新政権に望むモノ

 安倍新政権に望むモノはなにかと問われると、人によって様々な答えが出てくるでしょう。
 例えば経済や景気対策を言う人もいるでしょうし、外交や防衛問題を言う人もいるでしょう。
 また歴史問題とか、いわゆる「戦後レジューム」的な問題の解決を強く望む人もいると思います。
 それは人それぞれでしょうし、これらに優先順位を付けるのは難しいと思います。
 
 しかしやえがもし「安倍政権にはまずなにを望みますか」と問われたとしたら、これらのコト以外を挙げます。
 それはなにかと言うと「安定した政権」とやえは言いたいです。
 
 これまでの民主党の3年間の政権は何が一番ダメだったのかと言うと、端的に言えば「素人が政治に携わった」からです。
 いままでの民主党政治とは、政治の重み、与党の重みが分からず、浮かれ気分のままに権力を振るって好き勝手にやってしまったから混乱に混乱を極めたのです。
 ですからもしかしたら民主党のどの政策も、きちんと腰を据えて、長期的な視点で、キチンと地ならしをして軋轢が無いような形で着実に実行しようとしたのであれば、良い結果が得られたモノもあったかもしれません。
 でも民主党は、その自らの権力の大きさに浮かれて、自分たちは何をしても許されるんだと勘違いして強権を振るったからこそ、大きな反発とゆがみとひずみが生まれてしまったのです。
 一番の問題は、民主党自らの政治に対する姿勢だったワケです。
 
 民主党政権3年間で学んだコトは、「『誰がやっても政治は同じ』ではない」というコトです。
 いくら素晴らしい政策を掲げても、いかにすべての人が同意する案件だったとしても、それを実行する人がダメダメな人であれば、結果は得られず政策もこけてしまうのです。
 政策だけを語っても、政党だけを語っても無駄であり無理であるというコトなのです。
 ですから選挙の際には、政策も大切ですが、その前に「その政策を実行する場面でどれだけ着実に仕事が出来るのか」という面も見なければならないワケです。
 
 ここを突き詰めれば、「安定した政権」がどれだけ大切かというコトが分かるのではないでしょうか。
 
 安定した政権とは、安定した人材が確実に着実に仕事をしてくれるという意味です。
 権力に浮かれるコトなく、その権力を最も効果的に、時に抑止的に使った上で、国家国民のためのモノとするのか、ここを分かった人が政権を担当するコトが、いま政治にもっとも望まれるコトなのではないでしょうか。
 ですからやえは、経済対策や外交の立ち直しも大切だと思いますが、その土台としての「安定した政権」を望むのです。
 経済対策を強行するために政治が混乱しては本末転倒です。
 経済対策を着実に前進させるために、時に仮に時間がかかってしまったとしても、それでも「安定した政権」の方が重要だとやえは思っています。
 
 なにをするにしても特効薬なんてモノは存在しません。
 経済にしろ外交にしろ、この一手を打てばすべてが解決するようなコトはあり得ず、どこに手を付けるにしても時間はかかるでしょう。
 だからこそ着実に確実に「安定した政権」を目指してほしいのです。
 もしかすれば、その時間がかかるコトをもって攻撃する人が出てくるかもしれませんが、それは逆に政治を混乱するもとであるというコトを理解すべきでしょう。