国会議員ではないのに国政に意見を言うクセに、議員でない人には実行してから批判しろと言う矛盾

 他人に対してはこうあるべきと言っているのに、いざ自分がその立場になったらなぜか以前の発言はなかったかのように振る舞い、自分にだけは当てはまらないと言わんばかりの態度をとる人って、本当に不思議ですよね。
 こういう人こそ信用出来ない類の人種だと思うのですが、思っているよりそういう人って現実社会には多いというのが残念なところでしょうか。
 鳩山元総理は総理大臣はその職を辞めてからは元総理の影響力を行使するコトなく国会議員も辞めるべきだと言っていたクセに、先日勝手にイランに行って独りよがり外交してきたばかりですし、菅元総理は二世議員を批判するかたわら自分の息子を選挙に出したり(もっとも落ちましたが)、野田総理も選挙の時に「マニフェストに書いてないコトは命がけでやらない」と言っていたクセにいま堂々とマニフェストに書いていない増税をしようとしています。
 大ウソのオンパレードですね。
 またこの他にも選挙を経ていない総理は認められないとか、問責出したら辞めるのは当然と言いつついまになって真逆のコトをしているとか、秘書の罪は議員の罪だとか、もう言い出したから数え切れないほど民主党は自分が主張したコトを全然実行しようとしません。
 大変にいい加減な、いままでいかに批判の為の批判に終始していたか、自分のコトしか考えていない自己中心的な政党か、ウソつき政党か、これで分かろうというモノですよね。
 
 でもいま世間の注目を集めているある政治家も、こんなようなコトを平然としてしまっています。
 そうです、橋下大阪市長です。
 

 橋下徹がツイッターで中野剛志・小林よしのりに激怒 「呼び捨てすんな」「文句言うならお前がやってみろ」
 
なんなんだろうね。一度も面識のない相手に、ほんとこういうもの言いができる大人がいるって言うのも日本もダメになったよな。もう自分が絶対に正しい、自分以外は間違いってな調子。しかもこの年齢で。勘違いも甚だしいね。これまでやった仕事もたいしたことのないもんだろ。口だけで。
 
口ばっかりであーでもない、こーでもないと言うだけでなく、何か一つでも実行してみろって言うの。
こういう人間を大量に生み出してきた日本のシステムが問題だ。俺が人の悪口ばかり言ってるって?
俺はね、面識もないのに非常識な物言いをする人間に対して同じ言い方をしてるだけだ。
 
小林よしのりは、税金で飯は食っていないので中野剛志よりも多少はましかはしらんが、ようは口だけで、何もやっていない奴。二人似た者同士で語り合っていたら良いが、住民が困っていることを何が一つでも解決しろよ。保守だ、国だと偉そうなフレーズは口に出すが、要は暇児なだけじゃねえか。

 
 橋下さん、よく批評家に対して「口だけだろ。実行してから言え」って言い方をします。
 自分は政治家だし、政治家は実行してこそだと思っているのでしょうし、それはあながち間違いでは無いのでいいのですが、でもそれって他人が政策に対して意見を言っている場面で言うのって違うと思うんですよね。
 議論は論拠です。
 意見に対しては、その論拠に対して論拠でもって反論すべきであって、「実行してから言え」なんて言い始めるのは、それは言論封じというか、むしろ逆ギレにしかなっていないとしか言いようがありません。
 これは「対論を出せ」も同じです。
 ある主張に対する批判がキチンと論拠を伴っている場合であれば、その反論としては論拠に対する論拠での反論の応酬が議論であって、「対論を出せ」では議論が前に進まないワケで、まして対論を出したところでそれは別々の主張になるのですから元の主張とは噛み合わないワケで、やっぱりこれでは議論とは言いませんよね。
 第三者にどちらの主張が支持出来るかを選択してもらうというのでしたらそれでもいいのかもしれませんが、それは議論とは言いません。
 意見をかみ合わせてクロスさせて、よりよい案を作っていくという議論という場においては、「実行しろ」とか「対案を出せ」とかではなく、論拠に対して論拠でもって応えるという作業をしていかなければならないのです。
 
 だから橋下さんがやっているコトは、これは議論では無く、意見の押しつけでしかないのです。
 「自分は実行者だから、非実行者に意見を言われる筋合いは無い。黙って自分の意見を聞いていればいいんだ」と、そういう態度にしかなっていないワケです。
 ちょっとそれは人としてどうなんですかと言わざるを得ません。
 
 だいたいですよ、橋下さんは他人に対して「口だけ」とか「実行してから」なんて言いますけど、橋下さん国会議員では無いですよね?
 それなのにじゃあなんで国政に意見が言えるんですか?
 自分でそう言うなら、国政に意見が言いたいときはまずは国会議員になって国政に参画してから言うべきじゃないんですか?
 橋下さんは国政の現場の何を知っているというのでしょうか。
 この前ツイッターで散々民主党批判をしていましたけど、橋下さんの論で言えば、それは国会議員になってから言えって話になってしまうハズなんですけどね。
 
 ましてですよ、橋下さんは知事と市長しか経験していません。
 国会議員と首長は、その性格が全然違います。
 首長は行政府的な存在ですが、国会議員は立法府での存在であり、その職責の性格は全然違います。
 これがまだ地方議会の議員をしているのでしたら分からなくもないのですが、橋下さんは一人で何でも決定出来る決定権を持っている首長しか経験していないのですから、それで国会議員の何が分かるのか、現場の何が分かるというのかと問いたいです。
 まして日本の国政は議院内閣制です。
 議会と首長が完全に分かれている地方政治とは違い、議会と行政はお互いに監視しお互いに選任を共有するという制度であって、ここでも国と地方の政治の性格はかなり違ってきます。
 だから国会議員は常に、国民から負託を同じく受けている同じ立場の国会議員と常に議論をして折衝をして折り合いをつけて時に妥協して1つの意見をまとめなければいけないのです。
 自分ひとりの意見が正しいというコトは絶対にありません。
 みな同じ国会議員なのですからね。
 そしてそれは行政府でも同じコトが言えます。
 地方の首長はたった一人だけに決定権がありますが、国政の行政府は閣僚全員の合議制によって内閣が組織され、閣議決定も全ての閣僚が同意しなければ決定とはなりません。
 ここに多数決とかという概念はありません。
 必ず全会一致です。
 ここで全然首長と国会議員は性格が違う、仕事内容だって全然違うワケで、それなのに橋下さんは現場を知らないのに、なぜ国政に対して口出ししているのでしょうか。
 
 国政は、だからこそ議論や折衝や妥協が必要なワケです。
 でも橋下さんって、そういうのがイヤだから首長の立場にいたい、自分ひとりで決定権持ちたい、だから国政選挙には出ないと言っているようにずっと見えているんですが、そんな態度をとっているクセに他人には「実行してから言え」と言うのは、あまりにも卑怯では無いのでしょうか。
 自分の発言は自分だけに都合良く使うのではなく、キチンと自分に当てはめて、筋の通った言動をして欲しいと思います。