現場を怒鳴り散らして大混乱を起こした菅直人
先日の吉田調書公開を機に、安倍内閣は政府事故調査委員会ヒアリング記録の多くを公開するコトにし、いま順次公開されているところです。
そしていわゆる吉田調書だけでなく、かなり多くの関係者にヒアリングしているその全てを公開しているんですね。
こちらのページで公開されていまして、例えば当時の官房長官の枝野議員とか、当時の経済産業大臣の海江田議員とか、そして当時の総理の菅直人とかですね。
で、その中で、まぁせっかくなのでと一番先頭にあります当時経済産業副大臣だった、今は選挙に落ちてしまっている池田元久さんの調書(PDFファイル)を読んでみたのですが、中身がけっこう衝撃的だったので、ちょっと紹介したいと思います。
いやこれ、もっと広く報道されるべきだと思うんですよね。
入った後の午前4時ぐらいになったら、今度は菅総理が来るという話が入ってきたので、後で詳しく見て欲しいのですけれども、これは困ったなと。[黒塗り]事務的には来ても来なくてもいいのだけれども、要するに全体の未曾有の災害対策としては、私としてはこれはまずいのではないかと。
つまり、津波も未曾有ですよね。テレビで繰り返し報道されている、家が流され、船が流され、港が渦巻いていて、人が何人行方不明になっているかわからない状況で、人命救助は72時間が鉄則ですよね。
ですから、それは72時間を有効に活用するというか、72時間はしっかりと人命救助に努力すべきだと。
(中略)
それでいよいよ菅さんが来ました。私がはっ表したわけではなく、メモランダムを書いてずっとフォローしている記者がいたから、それが真面目なドキュメントの記事として発表するというものですから、それはやはり後々のために必要だと思って出しましたから、なんと菅が怒鳴りまくったことだけ書いてあるわけです。非常に遺憾なのですが。
だけど、その内容は客観的な事実なのです。後でそれを否定したようなあれが新聞に出ていますけれども、全く客観的な事実で、、私だけが感じたことではなくて、みんなその場にいた人は感じて、ちゃんと裏をとっているわけです。非常に強烈な印象ですから。
(中略)
イラ菅で有名ですが、この日は特別なものがあって、かいつまんで言えと、バスに乗り込んだら、私はバスの配置を決めておいて、武藤さんと並んで座ってもらったら、いきなりそこで怒鳴りつけて、何が何だかわからない。とにかくベントだと思うのですが。
今度は免震棟に入った。そこに交代勤務だと思うのですが、作業員の人が大勢いた。中には上半身裸というか、除染などの人だと思うのですが、大変だなと思ったのです。その前で菅はなんと言ったかというと、何でおれがここに来たと思っているのだと言ったのです。これには私はあきれました。
武藤や寺田に言うならまだしも、一般の人の前で言ったので、イラ菅にしても今日はひど過ぎるなと思って。秘書官なんかもみんなびっくりしたと思うのだ。
(中略)
だけど途中、[黒塗り]に怒鳴ったり、内堀に安定ヨウ素剤のことを聞いても、つまらないことで怒鳴ってみたり、終始ひどかった。大荒れでしたね。
当時総理だった菅直人が、あの福島原発事故に際して急に現場に出かけて大混乱に陥らせた件については今でも批判があるところですが、しかしその実情はマスコミなどの報道で知る我々が思っている以上にトンデモないモノだったようです。
吉田調書の中で菅直人のコトを「おっさん」呼ばわりしているコトは今回の報道で広く伝えられているところですが、しかしさらに身内の民主党議員からも「あきれました」と言われるぐらいのトンデモさだったようなんですね。
しかも現場作業員にまで怒鳴り散らす始末。
これって「総理大臣が現場に来るコトによって警備などで余計に手間がかかる」っていうだけの迷惑なのではなく、さらにそれ以上の大混乱をもたらしたという最悪のコトになってしまっているワケです。
いくらお行儀が良い総理だとしても事故直後に視察に行くのは大変に迷惑なモノであるにも関わらず、さらに怒鳴り散らして現場の空気を悪くし、素っ頓狂な指示でますます混乱を深めるなんて、本当に最悪だと言うしかありません。
しかしこれを読み進めると、さらにひどい内容が見つかります。
ここまででも十分ひどいと思うのですが、さらにひどいんですよ。
副大臣といえども内閣の一員ですから、審議官とか武藤とか副知事には申し訳なかったと謝った。それぐらい大変な激昂でした。
僕は人を後ろから鉄砲で撃つのは嫌いだから、菅さんにもこの文章を渡しました。ただ、非常に遺憾なのは、打ち消しにかかって、あの日以外はほとんど冷静だったと朝日の記事で言わせたり。ということは、あの日は激昂したということでしょう。
「あの日以外はほとんど冷静だったと朝日の記事で言わせたり」
捏造の朝日、もう何度目でしょうか。
菅総理はその権力を使い、事実を事実でないと新聞に書かせていたワケです。
すなわち事実は連日連夜現場の人間に怒鳴り散らして作業の手を止めていたのに、しかし新聞には「冷静だった」と書かせて体面を保とうとしているんですね。
これって権力者として最悪だと言うしかありませんし、そして朝日新聞もこれのどこがジャーナリズムなのかと言うしかない最悪な行為です。
なんかもう、菅直人のあの時の行為は、吉田所長の「おっさん呼ばわり」も含めて考えれば、我々一般人が知っているコトは全てウソで、その一般人の想像を100倍以上ひどい有様だったのではないかと想像するのが正解ではないかと思わざるを得ないのです。
原発事故は、一義的には地震と津波という未曾有の大災害によって引き起こされましたし、また次に災害対策を甘く見ていた東京電力の態度も十分に反省しなければなりません。
しかしここまでひどい菅直人の有様を見れば、もしかしてこれは「菅直人による“人災”が引き起こした要素は決して無視できないぐらい大きなモノがあった」のではないかと勘ぐるしかないんですね。
少なくともこういう事実がある以上は、そういう可能性は検証しなければならないのではないのでしょうか。
菅直人が現場に来て散々引っかき回した結果、一刻一秒を争う中において大きく対応の遅れを引き起こしたのではないかと、ここまでその証拠があるのであれば、むしろ検証しない方が間違いだと言うしかないのではないでしょうか。
これまでのマスコミ報道では、菅直人が視察したのは確かで、現場には警備などの対応で多少手間は取ったけれども、それでも全体的には対応の遅れはなかったかのような雰囲気での報道でしたが、この前提すらもう崩れたのですから、これはもう、もう一度ちゃんと検証すべきのハズなのです。
もちろん菅直人をつるし上げたとしても、事故がなかったコトにできるワケではありません。
でもこの検証というのは、決して責任論だけを問う目的なのではありません。
それは次に繋げるために必要なコトなんですね。
総理大臣が現場を視察するコトの是非はとりあえずはともかくとしても、むやみやたらに素っ頓狂な指示を出して、怒鳴り散らして士気を低下させるなんて悪行、もう二度と繰り返してはならないですよね。
ですから菅直人の所行は悪だとキッチリと断罪するコトにより、将来似たようなコトが起きないように戒めとしなければならないのです。
菅直人は、それは自らの行いなのですから、その報いを受けて礎にならないければなりません。
「菅直人の存在自体が一刻一秒を争う事態において足を引っ張る可能性がある」っていうだけで、これは大変な問題だと認識し直さなければならないハズなのです。
しかもその認識違いが、またもや朝日の捏造によるモノだったという点についても、大きな怒りを持って検証し直さなければならない点でもあると言えるでしょう。
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