圧倒的な衆議院本会議

2012年4月15日

 昨日26日、衆議院で本会議が開かれ、先日行われた野田総理の施政方針演説に対する自民党と民主党の代表質問が行われました。
 圧倒的でした。
 ここまで与党と野党の雰囲気に差がある代表質問というのは久しぶりな気がします。
 特にあの谷垣自民党総裁が青筋を立てながらすごい迫力で質問を行ったり、青筋を立てながらすごい迫力で総理の答弁を聞いていたりする姿は、まさに青筋を立てながらすごい迫力で鬼気迫るという言葉がピッタリな光景でした。
 
 昨日今日のマスコミの報道では、このような雰囲気を全然伝えようとしていません。
 自民党と民主党の与野党が逆の時なら、いかに民主党に勢いがあるかの大喧伝していたと思うのですが、これもマスコミがどうしても民主党を応援したい気持ちの表れと言わざるを得ないところです。
 また同日自民党の細田博之元官房長官も質問に立ったのですが、あの独特のしゃべり口からなる場を支配する雰囲気と鋭い質問は、やえもこの人こんなに面白い人だったのかと、これこそテレビでゴールデンタイムでやれば韓国ドラマなんかよりもよっぽど視聴率が取れるんじゃないかと思うぐらい、面白くまた充実した内容でした。
 でもやっぱりマスコミは一切それを取り上げようとしません。
 国会というモノを、これこそ分かりやすく理解するためにはちょうど良い場だったと思うのですが、本当にもったいないコトです。
 
 ここまで言うのはですね、実際あの本会議を見れば、こう表現するしかないからです。
 もしこれを読んで、「自民党を応援したいだけだろ」と思うのであれば、ぜひ本会議の様子を見てみてください。
 決してテレビ局が切り貼りした一部だけのモノではありません。
 そんなマスコミフィルターで歪められたモノではなく、100%オリジナルのモノを見てください。
 本当に「圧倒的」です。
 
 自民党谷垣総裁の質問。
 
 あまおちさんがリアルタイムでツイッターで発言を抽出していたので、一部抜粋します。
 

 さらに、野田総理が街頭演説で「マニフェストに書いてないことはやらない。書いてあることは命がけでやる」と言ってたやつ、つべにもあがっているようだが、これにも触れてる。返事が楽しみ。
 「民主党に法案提出する権利無し。有権者に謝罪して解散総選挙しなければならない」
 「財政健全化させるために、目標だけでなく、具体的な計画出せ。自民党が政権時には出しただろ」
 
 なんか代表質問なのに、具体的な内容だなぁ。聞いて飲み込んで理解して書き出しするスピードが全然追いつかない。いつもならもっとざっくりした内容なのに
 
 「民主党の試算だと、中間層でさえ負担増になり、正直者が馬鹿を見るという結果になる」
 「岡田てめー、昔「消費税は福祉の目的税にする」って言ってたのに、大臣になってから別の案出してるじゃないか。どうなんっとんじゃ」
 「民主党は公務員にこっそりと交渉権を与えようとしている。労組連合にいい顔するためなんだろ。国民無視だ」
 「3党合意を、与党内をまとめる道具にされてたまるか」
 「野田総理、あなたがやるべきことは、ここで3党協議を呼びかけるのではなく、一議員に戻って、有権者に謝罪して出直すことだ」

 
 野田総理の答弁
 
 

 「選挙時の消費税発言について。「衆議院の任期中には行わない。行うなら国民に信を問う」と言っただけ。消費税増税は14年の予定であり、選挙の後だから、国民への裏切りではない」
 「だから公約違反じゃない。公務員改革も包括的に行っていく。民主党内でマニフェストの検証委員会をやっており、やっているものもあるけど、やってないものもある。国民にお詫びする。」
 「マニフェストに書いていないことも、国民生活のためにやってきた。自分の選挙時に言ったことは、言い過ぎとか言葉足らずがあった。国民にお詫びする」
 
 とりあえずお詫びすればマニフェスト違反、公約違反、大ウソは通せるらしい。スゴイナー。
 
 「財政健全化法案を素案と言ったのは、自民党とか他の党の案を参考にしたかったからだ」
 
 参考にするんじゃなくて、与党がまず法案つくれよ。それが与党の仕事だろうがっ!!>野田
 野田はさっきから、早期にやる、検討する、改革する、そんな言葉ばかり並べてる。あれだけガッキーが具体的に質問したというのに……。
 野田総理の答弁終わり。具体的な何かは何も出てこなかった。「不退転の決意」だってさ。もう決意とか思いとか、民主党はもういいよ。

 
 自民党細田議員の質問
 
 

 この雰囲気は文字では表現できない。ごめんwwwwww
 聞く分には面白いんだけど、これ、普通のまとめするには難しいなぁ(笑)
 
 「いままでやるって言ったことを全くやってなくて、それで増税するって言えるのか。最低限やってから言え。地元で説明してみろ。ウソツキって言われるだけだろ」
 
 細田「これ民主党の素案。読んでみたんだけど」 副議長「資料を出しちゃダメ」 細田「ごめんね。でもなんでこれ見たくないのかな? 分からないなぁ」
 
 細田議員、真面目モード。ヤジに一喝。
 
 「鳩山の25%削減について、施政方針演説でも撤回されてないが、どうなっているんだ?」
 「困っている農家に「お涙金」を渡せば済むと思っているのか。実態に即した農政を行え」
 
 細田議員、原発対策会議の議事録が作られなかった事に対して質問。どう回答するのか。
 細田議員の質問、幅が広いなぁ。

 
 野田総理の答弁
 
 

 野田「後期高齢者医療制度は、厚労省や各関係者と議論して調整しているところです」 こんなんばっかり。
 野田「対策本部の議事録問題。後から作るからいいだろ」……ということか?
 よくわからんことをゴチャゴチャ言うからよく分からんかったけど、「スピードが求められ忙しいから作らなかった、記者会見はしているだろ。でもみんなが文句言うから、議事録は今度作る。これでいいだろ」と言っていたように聞こえた。
 
 国土交通大臣、八ッ場ダムについて自己正当化の弁に終始するんじゃなくて、マニフェスト違反をしたことについてを答弁しろ!
 いま国交大臣が八ッ場ダムを作ることの政党制を淡々と説明しているが、そんなの当時自民党が全部言っていたことじゃねぇか。それに反対したことに対しての正当性がお前らに求められているんだよ。勘違いすんな。
 あれ? 細野大臣、議事録問題には触れずか。いいのかそれで。

 
 
 政治を評価する、政党を評価するのであれば、まずこれを見てからにしてほしいです。
 国会議員は仕事していないとか言いますが、果たしてここまでの議論というか主張が誰にでも出来ると言えるのでしょうか。
 そしてなにより、これで民主党をどう評価しろと言うのでしょうか。
 
 もしこれでも民主党が政権にいた方がいいと言う人がいるのであれば、どうぞその御意見を聞かせてください。
 むしろぜひぜひその主張を論拠を聞いてみたいです。