評価は野党が決めるのではなく国民が決めること

 今村大臣の件に限らないのですが、野党の審議拒否って、民主主義における本来主役であるハズの国民を完全に置き去ってしまっているんですよね。
 いや、野党が審議拒否と言って国会審議の場に出てこないというのは、勝手にすればいいと思うんですよ。
 中には「税金の無駄だ」という人もいますが、代議員制民主主義においてはいったん代議員を選んだ以上は任期中はその行動の全てを保障すべきですから、お金がもったいなどの批判は当てはまらないとは思います。
 ですが、その経費を使った上でのその政治家や政党の言動に対する評価は、国民自身が下すべきです。
 具体的に言えば、選挙の際に国民が審判を下すべきなのです。
 
 よって、民進党などが審議拒否するのは民進党の勝手ですが、その評価は国民が下すべきであって、つまりは委員会を止める必要は一切ないんですよね。
 野党が欠席するから審議できない、と考える必要は本来ないハズなのです。
 現在の国会運営は、こういうときにそれでも与党が委員会を開会しようとすると、野党やマスコミなどが「強行運営だ」と無責任に騒ぎ立てるので与党も無理に進めようとははしませんが、そもそもこのマスコミの伝え方自体が間違いであって、委員会も淡々とスケジュール通り進め、それで野党が欠席するなら淡々と欠席し、マスコミもマスコミで「野党が欠席した」という事実だけを脚色せずに伝えればいいのです。
 その結果、与党の行動と野党の行動を、国民が自分の目で見て自分の頭で考えて判断すればいいだけなのですから。
 ここに与党も野党もマスコミも、他人のバイアスがかかる余地はありません。
 大臣の言動とそれに対する与党の言動を国民が判断する。
 それに対する野党の言動を国民が判断する。
 これが民主主義です。
 マスコミは、事実を事実だけ淡々と伝えればいいのであって、マスコミの個人的な意見など必要ありません。
 
 民進党も自らの主張に自信があるなら、与党だけで国会を進めてもいいハズですよね。
 「民進党は審議しないと主張し、自民党は審議すると主張する」、この構図に民進党自身が自信があるのであれば、与党が強硬に国会を進めるコトに対して批判する必要はなく、単に自分の事務所でニタニタしながら、空席の目立つ委員会をテレビかなにかで見ていればいいじゃないですか。
 与党が審議をし野党が拒否をするというこの構図自体を広く国民に知らしめられたとしても、むしろその方が民進党自身は国民から支持が得られるんだと自信を持っているからこそ審議拒否をしているハズなのですから、なんら慌てる必要はないハズですよね。
 それなのになぜ、いちいち「強行採決だ」とか何だとか騒ぎ立てるのでしょうか。
 民進党は自分たちの行動に自信がないのでしょうか。
 
 今村大臣の発言の件は、確かに国民に対しては謝罪すべき案件だとは思いますよ、日本人としては本音と建て前は使い分けてこそだと思いますし。
 でも、国民に対しては謝罪すべきですけど、野党に対しては関係ないじゃないですか。
 まして国会運営には一切関係ないハズです。
 これがまだ、新しい大臣の所信表明からやり直せ、と言うのでしたら理解はできますが、一切の審議拒否とは、いったいどういう理由で審議拒否になるのか、やえには全く理解できません。
 
 そういうコトからも国会運営はとにかく淡々と行うべきで、その上で出席するしないは政党が自らの判断で決めればいいだけで、国民はそれを審判するだけという、そういう国会運営にすべきなのではないでしょうか。
 少なくともマスコミなんかがそれに口出ししていい理由はありません。
 判断は国民自身が行うべきです。