今日は、小沢一郎の天皇の政治利用の件について、玄倉川さんがリンクで紹介されています北村隆司という人の小沢擁護論に対して反論してみたいと思います。
なるだけわかりやすく引用するつもりではありますが、まずは全文を読んでいただくとよいかと思います。
右も左も逝ってよし!!
バーチャルネット思想アイドルのやえです。
おはろーございます。
さて。
この人の文章、玄倉川さんが紹介されるぐらいですから、見た目的にはとても冷静に分析されているかのように見え、これを読むと一瞬なるほどなと納得してしまう人もいるかもしれませんが、しかしよくよく読めば、結局なにかこの人の自分の思い込み、言い換えると怨念のような恨みをぶつけているかのような文章になってしまっているのではと、やえには読めました。
まず冒頭にはマスコミ批判から始まるのですが、これはちょっと的外れもいいところです。
羽毛田発言に、轟々たる非難が起こるかと思いきや、朝、毎、読,日経、産経各紙の社説は、非難どころか異口同音に羽毛田発言擁護一色でした。擁護論の論拠を探して見ましたが、客観的論拠を示した論説は北海道新聞だけでした。マスコミの「官僚信仰の厚さ」が強く印象に残ると共に、永年に亘る官僚の情報操作の根の深さを痛感しました。
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あの朝日新聞ですら社説で激しく小沢一郎の批判を繰り広げたこの問題ですが、しかし決してこれは羽毛田長官が会見を行ったから起きたのではないですし、また当然羽毛田長官が主張しているからそのまま正しいとマスコミや国民世論が思っているワケでもありません。
ニュースに対しての反応が最も早いネットにおいては、羽毛田長官が会見を開く前の段階において民主サイドがルール無視して中国副主席を天皇に謁見させようというニュースが流れた時点で、すでに批判が出ていました。
世論もマスコミも、別に羽毛田長官のために批判しているのではなく、むしろ別に羽毛田長官が会見しようかしまいが、もっと言うと羽毛田長官が存在しようがしまいが、マスコミや世論は民主党を批判をしていたワケで、それを『マスコミの「官僚信仰の厚さ」』なんて言ってしまうのは、ただ単に世論に根強い「内容の無いマスコミ批判&官僚批判」を利用して世論の風向きを変えようとしているだけの、論ではない小手先の誤魔化しでしかないといわざるを得ません。
筋違いにも程があります。
さらに下段にはこのようにも書いてしまっているのですが
小沢氏の言っていることは極めてまともであり、この記者会見で、まるで親に諭されている不勉強な子供のようだった記者諸君の姿は、何とも情けない限りでした。
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あの記者会見を常識的な目で見れば、親に諭されているのではなく、理不尽な親が子供を高圧的に黙らせようとしていたようにしか見えなかったです。
マスコミや記者は子供ではないので情けないのはその通りだと思いますが、それは決して諭されているからではなく、権力によって頭ごなしに押さえつけられているのに反抗しようとすらしないからであって、「親の言うコトはどんな理不尽なコトでも子どもは意見するコトすら許されない」という教育論を北村氏がお持ちなら、また別なのでしょうけど、あの会見を持って権力を乱用し権力によって抑えつけようとしている小沢一郎を擁護するのはかなり無理があるでしょう。
全体的に北村氏の文章を読むとなんとも官僚が嫌いで仕方ないというような印象を受けて仕方ないのですが、それは別に個人感情ですからいいんですけど、それを理屈と混同して批判に利用するのはいただけません。
次です。
国の大小や政治的影響力に関係なく「1ヶ月ルール」に従い申し込み順に面会を許すのが国際親善のあり方だと言う羽毛田長官の外交論は、越権発言であるだけでなく笑止千万の愚論としか言えません。
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北村氏は羽毛田長官の発言の意図を曲解しているとしか言いようがありません。
というのも、別に羽毛田長官は外交論を唱えたワケではないでしょう。
ただ天皇の外国訪問や要人との謁見などについての論、あくまで天皇に特化した論を述べただけで、天皇の引見などは会って議論をして結果を出すという政治的な外交とは一線を画すモノですから、それを「外交」という単語で表現するのは適切ではありません。。
それを理解しているのかしていないのかはともかく、それを「外交」と表現する北村氏の政治センスのなさは、ちょっと呆れるとしか言いようがありません。
また北村氏は、『「1ヶ月ルールの違反」を口実にする稚拙な論議は意味がありません』と言い、羽毛田長官の発言を『外交に口を出す越権行為だ』と断じ、また共産党の志位委員長の苦言を『小沢幹事長以外では唯一客観的論拠を示した論議』などと表現していますが、ではこの人の発言を北村氏はどうお考えなのでしょうか。
次郎氏は部会に出席した宮内庁長官官房審議官に対して「『中国との外交が大事だから』と言うが、大事じゃない外交はない。今後1か月ルールをどうやって守っていくのですか」と厳しく追及した。
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これは衆議院議員の小泉進次郎さんの発言ですが、彼の言うように、では別の国が「中国にはルール無視で謁見させてあげたのに、どうしてウチはそれをしてくれないのか」と言ってきたら、果たしてその整合性はどう取るのでしょうか。
これこそ外交問題になってしまいます。
このように政治問題・外交問題にならないようにという意図もある一ヶ月ルールや天皇の国際親善のあり方を守ろうとしている、つまり外交問題にならないよう努めようとしているのは羽毛田長官の方であり、それを的はずれなレッテル張りで批判する北村氏の方が、完全に政治問題にしようとしているとしか言いようがありません。
共産党委員長や民主党幹事長などという大物ばかりの顔色をうかがうのではなく、一回生ながらも国会議員としての務めを果たそうとしている先生方の意見もキチンと聞くようにした方がいいんじゃないでしょうか。
さらに北村氏のこの後の文章は、正直見るに堪えないレベルです。
(つづく)
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