代表を決められずにいます。
 いくらアクシデントで党首が辞めたからと言って、しかしここまで次の党首が決まらない、全く先行きが見えないというのはスゴイ事ですよね。
 逆に言えばよくここまで脆弱な党内体質を隠し続けられたなぁ、というところなのでしょうか。
 
 昨日の更新で「民主党にも派閥があるのは周知の事」と言ったのですが、自民党の派閥と違って民主党のそれは制度的に整備、というと語弊があるかもしれませんが、しっかりとした組織作りが出来ているわけではありません。
 というか本来の派閥というものは人間社会においてごく自然に出来る人間グループの事ですから、むしろ民主党の派閥の方が一般的な、もしかしたらこれを読んでいますアナタも会社なんかで派閥争いに加わっていたり、学校では女の子なんか必ず派閥が出来たりしますがそれに加わっていたりとしていたりと、そんなごく自然に人間社会には派閥が出来るワケで、つまりそんなグループが民主党にもあるワケです。
 
 一方、自民党の派閥は、もうハッキリと事務所を作って名簿も作って秘書会の名簿も作って一つの組織として形が出来上がっています。
 政治家が行う政治資金パーティーも派閥のパーティーというものもあるぐらい、自民党の派閥は組織として成り立っているのです。
 
 自民党の派閥はよく批判の材料にされますが、一体何が悪いのかと具体的に指摘してくださいと聞いてみれば、だいたい誰も上手く説明できません。
 つまりイメージだけで批判しているのだと言えるでしょう。
 そもそも一般の会社とかでも「派閥争い」と言うと悪い印象しかないですから、それの延長線上的にイメージを持って批判しているのだと思われます。
 
 そもそもなんで民主党がここまで新代表選びにゴタゴタしているのかと言えば、人事に関しての「決まり事」が出来ていないからです。
 やえは民主党のことは良く知らないのですが、もちろん党首選挙は両院議員総会かなんかで選挙をする、というルールはあるのでしょうけど、多分民主党はそれぐらいしかルールがないのだと思います。
 明文化しているルールは自民党も似たようなモノですが、しかしその立候補者が出て選挙に至る前段階の「決まり事」が民主党と自民党とは違うのです。
 自民党はその前段階として「派閥」という党より小さな単位で立候補者を調整するのです。
 もともと自民党の派閥というものは、大前提として自分たちのリーダーを総理総裁にするために存在しているワケでして、つまりこれが自民党内での人事の上での「決まり事」なのです。
 
 例えば国会で法案が通るには、最終的には本会議で採決される必要があります。
 この本会議は全ての国会議員が出席するモノですから、数としては衆議院だけで480人もいます。
 これでは具体的な議論もなかなか難しいというのが現実です。
 だからだいたいの場合において法案は、本会議の前に各委員会にて審議を行い採決を採ります。
 委員会ではその分野を専門とするような議員さんが集まって、実質的な議論を行うわけです。
 さらに言えば、その前段階として自民党では部会などでも議論を行います。
 つまり、その組織が大きければ大きいほど、人数が多いければ多いほど、順に段階を積んで少人数で話し合って上に上げていく手順を踏むのが、人間社会において自然に出来上がってきた合理的な手段であると言えるのです。
 
 いや人間社会じゃないもかしれませんね。
 民主的な手段といえるかもしれませんが、日本人的とも言えるでしょう。
 
 で、法案では部会とか委員会とかあって順に上に上げていくわけですが、自民党の場合人事においても派閥という小単位で順に上に上げていくという決まり事が出来上がっています
 つまり総裁選挙が行われる前には派閥にて「今回はウチのボスに出てもらおう」とか「No2に出てもらおう」とか「今回は見送って違う派閥の人を応援し、恩を売って、次回につなげよう」とか調整するワケです。
 こうすることにより無用な混乱を避ける事が出来るワケですね。
 
 しかし民主党にはそれが無いのでしょう。
 いくつかグループとして別れているクセに、その中でもまとまるような決まり事がないために、無用な混乱が生じているのです。
 自民党的なら、「小沢派からは小沢さんは出ないと言っているので小沢派の中で意欲のある人を立てよう」、「いや今回は見合わせて羽田派と協力しよう」とかいう派内調整が全ての派でなされるので、今のような混乱もここまで大きくはなっていなかったでしょう。
 また民主党の若手グループも独自路線をとっている感じはするのですが、なんならそこから立候補者を出せばいいのでしょうけど、やはり派閥としてまとまっていないのでそこまでする勇気が出ないのだと思われます。
 つまりこれも派閥というルールが出来ていないために堂々と行動できないという表れなのでしょう。
 
 
 自民党は50年前に当時の自由党と当時の民主党が合併して出来ました。
 当時のことはやえもよく分かりませんが、当然出来ていきなり強固な派閥組織が出来ていたとは思えません。
 しかしいくつかのグループは当然あったでしょう。
 そこから自民党は円滑に党運営をはかれるよう派閥組織というモノを作っていき、結果的には55年体制の始まりである55年から十数年安定した「政権政党」の責務を果たし、そして一度下野した後にまた復権し、今も「政権政党」として存在しています。
 一方民主党は、結党当時はまだ全体としての一体感があったのでうまくいっていたのでしょうけど、6年もたてばグループ間の温度差はどうしても出てきます
 それをうまくコントロールできずに、うやむやのままにしていたことが、今回のアクシデントに対する脆弱な対応のような結果を迎えてしまったのでしょう。
 
 今回のことで民主党がどう変わるか分かりませんが、この問題をうやむやにするのであれば、また同じ事を繰り返してしまうのではないかと思います。
 
 
 すみませんちょっと今日はへろへろ気味なのでもし変な文章とか合っても大目に見てやってください。
 へろへろ〜
 
 バーチャルネット思想アイドルやえ十四歳は、派閥政治を応援しています。
 

平成16年5月12日

 3党合意に反対するという事

 
 どうしてこうヤツらはさらに上を行くのでしょうか
 これが許されるのであれば、アメリカ国内在住しているイラク人を捕まえて殺してもいいということになるのですが、それをヤツらは気付いていないのでしょうか。
 せっかく世界から同情されるいい機会だったのに、これで全てパーですよ。
 ホント、頭が悪いとしか言いようがありません。
 
 
 右も左も逝ってよし!!
 バーチャルネット思想アイドルのやえです。
 おはろーございます。
 
 
 昨日の衆議院の本会議の、自民党・公明党・民主党の3党が合意した年金法案の修正案の部分に関してですが、最終的には民主党としては賛成したという事で、とりあえずは一応民主党にも良心があったということなのでしょう
 その点に関しては一応評価しています。
 まぁもともと合意した事ですので、それに賛成したからといって評価するというのは、不良が猫を拾ったらいい人に見える法則ですから、アレと言えばアレなのでアレなんですけどね。
 
 しかし民主党のいく人かは採決に反対したり欠席していました。
 渦中の人・小沢一郎さんも本会議をはじめから欠席していましたので、そのまま採決も欠席でしたし、有名どころでは、顔も大きそう口も大きそう河村たかしさんなんか採決には出席していましたが反対をしていました。
 
 昨日の夕方のニュースや今日の朝のニュースなんかではこの「造反」議員さんのことをとりあつかっていましたが、だいたい造反した議員さんの言い分としては「自民党を利するだけの法案なんかには賛成できない」ということをおっしゃっておれました。
 お名前を忘れてしまったのですがある民主党議員さんなんかは「あの3党合意は自民党に騙されただけだ」なんておっしゃっていましたし。
 そもそも、ギリギリになって民主党は修正案には賛成の立場を決めていましたが、それ以前には「自民党と歩を併せるような迎合はすべきではない」という意見がかなり民主党内ではあったようですから、つまり多くの民主党議員さんとしては、一応民主党執行部が決めたという事なので不承不承了承しただけであって、実際のところは「自民党と何が何でも対決しなければならない」と考えている人がとても多くいらっしゃるということが言えると思います。
 
 ところで、今日衆議院では内閣委員会というものが開かれたのですが、そこで「消費者保護法改正案」というものが可決されました。
 その名の通り消費者の権利を守る法律でして、これが36年ぶりに改正されるという事もあって、少し前には新聞の一面に載った事があるぐらいほとほどの話題になった改正案です。
 また関係者の間では、もともとこの手の案件は民主党とか社民党の得意分野なのに発案が自民党からだったと言う事で、ちょっとビックリされた改正案でもありました。
 消費者系の団体は野党寄りですからね。
 
 で、その修正法案ですが、先程も言いましたように発案したのは自民党なのですが、賛成したのは全会一致、つまり民主党も社民党もさらには共産党も含めた全議員による全会一致で可決されたのです。
 ちなみにこの修正案はいわゆる議員立法でして、法律案の素案からある数名の自民党の議員さんたちが奔走して作ったモノですから、まるっきり自民党印の修正案でした。
 それなのに共産党も含めた全会一致の可決です。
 
 ここで矛盾が生まれてますよね。
 民主党の考え方に「自民党と何が何でも対決しなければならない」というのがあるのでしたら、政府提出法案(いわゆる官僚が製作した法案)以上にこの消費者保護法修正案に反対しなければならないのではないでしょうか
 しかし結果としては民主党は年金法修正案には激しい抵抗感をあらわし、消費者保護修正案にはあっさりと賛成しました、
 一体この2つの法案にどのような違いがあるというのでしょうか。
 
 敢えて言うなら「注目されているかどうか」でしょう。
 つまり「目立つか目立たないか」ですね。
 そう考えると、結局民主党のやっている事はパフォーマンスでしかないという事が言えるのではないでしょうか。
 年金法の方は国民がスゴク注目していてテレビでもガンガンに報道するので反対すればそれだけで目立つ事が出来る、しかし消費者法の方はあまり目立たないから反対というパフォーマンスをする必要はないと、そういうことですよね。
 
 ではどちらが国会議員として正しい行動かと考えれば、それは消費者法の方だとやえは思います。
 実際のところこの消費者法修正案は、素案は100%自民党印でしたが、委員会に提出されるまでに民主党・社民党・共産党と何度か協議をして彼らの主張もいくつか取り込んだモノになっています
 3党合意ではなくて5党合意とでも言えばいいのでしょうか。
 さっき「自民党の議員さんが奔走して」と言いましたように、素案政策の議員さんは自民党での了承を取り付けてからは、次に民主党の担当議員さんのところに説明に行き、次に社民党、次に共産党と、政治的に言えば「根回し」、明るく言えば「議論と協力を求め」に走り回りました。
 そうして出来たのが今回の消費者保護法修正法案なのです。
 こうすることにより全ての党が納得するような法律案ができ、そして委員会にても全会一致で可決する事が出来たというワケです。
 
 法案自体は自民党と公明党だけでも成立させる事は可能です。
 過半数以上いるのですからね。
 だけど、本当に国民の事を考えるのであれば、全党の了承を得る事が最も理想的な形だと思います。
 いくら共産党とは言え、やはり選挙で選ばれた事には変わりがない、国民の代表者です。
 つまり(ややこしいので無所属はこの際無視しますが)全党が了承するのであれば、ほぼ全ての国民が納得できる法律ができると考えられるハズですよね。
 だから、最も議員の数が多い、つまり国民の中で最も支持されていると言える自民党が法律の素案を作り、その後獲得議席の割合比率に比例するように各党の主張を取り込んだ法律案こそが、もっとも理想的な法律案と言えるのではないでしょうか。
 そう言う意味で今回の消費者保護法修正法案はとても理想的な法律案と言えるでしょうし、理想的な国会だと言えるのではないでしょうか。
 
 もちろん考え方が真反対になるような案件だとこういう手法はやはり難しいでしょう。
 例えばイラクへの自衛隊派兵に対しては、基本的に民主党は反対しているワケですから、派兵を決定した自民党とはどうやっても折り合いが付きません。
 だからこういう場合は仕方ありません、民主主義の原則に則って多数決で決めるしか方法はないでしょう。
 しかし今回の年金法案はどうだったでしょうか。
 決して、まったく全然折り合いが付かなかったというワケではありませんでした
 だからこそ3党合意というものができたワケですからね。
 それなのにそれに反対するというのは、ちょっと責任ある国会議員の行動としてはどうなのかと思います。
 そういう行動はただのエゴでしか無いと言えるのではないでしょうか
 
 上で紹介しました河村たかしさんなんか「私が主張している議員年金廃止が含まれていないから反対した」とか言ってましたが、そんなのは全然別問題です。
 今回の法案が通ったからといって、その議員年金廃止が出来なくなる事は全くありません。
 それはタダの言い訳で、結局は目立ちたいがためのスタンドプレーでしかないでしょう。
 
 また「民主党の案があるのに自民党の案に乗るのはけしからん」という意見もあったみたいですが、これも相当エゴです。
 こういう人に限って「数の力でなんでも通ると思うな。数の暴力だ」なんて言うんですが、国会議員の数というのは民意が反映された上での数です。
 だから自民党との折り合いを頭から拒否して民主党の案をゴリ押しするというのは、まったくもって国民無視の話でしかないんですね。
 消費者保護法修正法案の例で言いましたように、民主党はその議席の数に比例した分だけは主張する事も間違いではないでしょうけど、しかしそれ以上を押し通そうというのは、やはりエゴ以外何者でもないと言えるのではないでしょうか。
 
 やえは国民の意見が100%正しいとは思いませんが、しかし民主党こそが普段から「民意を反映させろ」とか「国民の声を聞け」と言っているのですから、これは大きな矛盾なのです。
 
 民主党は年金法改正修正案には賛成したので、一応立法府をあずかる議員としての良識は残っているのかなとは思いました。
 ただこれもどっちかと言えば、党の決定に多くの議員が従わなければ党の崩壊につながるからという党の事情の方がつよく働いたのではないかと思われますので、どこまで国政に対して責任感を持っているのか分からないというのが正直なところでしょう。
 
 年金問題に関わらず「自民党とは対決しなければならない」という考え方は、これは政策とは全く全然関係ない話でしかなく、自己満足だけの、無用で無駄な考え方でしかないと思います。
 
 
 バーチャルネット思想アイドルやえ十四歳は、民主党を応援する理由がサッパリ見つかりません。
 

平成16年5月13日

 小泉メルマガレビュー

 
 かなり久しぶりになったのですが、今日は木曜日ですので、そうです、小泉メルマガレビューです。
 一応恒例です。
 人気がないからやめたと思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、しつこくいきます(笑)
 では、はりきっていきましょー
 
 
 小泉内閣メールマガジン 第139号 ========================== 2004/05/13
 
 [らいおんはーと 〜 小泉総理のメッセージ]
 ● 年金改革法案
 
 小泉純一郎です。
 
 やえですっ。
 おひさしぶりですっ。
 
 年金改革関連法案が11日に衆議院を通過し、昨日から参議院の審議が始まりました。
 年金については、閣僚や国会議員の未納、未加入問題をめぐって、多くの読者からご批判をいただきました。政治家一人ひとりが気を引き締めて、若者と高齢者が支えあう持続可能な年金制度の確立のために努力していきたいと思います。
 
 まぁ色々ありましたけど、これからは未納議員さんは一人もいなくなるでしょう。
 悪意を持って払っていなかった議員さんなんていらっしゃらないハズですから。
 そしてこれだけバッシングするんですから、国民一人一人だってちゃんと払わないとダメですよ?
 
 年金制度の基本は、「自助と自律」の精神と世代間の支えあいです。
 昔は子供が親に仕送りをしていました。いま、自分の給料から親に仕送りしている20代、30代の若い人はどのくらいいるでしょうか。あまりいないと思います。
 いま、厚生年金に入っている人は、65歳になると毎月20万円ぐらいの年金がもらえます。20代、30代の人たちにとっては、65歳というのはずい分先のことで、そんな先のことのためになぜ保険料を支払わなければいけないのかと思う人もいると思います。しかし、年金には税金が投入されていますから、どんな貯蓄より有利なのが公的年金なのです。
 
 この「仕送り論」は小泉さんの持論ですね。
 でもあまり浸透してませんが(笑)
 
 少子化、高齢化が進めば、年金をもらう人は増えて、掛け金を払う人は減ってきます。
 誰だって、掛け金は少なく、もらうものは多くと思うのが人情です。しかし、現実にそんな夢のようなことはありえません。
 今回の年金改革は、こういう厳しい状況のなかにあって、給付と負担のバランスをどうしたらよいのか、税金はどのくらい投入するのかという点について、若い人と高齢者がともに支えあう中長期的に持続可能な仕組みに年金を改革しようというものです。
 
 今の議論って若者は「払いたくない」、年輩者は「多くもらいたい」と言ってしまっていて、お互いが言いっぱなしなだけで終わっていて、主張が全然かみ合っていないんですね。
 それもそのハズで、両者とも批判や意見という形で、政府に対して主張しているからです。
 相手が両者とも政府に向かっているので、当然この両者は絡み合わないというワケです。
 しかし小泉さんもおっしゃっていますようにこの二つの意見を同時に満たそうとするのは「夢のような話」でしかないワケで、いくら政府に文句を言い続けても現実不可能なのです。
 もし現実的に考えて両者の中間点を取るのであれば「負担を増やし、給付を減らす」という妥協案しか出せないワケですね。
 もしそれがイヤなら、「負担をものすごく増やして、給付も増やす」か「負担を減らすけど、給付もものすごく減らす」のどっちかを取らざるを得ません。
 結局、負担者と給付者の両者とも政府に対して意見するのであれば中間的な結論しか出ないのは当然の事ですから、もしそれが不満であるのなら、この両極端な両者の意見を正面から戦わせて議論するしかないでしょう。
 年金議論が進まないのは、それぞれの意見がかみあっていないというのも原因の一つなのではないでしょうか。
 
 年金制度は、これまで5年ごとに改正を重ねてきましたが、今回は、年金支給額の将来的な下限と、保険料負担の将来的な上限を定めて、年金制度の将来について目に見えるような形で改革することにしています。
 
 〈1〉現在年収の13・58%(労使折半)の厚生年金の保険料率を段階的に引き上げ、2017年度以降は18・30%に固定。給付水準はモデル世帯(40年加入、妻は専業主婦)で現役世代の平均的所得の50%以上を維持する〈2〉国民年金の保険料も、現在の月額1万3300円を段階的に引き上げ、17年度以降は1万6900円で固定する
 
 この事ですね。
 しかしさらに将来、例えば50年後ぐらいになってもこのケースで上手くいくかどうかは分かりませんよね。
 まぁその時になればまた改正すればいいだけとは思うんですけどね。
 とりあえず今の段階はこれでいいとしても、遠い将来に対してまでこの法案にはこだわらない方がいいとは思います。
 
 年金制度は、国民全員が加入する基礎年金と、それに加えてサラリーマンの方が加入する厚生年金や公務員共済、さらに企業独自の企業年金など複雑な構造になっているのは確かです。
 年金は、それぞれの業種や労働形態ごとに発展してきました。これをなるべく共通的なものにしようと、これまでも何度か大きな改革がなされてきました。
 
 これについてはこの前「年金問題総括所感」で書きました。
 
 しかし、まだ複雑な面が残っています。将来的には、わかりやすくて安心できる年金制度をめざして、年金の一元化、さらには、年金にとどまらず、医療や介護などの社会保障制度全体を一体的に考えて改革を進めていかなければなりません。
 
 もともとくすぶっていた一元化論ですが、小泉さんの発言で一気に広まってしまいました。
 しかし前にも言いましたように、やえは一元化にはまだ疑問を持っています。
 一元化の一番大きなメリットは「分かりやすい」ということですが、「分かりやすい」という事を逆に言いますと「細かい事は切り捨てる」という意味になります。
 最も簡単な一元化の方法として年金の消費税化という論がありますが、これを例に取れば、確かに一元化すれば年金は分かりやすくなるでしょうし未納という事もほぼ無くなるでしょう、しかし年金を受け取る時期に来ている年金受給者もやはり今までと変わりなく負担を強いられる、つまり消費税を払い続ける事になります。
 でも「分かりやすい」という事を最優先させるのであれば、そんな問題は切り捨てて、考えないようにしなければならないワケです。
 それに対して「受給者の消費税率は下げればいいじゃないかと」という意見があるかもしれませんが、しかしそれは「制度の複雑化の第一歩」なんですね
 例外規定があるのと無いのとどっちが分かりやすいかと問われれば、それは当然例外規定が無い方が分かりやすいのは言うまでもない事ですから、「分かりやすさ」が第一であるのであれば「受給者の消費税率は下げればいい」という意見も切り捨てなければならないハズなのです。
 確かに今の制度は分かりやすさの真逆を行っていますが、これは「負担者の税率を下げる」といった感じのケースを積み重ねた結果の制度であると言えるでしょう。
 だから一概に「分かりにくいから」という理由だけで悪いと評価を与えるのは違うと思います。
 
 この点について、今回、自民党、公明党、そして野党第一党の民主党の三党の間で年金の一元化問題を含む社会保障制度全般の一体的な見直しをすることで合意ができました。衆議院本会議では、この将来的に検討することについては民主党の賛成をえて、年金改革法案が通過しました。これは、今後の年金改革をすすめるにあたって大きな前進だと思います。
 
 「民主党の合意をえて」という部分に力が入っているような気がするんですが、気のせいでしょうか(笑)
 
 先週、福田官房長官が辞任し、メルマガ編集長としても活躍してくれていた細田さんに新たに官房長官に就任してもらいました。
 後任の官房副長官は杉浦さんですが、メルマガの編集長としても力を奮ってもらいたいと思います。
 
 安倍さんの後というプレッシャーもあったでしょう細田さんですが、福田さんの電撃辞任によってメルマガの編集長としては短い期間での降板となりました。
 なかなかいじりがいのあった方だったのですが(笑)
 後で杉浦新官房副長官のご紹介もさせていただきますね。
 
 連休の前後に、和歌山県と北海道を訪れて、都会から家族と一緒にJターンやIターンをして森林保全の仕事に励む皆さんや、先進経営をする牧場、地元の木材を使った百年の家づくりをめざす企業などを視察しました。都内でも刑務所、留置場や入国管理の現場などの治安関連施設を視察したり、家電メーカーの体験ショールームを訪れ「新三種の神器」といわれている薄型テレビ、DVDレコーダー、デジタルカメラ、そして携帯テレビ電話、食器洗い機、生ゴミ処理機、家庭用燃料電池など最新の機器に触れてきました。
 これからも時間をみつけて各地を訪れ、現場の声を大事にしながら改革を進めていきたいと思います。
 
 食器洗い機ほしいですね〜。
 全然本文とは関係ないですが(笑)
 
 お久しぶりの小泉さん、これからもがんばってください〜。
 
 
 次に大臣のお話なんですが、ちょっと否定しておきたい大臣のお話がありましたので、ご紹介します。
 メルマガレビューとしては全否定というのは珍しいんですが、かなり否定しておかないとマズイお話なので、みなさんにも知っておいて欲しいと思います。
 
 [大臣、夢を語る]
 ● 子供の頃からの夢−鉄道そして日韓海底トンネルへ
  (法務大臣 野沢太三)
 私が生れ育ったのは信州、伊那谷の上流にある辰野町である。中央、南両アルプスに囲まれ、外へ出るには鉄道に乗って長短多くのトンネルを抜けなければならなかった。鉄道こそ飛躍の翼であった。
 (中略)
 今年の4月には韓国の新幹線も一部開通した。
 将来はこの2つの新幹線が日韓の海底トンネルによって結ばれ、日韓の太いきずなとなることを期待しているこの頃である。
 
 これはいけません。
 今までにも何度かたまーに出てくる「日韓新幹線構想」ですが、やえは全面的に反対です。
 日本が海に囲まれているというこの事実は、日本にとって大きな財産なのです。
 過去にさかのぼっても、軍事的にも文化的にもそれが大きな利点となっています。
 今でもそうです。
 軍事的という部分は説明するまでもありませんね。
 近代戦以前では考えるまでもなく海が大きな“万里の長城”となっていましたし、現代だって陸軍が直接行動できないという点はもの凄く強みです。
 また文化的に考えても、海というモノでワンクッションおくことによって、シナ帝国からの冊封体制に完全に支配される事から逃れる事が出来ました
 他の文化にしても、直接的に入ってこない事でそのまま輸入されるのではなく、日本に合う合わないを取捨選択することができますし、入ってきたモノも日本流に馴染ませていく事もできます。
 海があるからこそ、大陸文化ではない、日本の独自の特殊な文化が生まれたと言えるでしょう。
 
 この新幹線構想、イギリスとフランスとのモノと比較される事もあるようですが、この辺の事情は全く違います。
 大陸と「陸続きではない」という事が日本にとって大きな財産ですので、それは守らなければならないことではないかとやえは思います。
 いくら交通手段が発達しようとも、いくらインターネットが発達しようとも、まだまだ最終的には陸運というものはあらゆる分野において色々な意味において最重要なことなのです。
 なんとなく便利そうだから、とか、そんな安易な発想でこの問題を語るべきではないと思っています。
 
 
 では、細田新官房長官からメルマガ読者にお別れの言葉です。
 
 7日、思いがけず官房長官の任にあたることとなりました。重要法案を抱えた大事な国会の最中でもあり、一刻の停滞も許されない場面での交代です。微力ながら全力を尽くしてまいります。
 これまで、小泉内閣メールマガジンをより身近なものにするため、皆さんのアイディアをいただきながら、編集長としてリニューアルを進めてきました。
 昨年の9月25日号から約7カ月、皆さんには、激励や厳しいご批判、ご意見をいただき、本当にありがとうございました。引き続き、杉浦新編集長のもとでますます進化していくこのメルマガをよろしくお願いいたします。(博)
 
 あ、それでも7ヶ月は編集長をおつとめになったのですね。
 ホントお疲れさまでした。
 というか、実際はこれからの方が大変だと思いますが(笑)
 ちょっと面白かったのが、就任の会見で年金支払い状況を公開しなければならなかったことです。
 もうなんて言いましょうか、この際年金問題について発言する人は支払い状況の書類を胸あたりに貼っておけばいいんじゃないでしょうかね。
 記者もコメンテーターも。
 こうする事により日本人の1/4の人は発言する事ができなくなっちゃいます(笑)
 というワケで、細田先生お疲れさまでした & これからさらにがんばってくださいね。
 応援してますよー。
 
 
 最後に、杉浦新官房副長官から編集長就任の御挨拶です。
 
 [編集後記]
 今週号から小泉内閣メールマガジン編集長を担当します。官房副長官に指名されたのにもびっくりしましたが、創刊から一読者としてつき合ってきたメルマガの編集に参画することになるとは想像もしませんでした。私の座右の銘である勝海舟の「正心誠意」の心で一生懸命やらせていただきますので、読者の皆さんのあたたかなご支援、厳しいご叱正をよろしくお願いします。 着々と新しい企画を打ち出してこられた初代安倍編集長、前細田編集長の想いを引き継ぎ、これからもいろいろな企画をお届けします。ご期待ください。(せいけん)
 
 ひらがなで「せいけん」ってなんかカッコイイですね(笑)
 小泉メルマガ第三代編集長の杉浦正健先生です。
 ブロフィールの紹介です。
 
 杉浦正健
 衆議院愛知12区選出 当選5回 自民党森派 69歳
 現・内閣官房副長官
 前・衆議院予算委員会理事、自民党組織本部長代理
 元・外務副大臣、衆議院法務委員長、自民党政調副会長、弁護士、東大卒
 
 えーと、これだけではちょっと何が専門なのか分からないですね。
 だけど、予算・外務・法務関係のお仕事をしていらっしゃるということから、かなり正統派な議員さんですね。
 お顔も正統派っぽいです(笑)
 ちょっと5期で69歳というのはお年を召していらっしゃいますので総理候補とは言えません、どっちかと言えば裏方、というか事務的なタイプの議員さんなのかもしれませんね。
 もしかしたらメルマガの編集長には向いてるかもしれません(笑)
 これからよろしくお願いしまーす。
 
 
 以上、お久しぶりの小泉メルマガレビューでした。
 
 バーチャルネット思想アイドルやえ十四歳は、らいおんはーとを応援しています。
 

平成16年5月14日

 韓国大統領弾劾訴追裁判棄却

 
 「この際年金問題について発言する人は支払い状況の書類を胸あたりに貼っておけばいいんじゃないでしょうかね。記者もコメンテーターも。」なんて言ってたら、ホントに公表して責任を取っちゃいました
 いやー、ちょーびっくりしました。
 「news23」といえば保守系では「ニュースステーション」と並んで売国番組と有名ですが、この度のこの行為についてはなかなか責任を取った形になりましたね。
 売国人はだいたい批判のための批判に終始して、言いっぱなしで終わる事がほとんどなのですが、今回だけは言いっぱなしでは終わりませんでしたね。
 やえはここまでする必要もないとは思うんですが、まぁテレビで辞めろ辞めろと言っているのでしたら、それは当然自分にもあてはまる事ですので、さもありなんというところでしょうか。
 
 しかしいつまでこの年金ショックは続くんでしょうかね。
 未払い問題などどうでもよくて、はやく本質の議論をするべきなんじゃないかと思うんですけどねー。
 
 
 右も左も逝ってよし!!
 バーチャルネット思想アイドルのやえです。
 おはろーございます。
 
 
 さて。
 しばらく年金とイラクの問題ばかり扱ってきたような気がしますので、ちょっと今日は別の話題にしてみましょう。
 今日はこちらです。
 じゃん。
 

 韓国大統領の弾劾訴追、憲法裁が棄却…職務に復帰
 
 盧武鉉(ノ・ムヒョン)・韓国大統領に対する弾劾問題で、憲法裁判所は14日午前、同裁判所大法廷で弾劾訴追を棄却する決定を言い渡した。
 これにより、盧大統領は、国会で弾劾訴追案が可決された3月12日以来、ほぼ約2か月にわたった権限停止を解かれ、即座に職務に復帰した。盧大統領は、4月の総選挙で実質与党ウリ党が過半数を制して権力基盤を固めたのに続き、弾劾訴追という就任以来最大の危機を脱した。国政の主導権を握った盧大統領は今後、内閣改造などを行い、独自の改革路線を推し進めていくと見られる。
 決定を言い渡した尹永哲(ユン・ヨンチョル)・憲法裁所長は、国会での弾劾訴追の手続きに問題はなかったとした上で、訴追委員(国会議員)が弾劾理由とした<1>大統領がウリ党支持を呼びかけた公職選挙法違反<2>大統領と側近の不正<3>国民経済と国政の破たん――についてそれぞれ判断を示した。ウリ党支持発言については、「大統領も中立義務が求められる公務員に含まれ、(発言は)公職選挙法の中立義務と憲法順守義務の違反にあたる」としたが、「大統領を弾劾するだけの重大性はない」と述べた。残り2つについては、「弾劾審判の対象ではない」などとした。

 
 少し前にほどほど話題になった盧武鉉大統領の弾劾訴追ですが、今日憲法裁判所によってそれが棄却され、盧武鉉さんは無事大統領に復帰したというニュースです。
 大統領も憲法裁判所も日本にはないモノですのでちょっと理解しづらい部分があるのですが、つまり、議会にて大統領に対する弾劾訴追が可決されたら大統領権限は一時的に凍結され、その次に裁判官からなる憲法裁判所にて罷免と認められると正式に大統領の職から追われる事になる、というシステムなんだそうです。
 今回は憲法裁判所にて「棄却」という判決が下されましたので、権限を凍結させられていた大統領は、これでその権限を取り戻す事ができたという流れになります。
 
 まぁこれは他国のシステムなのでいちゃもんをつける気はないのですが、ちょっと苦言を呈しておこうかなと思います。
 以下に書く事は、韓国に対して言っているのではなく、もしこれが日本で導入された場合を想定したものとして読んでいただければ幸いです。
 
 そもそも議会の決定を裁判所が承認しなければならなかったり、蹴ったりできる事の方がおかしいような気がします。
 もしこれが、法に定められていないような行為、例えば弾劾訴追という行為が法に定められていないのであれば、それを否定するような判決を出すのは裁判所の正しい役目だとは思います。
 また、明らかに逸脱したような法の適用や憲法に違反するような法の作成などを監視する、つまり違憲審査権と呼ばれるモノを裁判所が行使するのも正しいかとは思います。
 しかしそうではなくて、その法の運用に関わるような事にまで、つまり制度を法に則って運用したのにも関わらずその運用が善か悪かという政策の事まで裁判所が口を出すというのは、それはなんか違うような気がします。
 
 民主主義において選挙というモノは不可欠な存在です。
 民主主義だからこそ選挙があり、選挙があるからこそ民主主義であるのです。
 そんな選挙という儀式をくぐり抜けてきた議員という立場の人間が下した決定に、選挙を受けていない裁判官という人間が承認したり否決したりするというのは、これは民主主義としてはオカシイ話ではないのでしょうか。
 選挙の結果が反映されてている、つまり最も国民の意思が反映されている議会が、法の定める範囲内で決定を下したのですから、それに干渉できるのは同じように選挙という儀式を通ってきた人間、大統領とか内閣とかだけだと思うのです。
 
 日本の制度を見ますと、日本には大統領はいませんから弾劾訴追というのは日本で言えば内閣不信任に例える事が出来るでしょう。
 もし内閣不信任案が議会にて可決されたとしたら、内閣は総辞職をするか議会を解散させることになります。
 そこに裁判所も他の機関も全く関わってきません。
 また、不信任案が可決された後に議会を解散させるというのも、これは国民の信を改めて問うという意味でして、もしその後の選挙にて不信任案を提出した党が勝つような事があれば、つまり国民もしっかりと不信任案を支持するという意志がハッキリと示されれば、また不信任案が提出されて、今度こそ内閣は総辞職する事でしょう。
 いえ、二度目の不信任案が提出される前に総辞職することになると思います。
 つまり不信任案に対して内閣が解散を宣言したとしても、それはあくまで「確認のため」でしかなく、確認が取れれば議会の決定通り内閣は総辞職するというワケです。
 このように議会の決定は、国民の審判以外には覆せないことになっており、それは民主主義としては正しい姿であると言えるでしょう。
 
 だからこそ日本においては国会は「国権の最高機関」と呼ばれているのです。
 三権分立を旨とするならば、国会も内閣も最高裁判所も同等と言わなければならないところでありますが、しかし民主主義における最も基本的かつ最重要ポイントである選挙という審判を国民から直接受けるのは国会だけであり、だからこそ最高機関と呼ばれるだけの資格と責任が与えられているワケです。
 
 国会の決定は国家において最も重い決定です。
 しかしそれを、選挙も経ていない裁判官“ごとき”が判断するというのは、どうしてもやえには違和感しか覚えないんですね。
 裁判所の仕事というのはあくまで「法に則っているかどうか」ということを判断することだけであって、裁判所の善悪の判断の基準はあくまで「法に則っているかどうか」ということであって、法に則って行っている限りその行為が行うべきだったかどうかなんていうところまでを判断することなど出来ないハズなのです。
 「国家の意思」は民主主義たる所以である選挙という審判を受けたモノにしか与えられないのです。
 
 
 なんだか書いててどんどん話が難しい方向に行ってしまったような気がするんですが、とにかく、選挙で決められた人間による決定を選挙を受けていない人間が覆してしまうというのは民主主義の破綻ではないかと言いたいのです。
 これは韓国だけの話ではなくて、日本においても「憲法裁判所の設立を」という声はだんだん大きくなっていますし、さらにもともとくすぶっていた「違憲立法調査権の拡大を」という声も併せて大きくなってきていて、あたかも裁判所が国会の行為の善悪を判断しろと言わんばかりの意見も聞かれるようになってきていますので、それは絶対間違っているとクギを刺しておきたいと思ったのです。
 選挙を受けていない裁判所が、議会や内閣の政策にまで口を挟むようになるのだけは絶対に許してはならないと思います。
 
 
 バーチャルネット思想アイドルやえ十四歳は、国家の最高機関を応援しています。
 
 

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