政治の足を引っぱっているのは誰だ!?

2012年8月8日

 自民党の一番の懸念は国民の反応ですよ。
 そりゃ国民が手放しで賛成するなら、今すぐにでも不信任案出しますって。
 でもマスコミも国民も、自民党が不信任案出したらなぜか批判するじゃないですか。
 「いまこんな時に政局をするなんてどういうコトだ」と。
 菅内閣の時に自民党にした仕打ちをもう忘れてたとでも言うのですか?
 それはあまりにも国民の身勝手だと思います。
 
 解散が目的ではありません。
 選挙に勝つコトが目的です。
 当たり前ですよね。
 解散させたはいいけど、選挙に大敗しましたなんてコトになったら本末転倒もいいとこです。
 与党ならそれでもやらなければならない場合、多くの場合は政策を進めるため、その政策が正しいのか国民に信を問うために解散というコトはありますが、基本的に政策を達成する術を持たない野党が解散を望むのは、それは選挙に勝つためです。
 もっと言えば、自らの「案」を国民に支持してもらうためですね。
 野党の場合の選挙とは、成果の評価ではありません。
 これからの案に対する評価です。
 ですから、与党の成果の評価という意味では解散総選挙は行うだけで意味がありますが、これからの評価をもらうための野党の案の支持は、解散総選挙をするっていうだけは目的にはなりません。
 支持を得るという結果が目的なのです。
 
 自民党としては選挙に勝つために解散をしなければ意味が無いワケで、しかしあの菅内閣の時の仕打ちを考えれば、慎重にならざるを得ないというのが本音としては当然でしょう。
 言ってみればマスコミも国民も菅内閣を「信任した」んですよ。
 やえにはとてもじゃないですけど信じられませんが、マスコミも国民も「菅総理でしばらくはOK」と言ったのです。
 自民党としては青天の霹靂と言ってもいいぐらいの衝撃だったコトでしょう。
 やえからすれば菅直人というだけで駄目なのは分かりきったコトでしたが、それにしてもあそこまでの失態を晒しておきながら、それでも菅直人を信任するのですから、想像を絶するとかもう言葉の出ないぐらいの衝撃だったと思います。
 その「トラウマ」を思えば、そりゃ不信任案に慎重になりますよ。
 
 だいたいおかしいと思いませんか。
 あれだけ自民党を批判しておいて、では自民党以外の政党が不信任案を出そうとしたら、あっさりとマスコミも国民もそれを受け入れようとしているんですよ。
 メチャクチャですよ。
 3党協議しろと言っていた人たちは、政局をするなと言っていた人たちは、では消費税法案を人質にして不信任案を通そうとする100%の政局については、なぜなにも言わないんですか?
 なにか言ってくださいよ。
 菅内閣の時に「政局するな」と言っていた人、なにか言ってくださいよ。
 そもそも自公以外の野党なんて、共産党を除いて元民主党か社民党という「元与党連合」ですよ。
 なにをいまさら内閣不信任ですか。
 自分達がなぜいま国会議員として活動出来ているのか、それは民主党として票を貰ったからじゃないですか。
 何を言ってるんですかと。
 筋論から言ったらメチャクチャですよ。
 
 そして一番メチャクチャなのは、いままで散々政局で審議をおくらせてきた民主党をなぜ批判しないのですかというコトです。
 三党合意直後から衆議院採決の日程を巡り民主党は二転三転して貴重な時間を費やし、やっと採決したと思ったら大分裂をしでかして処分や新党騒ぎでまた数週間国会空転さて、やっと参議院に入ったかと思ったらさらに謎の審議拒否
 

 そこで、自民党から中央公聴会の日程を31日(火)にセットすることを提案した。本来ならば与党がやるべき提案を自民党が代わりに行ったのだ。それに対し、なんと与党が拒否をしてきた。野党自民党が与党の総理がなんとしても成立させたいと願っている法律の審議、採決までの日程を円滑に進めることができるよう、日程案を提示したのに、与党側が拒否するという異常事態になっている。
 
今日、朝の特別委員会理事会の段階で、民主党は正式に拒否をしてきた。代替の中央公聴会日程を含む日程案の提示も行わなかった。

 
 これだけじゃないですよ、民主党の審議拒否は。
 かなり細かい部分で何度も何度も日程引き延ばし作戦をし、つい先日も「参議院の採決を20日にしてくれ」と言ったばかりです。
 ここまでくれば、その言葉だって信じられません。
 そもそも入り口の部分で2回以上衆院採決の日程を破棄してるんですからね。
 なんでこれを批判しないんですか?
 政局するなっていうなら、これをその時にリアルタイムでキチンと批判しなければならないですよ。
 だってこういう政局による引き延ばし作戦がなければ、いまはもう消費税法案は成立している時期ですよ。
 これだけでも自民叩きがメチャクチャだと分かるでしょう。
 
 消費税法案に対する責任は、当たり前すぎますが、民主党にもあります。
 自民党が与党として提出した法案ではありません。
 むしろ民主党が自民党に「お願いします」と言ってきた案件です。
 それなのにここまでされてなお自民党を叩くというのは、DVを受けている人に「暴力を受ける方が悪いんだから我慢しろ」と言っているのと同じですよ。
 なんで暴力を振るう方を批判しないんですか?
 デタラメですよ。
 
 そしてこのデタラメさを誰も指摘しないマスコミと、このデタラメを簡単に享受している国民の雰囲気は、何よりも日本の政治をぐちゃぐちゃにしている悪の権化です。
 
 自民党は国民の理解を得られればすぐにでも不信任案を出しますよ。
 いえ、支持されなくても、批判さえされなければ、ニュートラルな雰囲気であれば、不信任案出しますよ。
 でも解散総選挙を一番邪魔しているのは、マスコミであり、「それに迎合する国民」でしょう。
 
 自民党をいくら叩いても政治は良くなりませんよ。
 そんなのは対象が自民党でなくても当たり前のお話でしかなく、むしろ論拠無き批判のための批判なんて政治を一番悪くする最低行為でしかありません。
 ぜひ、「一体誰が一番政治の足を引っぱっているのか」を考えてみてください。
 自民党ですか、民主党ですか、他の政党ですか、マスコミですか、ネットですか、国民ですか?