「派閥政治」と連呼するしかなくなっているマスコミ

 自民党総裁選挙、いよいよ明日投開票となりました。
 やえはどなたが新しく総裁になっても、自民党らしい政治を実現して下さると思っていますし、なにより民主党政権をいま止められるのは自民党だけだと思っていますので、どなたが総裁になっても安心出来ると確信を持っています。
 自民党政治の場合むしろ心配なのはマスコミに煽られて引っぱられてしまう、逆にマスコミの風に迎合して乗っかってしまうという、マスコミに右往左往する時が一番危ういですから、例えば小泉さん自身は完全にマスコミを利用しましたからいいようなモノの、他の人はそのマネをしようとして失敗続けだったワケで、これからは是非そうならないように願うだけです。
 マスコミの風や流行に乗らず、国民・地域に根付いた泥臭さこそが自民党なのですから、ここの視点を忘れないように頑張って貰いたいと思っています。
 
 で、そのマスコミなのですが、未だにネガティブキャンペーンがうるさいです。
 自民党の討論会などを聞くと、おそらく内容ではマスコミ程度ではツッコミすら出来ないのでしょうね。
 もはや「派閥政治」「長老支配」という言葉だけを連呼するコトしか出来なくなってしまっています。
 しかも根拠がない、論拠がない、証拠がない、ただのレッテルの連呼です。
 
 「派閥政治」と言うなら、それなりの証拠を示してこそ、そう言わなければなりません。
 例えば派内には異論があるのに領袖(会長)の鶴の一声だけで全てが決している様子とかですね。
 しかし実情はどうでしょうか。
 現在自民党の3大派閥、清和会(町村派)・平成研(額賀派)・宏池会(古賀派)はどこもかしこも一枚岩になっていません。
 敢えて言えば為公会(麻生派)ぐらいですかね、ほぼ分裂していないのは。 
 それでも一部の議員さんは麻生さんが推す候補以外の方の推薦人になっていますし、これはもはや「派閥政治の弊害」と言われる「領袖が決定すれば全てが決定してしまう」というモノは無くなっていると言うのが実情を正しく反映している言葉と言えるでしょう。
 
 実際マスコミは、もう明日投開票だっていうのに、全然票読みが出来ていませんよね。
 今までの自民党総裁選だったら、選挙戦中盤になれば派閥名簿を元に票読みをしていました。
 この候補にはここの派閥が付いてるから何票、こっちの候補はこっちの派閥が付いてるから何票と、政治を昔からウォッチしている人ならお馴染みの光景だったと思います。
 でも今回はそれが全くなされない。
 投開票前日になっても、誰も議員票で誰がトップになるのかハッキリと断言出来る人がいないというのが現状です。
 あまおちさんなんかツイッターで選挙戦始まってすぐに「どうせ最後までハッキリとした票読みなんて出てこないぞ」と言ってましたが、まさにその通りになりました。
 これも全て派閥政治なんかもはや機能していない、少なくとも総裁選に関しては「一部の人間の決定だけが全体の締め付け」にはなっていないという何よりも証拠にしかなっていないのです。
 
 例えば「領袖と同じ人を推している」だけでは、「派閥政治」の証拠にはなりません。
 議員数200に対して候補者は5人なのですから、推す人が被るのは当たり前ですよね。
 ですから別の理由からたまたま同じ候補を推しているだけという可能性は十分にあるワケです。
 また政治は人間関係ですから、この人となら仕事しやすい、この人は今まであまり付き合いがなかったから仕事しにくいとか、そういう理由から推す場合もあるでしょう。
 そういう意味では、この人が推すから自分も推そうっていう理由も正当な評価だと思います。
 結局「派閥政治」の何が悪いのかと言えば、「有無を言わさず領袖の決定だけで全てが決する」が悪と言われていたのですから、もし悪のレッテルとしての「派閥政治」を言うのであれば、この点の事実確認をしなければなりません。
 要は「押さえつけがあるかどうか」です。
 しかし現実を見てみて下さい。
 もし押さえつけがあるのでしたら、そもそも派閥の中で推す人がバラバラってコトにはなりません。
 領袖と同じ人を推しているという事実だけでは、それは押さえつけがあるという事実ではありません。
 だって押さえつけがあるのでしたら、全員が揃って同じ人を推していなければおかしいですからね。
 実情は別の人を推そうと思えば推せるのであれば、そんなのは「押さえつけがある」とは言えません。
 もはやこんなのは日本語の問題です。
 マスコミは「それでも派閥の影響力は残っている」なんて言って無理矢理「派閥政治」を事実化させようとしていますが、しかし「強制力が働いている」という事実はもはや皆無である以上、それを一方的な悪論だけで決めつけるのは無理筋もいいところです。
 領袖の様々な影響力はあるでしょう、それは人間社会なのですから人間誰しも誰かの影響は受けて生きています。
 そんなのは当然のお話なのですが、その上で派閥政治の悪とはあくまで「強制的に押さえつける」という点が悪なのですから、ここが皆無である以上は、影響力があるかどうかでレッテルを貼るのは完全な間違えているのです。
 
 正直「派閥政治」というレッテルは、一部の自民党の議員さんですら利用しているので、本当にこういうマスコミ迎合はなんとかならないものかとうんざりしています。
 そして議員だけでない一般国民も、これは「派閥政治」に限らず、自分が推す候補ではないという理由だけであっさりとマスコミの尻馬に乗って罵詈雑言を投げかける行為をするのですから、あきれ果てるばかりです。
 いまのその姿は、マスコミよりも汚らしいという自覚を持ってほしいです。
 
 繰り返しますが、自民党が一番危険な状態とはマスコミに右往左往される時です。
 そうならないよう、議員さんも支援者も、しっかとり自分の言葉で語ってほしいです。
 レッテル張りに終始するのではなく、確固たる論拠を持って自分の言葉で語ってほしいです。