2017年衆議院総選挙への所感
というワケで、衆議院総選挙は自民党の圧勝という形で幕を閉じました。
選挙ってなぜか勝敗ラインが人によって異なるようなのですが、しかし国民から見れば選挙というモノは、すべての立候補者は等しく立候補者であって、前職や与党の政党の方が事前に票が入っているなんてコトはないのですから、結局は過半数かどうかがすべての政党において勝敗ラインであり、さらにもうちょっと言えば、委員長を独占できる絶対安定多数を取れば大勝と表現するべきラインなんじゃないかなってやえは思っています。
全員が0から始まって、その積み上げの結果によって国会での勢力が決まるんですからね。
選挙前がどうであったとしても、全ての政党にとっての勝敗ラインは「過半数」であり、「絶対安定多数」なのではないのでしょうか。
それは「今回は野党が割れたから自民党を利しただけだ」という負け惜しみに近い放言に対しても言えます。
選挙とは国民の自由な意志によって誰に入れるのかを決めるコトができるのですから、その結果を別の要因に求めるというのは、それは民主主義と国民の意志を蔑ろにする、バカにする行為でしかありません。
繰り返しますが、選挙というのは国民から見ればすべてイーブンな行為です。
国民の意志によって誰を当選させるか決めるコトができるワケですし、どこを政権党にさせるかを決めるコトができるモノです。
民主党政権がまさにそうだったじゃないですか。
あの時だって政党は自民党が民主党しかなかったワケでありません。
公明党や国民新党や社民党や共産党やみんなの党などがあった中で民主党が大勝し、中心となって与党を形成したのです。
ましてあの時は民主党単独で300議席超えという、今回の自民党よりも遥かに多い議席を獲得したワケです。
これが選挙なのであって、国民の意志だったワケで、これを忘れたとは言わせませんし、これを否定するコトもできません。
またこれは、本来最も重要視しなければならない政策面についても同じコトが言えます。
「野党で票が割れた」と言われている希望の党と立憲民主党ですが、政策的には全く違う政党です。
希望の党は自民党に近い政策を掲げていた一方、立憲民主党は思想的にはかつての社会党に近い政策の政党です。
立憲民主党は民主党や民進党のときのような反自民だけで固まっていて思想的にはよくわからないような政党ではなく、そこから左派的な思想の人たちだけが集まった、むしろ純粋左派政党と言える政党に生まれ変わった、分かりやすい政党になったワケです。
つまり希望と立憲民主、政策や思想は真逆の政党です。
よってこの2つの政党を同じ土俵で扱うのは、そもそもすべてが間違っていると言うしかありません。
それなのにこの2つの政党を同じ土俵に上げて、「分裂していなかったら」とか、まして「この2つの党に入った票を合算すれば自民党に勝っていた」とか言ってしまうのは、政治をバカにしている行為でしかないでしょう。
政治も選挙も勝ち負けゲームではありません。
政策を如何に実現するかという真剣な場です。
数字のやり取りだけしか頭にないゲーム感覚しか持てない人は、政治に口出して欲しくないとすら言いたくなってしまいます。
やえとしたら、立憲民主党という政党はこれでよかったんだと思っています。
政策や思想がハッキリとした政党であり、今回これだけの議席を伸ばしたというコトは、つりは日本国内には労働組合などを中心とする思想的左派の人たちがこれだけは存在するってコトを明らかにしたのですから、それはそれで大きな意味があるでしょう。
これはやえはいつも言っているのですが、最も良い政治の形とは、すべての政党が自らの議席数に応じた大きさの意見を反映させた法律や政策をすすめるという形なのであって、つまり思想と左派の人がこれだけ存在するというコトがハッキリしたのですから、それらの人たちの比率は、国政においては反映させつ政策を進めていくというのが、もっとも理想的な政治のハズなんですね。
もちろん真反対から対立するような案件では、最後は多数決で決められるべきですが、少なくとも「思想的左派が国内にこれだけの勢力はいるんだ」というコトか、ごった煮政党民進党が瓦解し、思想的純粋培養となった立憲民主党の成立によって明らかになったというのは、それなりに意義のあるコトだと思っています。
こういう人達も国民であり有権者なのですから、政治に声を反映させる必要は必ずあるのです。
当たり前のお話なのですが、マスコミやコメンテーターとかいう人達がいろいろなコトを勝手に言っているワケですが、どんな数字を持ち出したとしても、どんな理屈をこねくり回したとしても、選挙という18歳以上のすべての国民が出した結論が最も重いというコトは自覚すべきでしょう。
それを否定すれば「自分は国民より偉い」と言っているワケで、つまりは民主主義の否定にしかなりませんから。
ディスカッション
コメント一覧
そこら辺の問題は新聞放送文壇など表現全般が特定のリベラルを名乗る売国奴たちに牛耳られていることが最たるものなのよね
奴等は反権力ではなく反自民かつ反日本だしね
本題と関係ないですが、
「労働組合などを中心とする思想的左派」
これはまずいんですよ。
組合が盲目的に左翼に「なる」のは異常なんです、本来は。
ですから、思想的左派が立憲民主に行くのはいいのですが、組合は希望か、あるいは自民に引きつけておくのが肝要です。
ちなみに日教組/全教と、多分自治労は見捨てて左翼に行ってもらうとしても、企業系労組は左翼の票田にさせちゃいけません。
あ、JR(北海道・東日本)も左翼なので駄目か。