民主主義のすごいところは民主主義の否定すら民主主義の制度の中で実現できる点
あけおめでございます。
ことよろでお願いいたします。
今年も元気いっぱいでいきましょー!
右も左も逝ってよし!!
バーチャルネット思想アイドルのやえです。
おはろーございます。
さて。
やえは決して民主主義こそが人間の歴史上最も優れた政治体制だと言うつもりはありませんし、思ってもいません。
政治はあくまで手段であり道具でしかないのですから、道具である以上は一長一短があって、おそらく人間では「パーフェクトな政治体制」なんてモノは作り出すコトができないでしょうから、あとはもう時代に合わせた取捨選択しかないと思っています。
よって現在ではモアベターなのが民主主義であって、いま日本で民主主義が採られているコトに異存はありませんが、それが最上であるというコトを言いたいワケではありません。
しかしそれを差し置いても、民主主義制度というのは、ある種異質な政治体制であり、ある種こここそが一番優れた政治体制だと言える部分があります。
それは、民主主義制度という制度は民主主義を否定できる制度であるという点です。
例えばヒトラーの例を取るまでもなく、選挙によって一人の人間に権力を集中さられるコトを決めてしまえば、民主主義の制度の中で皇帝すら生み出せてしまうコトができるワケです。
こんなの他の制度ではあり得ません。
王政から民主主義制度に移行するにも、例えばフランスでは大量の血が流されましたように、王政内では完全に非合法とされている武力蜂起によってそれが成されたワケですし、日本においても天皇という存在によって革命にはなっていませんが、明治維新という武力クーデターによって政治制度が作り替えられたというのは誰も否定できない事実でしょう。
しかし民主主義だけは違うんですね。
武力での民主主義打倒は民主主義政治においても非合法とされていますが、しかし選挙によってであればそれは論理的には可能なのです。
こんな政治体制は他にありません。
日本も憲法も変更可能であるのですから、総理大臣を大統領にするコトも可能ですし、それこそ皇帝にするコトも可能です。
甚だ不敬な言い方になりますが、天皇を廃すコトすらいまの民主主義制度のもとでは理屈で言えば可能なワケです。
他の立憲君主制の国ではどうなっているのかはちょっとやえは知らないのですが、しかしまともな民主主義国家であれば憲法を改正するコトは可能になっているハズですから、これって結構すごいコトだと思うんですね。
民主主義自身の意思によって民主主義を否定するコトができるのです。
これは様々な政治体制においてはかなり特異点だと言えるのではないのでしょうか。
政治に関わりたくないっていう人は、こんなコトはどうでもいいでしょう。
民主主義でも幕府制でも貴族制でも、自分には自分の生活だけを考えていたいっていう人は、こんなコトはどうでもいいとは思いますし、そしてその考え方は決してダメな考え方ではないと思います。
選挙の時にもよく言ってますように、政治に関わらない生き方というのは、それはそれで選択肢の一つだと思いますし、結局日本においてはそれでも十分生活は出来ていけるのです。
しかしちょっとでも政治に関わりたいと思う人間にとっては、民主主義は素晴らしい政治体制だと言うべきなのではないのでしょうかと思うのです。
だって幕府にしても貴族にしても、政治に関わろうとするのであれば、もう生まれによって99%が決定されるワケで、政治に関わり合いを持てない家に生まれればまず政治は関われないのですからね。
もちろんそういう一握りの家に生まれればこれほどおいしい政治家人生はないと言えるかのもしれませんが、しかし「人間の意思による選択」という部分においては、幕府制や貴族制においてはあり得ない制度と言うしかありません。
民主主義とは、人間の意思により政治に関わり合いを持つコトができる制度であり、それは民主主義すら変えるコトのできる柔軟な制度と言えるのです。
この「価値」は大変大きいのではないのでしょうか。
変なお話、やえがこうやって政治のコトをサイトで堂々と書けるのも、民主主義のおかげだと言えるでしょう。
なにをもって人間の幸福にとっての最も良い政治体制と言うのかという問題はいつまでも議論の尽きない問題だとは思いますが、少なくともこの「誰しもが自らの意思で参加でき、またどんな変更でもできる」という点においては、民主主義こそがもっとも価値の高い制度であり、それを享受している身としてはその価値を大切にしなければならないのではないかと思うのです。
バーチャルネット思想アイドルやえ十四歳は、今年の日本も応援しています。
ディスカッション
コメント一覧
遅ればせながら、あけましておめでとうございます。
さて、「民主政に賛意」とのことですが、基本的には自分もそう思います。ただ、多少の疑問も湧いてきたのでそれを呈する次第です。
例えば、何事にしても民主政においては時間がかかります。それはそれで、平時ならば結構なことと思いますが、有事ではどうするのでしょうか。古代ローマには危機管理として独裁官(ディクタトール)、ヴェネツィアには十人委員会、そして現代の国家の多くには緊急事態条項(名称は異なるが)が憲法に盛り込まれています。ところが、我が国には……。
そして、この点においての重大な欠陥は、「主権を与えられた民は正しい判断をしてくれる」という前提が働いていることにあります。チャーチルの「民主主義は最悪な政治制度だ、他よりはマシだが」という発言は、民主政に対する警告であると思います。或いは、裁判員制度も、司法の民主政(?)という意味では正しいのでしょうか、実際はどうでしょうか。
故に自分としては、王制、寡頭制、民主政のミックスが一番良いと思うのですが。