豊洲に移転して5年後に築地に戻る?

 未だにこれちょっとよく意味が分からないのですが、東京都の市場について小池知事が打ち出した、豊洲に移転して5年後に築地に戻る、もしくは両方を使うという案、いったい何なのでしょうか?
 ちょっと考えただけでも問題点はたくさんあります。
 
・豊洲を建設し、さらに築地ももう一度建設するのだから、どう考えても一番お金がかかる最悪手にしか思えない。
・両方使う場合、しかし豊洲と築地は物理的にかなり距離があり、無駄な輸送コストなどがかかるコトが安易に想定される。
・豊洲の水が汚染されていると大騒ぎしていたコトに対する責任は?(そもそもこれがあるから豊洲移転を大幅に遅らせた大原因となっていたハズ)
・上記に関連して築地は豊洲以上の水が汚いコトが判明しているのに、なぜこちらはそこまで問題にせず、あっさりと5年後に再開発することができるのか。

 
 もっと深く考察したらもっともっと出てきそうなつっこみどころですが、何が問題って、これだけでも巨額のお金が無駄になっているというコトと、そして絶対にお金では買えない時間が相当に無駄になっているのに、それを引き起こした張本人である小池知事の責任論には一切なっていないというのが一番の問題なのではないのでしょうか。
 以前にも指摘したコトがありますが、ここまでくればそれもハッキリしていると言えるでしょう、結局この市場問題・豊洲移転問題を小池知事は、自分の人気取りのために利用したとしか言うしかありません。
 自分が知事になって今までとは違うコトをし、前代までの知事の方針に異議を唱えるコトで、自分は改革派だと印象づけて、自分の支持に繋げるという手法です。
 もっと言えば、「外の敵を作って吊すコトによって、相対的に自分の立場を上げる」という手法です。
 
 でもこれって“民主党政権”なんですよね。
 
 なぜなら、中身が伴っていないからです。
 結果を見れば明らかじゃないですか、結局大騒ぎしていた豊洲の土壌や水の汚染とやらも、こちらの記事にありますように、『有識者による専門家会議が「地上部は安全」』だったワケなのですから、騒ぐだけ無意味だったと言うしかありません。
 ではあの時、ずらずらとマスコミを引き連れて地下道に行ってコップに水を汲んでいたパフォーマンスは、いったいぜんたいなんだったのでしょうか。
 というコトはですよ、やっぱり「当初の計画通りに豊洲に移転」がベストの選択肢だったと言うしかないのです。
 しかもこれは、結果論なのではなく、数年前から、それこそ石原都知事時代からキッチリと立ててた計画だったのですからね。
 それを自分の功名心のためだけにひっくり返してごちゃまぜにしたのは小池知事なのです。
 
 自ら騒いで自ら敵を作って、それで自分の足場を固める。
 こういう手法にもう日本人は騙されてはいけないハズです。
 それともこの「5年後に築地に戻る」という案が、やえには想像もし得ないすごい効果があるというのでしたら、ぜひともどなたか教えてもらいたいと思います。