審議拒否による時間引き延ばし作戦はもうやめろ

 今日はこちらのニュースです。
 

 衆院憲法審:「押しつけ論」に民公クギ 審議日程入れず
 
 衆院憲法審査会(保岡興治会長)の幹事懇談会が16日、国会内で開かれた。自民党は改憲項目に関する審議に入るよう求めたが、民主党と公明党から、憲法の制定過程を疑問視した過去の安倍晋三首相の発言への批判が出たため、実質的な審議日程の調整にはまたも入れなかった。
 首相は2013年4月の産経新聞インタビューで、現行憲法について「自分たちでつくったというのは幻想だ。連合国軍総司令部(GHQ)の素人の人たちが、たった8日間で作り上げた代物だ」と発言。先月の衆院予算委員会でもこの発言が取り上げられ、「事実を述べたに過ぎない」と語った経緯がある。
 民主党などは、首相による「押しつけ憲法論だ」としばしば批判してきた。この日の幹事懇でも、同党の武正公一憲法調査会副会長がこの発言を取り上げ、「与野党で積み重ねた丁寧な議論が元に戻ってしまう。十分に注意してほしい」と自民党側に求めた。

 
 やえ、この記事をどこをどう読んでも「審議日程の調整」に入れなかった理由が見当たらないのです。
 審議の結果、議論が深まらなかったというのであればまだ分からないコトもないんですよ。 
 意見の相違があってもっと議論しましょうというコトでしたら分からなくもない、まぁこれも高じればただ時間稼ぎの言い訳になってしまいかねないので注意が必要ですけども、それでも理屈としては筋が通る場合もある理由ではあります。
 しかし今回の場合はよくよく記事を読んだとしてもそういう理由ですらなく、では何が理由かと考えると、その審議日程の調整すらできない理由はここしか見当たりません。
 

 民主党などは、首相による「押しつけ憲法論だ」としばしば批判してきた。この日の幹事懇でも、同党の武正公一憲法調査会副会長がこの発言を取り上げ、「与野党で積み重ねた丁寧な議論が元に戻ってしまう。十分に注意してほしい」と自民党側に求めた。

 
 つまり、「意見が違うから審議に応じない」と民主党などは言ってしまっているワケです。
 意味が分かりません。
 意見が違うなら、それこそ審議の場でそれを主張するのが本道でしょう。
 それこそが国会という場の本来のあり方のハズです。
 それなのに、意見が違うから議論をしないと言ってしまうというのは、じゃあそもそも議論とは何のためにするのかっていう根源的な疑問すらわき起こってしまう、国会という場と国会議員という職責を放棄しているとしか思えない発言だと言わざるを得ないワケです。
 
 例えばこれは、「事前に条件を飲まなければ会談はしない」とか言ってた中国や韓国と同じ主張なんですよね。
 これものすごい矛盾している言葉なんですよ。
 会談とは問題点をお互いに議論して調整するために行うのに、しかし事前に条件を飲めと言うのであれば、ではなんのために会談をするというのかってお話にしかならないんでよすね。
 ほとんど冗談になりますが、「「事前に条件を飲まなければ会談はしない」と言うなら、その条件について事前会談をしよう」と言うしかなくなりますし、しかし中韓の主張を貫くなら「事前会談も条件を飲まなければ開かない」となるでしょうから、こんなバカバカしいお話はないですよね。
 
 意見の相違があるからこそ、会談なり審議なり議論なりをするんですよね。
 意見の相違がなければ、そもそも議論なんてする必要ないワケですよ。
 それなのに民主党などは何を言ってしまっているのでしょうか。
 これは「自分たちの意見を飲まなければ審議しない」と言ってしまっているワケで、もう民主主義も国会という場も全てを蔑ろにし否定している言動でしかないと断じるしかありません。
 
 特に民主党なんていうのは、未だ党内の中ですら意見集約ができないデタラメな党ですから、審議に入りたくないのでしょう。
 だってそれをされると、党内がまた分裂するんでしょうからね。
 でもそんな事情はただの党利党略でしかないのであって、国論である憲法論議に影響を与えていいハズがありません。
 いま与党も野党もすべきコトは、憲法という大切な大切なモノのために、一日でも早く審議の場を開き、一時間でも多く議論をするコトです。