敷金を返せ!!〜体験に基づくアドバイス〜


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6.裁判

 最後に裁判について少し触れておく。残念ながらオレは裁判にまでは行かなかったし、法律の専門家でもないのであまり詳しくは書けないが、オレの分かる範囲だけでアドバイスをする。
 日本人は裁判を異様に嫌がるが、だからといって裁判を嫌っていたら勝てるものも勝てなくなるのでそれだけは肝に銘じて勝つという気持ちを常に持っておこう裁判こそが完全勝利への唯一の道なのである。不動産屋はそれが商売なのだから裁判など嫌っていられないので、こちらが一方的に裁判を嫌がることはそれ自体が弱点となってしまう。何度もしつこいぐらいに言っているが、借り手をなんとしてでも退かせることが不動産屋側の戦法なので、長期戦だろうが裁判だろうがナンでも勝ち取ってやると思うことが勝利に繋がるのである。
 常識では考えられないぐらいの損耗や、特約がない限り、裁判しても借り主が勝てる判例も数多くある。「敷金は借り主のもの」ということは法的にも当然のことなのだから裁判をしても勝つのが当然なのである。また、裁判に負けたところで大した損害はない。一方的に負けると言うこともちょっと考えられないのだから、やるだけやればいいのだ。裁判をやらなければ0、しかしやれば100に達しなくともそれなりに返ってくるのだから、それは0よりは確実に大きい。それだけでも裁判をする価値は十分にあるだろう。
 敷金返還を求める裁判には「少額訴訟」というものが使える。これは30万円以下の金額を争う場合に用いることが出来る裁判の種類で、裁判費用も印紙代として一万円もかからないし、基本的に一日だけで結審となり判決も出る。また、裁判をしたことに対しての裁判(反訴)をする事は出来ず、さらに控訴も出来ない。簡易裁判所に対して異議の申立てをすることのみしか出来ないので、基本的に少額訴訟で判決が下ればその紛糾は全て終わりである。ダラダラと控訴合戦をされる必要もなく、一日で全てのカタが付くので、後腐れなく終われる裁判なのである。もちろん普通の裁判でも敷金返還訴訟は出来るが、裁判なんかに時間を割かれたくないと思うのであれば少額訴訟を利用した方が良いだろう。詳しい少額訴訟のことはリンクしてあるのでそちらを参照にして欲しい。
 とにかく裁判で判決が下れば必ずその決定に従わなければならないので、0より結果を良くしたいのであれば裁判という選択肢を視野に入れた方が良い。オレが裁判を経験することがなかったのでレポードできないのが残念だが、必要以上におそれる必要はない自分の権利を主張するための道具に過ぎないのである、裁判というものは。


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