犯罪は犯罪、差別は差別、これは別問題

 なんだかいっぱいお休みを頂いてしまいました。
 みなさんGWはいかがお過ごしでしたでしょうか。
 と言いつつ、もうGWの初日とか、すごく昔なお話の気がしますよね。
 今日から日常に戻ってガッカリな人も多いのではないでしょうか。
 と言っても、現実は常に無情にも追いかけてきますから、気持ちを切り替えて頑張っていきましょー。
 
 右も左も逝ってよし!!
 バーチャルネット思想アイドルのやえです。
 おはろーございます。
 
 今日もコメントをレスする形で、差別問題についてちょっと考えていきたいと思います。
 こちらのコメントです。
 書き込みありがとーございまーす。
 

 こんにちは、こちらにコメントするのは久しぶりです。
 プリクラ男子禁制(正確には、男性のみの団体が禁制で男女連れなら可というケースが多い)について、差別である点には同意ですが気になる点があります。
 ご存知かもしれませんが、プリクラコーナーは誕生した当初から、男性客によるナンパや盗撮被害が後を絶たない店舗が多数あったという事実も鑑みなければならないと思います。
 いずれにせよ、真面目な男女が割を食うんですけどね…。

 
 これは「商売は売り主の自由だから差別をしても許される!?」の更新に対していただいたコメントです。
 ゲームセンターのプリクラコーナーを「男性禁止」にするのは差別ではないか、という問題と、なにより弁護士を名乗る人物が「商売のためなら差別しても合法だ」と言い切ったコトについて批判した文章です。
 「商売のためなら差別しても合法だ」と言ったらメチャクチャな主張のように聞こえるかもしれませんが、その弁護士の、全く問題はないと言い換えるその言い方というのは、いまちょっと思い出してもイラっとしてしまう主張だと言わざるを得ません。
 
 で、それはまぁ前回の更新を読んでいただくとして、今日は頂いたコメントについてです。
 

 ご存知かもしれませんが、プリクラコーナーは誕生した当初から、男性客によるナンパや盗撮被害が後を絶たない店舗が多数あったという事実も鑑みなければならないと思います。

 
 いま日本の中にある、やえは差別だと思っている様々な「サービス」、例えば女性専用車両とかですね、こういうモノがある根底には、この「一部迷惑行為や犯罪行為をする輩が居るから」という理由があるんだろうと思います。
 それはやえも理解します。
 ただ単に「差別がしたいから差別をしている」なんて思っている人は、少なくともそんなコトを思っている企業はいないワケで、でもその中で、犯罪行為をする輩が絶たないから、企業としてはやむにやまれずという思い出そういう「措置」をとっているんだろうというコトは理解はしているんです。
 簡単に言えば、「やりたくてやっているワケではない」というコトですね。
 
 ただそれでも、差別は差別ですし、やむにやまれぬも結局は事なかれ主義の甘えだと、厳しく言わなければなりません。
 コメントをくださった方も「いずれにせよ、真面目な男女が割を食うんですけどね…。」とおっしゃっているように、そういう形っていうのは、かなり歪んだ措置だと言わざるを得ないんですよね。
 あくまで「ナンパや盗撮」とか「痴漢」というのは、ごく一部の不定な輩の犯罪行為でしかなく、それを善良な一般人にまでその「罰」を適用するかのような行為は、それはやっぱり差別だと言うしかなくなるのではないのでしょうか。
 少なくとも差別を容認する理由にはなりはしないハズなのです。
 
 すごい極端なコトを言うのであれば、プリクラ店がやっているコトを例えるなら、「お前らの町内から犯罪者が出たから、全員野外外出禁止だ」と警察が命令を下すようなモノなんですね。
 町内に住む人々と犯罪者との間には「同じ町内」という関連性しかありませんが、しかし「男だから」という関連性だけで「進入禁止」が合法だと言うのであれば、これだって合法ではありませんか。
 もっと言えば、もしかしたらまだ差別が根強く残っていた時代の人々というのは「黒人は犯罪率が高いから区別して当然だ」というぐらいは思っていたかもしれません。
 いまだって一部のちょっと過激な人たちも、似たようなコトを言っていたりしますよね。
 それが事実かどうかはともかくとしても、しかしこの「一部の人間が犯罪を犯すから、似た属性を持つ人をまとめて禁止させる」という行為が合法だと言い張るのでしたら、そういう仮にデタラメなちょっとアレな人たちの主張ですら認めなければならないハズなんですよ。
 だってプリクラ禁止だって女性専用車両だって、具体的なデータがあって、例えば「利用者の総数に於ける犯罪発生率」なんていうデータがあって言っているワケではないワケですからね。
 そしてそもそもそんなのがあったとしても、「犯罪を犯していない一般人を、全く別人が犯した犯罪を理由にして、行動を制限してよい」なんていう理由にはなりはしませんし。
 このように、これって本来とてもおそろしいコトなんですよ。
 
 プリクラとかの企業に同情すべき事情があるのは分かります。
 しかしだからといって差別をしていい理由にはなりません。
 だって「同情すべき理由があるから犯罪を犯しても構わない」なんて、なるハズありませんからね。
 そんなコトを許していては法治国家とは呼べなくなってしまいます。
 差別にしても、罰をなすりつけられる行為にしても、盗撮や痴漢と同じように犯罪だと言うしかありませんし、いえ近代国家としてはそれ以上のやってはならない大罪行為だと言うしかないハズなのですから。