震災の時の実績を評価しない限り不公平にしか見ていないと言わざるを得ない
長いタイトルになってしまいましたが、自民党のお話です。
やえとしましては自民党を評価するような内容の文章が多いとよく指摘され、またそれを否定するつもりもないのですが、ただ勘違いしてほしくないのは、やえは自民党推しという立場をとっているワケではないというコトです。
やえが公平公正な立場であると言うつもりもないのですが、ただ、マスコミや世間の物言いを勘案すれば、そうでない全然伝えられていない、または理解されていない部分が多いと思うので、結果的に自民党寄りな内容になるコトが多いというだけです。
実際自民党を批判する内容も過去に少なくない文章を載せていますし、自民党寄りの内容でも事実に基づかない内容で無理矢理推しているようなモノは無いと思っています。
というかですね、こういう前フリを書かなければならないという時点でおかしいと思うんですよ。
今日はですね、内容的には完全に自民党寄りの内容になるのですが、しかし今回は、というか今回もですが、やえは公平な観点で見た場合、それでもそういう見方をしない方がおかしいと思いましたので、こういう内容の文章を書こうと思っています。
ハッキリ言って世間がおかしいのです。
結果的に自民党の得になるんだとか、民主党の損になるんだとかではなくてですね、その実際に行った行為こそを見てその時点でそれを評価するのが本当の政治の評価であって、その結果として支持率が上がりそうだから評価するのはやめようとか思ってしまうのは、それは政治を悪くする行為に他なりません。
悪平等です。
運動会のかけっこで、ゴール直前で全員ストップさせて同時にゴールさせるような、そんな悪平等です。
そうではなく、結果的に差が付いたとしても、それまでに走った速さやをキチッと評価するというコトが、政治にとってはもっと大切なのです。
特に最近の民主党の内閣支持率が落ちてきた時に多く言われるのですが、「でも自民党の支持率も上がらないよね」というセリフを聞きますよね。
相対化させて「どっちもどっち論」にもっていきたいのでしょうけど、やえはですね、そういうセリフを聞くたびに、それは政治をちゃんと見ていないからでしょうと言いたくなります。
「自民党は何もやってないじゃないか」とか言う人は多いのですが、やえは言いたいです。
どうせ何かやっても見る気が無いだけでしょと。
それは普段からもそうなのですが、特に、震災時における自民党の対応を前にして、これをキチンと見て評価しない限りは、「自民党は云々」と言う人は全て全く説得力がないと言うしかありません。
自民党が震災時に何をやってきたかというコトは、当時かなり当サイトでは伝えてきたつもりです。
多分、個人サイトとしてはかなりの分量を割いたと思っています。
例えばこちらの記事のように、様々な情報や、やえの知っている限りの知識を合わせて、紹介させていただいたところです。
正直ですね、自民党は野党としては最大限、いえ野党の枠を超えて１２０％の力を出し切ったと思っています。
本来、野党が役所に注文を付けて役所を動かすというのは、厳密には越権行為です。
まぁ政治家や政党というのは、与党でも野党でも国民の負託を受けている以上は一定の影響力があってしかるべきだとは思いますが、それでも役所からすれば野党と与党とどっちの言うコトを聞くかと言えば、どう考えても与党ですよね。
そんな中で野党は限界以上の注文を役所に着けて、また地元の地方自治体にも普段からのお付き合いのツテを伝って動くように注文を付け、そしてさらに各企業や各種団体にも普段のお付き合いがあるからこその信頼関係で救援物資などを出してもらって、復旧の力となりました。
これこそ自民党の力だったワケで、それはもう１２０％と言ってもいいと思っています。
また自民党自身もサイトでまとめているようですが、震災関連の法案成立や政府への進言など、かなり実現させているモノも少なくありません。
これは野党としてはハッキリ言って異例です。
役所の力の無い野党が、ここまで法案をまとめ上げたり進言が出来るコト自体が異例とも言える中、ここまで実行力を示したのは素直にスゴイと感心するしかありません。
ただし、自民党は様々なコトをやりましたが、それでもやはり一番の力は政府の力です。
当然です。
自衛隊も警察も消防も、そして国交省や厚労省などの中央省庁の技術のある役人も、全て政府の指揮下の組織です。
ですから、日本国内においては政府こそがもっともパワーを持っている組織であり、あれだけの大災害は政府が動かなければ何も出来ないとも言えるでしょう。
これは権限の問題です。
野党はあくまで立法府の中だけの権限しか持っておらず、自衛隊や警察や消防をはじめ、全ての役所を動かす権限を持っていません。
手足がないのです。
ですから、ガレキ１つ動かすだけでも、人力で出来る部分はまぁ政治家本人が行って動かすという手段がいないコトもないですが、これが重機でもって動かすというコトになれば、ではその重機をどこから持ってくるのか、借りるのであればそのお金はどうするのか、さらに免許が必要ですがその人を拘束する時間の報酬はどうするのか、パッと思いつくだけでこれだけの問題があって、これを解決するためには政府でなければ解決できません。
行政府であれば、重機はもしかしたら国土交通省が持っているかもしれませんし、自衛隊には特殊な装備がたくさんありますし、持っていなくても足りなくても、民間の建設会社から借りるコトが出来ますし、もしかしたらある程度の強制権を持って借りるための法令を発動させる権限もある可能性もありますし、そのための予算もあります。
しかし立法府には、そもそも重機なんてモノは持っていませんし、それを扱う技術も人もいませんし、法令を発動させる権限もありませんし、そういうコトに使う予算もありません。
予算を決定する権限は立法府ですが、それを使う権限は立法府には無いのです。
このように、現実的に力を行使するコトは、野党や立法府には皆無というのが現実なのです。
そんな中で自民党がとってきた行動というのは、やえは１００点満点中１２０点だと思っています。
これは自民党贔屓とかなんとかじゃありません。
もしこの評価が違うというのであれば、では自民党は他に何をすればよかったのかを具体的に指摘してください。
他の野党は何をしましたか？
ほとんど何も出来ていませんよね。
でもそれが普通なのです。
野党というのは、その力はほとんど一般人と変わりません。
だって、政治家というのは指揮官なのですから、指揮官だけでは何も出来ませんよね。
作戦を立案しても、それを実行する部隊が無ければ何も出来ません。
結局政治家というのは、やっているコトは一般人と変わらないのですから。
ちょっと発想力が他の人より良かったり、知識が豊富だったり、他人の意見をうまくまとめるコトが出来たりと、そういう頭脳労働が優れていると国民から認められている人なのです。
ただそれだけなのです。
そして、一般人と政治家の一番の違いは、政治家は一般人より権限を持っているというところです。
例えば政治家ではないやえがいかに素晴らしい案を計画しても、それを実行に移す部隊、自衛隊とか警察とかの手足に命令を出す権限はやえにはありませんから、まさに机上の空論、企画倒れになってしまいます。
手足とそれを動かす権限がいかに大切か、お分かりでしょうか。
ここがあるのと無いのとでは、現実世界に与える力は、雲泥の差があるのです。
野党は、完全な一般人よりはツテがあるという点で力は多少強いですが、行政府における権限は皆無なのですから、それはもう一般人と変わらないのです。
でも、その中でこれだけのコトをやったのです。
そして立法府の中で出来るコトも、最大限やったのです。
これは冷静に見た上での事実であって、もし違うというのでしたら、是非とも指摘してください。
よって、もしこれが自民党が与党であれば、野党としての行為を鑑みれば、もっと良い対応が出来たと判断できますし、評価します。
やえは、この点だけでも、十分に与野党は逆転すべきぐらいの評価があるのではないかと思っています。
もしそこまででなくてでもですね、でも十分にこの実績を持って、「いまの自民党は何もやっていない」とは決して言えないハズです。
だからやえは、いまの段階で「自民党は何もやっていない」とか、「与党の足を引っぱるコトしかやっていない」と言う人に対しては、むしろそれこそ民主党贔屓であり、立場に捉えられた、政治活動にしかなっていない言動をとっている人だと、そう言うしかないのです。
公平な目で見るからこそ、震災時の自民党の対応は十分すぎるモノだったと見るのが、バランスの取れた見方なのではないでしょうか。
個別で見て、政府はどうだとか、民主党はどうだとか、自民党はどうだとか言うのでしたらいいのですが、政府と自民党とか、民主党と自民党とかと比較して見る場合に、「どっちもどっち」と言う人というのは、これはもうバランス感覚のない人、もしくは民主党贔屓の人、もしくは政治を見る目がない、見ようとしない、そういう人だと言うしかないと思っています。