消費税議論をまとめるためには

2012年4月15日

 消費税議論について、各立場による主張は、大雑把に言えば次のとおりです。
 
・民主党
 国家国民のために消費税を増税させてほしい。
 
・自民党
 民主党はマニフェスト違反の責任をまず取れ。
 消費税議論は国会の場で開かれた場で議論すべき。
 
・マスコミ
 自民党は参議院選挙で消費税10%を公約として掲げたじゃないか。
 3党協議を拒否するな。
 
・国民
 増税反対など。
 
 国民の声を1つにまとめるコトはほぼ不可能なので、とりあえずこういうコトにしておきましてですね、一見全ての立場で言っているコトがバラバラなのですが、実はこのすべての主張を一度に解決する素晴らしい方法があります。
 これを実行するコトによって、消費税が増税されるかどうかは議論の結果次第だとしても、とりあえず誰しもが他のコトを気にするコトなく素直に消費税の議論に集中するコトが出来るようになるという方法があるのです。
 
 それは、解散と総選挙です。
 
 簡単な理屈です。
 民主党の主張は、とにかく消費税を増税したい、国家のため国民のためにそれが必要だというコトですから、なにも野田内閣でそれを実現させる必要は無いでしょう。
 民主党政権である必要すらないハズです。
 だって消費税実現の理由は「国民のため」なのですからね。
 そして同時に、いまやらなければならないコトでもありません。
 例え総選挙によって1ヶ月か2ヶ月ぐらい増税が遅れたとしても、そこまで大きな影響が出るとは思えませんからね。
 震災復興はまさに時間との勝負でしたが、消費税の増税はそこまでではありません。
 これが数年単位ですと話が変わってくるのかもしれませんが、数ヶ月は誤差にすらならないと言えるでしょう。
 よって民主党の主張を通そうと思う際には、実は解散と総選挙は障害には全くならないワケです。
 
 次に自民党ですが、民主党のマニフェスト違反は、これはもう解散総選挙による国民の信という意味で、その責任を果たされるコトが出来るでしょう。
 もし民主党が負ければ、日本が失った損失に比べればその責任は小さいと言わざるを得ませんが、まぁそれでも責任を取ったと言えなくもないでしょう。
 また民主党がそれでも勝ったとすれば、それはもう国民の選択です。
 自民党はそれを真摯に受け止めて、素直に協議に応じるべきです。
 そして自民党が勝てば、それはそれでその民意を反映すべく、堂々と国会で議論すればいいのです。
 それは問題なく実行されるコトでしょう。
 
 マスコミですが、マスコミがよく言っているこれらの主張も、やっぱり解散総選挙すれば解決します。
 仮に民主党が勝てば自民党が拒否する理由もなくなるというか、それが国民の意志なのですから、自民党は3党協議に応じる義務があるとすら言えるでしょうし、自民党が勝ったとすれば、その時は自民党が10%の公約を実現させればいいのです。
 自民党が勝った場合というのは、野党に転落したとしても民主党には、絶対に増税に賛成しなければならない理由がある、賛成する義務があるワケなのですから、よって参議院の議席数を見ても、自公民でまず増税案が可決するコトは間違いないのです。
 
 そもそも民主党は、先の衆議院選挙で「任期中は消費税増税の議論すらしない」と言っていたのですから、民主党が増税論を唱えるコトは、その資格がまずないのです。
 マスコミはここを忘れてはいけません。
 しかし自民党なら、その資格があります。
 だから自民党が主導する消費税増税論であれば、さらに選挙によって国民の信が得られていれば、もはやその論を否定する材料は誰にも持ち合わせていないと言えるワケなのです。
 また、選挙によって信を問い直して民主党が勝ったとしても、もし民主党が選挙の際に「議論すらしない」とかまたバカなコトを言わない限りは、それによって民主党にも資格があるコトになるのですから、その時の民主党であれば増税論をすればいいと思います。
 どちらにしても選挙をすれば解決します。
 
 最後に国民の立場ですが、国民としては、これは自らの意思を明確にするチャンスですから、しっかりと考えましょうというところです。
 もし増税がイヤなのであれば、増税に反対する政党を与党にすればいいのです。
 ただそれだけのコトです。
 選挙を拒否する理由は1つもないでしょう。
 もはや被災地でも地方選挙は行われているのですから、いまさら国政選挙だけを拒否する理由には一切なりません。
 
 まとめます。
 衆議院を解散して選挙をします。
 その結果として
 
・民主党が勝利する
 選挙の際にまた「議論しない」と言わず、消費税増税を公約として盛り込めば、それで国民の信を得て、議論の資格を得るので、増税に向けて多党を協議をする。
 自民党は国民の選択なのだから、それを拒否するコトは許されない。
 
・自民党が勝利する
 与党自民党として消費税増税案を作成し、参議院の数の調整もあるので、公明党と民主党との3党協議の場を作って合意を得て増税する。
 民主党は与党時代に増税すると言ったのだから、増税の方向で反対するコトは許されない。賛成が義務。
 
・増税反対の他の党が第一党になる
 国民の意志なので、今の段階では増税すべきではない。
 
 簡単ですね。
 衆議院を解散させ、総選挙をするだけで、すべての歯車が合致し、物事が動き出すのです。
 すべての人に言い分が選挙だけで解決するのです。
 ですから、まずは衆議院を解散させましょう、選挙をしましょう。
 これに反対する人はいませんよね?