谷垣総裁の功績

 えーと。
 昼に谷垣総裁が総裁選挙に立候補しないという発表をして今日一日話題騒然なのですが、今日の文章はそれが発表される前に書いていたモノなので、ちょっと雰囲気が違うかもしれませんが、ご了承下さい。
 もう書き直しは無理です(笑)
 
 右も左も逝ってよし!!
 バーチャルネット思想アイドルやえです。
 おはろーございます。
 
 先日も言いましたように、やえは今回の自民党の総裁選挙については、誰が良いとかそういうコトは言うつもりはありません。
 どなたがなったって、キチッと政策の柱と組織がしっかりしているのですから、自民党らしい政治を実現してくれると確信を持っているからです。
 ですから、もちろん総裁によって多少の政策の違いは出るでしょうけど、あくまで自民党の中という違いでしかありませんから、今回は特に、まずは民主党政権を終わらせる、もっと言えば全く信用が出来ない維新の会なんかに政権を取らせないという大目標を前にすれば、自民党総裁が誰になるかなんていうコトは些細な問題でしかありません。
 中には他の総裁候補をこき下ろしような口調で、「この人でないと自民党はもう応援しない」とか言っている人もいるようですが、それはあまりにも自民党という政党を分かっていないとしか言いようがありませんし、そもそもそれはなぜ民主党がダメだったのかも分かっていない発言でしかありません。
 ですからそういうコトも含めて、やえは今回特に総裁には誰がいいかというコトは口にしないコトにします。
 
 それを踏まえた上で、1点確認しておきたいコトがあります。
 自民党が下野してから3年間の、谷垣総裁の功績についてです。
 よくこういう論調を聞きます。
 
 「総理の首を2人とった。大臣も幾人もやめさせた。民主党を分裂させた。この功績は大きい」
 
 否定はしません。
 否定はしませんが、なんかちょっと違う気がしてなりません。
 
 谷垣総裁の一番の功績って、「是々非々の対応をした野党の確立」だったと思うんですよ。
 そうです。
 消費税法案に賛成して成立させたという事実です。
 これ、いままでの野党だったら考えられないコトでした。
 そもそも社会党と民主党という日本のこれまでの野党は、まずは何事にも反対するというのが基本的な立場でした。
 とにかく反対する。
 大臣がちょっとでも首をかしげる発言をしようものなら、油をじゃんじゃん注いで大炎上させ、マスコミもそれに乗っかり大批判して大臣の首を取る。
 大臣が辞めれば次に「任命責任」という言葉で総理にまで責任を問おうとする。
 本来政治に関係の無い人格攻撃までして総理を貶める。
 これが今までの野党でした。
 そしてこの野党の対応に苦言を呈する国民はほぼいなかったのです。
 
 この「野蛮な野党」から脱却させたのが谷垣総裁です。
 
 消費税だけではありません。
 震災の時なんてむしろ自民党の提案を中心に政府の対応が成されましたし、数多くの議員立法の提出もしてきました。
 いくら緊急事態と言えどもいままでの野党とは完全に一線を画します。
 阪神の時はどうだったのかと言えば、こんなコトは無かったワケですしね。
 そしてなにより、本来野党とはこういう立場をとるべきだったハズなのです。
 
 そもそも、なんでもかんでも反対という方がおかしいのです。
 国民は今までなぜかそれに気付きませんでしたが、しかし手段が無いとは言え野党も政治政党なのですから、理念や政策を語る義務があります。
 そしてそんなのは当たり前ですから、各政党は選挙の時に公約を掲げますし、政党には基本的理念を常に掲げていますよね。
 であるなら、いくら野党でも、それらが実現する機会があるなら、それは達成する方向に動かなければウソですよね。
 政党が掲げている政策は「実現させるタメ」に掲げているのですから、実現させる機会を目の当たりにしてそれを見逃すのであれば、ではなんのために政治をやっているのかという根本から問い直さなければならなくなってしまうでしょう。
 
 是々非々の対応をした、自民党が掲げていた政策を実現する機会を逃さず公約を達成した。
 本来この対応は政治家として当たり前の対応ではあるのですが、しかし日本はいままでこれを是としてきませんでした。
 野党は反対するのが仕事で正義だとしてきたのがこれまでの日本の政治だったのです。
 そこを脱却したというのは、これは本当に谷垣総裁の大きな功績なのではないかとやえは思っています。
 
 繰り返しますが、政治家や政党が掲げた公約が、野党の立場であっても達成出来る機会があるのであれば逃さず達成するというのは、本来当たり前のお話です。
 でも今まではそうでなかったからこそ谷垣さんの功績は大きいワケですが、しかしこれからはもう違いますよね。
 野党だって政策を掲げて選挙する以上は、次も野党だったとしてもその政策が達成できそうなら全力でそれに臨む。
 これがこれからの野党、そして本来の野党なのです。
 谷垣総裁のこの功績を評価しつつ、では次の選挙以降は各政党はどういう態度を取るのか、国民も高い意識もって注視すべきところだと思います。