いまこそ竹島問題を国際司法裁判所に提訴すべき

 喧嘩するにしても戦争するにしてもタイミングっていうモノはあります。
 特に現代社会においてはそれは顕著で、古代中世なら勝てばそれだけで全てが許されたりしていましたけど、例えば徳川家康の「国家安康」「君臣豊楽」なんてイチャモンでしかないのでも戦争の理由になった時代もありましたが、でもいまではそんなコトは絶対に許されませんよね。
 これは時代が経てば経つほど武より理の方が重要視されるようになったというコトでしょう。
 さらに言えば古代なんて理由が無くても戦争をしていたのでしょうから、徳川家康もある意味、理由が無ければ戦争が出来なかったという証左とも言えるのかもしれません。
 
 まぁ徳川家康はともかくとしましても、とにかくですね、法治国家が当たり前になりつつある現代国際社会においては、何をするにしても大義名分というモノは大切であり、そしてそれは、何より第三者に対して納得させられるぐらいの説得力を持つモノが必要になってきています。
 当事者だけの言い分では、それは一方的な物言いになってしまい水掛け論にしかならずに、もしそれで戦争を認めていたのでは結局勝った負けただけの世界になってしまいますから、とにかく現代世界社会においては、喧嘩する場合にはいかに第三者に自らの正当性を認めさせるかが一番大切だというコトは認識しておかなければなりません。
 それは時には理屈よりも大切です。
 なぜなら、理屈とは結局自分の正義ですから、時に自分だけの正義にしかならず、そこに客観性がないからです。
 時にそれが客観性よりも様々な駆け引きによって第三国への理解を得られたという事実作りの方が重要になる場面というのは少なくないワケですが、それも含めて、喧嘩をする場合はまずは自分だけの正義にならない、第三者第三国も納得しうるぐらいの大義名分が必要なのです。
 
 そう考えれば、いまこそ日本が竹島問題で国際司法裁判所に訴えるチャンスです。
 国際司法裁判所は双方の国が納得しなければ裁判自体が始まらないというシステムになっていますから、訴えただけでは裁判ははじまりませんが、それでも「日本が提訴して、韓国が拒否した」という事実が作られるコトは大きいです。
 むしろ今しかありません。
 今ここのチャンスを逃すと、次いつ「第三国にも納得しうる大義名分」が出来るのか分かりません。
 
 過去に日本は2回ほど国際司法裁判所にこの問題で提訴した、実際には韓国に付託を提案したコトがあるようなのですが、それもだいぶ昔のお話です。
 昔の日本はまだ気骨あふれる気概を持っていました。
 最初の付託提案は1954年ですが、1958年には「国内には戦犯など存在しない」という国会決議が採択されているのですけど、これには社会党すら賛成してのコトだったように、この当時はまだこういう気概を日本国民は持っていたんですね。
 でもそれも段々サヨク思想のせいで悪化していき、いつしか韓国・北朝鮮の朝鮮半島に触れるコトがタブーとなって、それが論拠のある批判であっても売国奴扱いされるような雰囲気になってきました。
 最近また小泉さんの訪朝や、日韓W杯のおかげで正当な批判はできる雰囲気になってきましたが、残念ながらそれまでの雰囲気であるならまず国際司法裁判所に訴えるなんてコトはできなかったでしょう。
 「韓国は日本に対して敵愾心を持っている」と言うだけで売国奴扱いされるのがつい10年前の空気なんですよ。
 これが全然理解出来ない人っていまは多いと思うんですが、それが事実なのです。
 北朝鮮だって、そもそも「北朝鮮」と略するコト自体が半ば禁止化されていて、一度は必ず「朝鮮民主主義人民共和国」と全部言わなければならないという変な決まりみたいなモノがあったりして、そして過去に何度も日本は北朝鮮にコメを送っているのですが、これも日本国民の多くの賛成があってのコトだったのです。
 むしろ反対というと、反動勢力だとか右翼だとか、理由もなく根拠もなくレッテルを貼られてそれがまかり通る社会だったのです。
 そんな時代に国際司法裁判所に提訴なんてできますかと。
 むしろそれを許さなかったのは日本国民自身だったのです。
 これを忘れてはいけませんし、そして今は雰囲気は全然変わったのですから、だから今がチャンスなんです。
 
 一番大切なのは「韓国とはこういう国です」と国の内外に知らしめるコトです。
 いままでの日本においては異様な雰囲気が支配していたためにそれができませんでしたが、ついに機は熟したというところでしょう。
 いまこそ、トチ狂ってしまったイ大統領を利用して、韓国がどういう国かというコトを内外に知らしめましょう。
 日本が同じ土俵に乗る必要はありません。
 日本は知性的に理性に則って被害者としての立場を国際社会に訴えるのです。
 
 いまこの機会を失えば、また次にこのような機会がくるかどうか分かりません。
 ただ単に「韓国が不法占拠してる」だけでは、領土問題はどの国にもあるのですから、ちょっと「第三国に対する大義名分」としては弱いのです。
 でも他国の天皇・王族までをも貶めるという行為は、国際社会ではタブー中のタブーです。
 必要以上に熱くなる必要はありませんが、キチッと日本としての立場も明確にしておく必要があるでしょう。
 相手は引けば引くほど押してくる、再現も理性も知性もない獣なのですからね。