現実的手続きを見た場合の男系維持とそれ以外 (下)

 (つづき)
 
 では、以上を踏まえまして、男系維持の道を具体的に模索してみましょう。
 踏まえるコトはたくさんあります。
 まずは少なく見積もっても10年は時間があるというコトです。
 また、最低最悪「神武天皇家を終焉させる」場合でも、悠仁親王が女の子供を成せば繋がりるのですから、まぁ30年は時間がありますね。
 さらにこの場合は、「眞子内親王殿下達に復帰してもらう」というセイフティーネットもあるワケです。
 十分に耐えられる時間があります。
 
 だから、女系容認論は10年は黙っておいてください。
 
 10年の間に男系維持の道筋が立てられるかどうか、その間黙っててくださいよ。
 女系でもいいじゃないかって言うから、国論が2分されて余計な雑音が入って、男系維持の道が進まないんですよ。
 男系の方がいいと思うのであれば、10年黙っててください。
 もしいまの段階で女系だわーわー言うのであれば、それはむしろ男系維持捨て去る、つまりは「神武天皇家とこれまでの日本の歴史を捨て去ろうとしている行為」としか呼べなくなります。
 積極的に邪魔して捨て去ろうとしている行為としか呼べなくなります。
 男系維持の方がいいと思うのであれば、この10年は積極的にその論を唱えて下さい。
 どうしても男系維持がイヤだと言うのでしたら、せめて10年は黙っておいて下さい。
 簡単なコトですよね?
 
 さて、男系を維持する場合、いくつかの方法があります。
 皇族復帰していただくしか道はないというコトはありません。
 ここを勘違いしないでください。
 道は3つあります。
 
 1つは、悠仁親王に男の子供を成していただくコトです。
 安定さを考えれば2人以上成していただくのが望ましいです。
 この場合は法改正も何もいりません。
 全く何もせず現状維持するだけで、男系維持は為し得ます。
 そもそもの議論のはじめである安定性については完全無視なお話にはなりますが、最も望ましい道ではあります。
 
 2つ目は、良く言われますように、戦中までは皇族であった家に生まれた男性の方に、皇族に復帰していただくという方法です。
 なぜこの方法で男系が維持されるのかと言いますと、結局神武天皇に繋がる男系の血筋であればそれだけで天皇即位の条件はクリアされるからです。
 現在の若い方は生まれからもう民間人として生まれた方もいらっしゃいますが、しかし生まれがどうかというのは天皇即位の絶対条件ではありませんから、生まれが民間人であっても、神武天皇の男系の血を引いているとハッキリと分かっていれば、それだけでいいのです。
 ですから、この方法がいま注目されているワケですね。
 この場合は法改正が必要でしょう。
 皇族復帰に関する法令はありませんから、その法整備が必要です。
 また、法律だけでなく、一度民間人になっている以上は本人の意志を無視して強引に復帰していただくワケにはいきませんから、本人の同意を得る必要があります。
 ちょっとだけハードルは高いと言えるでしょう。
 
 ですからこの部分について懸念する人がいます。
 本人の意志は本人に聞くしかありませんから語るだけ無駄なので語りませんが、生まれが民間人なのにという部分にひっかかる人がけっこういます。
 民間人として生活してきて、もし皇族としての自覚もない、デタラメな人間が天皇になったらどうするんだって言う人が結構います。
 よってやえは、そのご本人には皇位継承権は与えない方向でいいのではないかと思っています。
 男系で大切なのは血筋です。
 ですから、この方の子供の代から皇位継承権を与えればいいのです。
 これですと、その子供は生まれた時から皇室育ちですから、何の問題もなくなるコトでしょう。
 そもそも悠仁親王殿下がおいででいらっしゃるのですから、いま民間人の方に継承権を与えても、その序列からして天皇に即位する可能性はかなり低いでしょう。
 いま民間の人が即位してとんでもない人物だったらどうするんだっていう懸念は、ほぼ無意味なワケです。
 これでほぼ問題は無いですよね。
 
 その上でさらにやえは提案しているコトがあります。
 それは、できれば現在の独身女性皇族の方と、男系の血筋を引いている方がご結婚なさるコトです。
 その子供は皇室で育った母親から教育を受けつつ、男系の血筋も引いているので、かなりよい環境を整えるコトができると言えるでしょう。
 国民から見た時の親近感も「敬宮愛子内親王殿下の子供」であれば、かなり親しみが持てると思います。
 これが安定性を考慮した上ではかなり上位に入るベターな方法ではないでしょうか。
 最低でも皇族復帰していなくてもこの結婚が成されてさえいれば、悠仁親王に子供が成されなかった場合に、この段階で復帰していただければ問題はなくなりますから、かなり良い方法です。
 一番の問題はもちろん本人達の意志ですけどね。
 ただまぁ、こう言うのもなんですけど、現在だって皇族の方に完全な自由恋愛があるとは思えませんし、またそれはそれとしてこういう可能性や方法がある示すコトは重要ですから、やえはこういう提案をします。
 さっきも言いましたように、本人の意志は本人のみのお話なのですから、他人が語るだけ無駄ですから。
 
 3つ目はですね、さっきも言ったコトとかなりかぶりますが、この男系の血筋を持つ方と現在の独身女性皇族の方との結婚が条件なのですけど、この場合はですね、男系が皇族復帰する必要は無いという点です。
 女性宮家が議論されていますが、結局のところ、この夫婦の子供が神武天皇家の男系に連なるのですから、この子供に皇位継承権があれば、それでいいワケですから、男性が皇族になって皇位継承権がなくても全然問題は無いのです。
 女性宮家はどういう形で、夫の身分やその子供の身分についての議論が全然見えてきませんが、もしこういう形でしたら、やえは女性宮家を認めてもいいと思っています。
 ほぼ一代限りの例外規定になりそうですが、男系の方と結婚する場合に限り女性宮家を認めるのであれば、こういう方法もあるというコトを知っておいて下さい。
 無理して男性が皇族に復帰していただく必要はないというコトです。
 大切なのは、「神武天皇家の男系の血を引いている」というコトです。
 決して「親が天皇」とか「親が皇族」が条件ではないのです。
 ここを勘違いしないようにしてほしいところです。
 
 やえが考えつく方法はこの3つです。
 もし他の方法があり得るのでしたら、ぜひ教えて下さい。
 
 そして、10年黙っててください。
 これら3つの方法は、10年という年月かければ十分に達成出来る方法です。
 10年待っても手遅れにはなりません。
 10年では男系が無理だとハッキリとはしないんですが、仮にハッキリしたとしても、その後男系以外の道が潰れるコトはありません。
 だから10年黙ってて下さい。
 それなのにもし黙らないのでしたら、それは神武天皇家を意図的に断絶させようとする悪意のある人だと認定するしかなくなります。
 10年黙ってて下さい。
 
 もっと言えば、悠仁親王殿下がご成婚なさり、子を成すという段階まで待っても、天皇という制度がなくなるという事態にはなりません。
 正直10年の間になんとかすべきだとは思いますが、でも男系という道が潰えるまではギリギリまで粘るべきだと思いますし、確実に女系論はその邪魔にしかなりませんから、30年は黙っていてほしいです。
 30年待っても、天皇という存在が潰えるコトはありません。
 悠仁親王殿下に男の子供が出来なかったとハッキリしてから動き出しても、十分に大丈夫です。
 
 勘違いしてはいけないのが、安定性は男系維持よりも上位の価値観ではないというコトです。
 安定しているにこしたコトはありませんが、それは男系維持を犠牲にしてまでの価値ではありません。
 安定が男系維持を阻害しているのであれば、そんな安定はいりません。
 もしどうしても安定を望むのであれば、それはまず皇族復帰案を10年かけて全力で目指した後、さらにそれが失敗したとしても、悠仁親王殿下に男の子が出来なかったとハッキリした後でも十分です。
 3人子を成していただければ、3人とも女の子であったとしても、3宮家が出来るのですからね。
 それは十分安定への道と言えるでしょう。
 
 そしてなりより一番目指すべきは「男系の継承が成された上で安定性を目指す」というコトです。
 この「当たり前の目標」を忘れてないでください。
 男系継承が不安定だから安定性のある方にスイッチしようというのは本末転倒です。
 男系継承の方が上位に位置する価値なのです。
 安定は手段です。
 目的ではありません。
 ここを勘違いしないようにしましょう。
 
 だから本当は30年は黙っていてほしいです。
 神武天皇家を絶対に維持させるコトが必要だと理解出来る人は、30年男系維持に全力を傾けていただけませんでしょうか。
 それで問題は無いのですから。
 
 神武天皇家が断絶すれば、日本の歴史が断絶する。
 この意味を考えてもらいたいです。