第二次安倍内閣発足 (下)

▼環境・原子力防災 石原伸晃
 
 ネット上では非常に評判を落とした石原さんですが、来年も引き続き注目される原発関連を担当するポストに配属されるコトになりました。
 ただやえとしましては、総裁選が終わった直後にかなり書きましたように、石原バッシングというモノはかなり論拠の薄い、ただのバッシングのためのバッシングにしかなっていないと考えています。
 詳しくは当時の更新を読んでいただければと思いますが、そういう感情論を排すためにも石原さんには頑張ってもらいたいと思っています。
 
 
▼防衛 小野寺五典
 
 初大臣の小野寺先生です。
 宮城県の選出で、前回の政権交代選挙では被災三県のウチ唯一自民党で小選挙区で当選した議員さんです。
 
 この人は超有能ですよ。
 外務を得意としている議員さんですが、論客でもありますのでテレビにもよく出演して、広い分野での高い見識を披露していますから、防衛大臣もそつなくこなすでしょう。
 宮城出身というコトもあって一部では復興大臣を望む声もありましたが、それは同じ宏池会の根本さんとなって、小野寺さんは防衛大臣です。
 
 蛇足ですが沖縄基地問題は外務と防衛の担当ですが、外務大臣の岸田先生も小野寺さんも同じ宏池会なんですよね。
 しかも岸田さんは以前は沖縄担当大臣でもありましたから、沖縄の問題、多分いますぐ解決するっていうコトは不可能で、以前の自民党政権の時は何年もの時間をかけて地元の人達との信頼関係を作った上で物事を進めていたワケですから、民主党のせいで滅茶苦茶にされた沖縄の諸問題の解決に当たっては、まずは時間をかけて信頼関係の構築の再出発しなければならないワケですけど、これ以上無いという人選なのではないかと思います。
 その仲間の小野寺さんが防衛ですから、ますますこの問題については心強くなるのではないでしょうか。
 繰り返しますが、今の内閣中ですらこの問題が解決するとは思いませんが、解決のための一歩が踏み出せられれば、それだけで大きな功績と言えると思います。
 
 
▼官房 菅義偉
 
 苦労人の管さんです。
 カンではなく、スガさんです。
 もともと安倍さんの腹心と言われていた人ですから、まぁこれも納得の人事です。
 ただ多少一匹狼のきらいがありますから、国会や野党との調整の場面においてうまく出来るかどうかかひとつ不安要素です。
 まぁこれは官房長官の宿命なんですよね。
 官房長官は内閣の顔として表舞台に立つ一方、同時に政府代表として国会との調整をしなければなりませんから、表も裏も巧い人材が求められるのです。
 でもそれを両方同時にこなせる人って、けっこうスーパーマンですよね。
 管さんがスーパーマンかどうかは、これからシッカリと見てみたいと思います。
 

▼復興・原発事故再生 根本匠

 
 前回の選挙で落ちて今回復活した根本先生です。
 福島一区選出というコトで、復興大臣に抜擢されました。
 前回の安倍政権では首相補佐官を務められていましたね。
 この人もともと建設省の方なんですが、建設族って感じじゃないんですよね。
 落選中いろいろと悔しい面もあったかと思いますが、郷土復興のために頑張って貰いたい、今内閣では最も注目される大臣のひとりです。
 
 
▼国家公安・拉致問題・防災 古屋圭司
 
 こちらの安倍さんに近しい、さらに党内でもタカ派的な代表格のひとりでもある古屋議員です。
 当選8回目で初入閣ですが、郵政選挙の時に一度自民党を離れています。
 とは言っても、今回の自民党の三役にはそんな人達ばかりなんですけどね。
 ここはやはり拉致問題に期待でしょうか。
 ただ拉致問題は、もはや何がゴールなのか、どうしたら解決なのか分からない問題になってしまっているので、進展と言ってもどうすべきか難しい問題です。
 この辺をどう整理つけるのか、期待したいところです。
 
 
▼沖縄・北方・科学技術 山本一太(参)
 
 参議院の一太さんは有名ですね。
 政治系のテレビだけでなく、バラエティにも出演される議員さんです。
 今回沖縄・北方担当というコトですが、近年領土問題がピックアップされていますから、北方領土問題に対してどういうアクションを起こすか注目でしょう。
 
 
▼消費者・少子化 森雅子(参)
 
 一部では有名な森まさ子議員です。
 国会ではうるさ系で名を馳せていますね。
 この人、消費者問題に熱心ですから、少子化担当はともかく、消費者担当大臣としては頑張って貰いたいところです。
 このポストは民主党内閣の時に、特にコロコロ人が変わったポストですからね。
 
 
▼経済再生・経済財政 甘利明
 
 今回のキーマンの1人、甘利先生です。
 今回の安倍内閣の一番の力点の経済再生の司令塔となります。
 甘利先生はもともと経済産業に強いですから、これは適役でしょう。
 やえの印象だと、甘利先生はどっちかと言えば経済というよりも商工関係と言いましょうか、昔の役所で言えば通産関係の方が詳しいというイメージを持っています。
 ですから、経済学的な部分は麻生さんが担当し、甘利さんは現場の生きた経済を、まさに現場の活力を取り戻すためのお仕事をしてくださるのではないかと期待しています。
 どうぞ頑張って下さい。
 
 
▼行政改革・公務員改革 稲田朋美
 
 国会の中でのうるさ方の女性部門No1の稲田議員です(笑)
 でも大臣になったら、そもそも質問をしませんから、そういう姿はしばらく封印ですかね。
 行政改革・公務員改革と言うとけっこう地味な感じになってしまいますが、公務員改革なんていうのはやろうと思えば一気に大注目なポストにもなり得ますから、いまこそ批判だけではない実利的な力を見せていただければと思います。
 
 
 さてさて駆け足になりましたが、以上で簡単な紹介です。
 第二次安倍内閣、期待してます。