人間としてバカとしか言いようのないマキコ大臣

 ついに捨てゼリフですよ。
 最近ここまで見事な捨てゼリフを吐く人、ネットでもそうはいませんよ。
 

 田中文科相「3大学はいい宣伝になった」
 
 「今回(の騒動が)逆にいい宣伝になって4、5年間はブームになるかもしれない」
 田中真紀子文部科学相は7日、不認可としながら一転して新設を認めた秋田公立美術大(秋田市)など3大学について、首相官邸でこう語った。不適切な発言との批判が出そうだ。
 3大学への認可通知は「事務的に(行う)」とし、突然の不認可判断に始まる今回の混乱について自ら大学側に説明するかは明らかにしなかった。
 いったんは不認可とした判断については「私には日本の教育のあるべき姿についてイメージがあり、文科相を拝命して(役所の)中からだったらブレークスルー(突破口)をつくれると思った」と説明した。

 
 いい宣伝になった?
 どうしましょう、この人に対する形容詞はもはや「バカ」しか選択肢が思いつかないのですが、バカって言っちゃっていいですか?
 だいたい宣伝になったコトと、マキコ大臣が法の不遡及という大悪事を犯したコトには、なんの関係性もありません。
 宣伝になったからと法の不遡及の罪が消えるワケでは全くありません。
 なにを責任転嫁しているのでしょうか。
 それで関係者が感謝するとでも思っているのでしょうか。
 もしそう本気で思っているなら、この人はもはや日本人としての常識的感覚が欠如しているとしか言いようがありません。
 
 結局これも「宣伝してやったんだから」という「してやった」の上から目線なんですね。
 頼んでないのに勝手に滅茶苦茶やって宣伝になったからいいだろと、どれだけ上から目線ですかと。
 何様ですかと。
 百歩譲って頼まれた上で行ったコトならまだ上から目線でもいいですが、勝手にやっておいて、放火しておいての上から目線ですよ。
 ちょっと頭がおかしいんじゃないですかね。
 この人の言動はすべてこうなんですよね。
 
 またもうひとつの「言い訳」もひどいです。
 「私には日本の教育のあるべき姿についてイメージがあり、文科相を拝命して(役所の)中からだったらブレークスルー(突破口)をつくれると思った」
 と言っているようですが、この発言には一切「審査後にOKが出た学校に対して突如不認可を出す合理的な理由」が存在しません。
 「日本の教育のあるべき姿についてイメージ」はいいです。
 政治家ですし、大臣ともなれば、そのイメージに近づくよう自らの権限を振るうのは半ば当然の権利でしょう。
 それはいいんです。
 しかし今回の問題は、そんなところにはないワケです。
 どうにかしてマキコ大臣や野田内閣は「田中大臣が新しい大学のあり方を模索しようとした」というシナリオに持っていきたいようですが、今回の問題はそんなところにはありません。
 今回マキコ大臣がやらかしたコトは法の不遡及なのです。
 未来の常識でもって過去を裁いたという、とんでもない大悪事なのです。
 ここを混同して問題の本質を誤魔化してはなりません。
 
 「日本の教育のあるべき姿についてイメージ」を実現するためなんかには、今回の3校を突如不受理にする必要は一切ありませんよね。
 必要不可欠であったのならば分からなくもありません。
 でも全く必要不可欠ではありません。
 まして過去に出したOKを取り消してまで不受理を出さなければならない理由には、「日本の教育のあるべき姿についてイメージ」というこんなものは全くならないのです。
 まさに論拠と結論が乖離してしまっている最たる例と言えるでしょう。
 こういうのを詭弁っていうんですよ。
 
 この問題、「また田中マキコがやらかした」ぐらいの扱いになってしまっていますが、本質は「法の不遡及」という憲法問題にまで発展する、法治国家にとっては最悪の行為だというコトに気付かなければなりません。
 マキコ大臣が頭が悪いのはもう指摘した通りですが、しかしこの行為を野田総理や官房長官まで追認しているところに、民主党政権のデタラメさが見えてきます。
 それは法の不遡及を認めるってコトなのですからね。
 まず法治国家の行政府のやるコトではありません。
 田中マキコ大臣と民主党は、人間としても政治家としても、もう終わっているとしか言いようがないのです。