自民党が特例公債法に反対なのは解散だけが理由ではない
未だ国会が動きません。
相も変わらず民主党は動かそうという努力もなく、与野党国会対策委員長会談の場ですら野党にゼロ回答をして呆れられている状況で、全く与党にやる気がない状態が続いています。
いくら野田総理が特例公債法は国民生活に直結する重要法案だと言っても、説得力は皆無です。
それなのに民主党はお得意のジミンガーで自民党に責任をなすりつけようとしているワケで、どこまで与党の無責任が続くのでしょうか。
で、その特例公債法なのですが、民主党は「解散を理由に拒否している」と言ってますけど、これも大きなウソです。
この辺はマスコミもキチンと伝えないせいもあるのですが、自民党は谷垣執行部時代からずっと論拠を示して、この政府民主党が示す特例公債法案に反対しています。
その理由は、バラマキ政策です。
民主党が作った今年度の予算の中には、かなりのバラマキ政策が含まれています。
今更説明するまでもないかとは思いますが、子ども手当から始まって高校の無償化ですとか、また復興予算でも全く関係ない部分に予算をつけているというバラマキ・デタラメな予算が盛り沢山です。
そして特例公債法案とは、この予算を執行するために必要な法案です。
すなわちこのバラマキをするために公債を発行するワケで、今予算と特例公債法はセットなワケで、特例公債法に賛成なら予算に賛成、特例公債法に反対なら予算に反対というコトになるワケです。
そして自民党は当然バラマキ予算に反対しています。
となれば、出される結論としては「バラマキ予算のための」特例公債法には反対だっていう、やっぱり当然のお話なのです。
ここをちゃんと見て考えないといけないですよね。
政局脳のマスコミはすぐに政局だ政局だと言いますが、しかし特例公債法とは公債を発行して借金をするっていう法律ですから、その法律だけではなにも現実は動かないワケで、つまり予算執行のための存在でしかないのですから、この特例公債法だけを見て考えても全く意味は無いのです。
なんのためにこの法律を作るのか、なんのために公債を発行するのかっていう点を考えなければなりません。
まして政権交代して民主党政権になってから史上最大の赤字国債を発行し続けているワケで、「無駄を削減」とか「埋蔵金がある」とか散々言っていたくせに、いざ政権をとったら過去最大の赤字国債発行ですよ。
つまりそれだけ自民党時代にはなかったバラマキを今の民主党政権はしているというコトです。
今回の民主党が出している特例公債とは、つまりこれを認めるというコトなんですね。
そりゃ反対しますよってお話です。
間違えてはいけないのが、特例公債法という法案を出すコトがダメというコトではありません。
法案そのものがダメなのではなく、なんのためにその法案が必要なのかという論拠の部分がダメだと言っているのです。
適切な予算であり、必要だと認めるなら、特例公債を発行するための法律を作るのは問題ではないのです。
特例公債法案がダメなのではなく、そのもとである予算がダメなのです。
よって、この問題で賛否を言うのであれば、まずはバラマキ予算を認めるかどうかを考えなければなりません。
バラマキをよしとするのであれば、特例公債法はすぐに成立させろと言ってもいいでしょう。
でもバラマキはダメだと言うなら、特例公債法は反対すると言うべきなのです。
ディスカッション
コメント一覧
野党時代も与党時代も、民主党はジミンガーだけ。
これはもう、政治的に100%自民党に依存してる甘えんぼ集団ですねこれ
誤投、しつれいしました。
そうですね、この状況でのどっちもどっち論は民主の審議拒否はいい拒否で
自民は悪い拒否ですと宣言するようなものでは?
天皇陛下の戦争責任論と同じく責任はあるが罪には問えないレベルじゃな
いですかね。とりあえず約束を守らない事をあれは高度な政治戦略で云々と
考えられるかどうかでしょうが。私には無理ですよ。
野田続投の時点で論拠らしきものも失って今はただの居直り期間。
口だけ番長さんのコメントなのが頼りないですが通るわけがないのは
国会運営の方だと素直に思ったほうが良いのでは。
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もしくは、一定の責任っていうのはどの程度で、
民主党と自民党で、どのくらい責任に差はあるのかも聞いてみたいですね>pipita20さん
民主党と自民党で50:50くらいなのか、95:5程度なのか等々。
「一定の責任」っていっても人によって天と地くらいの差が考えられますので。
「通るわけもない主張を押し通して、国会を開けない状況にしている側いも一定の責任は問われるべきでしょうし、まして自民党には一切非がない、なんて事はありえないと思います」
そう仰るから、あなたは自民党がどうしたら「一切非が無い」「100点満点」だと言えるのですか、と訊いているのです。
もちろん結果(例:現政権を解散させたら100点)ではなく、手段の話をしていますよ。
どうするもこうするも、それは自民党が決めることですからね。
野党という立場をしっかり理解して、国民に向けて理解を得られるよう、しっかり政策議論をして頂ければいんじゃないでしょうか。
いちいちマスコミの言う事に反応してもしょうがないですし、一つの判断材料になるかどうかは自分で決めればいい事です。
そこから得た結論をもって、次の選挙の際に投票に行けばいいんじゃないでしょうか。
はぁ、じゃあ、自民党はどうすればいいんでしょうかね。
総理の専権事項である「解散」を「言明」しないと話し合いに応じないという立場の野党である自民党にも、一定の責任はあって然るべきだと思いますがね。
国民向けのパフォーマンスであるのが見え見えで、どう考えても民主党が応じるわけがないじゃないですか。野田総理と輿石幹事長なんですからね。
通るわけもない主張を押し通して、国会を開けない状況にしている側いも一定の責任は問われるべきでしょうし、まして自民党には一切非がない、なんて事はありえないと思います。
どちらか一方が全面的に悪くて、もう一方は全く悪くないなんていう事は、まー一般的な感覚ならともかく、
政治を語るにあたってそんなナイーブな感覚で物事を判断なんて不可能だと思いますがね。
まして無理やりそういう感覚で判断したところで、偏った判断しかできないと思います。