国会延長が決まりましたが

 さて、国家家の延長が決まりました。
 9月8日まで(この日は土曜なので実質7日までですが)の延長という、去年の引き続きですかね、お盆越しの国会です。
 こういうコトはあまり言いたくないのですが、民主党の議員は日本の伝統であるお盆っていう行事を軽視しているんじゃないかと言いたくなってしまいます。
 まぁそれはともかくとしても、結局自民・公明と約束した本日21日の消費税法案採決をいともあっさりと破り、そして延長だけは自分達だけで決めてしまうという、相変わらずの民主党の我が侭さです。
 会期延長は衆議院だけで決定出来ますので、今日の衆議院本会議では自民党は延長に反対したのですが、与党の多数で押し切ってしまいました。
 協力を求めた次の日にはあっさりと手のひらを返すいつもの民主党の手腕には舌を巻くしかありません。
 
 ところで、小沢一郎(あ、ご指摘いただいたんですが、当サイトでは昔にいろいろありまして、小沢一郎と菅直人には敬称を付けないコトになっています)が法案反対を明言しました。
 

 小沢氏が「反対」明言 増税法案、民主分裂含み
 
 民主党の小沢一郎元代表は21日午前、国会内で輿石東幹事長と会談し、「増税先行は納得できない」として、消費増税関連法案の衆院採決で反対する意向を伝えた。小沢氏は反対する議員とともに採決後の離党や新党結成も視野に入れており、民主党は分裂含みの局面に入った。
 会談は輿石氏が呼びかけた。小沢氏は会談後、記者団に「国民のために正義だと思っている。(法案を)認めるわけにはいかない」と強調。

 
 ここまで言ったのですから、もう撤回はしないでしょう。
 よって採決まで行けば、民主党は分裂するのがほぼ確定的となったと言えるでしょう。
 あるツイートがまわってきて笑ったのですが、これでもし新党が作られるとなると「小沢氏が新党(14年ぶり4回目)」なんだそうです。
 なかなかの記録ですね。
 
 というワケで、これからの国会は2つに1つです。
 民主党が分裂回避を最優先するために、消費税増税ホ法案の採決と成立を諦めてしまい、その結果として自民党が問責や不信任を出して野田内閣の終わりとなるか。
 もしくは、分裂を覚悟して採決に挑んで民主党分裂か、です。
 
 もし採決せずに問責が通れば、これは国会の全ストップですから、いくら国会日程が延長されたところで、まともに国会は動かないでしょう。
 野党が欠席のまま強行採決を連発するっていうのでしたら不可能ではありませんが、常識的にはあり得ないお話です。
 そもそも民主党が約束を破ったからこその問責、さらに言えば、野田総理が自ら「消費税増税をやる」と言い出したからこそ始まった今回の一連の動きなのですから、自らそれを放棄しておいて開き直るというのは、さすがに許してはならないと思います。
 技術的には強行採決連発も可能ですし、それを国民が許せばますます可能なワケですが、ここはキチンと国民が意思を表明するところでしょう。
 そしてこの場合、野田総理の取るべき態度は2つです。
 総辞職するか解散するかです。
 総辞職だと、ついに民主党4人目の総理大臣誕生となってしまいますから、ここは筋を通すという意味でも解散してもらいたいところです。
 
 もし野田総理が自らの政治信念を貫き通す覚悟で自らの党が分裂してでも採決するというのでしたら、法案は可決するでしょう。
 いくら小沢派の数が多くなっても、自民党の人数より多くなるコトはないでしょうから、法案自体は通ります。
 そしてこの場合、衆議院の採決が明日になるか来週になるかはまだ分からないのですが、少なくとも衆議院が通った後には参議院での審議と採決がありますから、国会自体は延長された日程でしばらく続くコトになります。
 最低限、消費税法案の参議院での採決が終わるまでは解散はありません。
 あと、関連法案などかもありますから、それが終わるまではなんとか国会は持つのではないでしょうか。
 
 しかしこれらの法案があらかた片がついたら何が起こるか分かりません。
 小沢新党がいつ不信任案を出すのか、自民党と同調するのかどうかも分からないので、下手をすれば関連法案があるのにも関わらず不信任案っていう可能性も否定出来ません、小沢派はそもそも消費税に反対ですからね、ですからこの辺の駆け引きがどうなるか分からないので時期は分かりませんが、それでもこの延長された国会中に必ず不信任案を巡る攻防はやってくるコトでしょう。
 菅内閣の時の不信任攻防の時と違い、新党になれば不信任案賛成には抵抗はないでしょうからね。
 小沢派も、新党を立ち上げたのであれば熱が冷めないうちに叩きたいでしょうから、もはや来年という選択肢はないと思われます。
 なるべく早い時期に「勝負の時」がやってくるコトでしょう。
 
 いまのところの国会の状況はこんな感じです。
 ただ1つだけ国民としてシッカリと覚えておかなければならないコトは、民主党は相も変わらず約束を守ろうとしないというコトです。
 昨日の民主党の両院議員懇談会が不調に終われば問責だったのでしょうけど、それはなんとかクリアにして、ギリギリでも法案が通るのであればというコトで自民党は数日の先延ばしを認めましたが、本来これはあってはならないコトですよね。
 本来これだけでも十分与党失格と言うべきなのです。
 なにやら今日も、自ら提出した消費税法案を審議する特別委員会を審議拒否したとかいうお話も聞こえてきているワケですが、もはやまともな政党とは呼べません。
 どうもマスコミも国民も民主党のこの行為に対して批判が少ないようにしか思えないのですが、解散の一番の力は国民の声だというコトは忘れてないでほしいと思います。